満天の星空が見たい!

温泉旅がメインの生活。酒とグルメとミステリ小説、ごくたまに失恋の話。

小池さんの「排除」は、絶対零度の言葉だった!

2017-10-22 23:22:15 | 人間

人間調子に乗るとろくなことがない。これは自分の人生でも戒めの言葉でもある。「実るほど頭が下がる稲穂かな」は、重要なテーマではあるが、なかなか実践できない。失策、失言により絶頂の時が過ぎ、ああ、そうだったと、「実るほど~」を口にするときはすでに宴が終わった後、後悔先に立たずの状況だと思う。

先ほどから選挙速報(NHK)を見て一番びっくりしたのは、番組が始まった8時の時点で「与党過半数!」と、断言的なテロップが出ていたことだ。自分の認識不足かも知れないが、未開票の時点(出口調査?)で、この状況はあり得るのか?実際、その方向で番組が進んだのだから、自分の感覚がずれているのだろうなと思う。あ~、俺はどんどん老化しているわ(笑)

しかし、自民党の圧勝はともかく、一番注目したのは希望の党と立憲民主党の行方である。東京都知事選挙の時は間違いなく小池さんを応援していた。「都議会に巣くう厚顔無恥の古狸たちを追い出せ!」と、大阪からはらはらしながら選挙の行方を見ていた。そして、小池さんが当選した時は、「やった~」と、声に出して喜んだ。

逆に民進党は、「中途半端な俗物の集まり」と厳しい見方をしていて、特に総理大臣にもなった鳩山由紀夫さんの奇々怪々の行動にあきれ果てていた。今回、小池さんの希望の党にすり寄った議員さんたちも、「そこまでして当選したいか~」と、ある面、嘲笑していたかも知れない。しかしである。その時に発した小池さんの言葉に凍り付いた。

「排除します」

ハイジョ!はいじょ!排除!ーーー押しのけて、そこからなくすこと

これを聞いたときは、人間が人間をさばく言葉ではないと思った。目障りな物体を消し去るような感じで、言葉の中では「絶対零度(-273)」に近い、冷たさを感じた。テレビの中の小池さんは笑顔だったが、一瞬にして心が凍りつき、その時点ではなんとなく聞き流したものの、その衝撃を脳は忘れなかった。「排除?」、なんて冷たい言葉なんだ…。自分は「いじめ」を連想した。

立憲民主党を立ち上げた枝野さんは崖っぷちだった。民進党の仲間が希望党に翻弄される中、二進も三進も行かない状態であり、精神的にも追い込まれていた。しかし、「右にも左にもいかず、前に進もう」と言うことで、やけくそ?で立憲民主党を立ち上げた。しかし、これが「排除」の言葉に悩む有権者(与党以外を支持する)には逆に、「希望」に見えた。そして今度の選挙の結果である。

「排除」か。つくづく小池さんは言葉を間違えたと思う。パリからの放送でも言っていたなあ、「自分にはおごりがあった」と。




酒飲みの事情…悪酔いの傾向があり、要注意

2017-10-18 18:00:09 | 人間
 
久しぶりに後輩と飲んだ。1年くらい会っていなくて、懐具合も良かったので、「一杯おごるわ」と、メールを送り、自分の行きつけの居酒屋に招待した。今は会社も違うし、最初は一緒に働いていたころの「あいつは今どうしている?」の話題が続いたが、それも一段落し、会話をつなぐ感じで彼が言った。「安室ちゃんも引退するらしいですね」、「アムロチャン?」

「先輩も安室奈美恵ぐらいは知っているでしょう」、「うん、それは知っているけど、しかし、曲は一曲も知らんわ」、「え~。彼女はすごいヒット曲を連発していますよ」、「そうらしいけど、本当に1曲も知らん。それに、ビーズってグループの曲もまったく知らん」、「うそ?先輩は昔バンドを組んでいたっていうのを聞いたこどあるけど…」、「うん、高校のころ、ローリングストーンズに憧れて、2年ぐらいかじったことはある。でも、その後きっぱり音楽をやめたんや。聞く方もほとんど聞いていないし」

「でも1年くらい前に、カラオケで大滝詠一の 幸せの結末 を歌ってたじゃないですか」、「うん、あれは暇なときにネットサーフィンをして引っかかった曲で、何となく良さそうやなと思って、ユーチューブで覚えたんや。付き合いでたまにカラオケに行ってたし、いつもいつもエルビス・プレスリーばかり歌うわけにはいかんやろ(笑)」

