満天の星空が見たい!

温泉旅がメインの生活。酒とグルメとミステリ小説、ごくたまに失恋の話。

見上げてごらん、夜の星を

2016-07-26 22:40:28 | 人間

このブログは、「満天の星が見たい」である。それなら…と薦められたのが、長野県の昼神温泉の「日本一の星空ナイトツアー」だ。この温泉がある長野県阿智村は、全国で一番星が輝いて見える場所らしい。

昼神温泉の歴史は浅い。トンネル工事をしている時に温泉が湧出し、それからすぐに温泉街が形成されたという。思えば、新潟県の月岡温泉に似ている。こちらは、石油掘削の時に見つかった温泉で、その泉質の素晴らしさに歓楽街も備わり、今や新潟県一の温泉と認知されている。そのせいか、高級旅館が目白押しで、まだ一回も訪れたことはないが…。

昼神温泉の泉質もいいらしい。月岡温泉は緑がかった硫黄泉だが、こちらはアルカリ泉で、スベスベヌルヌルの透明温泉である。いずれは、どちらも訪れてみたい魅力の温泉地だが、このふたつの温泉地は、大阪から不便この上ない。つい最近まで、新潟県は47都道府県の未踏地のひとつだった。大阪から新潟へ行く飛行機は便数が少ないということでべらぼうに高いし、阿智村は列車で行くには近辺の駅が遠い。確かにバスで移動するツアーでなくては行けない場所である。

しかし、「日本一の星空ナイトツアー」は、確かに魅力的だ。早めに夕食を済まし、ロープウェイで1400メートルの高地に行く。そしてカウントダウンで周囲の照明が消され、視界いっぱいに広がる星雲と、またたく無数の星…。主催者の写真を拝見したが、この前テレビで見た、南アメリカ大陸のアンデス地方の星空と同じレベルである。

うーん、見たい!日本一の星空、視界いっぱいに広がる無数の星達…。

この話を友人にした。すると、「やめといた方がいい」と言う。「君は日本一の雨男ではないか!せっかく楽しみに来た他の人の迷惑になる」と、マジな顔で言う。「確かに…。俺が旅の計画をすると台風が発生し、4月の九州に雪を降らせたな…」と、言うと、「今まで君と11回温泉旅行をして、その延べ日数は35日だが、このうち、24日が雨か雪だった。そんな君が、星空ナイトツアーに行くべきではない」と言い、ニヤリと笑った。

くそ、今度内緒でこのツアーに参加したろか!と思ったが、「満天の星空が見たい」のは、旅の副産物であり、予期せぬハプニングだからいいのだと気づいた。星空を一か月前から設定することはできないのだ。

富山県のある山の中の温泉旅館。昼間は小雨が降っていたが、夜中にトイレに行き、ふと見上げた星空に無数の星が燦然と輝いていた。その光景に感嘆し、思わず彼女を起こして、ビールを片手に二人で30分くらい星を眺めた。その宇宙的ロマンチックが忘れられないのだ。

しかし、その旅の後、彼女と別れた。本当に忘れられないのは彼女の面影なのかも知れない。









大阪一の天神祭が始まる!

2016-07-22 23:15:05 | 人間


今でも覚えている。「祭りの後の寂しさ、虚しさ」を。祭りは田舎の唯一も言えるイベントだった。9月の初めごろ、五穀豊穣を祈願して、山崎八幡宮に神輿が上がる。その威勢の良さ、連帯感の素晴らしさを見るために、普段は人影まばらなストリートに、人がどんどん集まる。夜店が50軒くらい出て、束の間、そこは渋谷の交差点状態になっていた。

その熱さに若い血が呼応し、友人、仲間と何度もそのストリートを往復した。そのあと、どうしても治まらない火照りを消すために、学校のプールに行ったことがある。もちろん、無許可だが、9月の夜のプールは予想外に冷たかった。「なんじゃ、この寒さは!」と、一瞬で祭りの興奮は冷め、ブルブル震えながら、やむなく家に帰ったのを思い出す。


明日から(7月24日)は大阪の天神祭である。天神祭は日本三大祭りのひとつで、特に、25日の本宮の夜は、大川(旧淀川)に多くの船が行き交う船渡御(ふなとぎょ)が行われ、奉納花火があがる。そして最後に大阪天満宮で神事が行われるのである。

普段は大阪環状線のなかでもひっそりしている桜ノ宮駅近辺から中の島まで2キロくらいの河川敷公園が、人、人、人で埋まる。その数40万人である。一度、その中に入ったことがあるが、まったく身動きできなかった。一歩、二歩、動くのに、無理やり体をひねっていた。夜店のおっちゃんが、「人は多いけど、まったく商売にならん!」と苦笑していたのを覚えている。

今年も天気は良さそうで、大阪一の祭りは大いに盛り上がりそうである。今日は事前イベントとして「ギャルみこし」があった。通勤路の天神橋6丁目商店街でしょっちゅう訓練していたから、目新しさはなかったが、本番はさすがに気合い乗りが違っていた。声は大きく、200キロあると言う神輿も力強く躍動していた。何より、神輿を担ぐギャルたちの笑顔が素晴らしかった。

一人暮らしになってから、お盆、師走、クリスマス、お正月が苦手になってきた。でも、天神祭が行われる大川のすぐそばに住んでいる俺にとって、このイベントは必要不可欠なものだ。明日は友人と関西の夏のグルメ、鱧鍋で盛り上がることになっている。大いに祭りを楽しみ、流れゆく季節感を満喫したいものである。


安い!お得すぎる阪急トラピックスのフリープラン!

