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ロンドンから徒然に

ピーター・ラビットのもうひとつの故郷

2008-02-27 | 文学
 朝夕、地下鉄の駅でスーツケースを転がす旅行客をよく見かけます。うちから最寄のアールズ・コートEarl’s Court駅の周辺には安宿が多く、ヒースローHeathrow空港へ行くにも地下鉄1本で行けて便利なので、特にお金に余裕のない若い人たちに人気らしいのです。

 このように庶民的な雰囲気が漂う近所ですが、歩いて5分ほど東に行くと、イギリスのみならずヨーロッパで一番高い不動産が扱われる(と言っても多分あまり売る人もいなさそうですが)The Boltonsという地区があります。

 心なしかここにある小学校の生徒も、迎えに来るお母さんも上品に見えます(笑)
 実はこの小学校があった場所に、ピーター・ラビットの生みの親である作家のビアトリクス・ポターBeatrix Potterの生家があったのです。今は小学校の塀にそのことを示すプレートがひっそりと埋められているだけですが。

 この頃の裕福な子供たちが皆そうだったように、ポターも他の子供たちとはあまり遊ぶこともなく乳母と家庭教師によって育てられたようです。そこで小動物や植物が自分の友達となり、これらを観察することが後のピーター・ラビットの誕生に繋がったのでしょう。

 ちなみに実際に飼っていたハリネズミの“ティギーおばさん”はこの地に埋葬されたとのことです。ハリネズミのお墓も上品だったのでしょうか(笑)

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