ハービーがバカで助かるということ

おばちゃんの容態はわからないままで、従兄の連絡待ち。油断すると涙が出るので、ぼんやりしないようにしているけれど、元来ぼんやり気味なのでなかなか難しい。

ワクチン接種後の副反応フィーバーで欠席した部活の振替をした。枠が４人なのでなかなか振替できず、今回はハービーとのパーソナルトレーニングをずらしてもらっての参加。

部活メニューは

◆プッシュ系

ダンベルベンチプレス　

イコライザープッシュアップ

◆プル系

イコライザーインバーテッドロー（リバースグリップ）

イコライザーインバーテッドロー

◆スクワット系

ダンベルゴブレットスクワット

ダンベルスプリットスクワット

◆ヒンジ系

ダンベルブルガリアンデッドリフト

◆コア系

ニーインプランク

ダンベルはゴブレットスクワットは12.5キロを両手で1つ抱え、他のベンチプレス、スプリットスクワット、ブルガリアンデッドリフトは５キロを２つ持って。先月までベンチプレスは1つ３キロでやっていたけれど、５キロでも大丈夫そうだった。

プッシュアップも苦手だけれど、バーを使うロー（懸垂みたいなやつ）はもっと苦手。最初の10秒くらいは調子がいいのだけれど、そのうちただのぶら下がり、わたしはブタの丸焼きになる。ローでも立ってやるダンベルローやチューブを使ってのローならまだできるんだけど。今回はローの時に頭痛が来た。呼吸してなかったんだろうか？筋トレ中の頭痛って初めての経験。後で調べてみよう。

１時間、好きというかできる種目もあれば、苦手、嫌いな種目もあって、レベル１ではそれを知るというのが目的。嫌いなものって自分からはよっぽどじゃないとやらないもんね。

特に、プッシュアップとローの最中はどうしてわたしはこんなことをやっているんだろうと、決して自分に挑戦！という気持ちではなく後ろ向きな気持ちで淡々とこなす。いつか、わたしこれ大好き！となるんだろうか？

筋肉痛は早いとその日の晩、遅いと２日後だったりするけれど、直後は感覚が鈍いせいか終わると途端に元気になる。１時間の部活が終わってハービーが迎えに来るまで待つ。が、ぼんやりするとおばちゃんのことを考えて涙が出そうになるので別のことを考えて堪えた。

「くるりさん、こんばんはー！一生懸命やってましたね」

「見てたの？」

「見てましたー！（にやにや）」

「ブタの丸焼き？」

「ブタの丸焼きが見たかったんですけど、ベンチプレスでした。くるりさん、足をもっとベンチから離したほうが体が安定しますよ。くるりさんのブタの丸焼き見たかったなー」

「・・・」

ヤツは８月の終わりに日サロに行って人工的に夏男になった。もう秋なのに。で、皮がむけ始めている。

「なに、それ。ぺろぺろしてて汚いんだけど。プールに皮、フヨフヨしてるんじゃない？」

「そうなんですよねえ、なんか足ばっかり皮がむけちゃって」

むけ始めている太腿の皮の縁をポリポリやっている。

「ここのところ大きくむけそうだね、むきたい。むいてもいい？」

「だめですよう、下の皮ができてないのにむいたら僕のお肌が傷ついちゃいますって」

「日サロ行って焼いたのに肌の心配してるの？」

「当たり前じゃないですか。それに僕の細胞は高いですよ、頭いいですから。医学部ですから」　　

「皮は要らない。だいたい医学部でも留年ぎりぎりじゃん、お金もないし貧乏学生の細胞なんて要らないよ」

「苦学生と言ってください」

「遊んでる人は苦学生なんて言わないよ。この遊び人が！」

「へへっ。まだ学校始まらないんですようだ。」

ハービーはバカで減らず口だ。部活後ということで、体が温まっているのでいきなり負荷付きで始まった。

・ヒップリフト　ダブル、シングル

・ヒップアブダクション

・ワイドスクワット（ダンベル６キロ）

・ランジ（ダンベル４キロ）

部活でスクワットをやっているけれど、ワイドスタンスではなかったのでやらされた。ダンベルは半分の重さになっているのにキツく感じた。ランジは４キロにしてくれたけれど、もう足腰だるくて嫌になりやりたくないアピールをしたが、これで最後だから頑張りましょうと促された。

