満天の星空が見たい!

温泉旅がメインの生活。酒とグルメとミステリ小説、ごくたまに失恋の話。

温泉宿のオーナーに告ぐ!

2017-11-06 19:25:30 | 旅行


何年か前に埼玉県大宮から引っ越し、茨城県古河市に住んでいるという友人から電話がかかってきた。その予感はあった。奈良国立博物館で毎年開催されている「正倉院展」を彼は毎年見学に来るのだ。毎年宝物の一部を展示しているらしいが、今年で69回目とある。正倉院にはいったいどのくらい宝物が眠っているのか?友人は毎年この催しを楽しみにしていて、高い交通費を使ってくる。残念ながら自分は興味がなく、「ただでも行かない…」と言うばち当たりで、「今年の展示品もすごかったですよ!」、「ああ、そう」でこの話題は終わってしまう(笑)

せっかく高い交通費と宿泊費を払って関東から来るのだからと、いつも飲食代は自分が持っている。今年も「まあ、おいしい酒でも飲もう」と、大阪天満の行きつけの居酒屋で接待した。例によって正倉院の話はあいさつ代わりになり、自分が話題を変えた。自慢話である。「今年は一人旅の年だった。山口の長門市、宮崎の小林市、高知の四万十市に行き、山形の鶴岡市、そして新潟の村上市にも行った。グループの温泉旅行も含めると延べ38日間も旅に行った」と言うと、彼が反応したのは高知と新潟だった。

彼の職業は司会業(MC)、実況放送のアナウンサー。主に競馬、競輪、競艇などギャンブル関係が多いが、兵庫県相生市のペーロン祭(港での船漕ぎ競争)などのイベントもこなす万能派だ。そんな中、今年は高知競馬には5日間実況を担当したという。ひととおり、高知の話題が出た後、「Мさん、新潟はどちらへ?」と彼が聞いてきた。「うん、メインは村上市やったけど、もちろん新潟市も。自分は河川が好きやから、初日は阿賀野川沿いの咲花温泉に泊まったんや」と言うと、「実は、8月に新潟競馬の仕事が入って、久しぶりに女房を連れて行って、僕らも咲花温泉に泊まったんです」と。

「お~、それは奇遇やね。咲花って、全国的にはマイナーやけど、硫黄臭のするいい温泉。俺は評判通りの温泉を満喫したわ」と言うと、「どこの旅館ですか?僕らが停まった宿は、温泉が熱すぎて入れなかった。結局、部屋のシャワーを浴びて帰りました」、「うそ?うちの宿は熱湯とぬる湯があったけど?でも入れないぐらいだったら、文句を言うべきやろ」と言うと、「競馬関係の方が、その旅館のオーナーと知り合いで、紹介してもらったので…」と、苦笑い。でも、せっかく愛妻が来たのに!

温泉に行って、温泉に入れない?実はよくある話で、熱い湯に入ることが温泉の醍醐味だというオーナーが結構いる。「熱い湯は交感神経を刺激して、体を活発にする」と言われていたが、最近の研究では、「熱い湯に入っていいことはほとんどない」らしい。温泉は色々な効果が言われているが、それは湯治とか、長期療養する場合であって、一度や二度の入浴ではほとんど効果はない。いい景色、自然の中で温泉に入って、心身ともにゆったりする…癒し効果である。リラックス、気分転換こそが最大の温泉効果だ。

だから、温泉宿、ホテルのオーナーに告ぐ!温泉の温度は最高42度まで!夏はぬる湯も作って、癒し効果を高めよ!温度管理もできない温泉宿は温泉宿ではない!そういえば、自分もそんな宿に2,3出くわした。水道水で薄めてくれと言われ、激怒した。温泉宿が温泉の温度を管理できていないってどういうことだ!と、怒鳴った。大量の水道水で薄めた温泉なんて温泉じゃない!

さらに、冬場の露天風呂で温度管理が行き届かず、水みたいなところもある。そんな宿は二度と行かない。温泉に自信を持っている宿は、「温泉守」がいる。何時間ごとに温度を計測し、ひたすら適温に気を遣っている。そして、「どうですか湯加減は?」と、聞いてくれる。

そんな話を怒涛の如く彼に言うと、「はあ、さすがмさんは温泉マニアですね」、と苦笑していた(笑)、うん、すまんな、正倉院はまったくきょうみがないんや。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