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小島教育研究所

教育関連ブログです。数学を筆頭に学問全般に渡る有用な情報を提供致します。
東海生、名高生、半高生に最も読まれています。

Googleが最強の囲碁ソフトを開発。本日付英国Nature誌に論文発表。

2016-01-28 | コンピュータよもやま話
 ソフト名はAlphagoであり、既に中国人プロ棋士と戦い、5戦全勝を遂げているという。ゲームの世界では既に、チェス、将棋のソフトが人間のプロを負かすレベルに到達している。囲碁に関しては、ここ数年、モンテカルロ法を用いて、棋力をアップさせてきたが実力はアマチュア4,5段といったレベルであると言われていた。ここにきて、Googleの研究チームがAI(人工知能)とディープラーニング理論を駆使し、今回のシステムを開発したという。将棋の世界では、米長邦雄9段がコンピュータソフトと対局して敗れた話は有名だ。(これは2012年の出来事。コンピュータソフト「ボンクラーズ」との対局を指す。)

 AI(人工知能)については、これまでに大きく分けて、3つの山があった。

 第1次ブーム時:数学の定理の自動証明などが研究された。言語はLisp、Prolog等を使用していた。「8クイーン」などは、一般のソフトでは解くことが難しいが、Lisp言語では、短くてシンプルなソフトが書けたと記憶する。法律関係の判例分析に使われたり、列車運行の事故などからのダイヤ復帰技術にAIが利用された。
 第2次ブーム時:画像検索等にAI技術が使われ、大きな成果をあげた。
 第3次ブーム時:最近のトレンドとして、AI技術が様々な分野で活用され初めた。

ディープラーニングについては、先行する機械学習からの研究成果を無視することは出来ない。この分野では、アメリカではMIT、日本では東京工業大学における研究が抜きんでている。学習理論ともいわれ、統計とは異なる手法で、ビッグデータの解析などに応用されている。

 その学習理論において、代数幾何の有名な定理が使われています。広中平祐先生の「特異点解消の定理(プログラム)」が使用されています。ご本人の知らないところで、とても大切な応用が考えられたのです。それは、天才ガロアの理論が、現在の通信その他で使われる、誤り訂正機能に使われていることに通じます。ガロア自身、その理論的な面白さで研究したことが、思わぬところで応用されたというお話です。

 戦法を実践で学びつつ、2つのAI手法で手筋を考えさせ、その内の最良な方を選んで対戦するAlphago。この3月には韓国のプロ棋士イ・セドル9段と対局するという。今から楽しみだ。




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マイクロソフトのWindows誕生30周年。(実際はもっと旧いが・・・)

2015-12-03 | コンピュータよもやま話
 アップル社のマッキントシュのグラフィカル・ユーザー・インターフェースをIBM-PCでも使えたら良いのに。と当時多くの人が思ったに違いない。マイクロソフトのBill Gatesも当然そう思ったに違いない。マック用のwordも順調に売れ行きを伸ばしている。Gates自身もPC用にワードを使いたかったのだろう。号令一下、IBM-PC用のグラフィカル・ユーザー・インターフェースを開発することになった。PC用には既にPC-DOSが既に存在しているが、DOS.version5.0として開発されていたのが、MS-Windowsであった。出来上がったそれは、まるでマックと見まがう出来であった。(これはパクリそのものだった。)ただ初期のバージョンでは、windowそれぞれがタイリングであり、オーバーラップタイプではなかった。あまりに似ており、当然アップル社が著作権侵害でマイクロソフトを訴えることとなった。爾来、両社は法廷で争うこととなる。最後は和解金をマイクロソフトがアップル社に支払うことで終わっている。(和解金は2兆円を超える!?)法廷闘争では、マイクロソフトの時間稼ぎ戦術が目を引いた。引っ張るだけ引っ張って、Windowsを売りに打って、稼いだお金のなにがしかから和解金を支払う。絶対に損はしないという固い決意が見え隠れする。
 さて、話が長くなった。そのWindowsを日本語化した最初の会社が日本電気だった。1983年から1985年にかけて日電の姫路工場で98用のwindowsの移植作業が成された。出来たてのWindowsはアプリケ-ションソフトもほとんどなく、アクセサリーのリバシーが使えるのみといった代物だった。その後Windows2.1用に、ワードとエクセルが出荷されたが、あまり実用的なものではなかった。やはりWindows95の出荷が一つのエポック・メーキングであった。インターネット対応を武器に、急速に普及し始め、日電の独壇場であったPC98シリーズも次第にそのシェアを下げ始めた。姫路工場で陣頭指揮に当たったのはHさん(アスキー関係者)だった。人海戦術での移植作業だったので、IBM-PC用のソースファイルをとりあえず98上でコンパイルし、バグの発生箇所をつき飲めて、ソースファイルを書き直し、再度コンパイル。こうして実践的に移植作業を進めた。アスキーマイクロソフトが提携を解消して、マイクロソフトの日本法人が立ち上がったのが1986年だった。Windowsが普及する前までは、メーカー毎にソフトの互換性がなく、例えば98用のロータス123は富士通のFMRでは作動しなかった。データの互換性は実現できていたが、ソフトウェアの互換性はなかった。多くの98ユーザーはIBM-PC用のソフトを使いたがる傾向があり、移植待ちのソフトウェアはそれこそ山のようにあった。市販ソフトのコロボックルというソフトを使うと、IBM-PC用のソフトが98上で作動する。約90%の互換性を歌っていた。
 Windowsをビジネス分野に使おうとマイクロソフトがプロモートをかけているまさにその時期、アメリカのマイクロソフト本社ではとんでもないことが起こっていた。なんとマイクロソフトの基幹業務に、IBMのAS-400シリーズを大量購入!のニュースがIBM社内に流された。しばらくIBM社内はどよめいた。マイクロソフト自身がWIndowサーバーはビジネスに使えません、信頼性有りませんと宣伝しているようなものだ。平成10年7月末の出来事だ。しかし、今から思えば、したたかなマイクロソフトのこと。IBMのミッドレンジマシンを使い込んで、ノウハウを把握することが目的だったことがうかがえる。ビジネスに弱いマイクロソフトが社内システムでIBM製品を使いこなすことで、ノウハウを取得していたのだろう。時間の経過とともに、マイクロソフトのしたたかさが際立つ一件だった。

