満天の星空が見たい!

温泉旅がメインの生活。酒とグルメとミステリ小説、ごくたまに失恋の話。

決して男の未練じゃないよ…

2015-12-30 12:53:58 | 日記



このブログで、たびたび書いているのが、「12月は嫌いだ!」である。それは、弥生という女性と、4年前に別れ、
師走、クリスマス、大晦日の喧騒がマイナスイメージになっているからに他ならない。


特にその年の大晦日の寂しさは、今も涙なくしては語れない(笑)。当時のブログを見ると、『夜の10時ごろ
、桜ノ宮の駅を降りると同じ方向に歩いている人は4、5人だったが、川べりの道で一人になり、近くの高層
マンションから家族、グループの歓声が聞こえた。大晦日だから、酒席が盛り上がっているに違いなかった。
都島大橋を渡るときに強烈な寒風が吹き、思わず両手で耳を押さえた。その時の俺は、まるでムンクの「叫び」
そのものだった』と、書いてあった。


彼女とは20歳も年が離れていた。8年の同棲生活の中で、俺は父親的な感情に陥っていた。問題は子供を産んで
いいかどうかだった。彼女は、「子供は要らない」と言ったが、それが本音でないことは分かっていた。
俺と同棲していることを知らない両親が、「早く結婚して、可愛い孫を見せて!」と望んでいたからである。


運命の12月2日、初めて朝帰りした彼女は、「好きな人ができました!」と、俺に告げた。その男性と肉体関係
があったわけではなく、夜通し俺の存在について語りあったらしい。いかにして、俺に二人の未来を説明するか…。
二人は仕事の関係、ひとつ彼が年上で半年ぐらい前から知り合いだったが、恋愛感情はふとしたきっかけから生まれたと言う。


俺はその話を聞いて、彼女の前から姿を消すべきだと思った。彼女は俺のことが嫌いになったわけではない。
「まだ、私を好きになってくれる男性がいたことにびっくりした」と言ったが、弥生は当時35歳である。容姿は水準以上、
なにより性格が良かった。優しく素直。他人の悪口を言ったことがなく、決して出しゃばらない日本女性の鏡のような人だった。


その男はビビっていた。20歳もちがう女をものにした?ギャンブル新聞の壮年の男ということで、やくざやさんのようのもの…と、
イメージ(笑)。時々、「やっぱりこの関係は無理だ!」なんて弱音を吐いていたらしい。だから、弥生には言っていた、
「彼氏に会うつもりはないから心配するな」と。


結局別れた。それから4年である。彼女は今、ある月刊誌の副編集長になっている。彼女が記者見習いとしてその会社に入った時に、
他社の編集長(専門的な新聞)だった俺は、彼女の文章力、構成力のなさに毎晩指導、添削していた。しかし、素直な彼女は、
見る見るうちに実力をつけていった。


今、迷っているのは、彼女に、「うまい酒を飲んでいるか?」と、メールを送ろうかどうかである。別れてから一度も連絡した
ことがないのはポリシーだったが、男運が悪い女性だっだたけに、その後が気になるのだ。その男性と結婚して子供も生まれ、
幸せになっていることを祈るのだが、その雑誌での名前が旧姓なのである。雑誌だから、旧姓はあるのだが、実際はどうなのか?


こう書くと、『あなたはまだ彼女に未練たっぷりですね』と言われるだろな。でも、俺は99%吹っ切れている!本当に彼女の
幸せを祈っているのだが、それなら今までどおり、連絡しないのが一番なのだろう。

本当に心配しているのだが…。




満天の星空を見たい!

2015-12-26 18:41:52 | 日記



小学生3年生の時、田舎(山口県)で満天の星空を見た。冬の寒い日、
何もかもが凍えそうな夜だった。しばらくは、夜空一杯に広がる
天体ショーに感動したが、まばゆいほどの星を見るうちに、
なぜか孤独に陥った。この広い宇宙でただひとり、人間はなんて小さく、
なんて無力なんだろうと思った。怖くなって、家の中に入っても、
なかなか孤独感は消えなかった。


それからあまり夜空を見なくなった。あんな寂しい、ひとりぼっちの
感覚を味わうのはもういやだと思っていた。しかし、大人になり、
旅をするようになると、また満天の星空が見たくなった。
ある学者によると、宇宙には世界の砂と同じくらいの星があるという。
世界の砂?うそだろう、と思ったが、あながち、間違った表現でもないらしいのだ。


≪定説によると、ひとつの銀河系の中には2000億個の星があるといわれているが
平均すると銀河には1000億個の星がある。そして銀河の数も宇宙全体で、
約1000億個あるといわれている≫…銀河が1000億個ある?


