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小島教育研究所

教育関連ブログです。数学を筆頭に学問全般に渡る有用な情報を提供致します。
東海生、名高生、半高生に最も読まれています。

「難しすぎる」共通テスト数学が抱える根深い問題 基礎的な試験というより「処理能力を測る試験」

2022-01-26 | 共通テスト
吉澤光雄教授 東洋経済オンラインより

「大学入学共通テスト」の数学1・数学Aの平均点(中間集計)が、昨年と比べて20点ほど低く、約38点であったことが注目されている。難しい試験を行えば結果が悪くなることは当然であるが、問題量の多い試験を短時間で行うことは、一般的には処理能力を測ることが目的のように思われるかもしれない。

実際、大学の数学教員でも、今年の数学1・Aと同じ試験にチャレンジすると、「あと10分延長してもらえばなんとか満点」という人は少なからずいると思う。本稿では「大学入試の数学」という視点からこの問題を歴史的に考えてみたい。

「大学入学共通テスト」が誕生するまで
1979年に開始された「共通一次試験」は「基礎学力試験」で、奇問や難問を排して「受験地獄の解消」が主たる目的であった。結果は、受験地獄は解消されるどころか、国公立大学の受験生にとっては、2次試験前に全問マークシート形式の試験が課されることとなった。

共通一次試験は1990年から、私立大学も参加できるようにした全問マークシート形式の「大学入試センター試験」に移行した。目的は、「高等学校における基礎的な学習の達成度を判定する」ことである。

2004年5月30日の朝日新聞では、注目すべき東北大学の調査結果が紹介された。1次のセンター試験の数学と、2次の理学部入試における記述式の数学試験の成績に関して、相関が極めて弱かった。そして、当初から参加した慶応義塾大学が「センター試験利用入試」を廃止した2012年頃から、現在の「大学入学共通テスト」への移行が検討され始めたようだ。

筆者は1985年4月から2007年3月まで理学部数学科の教員として勤務し、その間に入試数学責任者も含む入試数学の仕事に使命感をもって取り組んできた。懐かしい思い出として、入試が近くなった頃、作成した入試問題の文中で「各々」とあるべきところが「名々」となっていることを夢の中で思い出し、その修正のために問題用紙を全部印刷し直してもらったこともあったほど、全神経を集中して取り組んできた。

毎年のように入試が終わると同時に、膨大な答案を採点してきたが、その間に奇妙な答案を目にする機会が年々増えてきたもどかしい思い出が残る。それは、文字を使って一般論として解くべき答案に、0とか1などの具体的な数値を文字に代入して、答えを「当てる」試みだけをする答案である。すぐに気付いたことであるが、もし当問題がマークシート形式ならば正解となった可能性が高い問題でもあった。

それをきっかけに筆者は「マークシート問題の裏技」を研究し(一部は読売新聞2003年5月30日付の一面記事で紹介)、さらには日本の青少年の論述力が弱いことが、国際比較や国内調査結果で明らかになったことを受け、各種メディアで、マークシート形式の問題点と記述式の意義を訴える活動を展開してきた。

やや専門的な話題で恐縮だが、n次多項式の関数として表される高校2年までの積分の問題も、かつてのような一般の自然数nではなく現在はn≦2という学習指導要領からの制限がある。それが「積分をすることなく正解を当てる奇妙な“公式”」をいくつか生み出し、これが作問側を意外と悩ましていることもある。

そして2021年からの「大学入学共通テスト」を迎えることになるが、当初はこの試験に記述式を一部導入する案があった。しかしこれには、断固反対したのである(共同通信47NEWSにおける2019年11月15日、11月29日、12月23日の拙文を参照)。その理由を一言で述べると、学力調査のような統計データの収集と違って、膨大すぎる大学入試記述式答案を短時間で正確に採点することには無理があった。

さらに、一部企業が深く関わることへの疑問もあった。とくに、試験が実施される前に「正解」を一部企業に教えたり、一時的にアルバイトの大学生を雇って採点させたりすることなどは、言語道断である。そもそも、大学入試の作問側と受験産業側が一線を画すからこそ公平な入試が成り立つのであって、その境がなくなってしまっては、まるで「泥棒に合鍵を預けるようなこと」を連想されても仕方があるまい。

結局、全問マークシート式の第1回大学入学共通テストが昨年行われ、そして冒頭で述べたような2回目の共通テストに至ったが、今回の試験を踏まえて、いくつかの点を指摘したい。

基礎的な試験というより「処理能力を測る試験」
まず、大学入試センターのホームページに共通テストの仕組み・運営として、以下のように書かれている。

「大学入学共通テストは、大学に入学を志願する者の高等学校段階における基礎的な学習の達成の程度を判定することを主たる目的とするものであり、各大学が、それぞれの判断と創意工夫に基づき適切に用いることにより、大学教育を受けるにふさわしい能力・意欲・適性等を多面的・総合的に評価・判定することに資するものです。」

共通1次試験、大学入試センター試験、そして大学入学共通テストと一貫して目的に書かれていることに、「基礎的な学力試験」ということがある。今回の数学1・Aの試験問題を見る限りにおいて、「基礎的な試験」という表現が適当と思われる国民はわずかではないだろうか。むしろ、「難しい問題の答えを短時間で当てさせる処理能力を測る試験」という表現のほうに軍配が上がると考える。