2軒目にショットバーに行き、完全に酔ってしまった。居酒屋でまず生ビールを一杯、それから冷えた日本酒を3合、そして最後に麦焼酎のロック一杯。ショットバーではジントニックを4杯飲んでいる。これで前後不覚だ、ショットバーからは信号を渡っただけでマンションに着くから、安心感もあったのだと思うが、それにしても飲みすぎである。

翌日は休みだったので、14時まで寝ていた。およそ12時間の爆睡である。目を覚まし、コーヒーとりんご酢を入れたトマトジュースを飲んで一息を入れたころに、昨夜の記憶が甦ってくる。このごろ、歳を取ったせいか、酒の飲み方が良くない。日本酒を3合以上飲むと、険悪な老人になってしまう。「たしか、きのうは何もなかったと思うが…」

心配なので一緒に飲んだ後輩に電話してみた。「きのうはどうもご馳走様でした。先輩が暴れていなかったかどうかですか。いや、別に何もなかったと思いますよ。ただ、店の女性に今度居酒屋に行こうと誘っていたのはありましたが」、「ええ?Kちゃんを。うわ、またやってしまったか。おそらくしつこく言ってたんやろ」、「いやいや、あのくらい普通でしょう。彼女も休みの日ならオッケーと言ってましたから」、「ああ、そうなんか。でもこのごろ老人性の嫌らしさがよく出るんや。最近は飲む量を決めていたんやが、昨夜は完全に飲みすぎや。気を付けないかん」

実は明日も飲み会がある。安くてうまいフグ屋さんに行くのだが、そこではひれ酒の飲みすぎに注意しなければならない。一緒に行く先輩のTさんがさらに上を行く酒飲みで、どんどん酒を注いでくる。何年か前、その先輩があまりに酒を注いでくるのでこちらも意地になって注ぎ返し、二人で一升半飲んだことがある。その時、先輩は一気に酔いが回ったのか、そのまま前に倒れ、鍋の中に顔を突っ込んでしまった。一旦、鍋の中を空にし、新たに出汁を注いだ時で、まだ沸騰していなかったから良かったものの、彼は「熱っつう!」と叫んで飛び上がり、そのままトイレに駆け込んで、じゃあじゃあと水を出して顔を洗って事なきを得たが、この時は店中、笑いの渦だった。

しかし、明日は我が身かも知れない。誰かと張り合って飲むのだけはやめようと思っている(笑)







ミステリアスな毎日を( ゚Д゚)過ごしたい

2017-10-15 18:03:16 | 人間

先輩Kは定年退職し、サンデー毎日、つまり毎日が日曜日。酒販会社に勤めていたらしいが、本人はまったく酒はだめと言う人物だ。酒販会社の営業部長だったというが、アルコールを受け付けない体で、営業業務に支障はなかったのか?「後輩が酒豪揃いで、しっかりカバーしてくれた」と、笑うが、逆に飲まないから、相対性理論で営業がうまくいったのかも知れない。「それはあるかも!」と、彼の笑顔はいつもまぶしい。先輩を見ると、営業はデータ型にはまらず、人間性の部分も大事だなと改めて思う。

その先輩の現在の楽しみはテレビのミステリー劇場ととサウナと言う。毎日午後のサスペンスを見てから、サウナがある銭湯に通っているらしい。「二つのチャンネルで、13時と14時から始まるミステリー劇場がある。朝、新聞を見て、どちらにするか検討。14時からのがミステリが本命でも、一応13時からのミステリを見て、それが面白かったら14時からのやつを録画する」と楽しそうに言うのだ。

そこで俺は偉そうに言う。「番組が始まって30分経てば犯人は分かるでしょう?」、「え~、そんな馬鹿な。それが分かれば最後まで見ないよ」、「いや、もちろん、動機や殺害方法、アリバイトリックなどは分かりません。しかし、配役を見ると一目瞭然じゃないですか。この大物役者が最初にちらっと出てきて、それで終わりなんて考えられないじゃないですか?」

