地方の女は働き者

宮崎での出来事。
マスミ、初対面の義父の親戚に、
「マスミちゃんは保育園行ってるの？それとも幼稚園？」と聞かれた。
この質問は私にとってショッキングだった。

関東では初対面で「保育園」なんて言葉は出たことがない。
むしろ「保育園」がどういう機能を持つかすら、知らない人が多いだろう。
そして、挨拶代わりに「どこの幼稚園行ってるの？」と必ず聞いてくる。
４歳なのに、幼稚園にも保育園にも行ってないマスミ。
マスミもこの質問には最近は慣れっこになっていて、
「ようちえんはいってない」とか「ほいくえんをおやすみちゅうなの」と、
サラリと答えるのがいつの間にか上手になっていた。
でも、聞いた相手は皆一様に「なぜ？」という顔をして私を見る。

育児休業中なこと。
引越しが明らかだから、保育園をやめたこと。
来春には新しい保育園に行くこと。

これらの事情を説明するのが面倒で、私はこの質問が嫌いだった。
多かれ少なかれ、マスミも同じ気持ちだったのだと思う。

そんな折、宮崎に来てこんな質問をされたものだから、
明らかにマスミも面食らっていた様子。
「あのね、ほいくえんいってたの。でもおひっこしするから、
いまはおやすみしてて、こんどまたあたらしいほいくえんなんだ。」
と、とても嬉しそうに説明していた。

宮崎では共働きが多いそうだ。
公務員か、それ以外はパートが殆どらしい。
我が親戚も、子どもが公務員で共働きなので、
孫の面倒を常日頃見ているらしい。
なんだか、ワーキングマザーの味方を見つけた気がして、勇気が湧いた。

嬉しく、印象的な出来事だった。