文部科学省が、新型コロナウイルス感染拡大に伴う臨時休校中に設けられる登校日に、児童生徒を分散して登校させるよう求める方針を固めたことが30日、分かった。
緊急事態宣言の延長による休校措置の長期化を想定し、感染リスクをできる限り減らす必要があると判断した。
政府の専門家会議の意見などを踏まえ、文科省は5月1日、都道府県教育委員会などに通知する。
分散登校は、受験など進路指導が必要な最終学年の中学3年や小学6年、対面での学習支援がより必要とされる小学1年を優先させる。教室の座席は1~2メートル離して配置し、身体的距離を確保する。同省関係者によると、教室内に一度に座るのは16人程度になるという。
人数を絞り、一つの学級を午前と午後の2グループに分けた時間帯別の例も示す。密閉、密集、密接の「3密」を避けるため、歌唱指導や調理実習などの活動は当面行わない。
学校給食は弁当のほか、配膳の必要がない牛乳やパンのみの実施を検討し、自習スペースとして図書館の活用を盛り込む。また、児童生徒や教職員の負担を考慮しつつ、夏休みの短縮や土曜日を活用した授業の検討なども求める。