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あるいて・みつける

歩く速さで見つけたものを、記録に残していきます。ゆっくりと歩けば、いろいろなものが見えてきます。

魚眼マクロ

2017-03-20 12:52:15 | 国産レンズ
昨年末にセミ魚眼コンバータ・レンズを手に入れて、それからはあまり使わずに棚の片隅で眠っていましたが、春になってきて日の光が強くなってくると、コントラストもはっきりと付いて来ますので、少しずつ活躍の場が出てきた感じです。コンバータ・レンズですから、後ろにつけるレンズ次第で全周魚眼から対角魚眼、そして超広角レンズという風につかえます。

現代のフィッシュアイ・レンズは、おおよそすべてが対角線魚眼レンズで、全周魚眼撮影ということになるとなかなか出来ないといった感じです。このため、色々遊べるこの様なコンバータ・レンズは貴重で、後ろにつけるレンズを色々変えながら、魚眼レンズの持つ強烈なパースや歪曲を楽しんでいます。

このレンズを使っているうちに面白いことに気付いたりします。それは最短撮影距離が10cm位なことで、レンズの先10mm程まで近寄ることが出来ます。その位近寄ってもあまり大きくはならないのですが、小さな花がゆがんで面白くディフォルメーションしますので、表現の一部として使うにはもってこいな特徴を持っています。

丁度黄色のまんさくの花も咲き始めましたので、近くの公園に撮影に行きます。何しろ普通に撮影すると自分の足まで写ってしまう魚眼レンズですから、撮影するとどうしても空の明るい雰囲気が占めることが多くなります。木々の枝を撮影すると、幹の至近距離から見上げるようにして撮影しても、木の枝全体を写すようになりますので、ファインダー像をよく見て、不自然な所がないように位置を確認して撮影します。

何しろ画角自体が170度くらいの超広角レンズですから、太陽を背にして撮影しないと必ず太陽自身が入ります。魚眼コンバータ自身の性能はかなり優秀で、フレアやコントラスト低下がおきにくいのですが、反面少しのゴーストが画面内に入ります。かなり優秀なレンズですから、安心して撮影が出来ます。

元々はビデオ・カメラ用のレンズみたいですが、プロ用のレンズであったと思われ、メーカーの名前も諸元もあまりわかりません。しかし、魚眼マクロも性能自体もかなり満足できるレンズですから、気にせずに色々と使っていこうと思っています。今回の魚眼マクロ撮影はたまたま近寄ってわかったことなのですが、他にもギミックがあるかもしれません。

ペアを組むレンズの絞込み量で解像度が違います。絞り込むとはっきりと写りますが、絞り開放では周辺部に像の流れが確認できますので、F8以上に絞り込んで撮影すると好結果になります。山へ撮影行に行きましたので、近場の場所を色々と歩いて撮影行にします。新緑の季節にはまだ少しありますが、落葉している木々の枝を撮影するのは今がチャンスで、空の部分を多く入れて撮影します。

帰ってきてからはディジタル現像、ディジタルカメラは時間が掛からずに調整と現像が出来ますので便利です。色々やっているうちに夕暮れ時で、夕暮れの時間も遅くなりましたので充実感もあってよい一日となりました。

それでは、今月初めに撮影した写真から掲載します。


PENTAX K-5 Semi Fisheye Lens(SMC Takumar 28mmF3.5)
撮影データ:1/40sec F8 ISO1600
玄関先のわびすけも白色の花が最後になりました。魚眼レンズで撮影すると真ん中に置いた花が膨れたように写りますから、ボリューム感たっぷりになります。
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Zenzanon MC 150mmF3.5(Zenza Bronica EC)

2017-02-20 18:58:26 | 国産レンズ
モノコートのゼンザノン150mmF3.5は持っていたのですが、最近のWebページでMCタイプのゼンザノン150mmF3.5は富岡光学との話を聞いて、何かしら興味を持ちました。モノコートのゼンザノンはノリタ光学であり、東京光学の流れを汲むしっかりとしたレンズです。トプコンといえば押しも押されぬ一流レンズであり、ゼンザノンの100mmは東京光学製といわれています。

八百富さんの中古品ページで一回見つけて、買おうとしたときには売れてしまっていました。頻繁には出てこないレンズなのですが、需要はありそうでブロニカをお持ちの方が探しているレンズといえそうです。探しているレンズだけれど、中古価格は安さの150mmで希少品の高さといった感じではありません。数千円で買えるレンズですから、気軽に考えて探すことにしていました。