数学1・Aの試験の受験者数は約35万人であるが、同世代の出生数が年間約115万人ということを踏まえると、同世代全体から見て、数学の問題にチャレンジする意識の高い約3分の1の者が数学1・数学Aの試験を受験したと考えられる。

当てずっぽうでも正解になることもあるマークシート式試験で、その方々の平均点が約38点ということは、抜本的な見直しが必要である。受験生の世代はコロナの影響で、満足に勉学をできなかった面もあったことを忘れてはならない。数学1・Aの試験後に多くの受験生から、「難しすぎた」という意見が続出したことも、重く受け止めるべきだろう。

もう1つ指摘したい点は、「主体的・対話的で深い学び」という学習指導要領を反映させたように思われる出題傾向である。花子と太郎ばかりが登場する会話調の問題形式は、時間が限られたマークシート形式の試験で適当かどうか検討すべきという意見もある。たとえば、昨年と比べて平均点が約17点下がって43点となった数学II・Bの試験では、歩行者と自転車の日常ではありえない動き方の問題が設定され(問題4)、花子と太郎の会話調の問題に入っている。もっとも、本質は数列の問題である。

かつて筆者は、有名私立中学校の入試算数問題には、「実際はありえない設問形式が目立つので、それは改めたほうがよい」という趣旨の論文を算数教育の学会誌に書いたことがある。具体的には、「ある容器に偶数匹の生物Aを入れると、それらは一晩で半分の数の生物Bに変身する」とか、「濃度が50%とか70%の食塩水(100℃でも最大28.2%)」とか仮定した問題であるが、算数を身近に感じさせる問題が逆に無関係に思わせてしまうことにも配慮すべきと考え、その論文を執筆した。

今回の数学II・Bの試験に関して言えば、初めからヒント付きの数列の問題として出題してもよかったのではないか、と考える。

「花子」と「太郎」の会話形式で出題する意味
ここで、「花子」と「太郎」がよく登場する算数・数学の問題を考えてみよう。算数では、昔から「花子さんは1本30円の鉛筆5本を買い、太郎君は1冊130円のノート2冊を買いました。代金はいくらでしょうか」というような問題が定番としてある。多くの生徒は、「また花子と太郎か」という感想をもつだろう。それでは、次の算数問題の(A)と(B)を比べてもらいたい。

(A) 花子さんと太郎君は同じ電車に乗っています。花子さんは太郎君に、「この電車の速さはわかるかな?」と質問しました。すると太郎君は「速度計がないからわからないと思う」と答えました。そのとき、花子さんは「ちょっと待って。いま線路の繋ぎ目でガタンゴトンという音がしますね。これはヒントにならないの?」と質問しました。
それを聞いた太郎君は、「そうだ。1本の線路の長さを30mとすると、1回ガタンゴトンという音がする間に30m進むことになる。すると、1秒間に1回ガタンゴトンという音を聞く電車の速さは、秒速30mになる」と花子さんに伝えました。すると花子さんは、「そうね。したがって1秒間に1回ガタンゴトンという音を聞く電車の速さは、分速30×60(m)で分速1800mなので、時速は1.8×60(km)で時速108(km)となりますね」と答えた。
(B)日本の在来線の線路の長さは、ロングレール化したところやポイントの周辺などを別にすると、1本25mです。したがって電車の中で、1秒間に1回ガタンゴトンという線路のつなぎ目で発する音を聞く電車の速さは、秒速25mになります。すなわち、この速さは分速25×60(m)で分速1500m、それゆえ時速は1.5×60(km)で時速90(km)となります。この計算方法によって実際に計算してみると、在来線の特急電車の最高速度は時速130kmぐらいになることが求められますよ。

Aは花子さんと太郎君が登場して、会話調で楽しく進行する例。Bは、筆者が小学生相手に出前授業でよく用いる話し方だ。AとBの本質的な違いは、線路の1本の長さをAでは30mと仮定し、Bでは実際の線路の長さを用いている点である。要するに、BよりAのほうが会話という点で面白いかもしれないが、リアリティーという点でAよりBのほうがいいことがわかるだろう。

このように、算数・数学が実際の生活に役立つことを訴える場合は、用いるデータはなるべく実際のデータを用いる問題を作るほうがいい。ちなみに、かつて某出版社の中学数学の教科書に「1本の線路が100m」という仮定の問題があった。そこで筆者は「それは不適当」と伝えて、直していただいたこともある。作問に無理をさせてまで、花子と太郎を登場させなくてもいいと考える。

ここで冒頭に戻って考えると、現在の大学入学者数は毎年約63万人ぐらいである。今回の数学I・Aの受験者数と30万人ぐらいの開きがあるが、その30万人の多くは数学の試験を一切受けないで大学に入学する、いわゆる私大文系コースだろう。

早稲田大学の政治経済学部が昨年から入試で数学を必須にしたことで、予想外に世間を(いい意味で)お騒がせしたのも、「私大文系は数学が不必要」という日本固有の迷信を打破する行動に舵を切ったからだ。筆者もこの件は意義があると考え、東洋経済オンラインで2回にわたってその意義を訴えた次第である。