2016-07-17 22:46:05 | 旅行


この前、九州復興割で、別府温泉に行った。2泊3日、移動は大阪から新幹線のぞみで北九州の小倉に行き、そこから特急ソニックで別府へ行った。このルートは王道も王道、快適な旅の模範ルートである。もちろん、空の旅もそうで、伊丹空港から大分空港へ飛び、空港バスで別府へ~これも王道である。

ちなみに、九州復興割は、二人で12万のところを、国から3万円の支援があり、9万円のお得旅となった。指定宿のホテル白菊は、高級感漂う宿で、温泉も食事も満足した…友人達にそう伝えると、「お前らだけええ目して、なんで俺たちに声を掛けてくれなかった!」と、恨まれる羽目に陥った。

それで、また復興割を探したのだが、もうクーポンは残っていない。しかし!

いつもお世話になっている阪急トラピックスのホームページをのぞくと、信じられないお得なフリーツアーがあった。「別府温泉、一泊三日の旅、27000円」である。往復は新幹線のぞみ、大阪から小倉に行ってレンタカーに乗り、そこから別府に行く。そして指定ホテルに宿泊し、二泊目の宿は各人が探す…という日程である。

27000円!ちなみに、大阪から小倉までの新幹線代は13600円である。往復ですでに200円オーバー(27200円)なのに、あと、レンタカー3日間と、宿(別府鉄輪温泉ホテルおにやま・2食付き)がついてくるのである。この27000円の配分はどうなっているのか?新幹線の取り分は?レンタカーの取り分は?そして宿の取り分は?

これを友人に言うと歓喜した。「すぐ、旅の手配をしてくれ」である。私の休日の都合で、8月23日出発になったが、これはこれで楽しみである。2日目の宿は、別府明礬温泉の1日3室限定の温泉宿を見つけてある。宿泊費は一泊2食で9700円、温泉(にごり湯)も料理も抜群、なんとじゃらんの評価は4.7(5点満点)である。

ますます別府の魅力にはまっていく。近来、別府で暮らしてもいいなとまで思っている。実は、前回別府へ行った時に、老夫婦が経営する、関アジ、関サバのうまくて安い食堂を見つけたのだ!

個性派の温泉が勢ぞろい!別府温泉ツアーその②

2016-07-14 12:54:31 | 旅行


塚原温泉から、九州横断道路(と言っても、別府の始発点付近)を戻っていくと、「明礬温泉」に到着する。明礬温泉は硫黄泉の聖地と言うべき温泉地で、2,300メートル先から硫黄臭が漂ってくる。車から出ると、その匂いは強烈で、「うっ」と、思わず口と鼻に手が行った。

有名なのは食事、土産物屋、日帰り温泉施設を備えた「湯の里」だが、過去3度入浴しているので、そこから少し下ったところにある「湯屋えびす」という日帰り施設に行った。ここは料金が1000円と高いが、それだけの設備があり、時間があれば半日は有意義に過ごせる。

この日は連日の雨、しかも本降りだったためか、12時過ぎに入った時は我々二人だけだった。それでゆっくり色々な湯船を巡ったのだが、よほど硫黄の成分が強いのか、次の日に大阪に帰っても体から硫黄の匂い(たまごの腐ったような)が取れなかった。失敗したのは、その時に来ていたシャツを他の洗濯物を一緒にしたことだった。本来なら花の香りがする洗剤なのだが、泥臭い匂いがして、また洗い直しである(笑)

同行者は、「ここは別府の凄さが分かるところですね。明礬温泉だけで、他の温泉地を凌駕している」と、感心していた。確かに硫黄泉は臭いが、慣れたらいい香りに思えてくるから不思議だ。11種類の温泉成分のうち、一番人気だと言うのも分かるような気がする。真っ白い湯に浸かっている時は、「あ~極楽、極楽」と、言葉が出てしまう。

この日、最後に訪れたのは鉄輪温泉地区の「ひょうたん温泉」だった。ミシュランから三ツ星評価をされた温泉施設として有名だが、「広くて開放感のある男湯は全8種類。男湯の一番のみどころである瀧湯はもちろんのこと、露天風呂でのんびりベンチに寝そべったりしながらゆっくり過ごすのもおすすめです。深夜1時までの営業で、夜も時間を気にせずのんびりお過ごし頂けます」とパンフレットに書いてあったが、目につくのはやはり「瀧湯」である。