今日はいつになく長かった。ここまで読んで頂いて有り難うございます。

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人工知能、東ロボ君(国立情報学研究所)の2021年までの東京大学入試合格が見え始めた。

2015-11-17 | コンピュータよもやま話
 国立情報学研究所による人工知能評価用ロボット「東ロボ」君の模擬試験の結果が出た。
11月14日に発表された、ベネッセ最新模擬試験結果は、人間を驚かせるには十分なものだった。ベネッセコーポレーションの6月実施のセンター式模試「進研模試 総合学力模試6月」を受験し、5教科8科目の合計点で416点を大きく上回る511点(偏差値57.8)を取った。
 国立情報学研究所が進めるプロジェクト「ロボットは東大に入れるか」のリーダーの新井紀子教授はインタービューに答えて、
「人間らしい上質な知性が問われると信じられていた論述において、優秀とされる人間が機械を下回ったことは衝撃でした。」
2次試験を想定した、駿台予備校の記述模試「東大入試実践模試」にも初挑戦し、世界史は偏差値54.1と平均以上だった。

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コンピュータの世界は、多様性より類型化の道を歩くのだろうか。

2015-11-11 | コンピュータよもやま話
コンピュータの歴史をざっと振り返って見よう。

1.黎明期
  エニアック、エドサック等研究段階
2.汎用機登場
  各メーカーより独自OS汎用機の販売開始。
3.汎用大型機登場
  メーカーが淘汰される一方で、高機能汎用大型機が開発販売される。
  IBM、シーメンス、バロース、日本の各社(富士通、日本電気、東芝、沖電気、日立等)
4.DEC、HP等のミニコンメーカーが制御用コンピュータを開発販売。
  また、機能強化し、ビジネス用のミッドレンジ用コンピュータとしての需要を喚起した。
5.スーパーコンピュータの開発、販売始まる。
6.インテルのCPU開発により、PCの開発、製造、販売が始まる。
  モステクノロジー社の6502を使用したApple-Ⅱが爆発的に売れる。
7.16ビットPCのスタンダードとなったIBM-PCが発売される。OSはマイクロソフト製。
8.ハイエンドパソコンとして、ワークステーションが開発される。sun3、sun4で有名なサンマイクロシステムが市場をリードする。
9.IBMの互換機がPC市場を席巻するが、一方でApple社のマッキントッシュが一定の市場を確保する。
10. IBMおよび互換機メーカーのPC用に、操作性の向上を図るウィンドウズをマイクロソフトが開発販売する。
11. ハイエンドPCがミニコンをしのぐ性能を出し始め、DECはコンパックに吸収され、そのコンパックはさらのHPに吸収された。(子亀が親亀を飲み込んだ。)
12. サーバー&クライアントモデルが普及し始める。(はじめ、工業用、次いでビジネス用)
13. インターネットの普及。
14. IBMがLinuxを標準OSに指定。オープンソースの時代が到来。(IBMが自社OSに見切りをつけた。)
15. スマホ、タブレット端末の登場でコンピュータがより身近なものとなる。
16. ビジネスはクラウドモデルが標準となる。

細かなことは、さておき、以上の過程を経て、コンピュータは発達してきた。次なる発展を模索する時期にある。
貴方も、是非コンピュータの今後を予測してください。上記のまとめは、その時の参考にしてください。



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コンピュータと仲良くなろう。その方法は?