しかしながら、それに続く大学はなかなか現れてこないのも現実である。そこで、「%がわからない大学生」が大学に大量に在籍している現状は一向に変わらないだろう。「『数学嫌い』の人は暗記教育の犠牲者といえる理由」で訴えたように、算数力不足の大学生の問題は、学生に責任はほとんどなく、「日本の数学教育の犠牲者」の面が大きいのだ。

同一の試験を廃止するのも1つの手段

要するに、小学生の頃から理解無視の暗記だけの教育が一部を除いてまん延している。だからこそ、2020年末に『AI時代に生きる数学力の鍛え方』を上梓した。最近、ニューズウィーク日本版のネット記事「『サイエンスは暗記物ではない』ノーベル賞物理学者、真鍋博士の教育論」(2022年1月14日)を拝読し、まさに“天の声”だと感激したのもそれゆえである。


上で述べてきたことを踏まえると、行き詰まり感のある大学入学共通テストは抜本的な改革が求められているのだ。筆者としては、受験生の学力差がますます大きくなっている現実を直視して、いつまでも同一の試験を課すことは思い切って廃止し、個々の大学が期待する学生像を示すような独自の入学試験を創意工夫して設ければよいと考える。2次試験を設けるか否か、あるいは入試日程をどうするかなども、個々の大学が独自に決められる状況が望ましいはずだ。

少子化の現在の日本で、やり方の暗記による処理能力とは異なる、長時間でも考え抜く(努力し続ける)力をもった多くの青少年が現れて、日本の将来に向けて大活躍してもらうことを、祈りつつ。






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【2回目の共通テストどうだった?】「問題文が長い!」数学に悲鳴 高校教師と数学教育専門家に聞く

2022-01-22 | 共通テスト
EduAより

「隣の人共通テスト数学1Aの問題破ってて草」「会場からすすり泣き」…。1月15、16日に行われた大学入学共通テスト。数学の試験があった2日目は、「数学1・数学A」の難しさを嘆く、受験生らの悲痛な声がネット上にあふれました。大学入試センターが19日に発表した平均点(中間集計)や大手予備校などの全体分析とともに、数学教育研究所(東京)の清史弘さんによる数学の問題の講評をお伝えします。

「土俵に上がる前に時間が…」と受験生

「数学は本当に難しかったようで、生徒たちも落ち込んでいた」。そう話すのは東京都立高校の教員だ。自己採点を集計すると、数学1Aも、数学2Bも平均点は昨年から約20点も下がり、教員も衝撃を受けたという。国語、日本史、生物、化学など、他教科も相当にダウンしており、「みんな本当にショックを受けていた」と話す。

そんな中、各教科の教員たちや生徒自身からは「あのような問題はどうなのか?」などと、作問者に対する疑問の声が上がっているという。例えば数学2Bは、長文を読ませる問題に対し、「文章を読み解く力を見ることで数学的な思考力を測るということなら分かるが、この長いだけの文章は、数学的な思考力があれば解けるということとは違うのでは」という意見が出た。また、生徒からは「数学の土俵に上がる前の、文章を読むところで時間を使わせられている。そういう力は国語の問題で見てほしい」という声があったという。

静岡県内の公立高校教員も「生徒の多くは『数学が難しかった』が第一声。17日の月曜は、高3の教室がどんよりしていた」と打ち明ける。「数学1Aの試験中は涙が出そうだった」「試験中に浪人確定だと思った」と話す生徒もいたという。数学が担当のこの教員は自分でも時間を計って解いてみた。「時間は本当にギリギリ。生徒たちは大手予備校の予想平均点が出て少しずつ落ち着いていったが、生徒の中には数学1Aで心が折れ、次の数学2Bまで引きずったケースもあったと思う。タフさを求められるテストだった」

6科目で過去最低、センター中間集計

大学入試センターは19日、大学入学共通テストの平均点(中間集計)を発表した。

中間集計は採点が済んだ受験者24万955人の平均点で、昨年の大学入学共通テストの確定結果と比べると、数学1Aが17.43点低い40.25点▽数学2Bが14.04点低い45.89点▽生物が22.56点低い50.08点▽化学が8.14点低い49.45点――となるなど、理系科目を中心に平均点が下がった。また、日本史Bが9.34点低い54.92点▽国語(200点満点)が8.72点低い108.79点だった。

1990年に始まった大学入試センター試験以降の確定結果と比べると、数学1▽数学1A▽生物基礎(50点満点)▽化学▽生物▽フランス語(200点満点)の6科目が現時点で過去最低となっている。最終集計は2月7日に発表される。

駿台予備学校とベネッセコーポレーションで組織する「データネット実行委員会」が40万9910人の受験生の自己採点結果を集計したところ、数学1Aは38点と昨年に比べ20点低くなった(集計結果はこちら→ https://dn-sundai.benesse.ne.jp/dn/center/sokuhou/yosou/index.html )。昨年との得点差が大きかった科目は、生物が24点低い49点▽数学2Bが17点低い43点▽日本史Bが11点低い53点▽化学が10点低い48点――などだった。