「今日、長くない？なかなか終わらない」

「筋トレ１時間半はガチな人ですね」

「ガチな人、嫌だ」

「そうだ、僕、くるりさんの夢を見たんですよ」

「勝手に見ないでよ」

「くるりさんが勝手に出てきたんですよ。しかもバタフライ泳いでたんですよ。」

「正夢かもよ」

「かもですよ。僕がプールに行ったら、バタフライのレッスンにくるりさんが参加していて、くるりさんバタフライ泳げないのになんでいるのかなー？って思っていたらめちゃめちゃバタフライ速くてびっくりした夢です」

「意外と才能あるのかもしれない」

「そうなんですよ、あるかもしれないですよ。コーチの才能。天は僕に二物も三物も与えますね」

「え？そっち？今のはわたしにバタフライの才能だよ」

そんなことはあるわけないけれど、わたしは大器晩成型と信じているので無きにしも非ずだ。ハービーは本当にバカだけれど、それでわたしは助けられている。少しの時間、悲しい気持ちから解放された。

わたしはろくでなしだということ

水曜日の朝。ロサンゼルスに住む従兄から珍しくメールが来た。

デンバーに住むわたしの大好きなおばちゃん、彼のお母さんが集中治療室にいると言う。転んで頭を打ち、３日間意識不明。お医者さんから回復は望み薄と言われてしまったそう。

先々週の日曜日、おばちゃんから留守録があったのに折り返さなかった。おばちゃんに梅干し送ってあげると約束したのに、用意だけして郵便局へ行くのを先送りにしていた。

めんどくさがり屋のわたしが、また後悔の種を自分で増やした。なんてろくでなし。なんてわたしは馬鹿なんだ。最高に後悔している。

従兄はお父さんとお姉ちゃんを既に亡くしているので、これでおばちゃんがいなくなったらアメリカで血の繋がる家族はいない。ひとりぼっちになる。

わたしはおろおろと心配するだけで何もできない。従兄から祈ってくれと言われたけれど、なんて祈ったらいいのかもわからない。

おばちゃんはピンピンコロリで逝きたいと言っていた。今ならピンピンコロリができるのかもしれないけれど、従兄とわたしのために生きていてほしい。三途の川をほいほいと渡らないでほしい。

ふんわりふんわり、甘い香り

土曜日あたりからベランダに出るとふんわりふんわりと甘い香り。どこかで咲いてるんだよねえ。もう、そんな季節。

くんか、くんか。。。浜松町でも良い香りがする。どこだ、どこだ？

普段横切っている金杉橋横の小さな公園に植わってた。

死んだＭくんが好きだった金木犀。お墓の横に植えた金木犀は悪徳墓苑業者に枯らされた（くるり実家では皆そう思っている）けれど、お墓参りに行かなくちゃと思い出させてくれる花。

部活帰りに野生のゴリラ、ガリーラに会った

部活も４ヶ月目に入った。ダンベルベンチプレスもダンベルフライも今までは3キロだったけれど、５キロに挑戦。

自分からチャレンジしたわけではなくて、今回初参加のおばちゃんが手は２つしかないのに３キロのダンベル２組独り占めしてて、「それ、わたしの分です」って言えなかっただけなんだけど。。。結果、５キロでできたからオーライだ。おばちゃん、きっかけ作ってくれてありがとー！

週一の部活だけれど、少しずつ成果は出ていて、始めた当初は部活が終わると疲れて家で寝込んでいたのに、今はそんなことはなくなった。

部活は自分の得意・不得意を見つけて、伸ばし克服していくことが目的。

プッシュアップはまだまだ苦手だけれど、ローもロシアンデッドリフトも7.5キロでできるようになった。両手でダンベルを1つのヒンジやパイルスクワットなら12.5キロも大丈夫。セットまでよろけるけど。ちょっとずつ進化してる、してる！頑張るぞー！頑張るのだ！

