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新潟、山形県の一人旅…その①、夕日100選!

2018-05-26 21:15:13 | 旅行
この写真をじっと見ていると、光が動いているように見えませんか?

9日間の休みができたが、諸事情で旅行の計画はなかった。しかし、3日間で諸事情が緩和され、旅に出たい思いが強くなった。ただ、いつも使うJR西日本のトクトク切符はほとんどが一週間前の予約が必須。自分はケチではない。でも、日本の交通費は本当に高いと常々思っている。訪日した外国人が、「食費や宿泊費は普通だが、交通費が高すぎる」と言う感想が多いのも頷ける。今更安くはならないだろうが、方法はある。

そこで「ピーチ航空」を検索した。ピーチ航空とは関西空港拠点の激安航空機である。一番新しい航路の新潟を見ると、行きも帰りも4800円程度、なんと大阪、新潟往復で1万円を切るのだ。去年、新潟を旅したが、本当にいいところだと思った。特に気に入ったのは村上市だったが、今回はもっと範囲を広げてみようと思い、いろいろ検索すると、村上市内の坂町駅から、山形県米沢市までローカル電車があった。清流で有名な荒川沿いを走る魅力のローカル電車である。

米沢に行ってみたかった。上杉家と米沢牛、そして温泉通には垂涎の小野川温泉。そこで立てた計画が、初日村上市瀬波温泉、2日目米沢市小野川温泉、3日目南陽市赤湯温泉、3泊4日の旅である。いずれの宿もひとり旅歓迎で、食のマンネリを避けるために、2日目の小野川温泉だけ朝食のみの設定にした。

さて、初日は瀬波温泉。新潟の温泉は、石油掘削の時に出たという例が多いが、瀬波温泉もそうである(一番有名なのは月岡温泉か?)。今回は「はまなす荘」に宿泊した。新潟から特急で40分、村上市に着き、タクシーで10分(1100円)で宿に着いた。フロントのお姉さんに恒例のお土産(伊勢の名物・赤福餅)を渡すと、いつもより反応が鈍い。「あら、ありがとうこざいます」と言ったものの、「お部屋は2階です」と事務的に言われ、あまりうれしくないように見えた。まあ、でもこれは旅人の気持ちだから、それはそれで良し。

瀬波温泉と言えば最初のキーワードは「日本の夕日100選」。日本海に沈む夕日が感動的だという口コミが多数だ。去年は曇りで見られなかったが、今回は降水確率0%。6時からの食事が楽しみだった。場所は1階のレストラン、強烈な西日でカーテンが張られていたが,落日の10分前、そのカーテンがオープン。なかなか憎い演出だった。すると、水平線から太陽が三つ分くらい上に太陽が位置していた。10分以内に沈みそうな気配だ。

息をのんでその光景を見ていると隣の席のお爺さんが、「うわっ。こりゃ駄目だ。水平線のところに雲がある」と、言った。その御仁もひとり旅。後から話を聞くと新潟市から毎月1度この宿に2連泊しているという。「ええ、そうなんですか。ダメなんですか?」と聞くと、「夕日の醍醐味は水平線にかかったところで太陽が溶けるように広がるんだけど、今日は雲に邪魔されて見えないな」と、言う。確かにその通りだった。バターが溶けるような場面はなかったが、しかし、久しぶりにいい夕日を見た。

その御仁に、「この宿は温泉も景色もいいけど、僕が毎月来る理由の一番はお米の旨さ。新潟と言えば魚沼産のコシヒカリと思うだろうが、このあたりの岩船米がぴか一だよ」と教えられ、酒をやめ、ご飯を食べると、「おお!」と声が出た。もちもち、つやつや、仄かな甘みが食欲をそそる。実は糖質制限中で、ご飯は食べない予定だったが、2杯も食べた。朝食も2杯、3杯目に手が出そうになったが、そこは自制した。それほど美味しいお米だった。

ありがとう、ご隠居さん、明日は米沢に行きますと言うと、「良い旅を」と、笑顔で言ってくれた。 ②に続く


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