国立大で合否判定に使われることが多い5教科7科目(900点満点)の予想平均点は、文系が昨年より44点低い計508点、理系は59点低い計513点。多くの国立大がセンター試験で5教科7科目を課すようになった2004年以降、最低になる可能性が高いという。

「数学的問いにたどりつくまでが長い」

受験生から悲鳴も上がり、平均点も大きく下げた数学。数学教育研究所(東京)の代表取締役で、予備校講師でもある清史弘(せいふみひろ)さんは「数学1Aの平均点が40点前後というのは、『やはり』という印象だ。知識の活用を求め、よく練ってある良問もあったが、会話文などがある新傾向の問題では、数学的問いにたどりつくまでがとにかく長い。問題形式という『衣』部分を取り去らなくてはならず、時間が足りなかった受験生が多かったと思う。また、計算量も多く、従来型の問題は大問4(整数の性質)などで難しくなり、平均点を下げた」と総括する。

一方、数学2Bについては、「解き慣れているはずの問題も出ており、もう少し平均点が上がってもよかった。とにかく文章が長く、全体として文章量が昨年よりも多かったところが、受験生に重かったと思う」と分析する。

清さんは、数学1Aの良問として、大問1〔1〕の(2)を挙げる。あまり見ない問題だが、思考力が問われ、力のある受験生はきちんと解けるという。また、大問1〔3〕も思考力を問うていて、特に(2)は良問だったと評価する。

一方、受験生にとって重かったのは、大問2と大問3そして大問4。特に大問2〔1〕の(4)は全体像がきちんと分かっていないと解けず、「多くの受験生にとって難しかったのでは」。この大問2〔1〕は会話文もあり、「もっとストレートに問えば時間短縮ができ、正答できた受験生もいたと思う」と話す。大問3は、プレゼント交換をもとにした、場合の数と確率の問題で、「完全順列」を知っていればすぐに解答にたどりつけるが、「多くの高校生は知らないはずで、ここでも時間がかなりかかったはずだ。大問4は(3)までで試験としては十分な問題で、(4)は電卓を用いたくなる計算を強いられるものだ」と指摘する。

清さんは、さらに良問として挙げた大問1〔2〕について、水平方向の縮尺と鉛直方向の縮尺が違うという問題設定に慣れていない受験生も多く、「とまどったはずだ」と話す。「教科書だけでは厳しい。普段から数学を日常生活に落とし込んでいくことに慣れていないといけない。1次試験は教科書で学んだことを問うべきだとの意見もあり、賛否は割れるが、数学を教える側としては、こうした問題も解けるようになってほしいとは思う」

共通テスト対策の勉強が必要に

数学2Bについては、問題の文章が長いものが目立ち、大問4「数列」、大問5「ベクトル」では会話文が出た。大問4について清さんは「従来型の問題形式であれば、それほど難しい問題ではない。解釈に幅が出ない文章にしようとすると、今回のような面倒くさいものになる。文章から条件を正しく理解できたかがポイントになった」と話す。大問1や大問3は標準的な問題で、大問5も平面ベクトルだけで「分量も適当だった」とし、「もう少し平均点が高くてもよかった」と話した。

共通テスト2年目の実施を経て、来年以降の受験生はどうすればいいのか。清さんは「今回の問題を見る限り、共通テスト専用の勉強もしないといけないだろう。何が問われているのかをきちんと把握する力が必要」と話す。「ただ、あまり早くやる必要はない。高3になってからやる勉強であり、高2まではこれまで通りの数学の学習をすればいい」と助言する。一方で、「1990年代から、数学のよいところ、役に立つところを意識した学習指導要領が作成されるようになった。この影響を受けた問題作成は止められないと感じるが、1次試験は本来、基礎基本を問うもの。問題形式を変えたからだめ、ではないが、この変え方でいいのかは問われないといけない」と言う。

以上

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2回目を迎える共通テスト。何か変だぞ!?

2022-01-20 | 共通テスト
 予備校などの推計によると、数学1Aの平均点は40点前後。これは過去のセンター試験結果を入れて、最低記録を更新。

何が問題か。
 試験時間の割に、問題の分量が多すぎる。これに尽きる。

OECDのPISA型テストの影響が強すぎるのではないか。
OECDの学力試験の過去の結果が影響していると考えられる。

個々の問題はよく練られた問題であるので、分量を減らす必要あり。



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国立大入試「情報」1月決定=25年からの共通テスト―国大協

2021-11-14 | 共通テスト

 国立大学協会は12日、2025年からの国立大入試で、1次試験に当たる大学入学共通テストで課す教科に「情報」を追加するかどうかを、来年1月に決めると明らかにした。追加されれば、1次試験の必修が「6教科8科目」に増える。

 来年4月に高校で実施される新学習指導要領で、プログラミングなどを含む「情報I」が必修となる。これを受け、来年の高1が大学入試を受ける25年の共通テストから、新教科として情報が追加される。

 国大協は、情報の扱いについて11月中に決めるとしていた。決定がずれ込んだ理由について、永田恭介会長は「(浪人生と現役生の)差をどう埋めるかについて、大学入試センターからいまだに回答がない」と説明した。 