地球から、というより、自分のいる位置から見える星はたったの?6000個と言うから、
宇宙とはとてつもなく、スケールの大きい世界、いや、想像もままならない
世界と言える。小学生の時に、孤独感に苛まされ、怖くなったのは、
これを肌で感じたためではないかと思うが、怖くなったというより、
本能的に怯えたためだろう。


話は戻るが、小学3年生の時に満天の星空を見てからは、一度もそんな
機会がなかった。山奥の秘湯旅に出ると、必ず夜空を見上げるのだが、
すべての色の宝石を散りばめたような、それが降って来て手が届きそうな、
満天の星空を見たことがない。


去年の「お~いお茶、俳句大賞」の、「プロポーズ したくなるほど 冬銀河」
という句を見てから余計にそう思うようになった。やはり満天の星と言えば、
空気が澄み切った真冬の寒い夜である。1月13日から山陰の温泉旅に行くので、
この時に晴れてくれれば…と期待しているのだが、友人は、「世界一の雨男が、
何を夢みたいなことを言う!」と、大笑いしている。



あれから、新吾の人生は?

2015-12-25 10:43:56 | 日記


26歳で結婚し、29歳で離婚。その後2年間は一人暮らしだったが、
ある女性と知り合い、大阪市内の団地で同棲生活を始めた。その女性はバツイチで、
「新吾」という小学3年生の息子がいた。ある程度この子の反発は覚悟していたが
新吾は反発というより、愛に飢えていた。


初対面はファミリーレストラン。仕事の関係で30分遅れて店に入ったが、
先に来ていた二人の注文料理にびっくりした。メニューのほとんどを注文した
のではないかと思うほど、テーブルに料理が並んでいた。その数、
10種類ぐらいあったのではないか。


その女性は、「新吾はなんでも一口食べるのが好きで…」と、言い訳した。
「一口って、残った分はどうするの?」と聞くと、二人とも黙っていた。
しかし、初対面であり、俺もとやかくは言わずに、その場を笑顔で乗り越えた。


一週間後、彼女の団地に引っ越した。新吾は当然反発していた。
「おっちゃん、なんでうちの家に来たの?僕は嫌だ」と、はっきり言った。
それを聞いて、彼女は、「新吾、Мさんに失礼でしょう。そんなことを
言ったら駄目」と、諭した。でも、俺が新吾の立場だったらそう言うだろうな
と思った。大人は勝手すぎる。


当時は二人とも貧しかった。それで彼女は知り合いのラウンジにアルバイトに行った。
夜は俺と新吾の二人だけである。当然、最初は新吾に手を焼いた。カレーを作ると、
「いつもの味じゃない。福神漬けがない」と、半分も食べなかった。しかし、
俺は怒らなかった。たぶん、俺がその状況なら同じことを言ったと思うからだ。


ある夜、彼女と別れた父親から新吾に電話が掛かってきた。
「うん、元気だよ。今?、今は知らないおっちゃんといる」と、
笑いながらこちらをずるそうに見た。父親は状況を察し、「そうか、
でも仲良くするんだぞ」と言ったらしい。俺は何となく気まずくなり、
「新吾、つらい思いをさせてすまんな」と言うと、「全然~」と、笑った。
このころには、俺と新吾には、ある程度意思の疎通ができていたのだった。


それから2年が経過した。新吾は小学5年生になり、少したくましくなった。
「おっちゃん、キャッチボールせえへん?」と言うから、「おお、やろやろ」と、
表に出て俺がキャッチャーになり、投手の新吾がピシピシ早い球を投げてきた。
同じ階の同級生の男の子が、「いいなあ~」と言った。それを聞いて新吾はにっこり笑った。