部活帰りに働く車が好きで、ちょっと見ていたら「理事長！理事長！」と背中から声がする。

わたしは理事長でもなんでもないけれど、振り向くと通りの向こうで野生のゴリラが叫んでいた。

「理事長、ご無沙汰してます！」

おお！野生のゴリラはマンションの大規模修繕工事で先輩現場監督にこき使われていたＡくん。Ａくんは山口達也似でミルキーと同じ年の気弱な感じの男の子。高校、大学とボクシングをやっていた彼だけれど就職して太ったと言って、実際ちょっとぽっちゃりしていたのが、僧帽筋モリモリ、ウェストがキュッとして、それはそれは見事なゴリマッチョ。逆三角形ボディのガリーラになっていた。

「もう理事長じゃないよ。久しぶりだねー、どうしたの？」

「２年目点検で、来ましたー！」

「ああ、それでかー。Ａくん、前より痩せたよね、ボクシングまた始めたの？」

「ボクシングじゃなくて、僕も理事長を見習ってスポーツクラブ通い始めました！理事長も随分と絞られましたね！最初わかりませんでしたよ！」

「あ、う、うん。そう？あはは・・・」

随分と絞られましたね・・・ハービーに計量前のボクサーと言われてから、どうも素直に受け取れない言葉が1つ、2つできた。むむぅ。

継続は何食わぬ顔でしれっと戻ることが肝要かと思います

もう、秋じゃん！忘れっぽいわたしが将来振り返るための記録なのに１ヶ月以上もご無沙汰。

そこでやめてしまったら三日坊主とか挫折とか、わたしって何事も続かないダメな人・・・ってなるけれど、しれっと始めればそれは継続。完璧は求めず、でも諦めない。

減量も同じ。ちなみにわたしの減量はゆるやかに継続中。今朝の数字で12.1キロ減。始めた頃の勢いのある減り方はもうないし、グラフを見ても折れ線が緩すぎて停滞期なのかキープなのかわからないけれど、気持ち的には継続。

ハービーはちょうどいいと言ってくれるが、わたしは密かに野望を抱いている。フッ。

　

この１ヶ月。それなりにいろいろあったけれど、一番はワクチンの２回目職域接種。それはもう酷い目に遭った。久しぶりに４日も寝込んだ。

出ると言われた副反応が全部出た感じ。接種12時間後から、悪寒、関節痛、筋肉痛、38度の発熱が三日間、頭痛に吐き気、倦怠感。軽くコロナに、いやインフルエンザにでもかかっているんじゃないかと思うくらい。

夜中にトイレを抱えて座り込み吐き続けるわたしを見て、マイケルが病院連れていこうか？と言いにきた。こんなんで、夜間外来なんて行ったらドクターにぶっとばされちゃうよ。

木曜日に接種して、金曜日と月曜日は欠勤。周りで４日も寝込んだ輩はいない。３回目の接種なんてごめんだ。

　

みんな熱は出ても食欲はあったと言っていたが、わたしは胃液まで吐きまくっていたので、吐くのが怖くてほぼアクエリアスで過ごしていたのでやつれてしまった。完全なワクチン負け、ワクチン疲れ。

わたしを見かけたハービーが、へらへらと言いに来た。

「くるりさん、計量前のボクサーみたいじゃないですかー、パッサパサのカッサカサでお肌の張りがありませんよ」

・・・ハービー。女性にそういうこと、思っても言わない。パサパサとカサカサ、同義語重ねるな。そして小さいッもいれるなやー！

今はもう元気百倍だ。

わたしがぐったりしていても、朝顔は元気に咲き続けてくれた。今年は支柱も立てず放置。

今朝。駅前広場の手前の方でお兄さんがトレーニングジムのティッシュを配っていた。つれなく受け取らない人も結構いるけれど、わたしは受け取る人。

その後方で塾のティッシュを配るお兄さんと目があった。あ、このおばさんはもらってくれる！ニコニコ顔でお願いしますと。

うちにはもう塾通いが必要な子はいないけれどもらいますよ、ティッシュ。この２種類のティッシュ、家にわんさかある。わたしが逆に配れるくらい。それは嘘。

さあ、浜松町。今日も適当にやるぞー！