時事通信社



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教科「情報」87大学が入試で使う意向 共通テスト初出題の25年度

2021-09-20 | 共通テスト


 大学入学共通テストに「情報」が初めて出題される2025年度入試で、受験生に「情報」を課す大学が何校あるか朝日新聞と大手予備校の河合塾が調べたところ、全国で87大学が、共通テストか個別試験、または両方で課す意向を示した。ただ、大半の大学は判断材料が不足しているなどとして、「検討中」「わからない」と回答した。(桑原紀彦、編集委員・増谷文生、同・宮坂麻子)

 朝日新聞と河合塾は全国の大学を対象に共同調査「ひらく 日本の大学」を11年度から続けている。今年度は6~8月、国公私立の775大学を対象に実施し、655大学(85%)が回答した。

 教科「情報」は、高校の新学習指導要領に基づいて来年度から、プログラミングやデータ分析などを学ぶ「情報I」(必ず履修)と、発展的な「情報II」(選択)の2科目に再編される。来年度の高1は、この指導要領のもとで学ぶ最初の学年となる。この学年が高3になって臨む25年度入試では、共通テスト(25年1月実施)に「情報」(科目は「情報I」)が追加されることが決定しており、共通テストや個別試験で「情報」を課す大学がどれだけ出るかが焦点となっている。

 共同調査では各大学に対し、25年度入試(一般選抜)での「情報」の取り扱いを質問。共通テストと個別試験それぞれについて「一部の学部・学科・入試方式での対応も含め、必須科目または選択科目として課す・課す方向」「課さない・課さない方向」「検討中」「わからない」の中から当てはまるものを選んでもらった。

■共通テストと個別試験の両方で課す意向の大学も

 共通テストか個別試験、または両方で課す方向と答えたのは87大学。このうち京都府立医科大、東洋大など18大学は両方で「課す・課す方向」とした。「共通テストで課す・課す方向」としたのは金沢大、立教大など66大学。「個別試験で課す・課す方向」としたのは3大学だった。

 一方、奈良県立医科大など57大学は、いずれでも課さない意向を示した。

 ただ、共通テストも個別試験も、およそ4分の3の大学が、判断材料の不足などを理由に「検討中」「わからない」を選択。高校で「情報」を教える態勢が整っていないことを懸念する大学が複数あった。

以上朝日新聞デジタルより


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大学入試センター・荒井克弘客員教授「共通テストの作問体制は抜本的に変わった」

2021-05-01 | 共通テスト
「学力の3要素」を改革の柱に実施された最初の大学入学共通テストは、問題形式が大きく変わったにもかかわらず、平均点は意外に高い結果に終わりました。思考力より、読解力や情報処理能力を問われたという声も高校現場などから聞かれます。大学入試センター試験の問題作成にかかわってきた荒井克弘・大学入試センター客員教授は、試験の性格が本質的に変わったことを指摘します。

話を聞いた人:荒井克弘さん
       大学入試センター客員教授
      (あらい・かつひろ)東京工業大学理工学研究科博士課程修了。博士(工学)。
       専門は高等教育研究。広島大学大学教育研究センター教授、東北大学教育学部長などを経て、
       2009年から15年まで大学入試センターで教授、試験・研究統括官、副所長を務めた。

思考力測るはずなのに意外な結果

――第1回の共通テストの問題内容を見て、どう思いましたか。

試行テストの問題(形式)に似ているなと感じました。大学入試センターに常勤していた時に問題作成にかかわりましたが、その際に作問は「シンプル・イズ・ベスト」だと学びました。受験生が即座に問題を把握でき、すぐに解答を始められるのが一番大事で、その観点からすると、共通テストの問題はだいぶ余分なものがあります。

問題文の分量が多くて、最後の解答までたどり着かなかったという受験生の話も聞きます。また、資料やデータにこだわりすぎて、そのために細部へ入り込みすぎた問題も見受けました。しかしそれでも、テストの点数は悪くありませんでした。多くの科目の平均点が60点を超え、むしろセンター試験の頃に比べて高い点数だった科目も多い。問題が素直だったのでしょう。時間が足りなくて考える時間もなかったのに点数が高いのは、「思考力を測る」というアピールとはだいぶ違う、意外な結果です。

――大学入試センターの報告書「『センター試験』をふり返る」(2020年12月)や、『大学入試がわかる本』(中村高康編、岩波書店、20年9月)の中で、共通テストは高校寄りになったという趣旨のことを書いています。

誤解している人が多いのですが、共通試験は入学者選抜に使われる資料ですから、共通1次試験もセンター試験も大学入試センターが問題を作っているのではなく、大学教員が問題を作ってきました。

大学の専門知識は新陳代謝が激しく、常に進行形であるのが普通です。それに比べて高校科目は完成度が高く、成熟した知識が多くなります。誤解を恐れずにいえば、高大接続は教育と研究を結びつけるような作業に近いともいえます。

文部科学省と大学入試センターは今回の改革のために、問題作成体制に「抜本的改革」を施しました。その一つが「試験問題調査官」の導入です。新しい専任ポストが多数つくられ、そこに全国の教育委員会から指導主事クラスのベテランが集められました。高校での教科指導の経験があり、教育委員会で行政経験も積んだ人たちです。彼らの職務は、高校教育の現場の様子を伝え、学習指導要領の注釈をすることです。