Webページ上で見いていても、外観の格好はほとんど同じレンズですから、マルチコートの違いだけと考えていました。しかし、富岡光学製ということであれば、何らかのギミックがありそうで興味は尽きません。1年ほどたったときに偶然八百富さんのページで見つけることが出来、即購入となった次第です。SやEC時代のゼンザノン・レンズはカメラの数自体が少ない希少品ですから、なかなか見つけることが出来ません。

レンズが届いてよく見ると、鏡胴の長さがモノコートのゼンザノンに比べて2センチほど短くなっています。前玉を横から観察すると、曲率を大きくしてある雰囲気で、縞模様を観察することが出来ます。前玉が膨らんでいるのもモノコートゼンザノンと違う感じで、設計が違うことを感じさせてくれました。ノリタ光学のルーツは東京光学、富岡光学のルーツは日本光学です。設計思想の違いがこのレンズを生み出したような違いが有りました。

どちらのレンズもしっかりとした解像度を持つレンズなのですが、モノコートのノリタ光学製ゼンザノンは剣の刃先のような鋭いピント面を持ちます。いい加減にピント合わせをするとうっすらピンボケ写真を量産しますし、手持ちでは体の前後振れがありますので、余程シャッター・スピードが速い時でないとしっかりとした画にならない感じです。なかなか良い画を出してくれない気むずかしやの優等生レンズです。

MC版のゼンザノン150mmF3.5は、全長が短くてブロニカに取り付けると、バランスがカメラ側に来て操作がし易くなります。ファインダーを覗いた感じでは、ピント合わせのマイクロプリズムがはっきりとしたピント位置を教えてくれます。コントラストも上がった感じになっている訳で、前後数mmのピント面なので、ピント合わせは行い難いのですが、不思議とピント合わせを外すことが無い様に感じました。ノリタ光学と富岡光学、どちらのレンズもピント位置がしっかりと出せるレンズなのですが、これらの違いに富岡光学の印象を強く持った次第です。

最終的に撮影して色味を確かめてみることで、結果が出せそうな気がしています。暖色系誇張であれば富岡雰囲気、反対にクールで少し地味に写ればトプコンの雰囲気です。わくわくで撮影して、カメラ屋さんにフィルムを預けました。違いが見つけられたことはラッキーな事で、これからもシチュエーションに合わせて使いたいと考えています。

それでは、今月初めに撮影した写真から掲載します。


Zenza Bronica EC Zenzanon MC 150mmF3.5
撮影データ:1/125sec F8 Fujicolor PRO160NS
少し暖かくなったのか、やまざくらの花芽が大きくなってきています。少し温かみのある描写が、早春の雰囲気を出してくれます。
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Cosina Wide 20mmF3.8(Fujica ST-605Ⅱ)

2017-01-23 08:32:33 | 国産レンズ
SMCタクマー20mmF4.5で撮影したら、少しダイナミックさも欲しくなりましたので、コシナワイド20mmF3.8を取り出してきました。タクマーと同じ位の大きさなのですが、少し明るめの設計がされており、レンズの味わいも少し違っています。今ではツァイスレンズを生産しているコシナさんですが、以前はこのようなレンズも作っていました。

つい数年前までは生産されていたようで、カメラ屋さんの在庫を見れば、まだ残っている所も有りそうな位のレンズです。比較的新しいレンズなのですが、逆光にはとかく弱くて、派手なゴーストと真っ白に近いフレアが出る場合があります。ならば専用フードと言いたい所ですが、このレンズに関してはどうやら専用フードは販売されていないようで、自作する以外に手はなさそうです。

フィルター径が62mmと、タクマーの58mmよりも大きいので、思い切ってタクマー用の自作フードでステップ・アップリングを買い足して接続し、専用フードとしています。フードを取り付けると斜光が入らなくなりますので、フレアの発生が少なくなり、快適に撮影が行えるようになります。しかし、逆光にはかなり弱いために順光重視で撮影することが必要なレンズです。

タクマーと比較すると、力強くて発色も派手目になります。タクマーは繊細で渋めの発色なのですが、コシナさんは力強さが感じられるようになります。加えて歪曲収差の補正もゆるくしてあるようで、たる型の収差が確認出来るほどに出てきます。中心部分の被写体が膨れるように写りますから、ダイナミックなパース表現にはぴったりで、近接時の中央部にある被写体を誇張してダイナミックに写し取ります。