「ええ~、そうなん?そういえばまったく知らない俳優が犯人ってことはないな、なるほど…」と、彼はそれを初めて知ったような表情で言った。「し、しまった!つまらんことを言ってしまった。純粋にミステリ劇場を楽しんでいる先輩に対して、俺はなんてことを!」と、思っていたら、先輩は、「ははは、そんな顔をしなくても、俺はちゃんと分かっていたよ。でも、楽しい時間は無心になって見ることにしているんだ」、そ、そうか。俺は何にしても先読みして恰好をつけるところがある、本当に嫌な人間だなあ~と、しばし、自己嫌悪に陥った。

でも、最初から犯人が分かっていて、それを確認するだけの番組は見たくない。たとえ演技力に問題があるにしても、ミステリ劇場は予断を許さない配役にしてほしい。外国モノはそれが分からないから重宝する部分もある。ミステリーはやはりどんでん返し、意外性があってこその醍醐味だ。しかし、先輩に言わせると、「水戸黄門と一緒で、物語が想像したとおりに進むと安堵するんだよ。日本人はそこを好むんだ」と言う。う~ん、確かに先輩の人生は絵に描いたように安定している。

どんでん返し、意外性…。おそらくそれで自分はお金が貯まらないんだろう(いやいや,ほかにも問題はたくさんあるー笑)。でも、人一倍ミステリな毎日を過ごした。その物語に出演してくれた皆さんには、これから恩返ししたいと思う。飲み会はまかしとき!ということで、最近、昔の知り合い、友人にメールを送りまくっている(苦笑)





今思っても悔しい話2題~酒を飲んでー「くそー腹が立つ!」…その➁

2017-10-12 18:53:40 | 人間


自分はどちらかという穏やかな性格で、今までの人生を振り返っても、怒り心頭!という場面はほとんど思い浮かばない。ただ、どうしても納得のいかないことがあれば、その霧が晴れるまで執拗に食い下がる。よく怒る人はカルシウムが足らないというが、今日の酒の肴は煮干し系の小魚と、枝豆である。手をふきふき、この話をパソコンで打っている(笑い)

情けない話その➁…ある専門紙の会社を辞めた後、大阪のボートレース場のホームページで、ボート選手関係の情報を発信していた。ピットへ行って選手に話を聞き、その姿をデジカメに撮って、本日の特ダネとか、今話題のこの選手はこんなコメントをしているとか、とにかく面白おかしく、しかも舟券の情報として重宝する記事を書いていた。

ここで一番の難関は写真撮影だった。自分は結構キャリアが長く、この道に通じているので、写真さえあればどんな記事でも書ける。でもなかなかいい写真が撮れない。「写真を一枚お願いします」という言葉もなかなか出てこない。ひとり、二人ぐらいならスムーズにいくが、一日10人ともなると、神経がマヒしてくる。変にプライドが高いので、ぺこぺこすると、ストレスが溜まるのだ。それなら、その仕事を辞めたら~と思うだろうが、この仕事を斡旋してくれた先輩に申し訳が立たない。しかも、自分にこれから無給で食べていく貯蓄もない(当時は…今は一生懸命貯めている)。

その時に、同じ会社の女性スタッフがいて、彼女は選手のインタビューを担当し、音声で情報を発信していた。その彼女が、「Mさん、よかったら私が写真を撮りましょうか。インタビューするので、撮りやすいんです」と言う提案。「おお、それは助かる」と、俺は彼女を天使のように思った。それからは仕事もスムーズに運び、記事内容を称賛してくれる読者も増えて、一日に何万ものアクセスがあったりした。

これに気を良くした俺は彼女に、「君は焼肉が大好きと言っていたね。本当にうまい肉を出す店を知っているから、お礼に今度御馳走するわ」と言った。彼女は大喜びをすると思っていたら反応は真逆だった。「え~それは私を口説いているんですか?」、「口説く?とんでもない。お世話になったお礼に決まっているじゃないか」、「少し考えさせてください」それから彼女は写真撮影をやめさせてほしいと言ってきた。

巷では彼女は別嬪さんと評判だったらしい。いろいろな関係者が彼女を誘い、口説いていたという。でも俺には別嬪に見えなかったなあ。好みの違いと言うのはあるだろうが、俺が大柄なので、大柄な彼女(スタイルのいい?)にはまったく興味がなかった。というより、写真撮影のことで頭が一杯だった。