実際、今回の共通テストに出題された中で新傾向と呼ばれる問題には、彼らの貢献が大きかったはずです。

――それは、ほとんど知られていないことです。

大学入試センターはこれまでも高校関係者と積極的な交流、意見交換を重ねてきました。センター試験問題の点検やその外部評価のために、多くの高校関係者に協力を求めてきました。外部評価の際には、科目部会との面談も行っています。しかし、問題作成の科目部会に高校関係者を常駐させることは、実習科目を除いて、したことはありませんでした。

情報漏洩(ろうえい)を心配したのかもしれませんが、むしろ、共通試験は大学入試の一環だという矜持(きょうじ)によるものだと推察されます。実施主体が代わってしまえば、共通試験の性格が「大学の試験」でなくなるのは当然です。単なる高校教育の到達度試験になり、もはや高大接続のための試験ではなくなってしまいます。

試験問題調査官は科目部会に1~2名ずつ配置されている、と聞いています。現在の出題科目は30あり、各科目の部会とも20人程度の大学教員で構成されています。科目部会の規模からすると、試験問題調査官は少ない人数ですが、部会の大学委員が作業に従事できるのは最大でも50日が限度であることを思えば、常勤の調査官のマンパワーは決して小さいとはいえません。

改革の柱「学力の3要素」は文科省の拡張解釈

――共通テストはセンター試験の延長線上にある後継試験と思われていますが、そうではなく、試験の性格が本質的に変わったということですか。

センター試験とは違う問題作成体制になったということです。現在も試験問題を作成するのは大学教員です。そのことに変わりはありませんが、部会内の協力関係がどのように変わったのかはわかりません。重要なのは、共通試験の一つの要素であった学習指導要領が大きな存在に変わり、共通テストが学習指導要領のツールに成り下がったのではないかという懸念です。

共通テストの2枚看板だった英語4技能試験も記述式の出題(言語表現)も、もとをたどれば、どちらも学習指導要領が掲げる重点課題でした。それが共通テストの看板になったということ自体に、共通テストの危うさが表れています。その点は、いまなお「実施主体」であるはずの大学に十分留意いただきたいことです。

高大接続は、高校教育から大学教育への誘導のプロセスです。ただし、高校教育を延長しても大学教育に接続することにはなりません。

――入試改革の柱とされた学力の3要素(知識・技能、思考力・判断力・表現力、主体的に学ぶ態度)も恣意的なレトリックであると指摘しています。

学力の3要素が小学校から大学教育までを貫く教育目標だと、高大接続答申に書いてあります。学力の3要素はもともと、小・中・高の教育課程の目標を定めた改正学校教育法(2007年)の第30条2項からの抜粋です。3要素が小・中・高の学校教育にとって大事な目標であるのはわかりますが、それが大学教育にも適用できると考えるのは不可解です。学校教育法にもそのような記述はありません。行政の拡張解釈としかいいようがないところです。

共通テストを見舞った最大の異変は、試験の問題作成に行政が介入したことでしょう。学力の3要素が大学教育にも通用すると答申に書いたのは、行政が介入する根拠をつくりたかったからです。次期の学習指導要領を徹底させるには、共通試験を自らのテリトリーに引き込むことが最良の策と考えたのでしょう。

大学教員以外は試験問題に関与するな、と言いたいわけではありません。いまのアプローチが高大接続の改革に必要なステップなのか、疑わしいのです。

共通試験は高大接続を支える要です。試験問題は高校と大学の教育課程を媒介する役割を負っています。高校教科書をめくれば、ポロリと試験問題が落ちてくるわけではありません。高校科目と大学の専門科目の間をつなぐためには、学術の専門家である多数の大学教員を必要とします。

今回の高大接続改革は、そういう地道な高大接続を考慮せず、学力の3要素一つでこの問題を片づけようとしました。小・中・高までの教育課程と、大学の教育はやはり違います。これを同じだと強弁するのは強引すぎる設定です。改革の目的が、高大接続問題の外にある、と思わせるような疑いさえ浮かびます。

「高度な試験」のイメージで国民の目をごまかした

――今回の入試改革は、安倍内閣の教育再生実行会議から中教審の高大接続特別部会を舞台に、政治的な要素が強かったと思います。現場の文部官僚は上から話が降ってきて無理筋であることはわかっていたと思いますが、幹部は別の思惑があったのかもしれません。

「1点刻みからの脱却」、「一発勝負からの解放」、さらには「知識偏重から思考力重視」など、新聞の見出しを埋めるスローガンには事欠きませんでしたが、国民を納得させ、期待を沸き立たせるようなものはありませんでした。今回の改革の欠陥は、大義名分を欠き、誰のための改革なのかさえ、はっきりしないことです。

文科省は共通テストの主導権を牛耳ることには成功したのでしょうが、次に何をしようとするのか、不明です。この共通テスト騒動で国民からの不審が大いに高まったことは否定できません。