タクマーは端正に写し取りたいときに、コシナワイドは力強さとダイナミックさを誇張したいときに使うようにしています。しかし、コシナワイド20mmF3.8レンズは、安さが売りの一般向けレンズです。新品価格で買った時もSMCタクマー20mmF4.5中古品の1/3位の価格ですから、結構リーズナブルな訳です。問題はフレアとゴーストの様で、フードを自作した人が愉しんでいるような感じです。

APS-Cサイズのディジタル一眼レフ・カメラに付けてしまうと、画角が28mmレンズと同等になってしまって、広大な空間のパース表現が出来なくなりますので、フルサイズのディジタル一眼レフかフィルムの使用が満足できる感じです。現有しているフルサイズのカメラはフィルムカメラしか有りませんので、今回はフジカST-605Ⅱに取り付けて撮影しています。

なるべく被写体に接近して、ダイナミックに撮影します。最短撮影距離はタクマーよりも数センチ長いのですが、それでもレンズ前面より数センチ離れたところに被写体がある雰囲気ですから、前玉保護用にプロテクト・フィルターを付けておくと安心です。フード被りが少し有ったほうがフレアも良く取れている感じですので、少し深めのフードを装着して撮影しています。

雲の切れ間から日も少し射してきたころを狙って、撮影を行います。フィルムは硬調描写のフジカラープロ400Hを使用することでコントラストを上げ、くっきりとした表現を狙います。短い撮影行でしたが思ったように写せて満足感が高くなりました。

それでは、今月初めに撮影した写真から掲載します。


Fujica ST605Ⅱ Cosina Wide 20mmF3.8
撮影データ:1/125sec F5.6 Fujicolor PRO400H
庭先の雪割草が早々とつぼみをつけています。雪が消える頃に根雪を割って咲き出すのですが、準備周到といったところです。
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XR Rikenon L 50mmF2

2017-01-07 09:39:01 | 国産レンズ
和製ズミクロンと呼ばれているXRリケノン50mmF2ですが、主に話題の先は初期型の重たいレンズの方みたいで、軽くてより廉価版になったLタイプの方には余り食指が向かない様子です。それでもレンズのコーティング反射を見る限りでは、オート・マミヤセコールSX 50mmF2とほぼ同じであり、富岡光学のレンズであろうと思っています。

このレンズは以前たまたま立ち寄った県外の中古屋さんで、カメラと共に破格の値段で売られていたのを思い出します。当時はタクマーを揃えるのに躍起になっていたことと、和製ズミクロンの話題も少なかったことがあって、購入に踏み切らずに帰ってきました。カメラについていたのが前期型のXRリケノンでした。

しばらくしてから和製ズミクロンの話題が出てきましたが、何しろ初期のKマウントレンズであり、現代のペンタックスディジタル一眼レフに取り付けると、いきなりマニュアルモードで煩雑な手順を経る必要から、写りは良いのだけどあまり使いたくは無いレンズの中に入ってしまいました。食指はそそるのだけれど余り購入する気にはならない訳で、しばらくそのまま購入を見送っていました。

和製ズミクロンの話題が浸透するにつれ、中古店の店先からXRリケノン50mmF2の姿は消えて行き、Web上での中古価格がだんだん上がっていってしまいました。購入意欲が萎えてしまった訳で、昔の廉価版レンズに余り高い価格も釣合いませんし、マミヤセコールやタクマーのF2レンズの方がコストパフォーマンスも良さそうで、フジノン55mmF2.2も含めて廉価版レンズを購入して使い始めました。

F2標準レンズはあくまでもコストパフォーマンスを追及して、入門者の方々に気軽に使ってもらえるようにしたレンズです。当時のカメラはボーナス1回分強の価値がありましたから、F1.4の大口径レンズは高嶺の花、F1.8の一般仕様レンズでもなかなか手が出せずに、F2クラスの廉価版レンズを手にして使っていた学生の方々が多かったように感じています。お小遣いを溜めるだけ溜めて購入した訳ですから、その様なシチュエーションであったろうと思います。

近場のカメラ屋さんで色々物色している時に、破格のXRリケノンL50mmF2を見つけた訳です。Web中古価格の半値以下の値付けでしたので、思わず飛びつきました。これで良く写るレンズであれば儲け物な訳で、外観とレンズ状態はとても良いレンズでした。無理をしていないレンズであり、絞り開放からの解像感が高くてピントが合わせやすい優秀レンズです。