その夜、久しぶりにカレーを作った。「あ、すまん、福神漬けを買うのを忘れた!」
と言ったら、「おっちゃん、そんなもんはどうでもええよ。おっちゃんのカレーは
おいしいから」と言った。新吾は本当はわがままな子ではなかった。どこへ行っても
母親を困らせていたが、感受性の強い子供だった。寂しがりやで、両親の愛情が欲しかったのだと思う。



それから夏休みに二人で旅をした。南紀の小さな駅に降りて、熊野古道を2時間ほど歩き、
山間の民宿に泊まった。そこの夕食は山菜中心の田舎料理だった。「おい新吾、
こんな料理、お前食えるか?」と聞いたら、「好き嫌いはないよ」と笑った。
心に残る楽しい旅で、俺は実の息子と旅をしている感覚になっていた。


しかし、旅行から帰ったら彼女が言った。「やっぱり、本当の父親の方がいいと思う。
前の亭主が一緒に暮らしたいと言うので…」と。これを聞いた新吾は、「嫌だ」と言った。
でも、その後は黙っていた。新吾は俺のことを考えていると思った。
でも、母親につい行かなければならない。その心中を察し、俺も別れを了解した。


3年後、駅近くのストリートで、中年のおっさんと腕を組んで歩いている彼女を見た。
明らかに新吾の父親ではない。彼女は通り過ぎる俺に対し、クスッと笑った。
照れも恥ずかしさもないようだった。「そういうことか…」俺はあっけにとられ、
しばらく後ろ姿を見ていたが、その女性のことはどうでもいい。


心の中は新吾のことで一杯だった。確か今は中学1年のはずだが、まだ傷つきやすい
男の子なんだろうか?あの純粋な心が、今も残っているのだろうか?

当時は、本気で心配し、彼の将来を憂いた。




大阪一!ツイテいない男…

2015-12-23 09:06:43 | 日記


恋愛にも運、不運があるんだな…と、切実に思う。いや、
その友人は不器用というか、タイミングが悪いと言うか…。


その男Aは、並以上のフェイス。スナックなどに行くと、
「渡瀬恒彦に似てるなんて言われたことないですか?」と、
聞かれるほど男ぶりは良かった。でも、なぜかもてなかった。
今思うに、まじめすぎて会話がつまらん、少々金に細かい、
という面はあったが、それでも女のひとりやふたり、口説けば
何とかなったのではないかと傍目には見られていた。



彼にはトラウマ的な出来事があった。昔、ポニーテールの素敵な
彼女がいて、「将来は沖縄で民宿を経営して
毎日サーフィンでもして暮らそう」と、約束していたらしいが、
同じサーフィン仲間の先輩に寝とられてしまったのだ。
ポニーテール!ポニーテール!飲み会を開くと、必ず彼はその言葉を
口にした。それから10年余り、他の女性には目もくれなかった。


しかしある時、カウンターだけの小料理屋を経営する若い女将に惚れた。
「気になる女性がいる…」と、私達友人をさっそく店に連れて行ってくれた。
その女性は小柄で可愛いタイプだったが、飲み屋を経営するだけあって、
頑張り屋さんで、会話の中にも精神的な芯の強さが垣間見えた。


Aは言った。「彼女を口説いてみるよ。もちろん、手ごたえはある。
でも店の中では野暮ったいから、帰りに食事でも誘ってみる」と…。
おお、ついに、あいつはポニーテールを吹っ切れるか!と、われわれ
友人一同は喝采を送った。


それから約一ヶ月後のある深夜だった。いつものように飲んだくれていた
我々は、常連スナックのママさんを誘って帰りにもう一杯!と、
深夜営業の居酒屋を探していた。夜中の1時過ぎだったのでいろいろ
回った挙句、「この店は初めてやけど、前から気になっていた」と、
地下にある居酒屋に入って行った。