――基礎学力テストが議論の途中で消えたのも大きな問題です。大学進学者でも、一般選抜を受験するのは半数しかいません。基礎学力テストのほうが重要な課題だったのではないですか。

基礎学力テストの構想は、高大接続システム改革会議の最終報告の段階で消えました。なぜ消えたかは不明です。代わりに「高校生のための学びの基礎診断」が追加されましたが、体裁を繕っただけの別物です。

共通テストを受験するのは、大学・短大進学を志願する現役生の4割ほどです。高校教育全体でいえば、残り6割の生徒たちの学力問題が放置されている状態です。なぜ、基礎学力テストを構想から消してしまったのか、明らかにする必要があります(図参照)。

共通システムによる高大接続

――共通テストはセンター試験で測れなかったものを測る「高度な試験」と思われてきました。

センター試験は知識・技能中心の試験で、「思考力・判断力・表現力等」を測れるようなテストに変えなければならないと、高大接続答申には書いてあります。より高次の試験の開発を要求されている、と誰しも思ったことでしょう。ところが、どうもそういうことではありませんでした。すでに第1回の共通テストを見たわれわれとしては、疑問は深まるばかりです。試験の出来が悪かったとは思いません。「高度な試験」のイメージを過剰に膨らませて、国民の目をごまかした政策担当者の責任が問われます。

――高大接続改革はどうあるべきでしょうか。

何より、高大接続の現状をしっかり知ることが大切です。思いつきのような観念的な施策を振り回すのではなく、もっと現実に近いところから慎重に検討を積み上げていく努力が必要でしょう。目的は「改革」することではなく、少しでも問題を解決することです。



記事を書いた人
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中村 正史
朝日新聞社 教育コーディネーター:長年にわたって教育・大学問題に携わり、1994年、偏差値と大学神話に代わる新たな大学評価を求めて「大学ランキング」を企画し創刊。2008~15年に編集長。「AERA with Kids」「医学部に入る」「ジュニアエラ」なども創刊した。朝日新聞出版取締役を経て、20年4月から現職。EduAアドバイザーも務める。

以上EduAより。

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共通テスト到達迄の歴史的経緯。それは2000年OECDによるPISA型試験の読解力の低さから始まった。

2020-12-30 | 共通テスト

 2000年から3年おきにOECDが実施しているPISA(生徒の学習到達度調査)の2018年版の結果が12月3日に公開される。満15歳を対象に、読解力・数学的リテラシー・科学的リテラシーについてテストを行い、OECD平均500点を基準値として得点が尺度化される。

 2015年からコンピュータ使用型調査に移行したことで尺度化方法に変更があるので厳密な意味で連続性は無いが、以下の国立教育政策研究所がまとめた図を見ても分かる通り、2015年調査では数学的リテラシーと科学的リテラシーはOECD1位であるのに対し、読解力は6位にとどまる。

 では日本人は相対的に見て読解力が低いのかと言われれば、必ずしもそうではない。これについて河合塾の進学情報誌Guidlineの中で2008年時点でPISAにおいて読解力のスコアが低いことについて、日本の国語のテストで出される問題が「選択式が中心」「文章が殆ど」「文学や評論が殆ど」「唯一の答えを求める」といった傾向に対し、PISAでは「記述式問題が約4割を占める」「表やグラフなどが約4割を占める」「理科・社会などと関連する幅広い領域から出題される」「独自の意見を求められる」といった内容面での大きな違いを指摘している。

 これにより日本の高校生がPISAの記述式問題を苦手とし、記述式問題の無回答率がOECDの中でも高いことを指摘している。

これは文部科学省も2005年時点で問題視しており、PISA型「読解力」の向上についてワーキンググループで調査分析を進めることの重要性などをまとめている。


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大学入学共通テストまで1か月 感染対策や受験の際の注意点は?

2020-12-21 | 共通テスト

NHKのNEWSWEBから


 来月初めて実施され、53万人余りが受験する予定の「大学入学共通テスト」まで、16日であと1か月となりました。新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、大学入試センターでは、会場の感染対策や受験する際の注意点を呼びかけています。

「大学入学共通テスト」は、感染拡大の影響を考慮して1月16日・17日の2日間と1月30日・31日の2日間の2回の日程で行われる予定です。

 志願者数は合わせて53万5245人で、最後のセンター試験と比べて2万2400人余り減っている一方、共通テストの結果を個別の入試に利用する大学などは、866校と過去最多となっています。

 感染が拡大する中、共通テストを実施する大学入試センターでは、会場となる大学などに対し、受験生の席は1メートルほど間隔を空け、1科目終了ごとに換気を徹底すること、急な体調不良に対応する医師や看護師の配置や、無症状の濃厚接触者のための別室の確保といった、感染対策を求めています。

 また、受験生に対しても、試験の7日ほど前から体温を測定し、体調が万全でない時は無理をせず追試験の申請をすること、会場内では常にマスクを正しく着用し、換気の際に寒くないよう上着を持ってくることなどを呼びかけています。

 大学入学共通テストは、思考力や判断力などをより重視した入試への改革が必要だとして、およそ30年続いた大学入試センター試験に代わって導入されるもので、受験生は、新しい試験とコロナ禍の両方への対策を迫られています。

