
【本気でその役を生き切れ】5029
明治大学教授、齋藤孝氏の心に響く言葉より…
《本気でその役を生き切れ》(矢沢永吉・歌手)
言葉というのは、誰が言ったかということが非常に大事である。
尊敬する人物や、すごい経験をした人物が言うからこそ、心の深いところにまで入っ てくる。
言葉そのものの意味だけでなく、その人物がその言葉を発した背景やそれにまつわるストーリーを知ることで、言葉はいっそう、重みを増す。
矢沢永吉氏のこの言葉は、インタビューで次のように語ったコメントからの抜粋である。
「リストラされたって、借金を背負ったってそれは役だと思え。苦しいけど死んだら終わりだから、本気でその役を生き切れ」
1978年に小学館から刊行された『成りあがり』は、世間に大きなインパクトを 与えた。
糸井重里氏によるインタビュー形式の矢沢永吉自叙伝だが、そのタイトルはもちろん、プライドも何もかもずたずたになるほど貧しかった少年時代から、故郷広島を飛び出して上京し、皆を見返してやるという強い気持ちをエネルギーにスターダムを思け上がっていったその生き様が、社会現象となるほどの影響を与えた。
『成りあがり』には、広島から横浜にやってきた自信過剰な青年が、社会の壁にぶち当たり、人にだまされたりしながらのし上がっていく様が赤裸々に綴られている。
「1回目、散々な目に遭う。2回目、落としまえをつける。 3回目、余裕」
『成りあがり』に出てくる、非常に彼らしい言葉だ。
痛い目に遭っても、そこがスタートなんだ、だから散々な目に遭っただけで落ち込んでいたら何にもできない、そういうことである。
だが、矢沢氏は世に出るまでの間に苦汁を舐めただけではない。その後もさまざまな事件に巻き込まれる。
最も有名なのは事務所の側近によるオーストラリアの土地取引の横領事件で、矢沢氏は34億円の借金を背負うことになる。
すでに50に手が届く頃の話だ。
さすがの矢沢氏もひどく落ち込み、真っ暗闇にいるような気分になったと語っている。
毎日酒を飲み、もうダメだと思い続けたと。
だが1週間も経つとだんだんアホらしくなってきて、ある日ふと「これは映画だと思えばいい」と気づく。
「このたび僕は、キャスティングによって矢沢永吉になった」と。
死ぬなんてばかばかしい。
役だと思うことで、その役を本気で生きることで、乗り切れるのだから。
そうやって、矢沢氏は借金を完済した。
彼はもともととても自分を客観視できる人間だった。音楽においても、自分が得意なのはメロディーをつくること、そしてライブで歌うことだと客観的にわかっていたから、途中から歌詞を書かなくなったという。
自分のことを「矢沢」と呼ぶのも、客観性の表れだ。
彼は自分を「矢沢」と呼ぶことで、他人の視点から自分の姿を客観的にとらえているのである。
リストラをされたり、莫大な借金を背負ったりしたとき、苦しい感情を抱くのは仕方がない。
だが、そういう役を振られたんだ、その役を演じ切ってみようと考えてみたら、確かに乗り切れる気がしてくる。
苦しいけど、死んだら終わりだ。
その役を降りたところで、意味はないのだ。
誰もが驚くほどの借金を背負い、50歳にしてそこから立ち上がり、這い上がってきた矢沢永吉の存在というのは、観ているだけでも価値がある。
テレビなどのメディアを通して彼の姿を観、あのどん底から這い上がってきた人の言葉だと思って聞くと、非常に重みがある。
1回の失敗で諦めたり、やり直しのきくことなのに投げ出してしまったり、最近の若い人は何かに必死に食らいついていくという精神が減ってきているように思う。
失敗しなければ、ひどい目に遭いさえしなければ、ほどほどでいいといういまの風潮のなか、私たちは皆、自分のなかに、何%か「矢沢永吉」を取り入れて、生きていってもいいのではないだろうか。
そして、苦しいとき、くじけそうなときは、「このたび私は○○の役を演じることになりました」と自分に向かって言ってみよう。
目の前の試練が少し楽に感じられるようになるに違いない。
《「ほどほど」なんてクソくらえ》
《「ツライ」なんて言ってる自分を 突き離してみると、突破口が見えてくる》
《「失敗上等」、 生きてる限り攻めていこう》
『君の10年後を変える言葉』フォレスト出版
https://amzn.to/3bINP9c
34憶の借金を背負ったとき、酒浸りになっていた矢沢氏に奥さんのマリアさんは
「お酒もいっぱい飲んだでしょ?飽きたよね?たしかに大変な額だけど、矢沢永吉が本気を出したら返せないお金じゃないから」
と言ったといいます。
それに対し、矢沢さんは「マジで?」と3回も聞き直したら、
マリアさんは「マジで!」と答えたそうです。
それを受けて、矢沢氏は「これは映画だと思えばいい」と思いなおしたそうです。
矢沢永吉は今年(2022年)、72歳。
ジムに通い、筋トレをかかさず、腹も出ていない、正真正銘のロックンローラー。
未だにライブも継続し、観客を喜ばすため、自分を鍛え、進化し続けています。
人は、それぞれの役割を天から与えられているといいます。
だからこそ…