ドアを開けた瞬間、我々は目を疑った。目の前にAと小料理屋の
ママがいたのである。「嘘!」、大阪ミナミには何千もの飲み屋があるのに、
彼がママを誘い出し、口説くであろうその時間と、その場面に遭遇
したのである。確率で言えば何千分の1であろう。いや、日にち、
時間帯のこともあるから、何万、何十万かも知れない。彼のこのツキのなさに、
嫌な予感が走った。



二人は大胆にも中央の席に座っていた。我々はすでに店に入っており、
「いらっしゃいませ」と店員さんから席を案内されている。小声で、
「なるべく端の方を頼む」と言って、こそこそと移動したが、
小料理屋の彼女に見つかってしまった。



「いいところでお逢いました!私は朝早くから用事があるから、
一度はお断りしたのですが、Aさんがほんとしつこく誘われるので、
30分だけという条件でついて来たんです。この人をそちらの
飲み会で一緒にというわけにはいかないでしょうか?」、
彼女の言葉は氷のように冷たかった…。そして友人Aは「針のむしろ」だった。


それからの友人Aはいっそう女性不信になり、今は頭も薄くなって
いよいよ女性と縁遠くなっている。その小料理屋のママは店を閉め、
誰かと結婚して子供も3人いるそうだが、当時はまぎれもなく
独身だったと言うから、彼の悩みは深刻である。

なんで?いったい俺のどこが悪いんや!なんで皆の前で大恥を
かかないかんのや!今日も飲み会でAは咆哮する!


しかし、なんであいつは、いつもモテヘンのやろか?何か、
女性の勘にさわる琴線を持っているらしい。






あなたの人生はどんな映画になる?

2015-12-22 11:26:34 | 日記


自分の一生もほぼ見えてきた。このまま、歳を重ね、ガンか脳卒中、
あるいは酒飲みなので、肝臓病か、腎臓病か、いずれかを患って死ぬんだろうなと思う。


今までの人生に悔いはない。高卒で財産なしの家系、見えすぎた将来に
危機感を抱き、山口県から夜行列車で大阪に出てきて、3流の新聞社にしろ、
一応、編集長までになった。吉本、松竹の芸人さんや、売れない演歌歌手、
大阪府警4課(やくざ、暴力団担当)の刑事さん、裕福な宗教家、
大阪ミナミで朝7時まで営業している寿司屋のかんちゃん、大阪の喫茶チェーン店の
アホなボンボンなどなど、いろいろな方と知り合いになった。



不景気のせいか、その方々との交流もまちまちになっている。仕方なく、
休日は好きな映画を見に行くことが多いのだが、そこでふと考えた。自分の
人生を映画にすると、どんな作品ができるのだろうか…と。



最近の映画は壮大である。スケールがちがう。自分の人生を映画にするとなると、
とてもそんな作品はできないから、当然ハリウッド製作は論外である。
話にもならない。となると、松竹か、東映か…。それもあっさり却下だ。
どんなに有名な脚本家に依頼して脚色してもらっても、俺の人生では観客は来ない。



そうなると、自主制作である。小さな小屋に知り合いの方々にお運び願い、
うまい酒と極上の料理を用意して見てもらう。そんな想像をして笑った。
いくらなんでも、そこまで卑屈になることはないだろうって…。
自分ひとりで、あの時はこうだった、そしてこの時はああだったと、
ひとりごちて見た方が感慨深いのではないか。きっと、
もう一度人生をやり直してみたいと思うはずである。



主演男優は当然俺に決まっているが、主演女優は誰になるのか?
そこで指折り数えた。今まで、俺の人生には7人の女性が出演してくれた。
結婚したのは一人だけだが、同棲は3人、そして付き合いだけの女性は3人。
それぞれが個性派で、俺の人生に素晴らしい彩りを添えてくれた。



その中で光り輝く主演女優賞は誰なのか!ダダダダ、ダーン!!!


それでは発表します。俺の人生の中で最高の輝きを見せてくれた主演女優賞は…!


それは、これからお付き合いする貴女です。こんなわがままで気ままな男ですが、
私の人生の主演男優として、最高のエンディングにしたいと思います。
私は大のミステリーファンなので、その結末に、そのどんでん返しに、
貴女は驚愕するでしょう!!!


しかし、彼女いない歴早や3年経過、そんな寛大な女性は現れるのかしら?