受験生からは不安の声が…

 大学入学共通テストまで残り1か月となる中、都内の学習塾に通う受験生からは再び感染が拡大する中、入試に影響が出ないか不安の声が聞かれました。

 東京 新宿区の学習塾では、講師はマスクとフェイスシールドを着用し、オンラインの受講を希望する生徒のため、カメラの付いたタブレットを教室の中央に設置して、同時配信できるよう対応しています。

 受験生はマスクを着用し、間隔を空けて座りながら、数学の問題を解いていました。

 1か月後に迫る共通テストについて、いつも消毒液を持ち歩いているという高校3年の男子生徒は、感染拡大の影響で人数が制限された模擬試験の結果を、どこまで参考にできるのか悩ましいと言います。

 そのうえで「もう1度、緊急事態宣言が出されて学校や塾が閉ざされてしまうのが、今後のいちばんの不安材料です。これまでにも英語の民間試験の導入が見送られるなど、今まで練っていたプランを1から作り直さなければいけませんでした。感染が広がることでこれ以上、変更があったら対応が難しいです」と話しました。

ま た、別の男子生徒は試験会場での感染対策について「周囲で新型コロナウイルスに感染した人が出たとしても、追試の機会が設けられるのはありがたいが、志望している大学が地方なので今後、移動制限などで行けなくなったらどうしよう、という不安はあります。コロナがあってもなくても、受験生であることに変わりはないので、勉強だけではなく健康面でも気を緩めずに頑張りたい」と話していました。

「大学受験ナビオ」の理系教務責任者の安田和史さんは「センター試験から変わって初めての共通テストで、今までより文章量が増えるなど、より思考力を問われることが想定され、例年通りの過去問の対策だけで対応ができない点に、不安を抱えている生徒は多いと感じています、万全な対策を行っているので、長い試験期間に体調を崩すことがないよう、気をつけて試験に臨んでもらいたい」と話しています。

試験会場では

 試験会場となる大学などでは、通常の準備に加えて新型コロナウイルスの感染防止というかつてない対応に追われています。

 このうち、東京 小金井市の東京学芸大学ではおよそ2500人の受験生を受け入れる予定です。

 入試課では、大学の倉庫に大量のアルコール消毒やマスク、フェイスシールドなどをすでに備えていて、手に入りづらい物品もある中、当日に向けて確保を急いでいます。

 当日は、ほぼすべての教室を使用しないと受験生全員を受け入れられないため、机やいすが固定されている大教室では、前後の距離を十分取ることが難しい場合もありますが、隣どうしの間隔は1メートル確保するようにしています。

 特に対策の徹底が求められるのが無症状の濃厚接触者の受験生への対応です。

 ほかの受験生と動線が重ならないよう原則、車での来校を依頼し、試験会場も一般の受験生とは遠く離れた、正門のそばの建物1棟に限定します。

 この建物の部屋では、試験監督の席の前方にアクリル板を設置し、受験生の席の間隔も2メートルほどあけ、目の前には飛沫を防ぐ大きなシートも設置するということです。

 このほか、試験中に体調を崩した時に備え、大学内の救護室に医師や看護師が待機するほか、濃厚接触者のための建物にも常駐させるため、別途、派遣の看護師を確保することにしています。

 いずれの会場でも試験監督は、マスクの上にフェイスシールドを装着し、手袋もはめて対応しますが、大学入試センターの方針で動揺を与えないよう受験生の検温は実施しないため、試験監督を務める教職員の一部からは不安の声もあるということで、入試課では濃厚接触者の試験監督は、なるべく基礎疾患のない若い教職員に担ってもらうことも検討しています。

 東京学芸大学・入試課の田中修課長は「例年はインフルエンザを見越して準備してきたが、今回は新たに新型コロナウイルスも加わる異例の準備となり、現場としては苦労しているが、受験生にとっては一生に1度の大事な日なので、感染対策など万全を期して当日を迎えたい」と話していました。

以上


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共通テスト初回の今回。数学1Aと数学2Bで」注意すべき点は何か。

2020-12-15 | 共通テスト
センター試験からの変更点は、

1. すうがく1Aの試験時間が60分から70分へ10分間の延長。(数学2Bは現行と同じ60分で変更なし
2.数学の公式を単に覚えるだけではなく、公式の成り立ち(誘導)まで含めてよく理解しておくこと。

例えば、

1.対数の性質がちゃんと誘導できるか。
2.三角関数の加法定理が誘導できるか。
3.点と直線の距離個公式が誘導できるか。

などを点検する作業が直前期のこの時期には必要となります。



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先日、来年1月実施予定の共通テストの受験日調査が発表された。そこから読み取れること。

2020-08-08 | 共通テスト

 1月15、16日の受験希望者は約43万人。1月30,31日のそれは約3万人。合わせて46万人。
例年の受験者は約54万人で推移している。不足の約8万人は未定若しくは未受験と考えられる。
新型コロナの影響で大学を退学予定の学生が6人に1人という予測もあるので、進路変更を余儀なくされる受験生も多かろう。
何とか就学支援制度を活用して、大學で学んでほしい。
頑張れ、受験生!


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