反面、ボケの硬さや絞り羽根の枚数が少ないなど、廉価版レンズの特長も持っていますから、街中スナップ撮影にはもってこいのレンズと考えています。余り苦労しないで納得できる結果を出してくれますから、撮影も気楽に行うことで満足できるレンズと言えます。年末から年明けの中で、半日ほどは晴れの時間がありましたので、気軽に使えるXRリケノンを持ち出しました。

露出の決定は煩雑ですが、SMCペンタックス120mmF2.8と同じで、露出計片手にマニュアル撮影という手段もありますし、リラックスして撮影が行えることは良いと思っています。
それでは昨年末に撮影した写真から掲載します。


PENTAX K-5 XR Rikenon L 50mmF2
撮影データ:1/13sec F5.6 ISO400
暮れから咲き始めたわびすけの花もそろそろ咲き終わりです。わびすけの後は椿の花にバトンタッチしていきます。
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Auto Mamiya/Sekor SX 50mmF2

2016-12-18 08:17:08 | 国産レンズ
XRリケノンL 50mmF2を購入して、これで50mmF2レンズもかなり集まったと思ってよく見ると、マミヤセコールの50mmF2と外観もレンズ構成も同じなようです。マミヤセコールSX 50mmF2レンズの方が少し古い感じで、年代から考えるとLマークの無い初代XRリケノン50mmF2のスペックと合致します。

レンズのコーティングもほぼ同じな感じで、金色と紫色の色合いと順番がほぼ同じです。これだけの状況から、XRリケノン50mmF2も富岡光学製ではないかと考えている訳です。富岡光学がOEM供給していたメーカは国内でマミヤセコールやリケノン、そしてチノンがありますが、どのメーカでも金色コーティングの前玉と紫コーティングの後玉の配置を見ることが出来ます。

XRリケノンで愉しみましたので、マミヤセコールのレンズを持ち出してきました。ずっしりと重たい質実剛健レンズで、廉価版のカメラに付いていた普及版レンズと思わせないような豪華な造りとなっています。操作に関してもしっくりと手になじむピントリングの動きは、安物レンズと思わせないような快適さがあります。安くても手を抜かない昔の職人気質を思わせてくれるレンズですから、撮影も自ずと真剣になります。

50mmF2と無理をしていないレンズですから、ボケの形状も変形しませんし、いたって素直に描写をします。50mmF1.8クラスの明るい大口径レンズと比べると、多少被写界深度が深くなって後ボケのざわつきが出てきますが、被写界深度が少し深めな分撮影が行い易く、手持ちでも近接撮影が行える有り難さは格別なものがあります。

このレンズも輪郭を強調している感じで、はっきり・くっきりと撮影できるのですが、二線ボケも比較的多く出てきます。あまり明るい点光源をぼかさないことが大切ですが、ざわつきのある背景を持って来ない事も大切と感じています。また、エッジ部分が強調されますので力強い描写となるのですが、反面繊細さが出しにくいレンズですから、繊細さを強調するときにはスーパータクマー55mmF2が便利に使えます。

空気までも写ると言われたズミクロン50mmF2ですが、和製ズミクロンと呼ばれたレンズにも同じようなバリエーションがある事を知って、面白い印象を持ちました。XRリケノン50mmF2もマミヤセコール50mmF2も、ピントが合った部分の解像感がすごく良くて、全体をかっちりと纏めてくれる優秀レンズですから、ペンタックスSPを使う時にはマミヤセコール、Kマウントのカメラを使う時にはXRリケノンという風に活用しようと考えています。

コーティングの色が同じという事は、富岡光学のレンズ宜しく暖色系の色を誇張します。特に赤色の被写体はディジタルカメラで色飽和を起こしやすくなりますので、露出補正を行って少し暗めに表現します。少し冬枯れの状態に近づく晩秋ですが、土の色までも温かみを持った雰囲気にしてくれますので、これからの季節は富岡光学系のレンズが活躍をしてくれることになります。

M42にKマウント、どちらのレンズもいろいろなメーカが生産していますから、奥が深くて面白い感じです。色々なレンズを並べて比較するのも新しい発見があって、活用の範囲が広がるといった感じです。

それでは、今月初めに撮影した写真から掲載します。


PENTAX K-5 Auto Mamiya/sekor 50mmF2
撮影データ:1/160sec F5.6 ISO100
庭の椿が花を咲かせ始めました。今年はいっぱいつぼみをつけたのですが、あまり咲かせると木が弱りますので、つぼみを間引いています。
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