上の写真を見て分かるように、20本近い打たせ湯が滝のように落ちてくる様は豪快無比。これが全部掛け流しの温泉だから唖然としてしまう。ここで30分ほど、体の隅々まで打たせ湯をしたが、あまりの迫力に逆に疲れてしまった。5分くらいの感覚で休憩したほうが良さそうである。

この日は個性派の温泉に3か所行ったのでさすがに疲れてしまった。ホテル白菊に3時過ぎに帰り、夕食まで昼寝をした。次の日、最終日は別府駅前の「不老泉」と言う市経営の入浴施設に行ったが、ぬる湯でも42度以上あり、疲れも貯まっていたので早々に退散した。

しかし、別府は何度来ても期待を裏切らない。温泉好きのメッカともいえる地である。次は8月20日から5日間の休みがあり、また訪れようと、毎日ホームページでいろいろ検索している。




世界第二位の湧出力を誇る別府温泉ツアーその①

2016-07-12 23:01:58 | 旅行
別府駅から数分の所にある「不老泉」、地元民に愛される源泉掛け流しの温泉、100円


九州復興割(ツアー費用5万円以上は3万円引き)」で、大分県別府の旅に行って来た。新幹線と、JR九州の特急を使っての旅である。昔から、思っていたことがある。旅をするときは、交通手段をケチってはいけない。たとえば、深夜バスを利用するとか、フェリーのごろ寝を試すとか、もっと言えば、特急券を惜しんで、新幹線でもこだまを利用するとか…今まで、何度かケチッた事があるが、その結果は、疲労が蓄積するばかりで、後悔したことが多かった。

今回は新大阪から「のぞみ」で小倉まで2時間、小倉から特急ソニツクで別府まで1時間、うたた寝をしている間に現地に着いた。実に速く、爽快。別府駅に降り立った時は、まだスキップ状態である。20代か30代の頃なら長時間と疲労はまったく気にならなかったが、今はせっかちになり、ちょっとしたことで疲労し、立ち直るのに時間がかかる。

しかも今回は格安ツアーではなかった。行きは早朝、帰りはミッドナイトの便ではなく、自分で便が選べた。これで精神的な切迫感はなく、余裕の立ち回りとなった。時間に余裕があると言うことはいいものだなと、改めて思った。

宿は駅から徒歩8分の、「ホテル白菊」だった。じゃらんの口コミ4.23(5点満点)、値段も一泊2万円はする中の上クラスの温泉宿である。別府は火山の裾野に乗っている坂の街。海から山へ必ず勾配していて、ホテル白菊はその中間辺りに位置する。部屋は8階だったから、大きな窓から別府湾、高崎山(猿の餌付で有名)が広々と見渡せた。温泉力も凄く、それぞれ50人は入れそうな内風呂と露天風呂があり、その両方が源泉掛け流しだった。ただ、泉質はほぼ単純泉で、さっぱりしたいいお湯だが、ガツンと来るものがない。


せっかく世界第二位の湧出力を誇り、11種類の温泉成分のうち10種類の温泉を備える別府に来たのだから、2日目は温泉巡りをしようと言う計画だった。駅前でレンタカーに乗り、最初に目指したのは、「塚原温泉・火口乃泉」である。温泉マニアなら必ず訪れなければならない有名な日帰り施設だが、別府には7,8度行っているのに、ここは縁がなかつた。


◆…塚原温泉・火口乃泉 伽藍岳(がらんだけ)という火山のすぐ横にある温泉で、pH1.4という強烈な酸性泉を売りにしている。その効能は抜群で、繰り返し入浴することで、血管が若返り、血糖値が下がるとされている。ただ、今回入浴した感じでは、そんな強烈な印象はなかった。秋田の玉川温泉は、入った途端に下の玉袋(失礼)に飛びあがるほどの痛みを感じたが、ここは普通より少し濃いかなと言う感じだった。

おそらく、梅雨の時期であり、この日も大ぶりの雨だったから、火山から流れてくる間にかなり成分が薄くなったのだと思われる。ここに行くなら、この時期は避けた方がいいかも知れない。晴天が続いた後の訪問なら、濃厚な温泉が味わえるはずだ。週に3度は来ていると言う叔父さんが、「毎回温泉を頭に掛けていたら、抜け毛が止まり、ふけも出なくなった」と、言うのですぐに洗面器10杯ほど頭に掛けたが、こんな短期間に効果が表れるはずもなく、その時に入浴していた5名にクスリと笑われた。

ただ、その時に温泉が目に入り、「アイタタ」と言ってしまった。なるほど、雨で薄まっているものの、やはり成分は強い温泉のようだ。別府へは年に2,3度訪れる予定なので、次は条件を満たせる時に訪問したい。

そう思いながら、次の温泉地、「明礬温泉」に向かった。この塚原温泉から、九州横断道路で20分も走れば到着する。こちらも町全体に硫黄臭が漂う、魅力の温泉地である。