2015-04-22 | コンピュータよもやま話
文理を問はず、大学生になると、プログラミングの授業がある。実は、この作業に中々馴染まない人がいる。ある統計によると、全体の約1/3は学習困難に陥るという。貴方は、大丈夫ですか?
そのささやかな対応策を述べる。
多くの人が面食らうのは、実行時のエラーメッセージではないだろうか。苦労して入力したプログラムにミスがあり、エラーメッセージの山を築き、途方に暮れる事は、習い始めは、当たり前。ここで挫折する人が多い。何だか、コンピュータにバカにされた気分になり易い。そこを乗り越えられない人が、先の人々なのだろう。次第にコンピュータから遠ざかり、いつしか、嫌いになってしまう。悪循環にはまらぬことです。
首尾良くプログラムがうまく動いても、安心は出来ません。思わぬ結果が出されることがあります。所謂、論理ミスが潜んているのです。論理ミスの無い、プログラムが作成できることを当面の課題として下さい。後、大切なのは、良い、エディタを見つける事です。また、身近に、上級者、ベテランがいれば、多いに助かります。

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機械式翻訳について。

2015-04-15 | コンピュータよもやま話
今や、翻訳は機械式なのだろうか?
筆者がその昔、調べた頃、ざっと30年弱前、メーカーのマニュアルはどのようなプロセスで作成されているか。
本田技研工業、つまりホンダ、について調べた。当時、車、バイクなどを約80カ国に輸出していたホンダにすれば、新製品の発売と同時に、製品とマニュアルを出荷せねばならなかった。大多数の企業がいまでは分散環境で行なっているだろうが、当時は、汎用大型機によって、マニュアルを機械翻訳していた。概要は、以下の通りだ。まず、日本語のマニュアルを作成するが、英語に馴染みやすい表現の日本語マニュアルを作成する。英訳し易いような中間言語的な日本語をイメージすると、この間の事情がよく分かる。そして、英文化されたマニュアルをベースに、その他言語に、翻訳する。こうした流れで、多元語マニュアルは作成されていた。英語をベースとしたところが、成功のみなもとであった。
現在も基本は同じだろう。機械翻訳の技術は進歩し、今や業種毎の辞書を備え、過去の訳例を随時記憶する、メモ機能は標準機能となった。医学、薬学、機械工学あたりの辞書は豊富だが、何故か数学の辞書は見かけない。
数学者は、専用辞書は必要ないということか。

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TeXの入力について。(効率の良い、デバッグとは)

2015-03-09 | コンピュータよもやま話
TeXliveを使い始めて、早一年。
その癖もよくわかってきたので、報告する。


1.入力は画面でいうと、5行くらい入力して、コンパオイルするとミスを発見しやすい。
2.エラー・メッセージをよく読んで、間違いさがしをする。(意外と的確なミスの指摘をしてくれる。)
3.ミスの大半は、タイプミスとかっこの不釣合いが大半です。
4.メモリー不足を指摘し、処理が進まなくなったら、「もう一度、迷わず再コンパイル!」で解決する。
5.説明が長く続く場合は、細かく分割せず、一気に入力し、「%」を上手に使って、部分部分保存してコンパイルを続ける。
「%」以下は、コメント行になる。

以上、参考まで。


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i-phone6について。

2014-10-23 | コンピュータよもやま話
他メーカーのスマートホンの画面に対応して、より大きな画面に変わった。そのためか、i-padの売れ行きが、若干落ち込んでいる。創業当初から、個人使用を念頭に、使いやすさを追求してきたアップル社。ジョブス亡き後も、快調に業績を伸ばしている。売れ行き好調は、今後もしばらく続くだろう。

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東京オリンピックでのネット関係は、やはり慶應SFCが長野オリンピックと同様に担当か?

2014-10-15 | コンピュータよもやま話
長野オリンピック(冬季大会)では、プレス用にサーバーをミラーリングして、トラフィックの混雑を解消した。それを担当したのが、SFCだった。インターナットの重鎮、村井純君の号令の下、見事にネット環境を整えた。同じことが2020年の東京オリンピックでもおこりそうです。快適なネット環境を実現して、ついでに次世代のネット技術の運用実験も行ってほしいと思います。
「日本のネットワーク環境は、慶應義塾大学湘南藤沢にお任せください。」ということです。
(褒めすぎか!?)

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情報端末の発展について。Apple対Google 腕時計タイプか眼鏡タイプか

2014-07-02 | コンピュータよもやま話
 wearableコンピュータとしての情報端末の形はどっちだ!?
携帯電話との連動をすすめるApple社は腕時計タイプを開発している。
様々な情報を眼鏡のスクリーンに表示する研究をGoogleはすすめてきた。目の動きで各種の指示を可能とする方法を模索している。
両者ともいたって元気がいい。
大王イカならぬ王者マイクロソフトはどうしたのだろう?タブレットのSurfaceも苦戦しているという。時代に乗り遅れつつあるマイクロソフトの今後の頑張りに期待したい。
ハロー・ビル・ゲーツ!!元気かい?
(←その昔、池井優先生が「ハロー・スタンカ 元気かい?」のタイトルの書籍を出版されれたことをもじった言葉です。)

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