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歩く速さで見つけたものを、記録に残していきます。ゆっくりと歩けば、いろいろなものが見えてきます。

SMC Macro Takumar 100mmF4

2017-04-11 20:00:17 | タクマー・レンズ
レンズの紹介Webを見ていても、あまり評価は芳しくなくてむしろ50mmのマクロタクマーが良い印象を受ける、SMCマクロタクマー100mmF4です。個人的にはマクロ撮影が行いやすくて重宝しているのですが、やはりマクロレンズ特有のかっちりとした写りを求める時に、100mmのマクロタクマーでは少し荷が重い感じです。

SMCタクマーの最後発レンズですから、それなりに考えられているマクロレンズですが、現実的には逆光にかなり弱くて少し柔らかめの描写になるおかげで、あまり人気が無いのかもしれません。中古価格も高いので安めのSMCマクロタクマー50mmF4に人気が出てくるのは仕方の無いことかもしれません。

このレンズが真価を発揮する特徴が、ワーキング・ディスタンスが取れることで、虫などの被写体に逃げられないで撮影が行えることであると考えています。虫ではなくても柵から身を乗り出してマクロ撮影もあまりしたくはありませんし、植物園などでも活躍できるレンズな訳です。

50mmマクロタクマーがテッサー構成のかっちりとした写りになるのに対して、100mmマクロタクマーはベローズタクマーと同じヘリアー構成であると考えられ、線の細いしなやかな写りとなります。細かな写りにはなるのだけれど、どこと無くひ弱な雰囲気で写りますので、あまり評価はされないといった感触です。

曇りが出やすいのもこのレンズの特徴で、このレンズあたりから貼り合わせレンズのバルサムはがれがおきているように感じています。バルサムの質が変わっているおかげでこれに起因する曇りではないかと考えていますが、保有する2個のマクロタクマーにはその様な症状が出ていませんので、作った時期と使用環境によって発生していると考えています。

マクロ撮影では問題が無いけれど、望遠レンズとして考えるとあまり使えないレンズ。フローティング機構が搭載されていませんので、望遠域では被写界深度が極端に深くなったり、ハロや2線ボケに悩まされることになります。撮影するのは近接撮影と、用途を絞って撮影を行うようにすると好結果が得られるレンズです。

手持ちで撮影行に出かけても、無理な姿勢をとらずにマクロ撮影が行える、ストレスの少ないレンズですから一本は持っておいても良いという感じですが、中古価格も高いのでそれならばAi・Afマイクロニッコール105mmF2.8を使ったほうが、フローティング機構が搭載されていますので、手持ちで簡単に高精細な結果を得ることが出来ます。SMCタクマー105mmF2.8の中望遠レンズも持ち歩いて、状況に応じて最適なレンズを取り付けて撮影を行うことも必要です。

春の花は大きさに合わせてレンズをチョイスして愉しむ。これもまた面白いものです。

それでは、先月末に撮影した写真から掲載します。


PENTAX K-5 SMC Macro Takumar 100mmF4
撮影データ:1/320sec F8 ISO100
青空を入れたまんさくの花。黄色と青色はとても良く合います。そろそろ満開ですので、写せて良かったと思っています。
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