「本気でその役を生き切ること!」という言葉を胸に刻みたいと思います。
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明治大学教授、齋藤孝氏の心に響く言葉より…
《本気でその役を生き切れ》(矢沢永吉・歌手)
言葉というのは、誰が言ったかということが非常に大事である。
尊敬する人物や、すごい経験をした人物が言うからこそ、心の深いところにまで入っ てくる。
言葉そのものの意味だけでなく、その人物がその言葉を発した背景やそれにまつわるストーリーを知ることで、言葉はいっそう、重みを増す。
矢沢永吉氏のこの言葉は、インタビューで次のように語ったコメントからの抜粋である。
「リストラされたって、借金を背負ったってそれは役だと思え。苦しいけど死んだら終わりだから、本気でその役を生き切れ」
1978年に小学館から刊行された『成りあがり』は、世間に大きなインパクトを 与えた。
糸井重里氏によるインタビュー形式の矢沢永吉自叙伝だが、そのタイトルはもちろん、プライドも何もかもずたずたになるほど貧しかった少年時代から、故郷広島を飛び出して上京し、皆を見返してやるという強い気持ちをエネルギーにスターダムを思け上がっていったその生き様が、社会現象となるほどの影響を与えた。
『成りあがり』には、広島から横浜にやってきた自信過剰な青年が、社会の壁にぶち当たり、人にだまされたりしながらのし上がっていく様が赤裸々に綴られている。
「1回目、散々な目に遭う。2回目、落としまえをつける。 3回目、余裕」
『成りあがり』に出てくる、非常に彼らしい言葉だ。
痛い目に遭っても、そこがスタートなんだ、だから散々な目に遭っただけで落ち込んでいたら何にもできない、そういうことである。
だが、矢沢氏は世に出るまでの間に苦汁を舐めただけではない。その後もさまざまな事件に巻き込まれる。
最も有名なのは事務所の側近によるオーストラリアの土地取引の横領事件で、矢沢氏は34億円の借金を背負うことになる。
すでに50に手が届く頃の話だ。
さすがの矢沢氏もひどく落ち込み、真っ暗闇にいるような気分になったと語っている。
毎日酒を飲み、もうダメだと思い続けたと。
だが1週間も経つとだんだんアホらしくなってきて、ある日ふと「これは映画だと思えばいい」と気づく。
「このたび僕は、キャスティングによって矢沢永吉になった」と。
死ぬなんてばかばかしい。
役だと思うことで、その役を本気で生きることで、乗り切れるのだから。
そうやって、矢沢氏は借金を完済した。
彼はもともととても自分を客観視できる人間だった。音楽においても、自分が得意なのはメロディーをつくること、そしてライブで歌うことだと客観的にわかっていたから、途中から歌詞を書かなくなったという。
自分のことを「矢沢」と呼ぶのも、客観性の表れだ。
彼は自分を「矢沢」と呼ぶことで、他人の視点から自分の姿を客観的にとらえているのである。
リストラをされたり、莫大な借金を背負ったりしたとき、苦しい感情を抱くのは仕方がない。
だが、そういう役を振られたんだ、その役を演じ切ってみようと考えてみたら、確かに乗り切れる気がしてくる。
苦しいけど、死んだら終わりだ。
その役を降りたところで、意味はないのだ。
誰もが驚くほどの借金を背負い、50歳にしてそこから立ち上がり、這い上がってきた矢沢永吉の存在というのは、観ているだけでも価値がある。
テレビなどのメディアを通して彼の姿を観、あのどん底から這い上がってきた人の言葉だと思って聞くと、非常に重みがある。
1回の失敗で諦めたり、やり直しのきくことなのに投げ出してしまったり、最近の若い人は何かに必死に食らいついていくという精神が減ってきているように思う。
失敗しなければ、ひどい目に遭いさえしなければ、ほどほどでいいといういまの風潮のなか、私たちは皆、自分のなかに、何%か「矢沢永吉」を取り入れて、生きていってもいいのではないだろうか。
そして、苦しいとき、くじけそうなときは、「このたび私は○○の役を演じることになりました」と自分に向かって言ってみよう。
目の前の試練が少し楽に感じられるようになるに違いない。
《「ほどほど」なんてクソくらえ》
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34憶の借金を背負ったとき、酒浸りになっていた矢沢氏に奥さんのマリアさんは
「お酒もいっぱい飲んだでしょ?飽きたよね?たしかに大変な額だけど、矢沢永吉が本気を出したら返せないお金じゃないから」
と言ったといいます。
それに対し、矢沢さんは「マジで?」と3回も聞き直したら、
マリアさんは「マジで!」と答えたそうです。
それを受けて、矢沢氏は「これは映画だと思えばいい」と思いなおしたそうです。
矢沢永吉は今年(2022年)、72歳。
ジムに通い、筋トレをかかさず、腹も出ていない、正真正銘のロックンローラー。
未だにライブも継続し、観客を喜ばすため、自分を鍛え、進化し続けています。
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