そこで話が終われば怒りはしない。しかし、その後だ。「あのMさん、女性に興味がないふりをしながら、仕事で私に近づき、口説くなんてサイテーの男。ついに本性を現した!」という話まで発展して、男連中はニヤニヤしながら俺を見ていた。こうなれば、何を弁明しても蟻地獄が深くなるだけだが、さすがに俺も切れた。

俺のホームページの記事で、「選手に告ぐ。ピットに魔性の女がいる。彼女はギリシャ神話のメドーサだ。彼女と話をすると、石になってれーすができないぞ!」と、書いた。ところが、これが話題となって、彼女はますます選手、関係者に崇められるようになった。この手の話題は絶対女性が有利である。その後彼女は結婚して幸せな家庭を築いているというが、俺は本当に鼻の下を長くしていたのだろうか?

それは絶対ない!今思い出しても腹が立つ。彼女の上目遣いで俺を蔑視するあの表情!俺かて、結構モテていたんだ!その当時は…(笑)しかし、これは明らかに負け犬の遠吠えだな、ハハハ。

今思っても悔しい話2題~酒を飲んでー「くそー腹が立つ!」…その➀

2017-10-11 23:11:48 | 人間
湯の山温泉のロープウェイ。途中の支点は日本一の高さを誇る。

腹が立つのは、そんなに頻度が高いわけではなく、家で一人で酒を飲んで、その事柄を思い出し、「くそー、腹が立つ!」と思っているのに過ぎない。でも、これは俺の汚点と言うか、情けなさに直結して、自分がみじめになる時がある。男として、人間として…(つまらない話だけどー笑)

情けない話その➀…ある夏の日、兵庫県の浜坂町の海べりの道を彼女と歩いていた。その日はじりじりと暑い日差しが照り付け、二人とも汗だく。ランチの店が見つからず、地図の確認などをしていた。その道は、車が通る道ではないが、道幅3メートルぐらいで、右横に小川が流れていた。二人ともバックパックを担いで、背中辺りが汗で滲んでいた。「すまん、俺の勘違いで方向を間違えたのかも知れん…」と、彼女に謝った時に後ろから、「あんたらなんやの、道の真ん中を歩いて!よそ者がこの道を歩くのは10年早いわ!」と、声がした。

見ると、地元のおばちゃん二人が自転車に乗って、そのうちの一人が声を荒らげている。最初は意味が分からなかった。チリリンとベルを鳴らしてくれれば、さっと道の端に行くのに…と思った。しかし、そのおばちゃんはさらに罵った。「さっさとどかんかい!旅の者がえらそうにするんじゃない!」と…。タビノモノガエラソウニ!…もうひとりのおばちゃんは委縮していた。申し訳なさそうな顔をしてうなだれている。なんだ、このババアは!と、やっと怒りが込み上げてきたが、その二人は自転車なので一気に通り過ぎた。

通り過ぎて10秒後、彼女が言った。「私、なんだかめちゃくちゃ悔しい。普通に道を歩いているのに、なんでそこまで言われるの?」と。俺もふつふつと怒りが溜まってきた。そして、「ウオッー」と声を上げ、バックパックを放り投げて走り、二人の後を追った。相手が女性二人と言うことで遠慮していた部分もある。しかし、…。次の四つ角を右に曲がった先の部分で彼女たちは姿が見えなくなった。

ここは日本だ。まさか旅先でそんな目に合うとは思ってもいない。しかも相手は65歳くらいのおばあちゃんである。ごっつい啖呵を切られたが、「はあ?」と言う感じで、現状が把握できなかった。相手が男なら、対処できる部分もありそうだったが?…。

浜坂町はカニとホタルイカの漁港である。あまり知られていないが、両方とも日本一の漁獲高を誇っている。近くには温泉もあり、その日のランチも新鮮な魚料理を求めて歩いていたのだが、この事件で一気にローテンションになった。その後すぐにランチの店が見つかり、女将にその話をすると、「ハハア~」と、その人物の予想がついた様子。しかし、「町の権力者なので…」と、その正体を教えてくれなかった。

それ以来、浜坂町を訪れたことはない。今でもあの女性(ババア!)の、卑屈な顔を思い出すと、腹が立って仕方がない。「くそ~」、またドバドバとグラスに大量のウィスキーを注いでしまった!(笑)