キット・レンズの中にいることも多くて、このレンズで撮影すると失敗しない。この様な外れが無いレンズは、使っていても気持ちが良くて、つい真剣に撮影をしてしまいます。キット・レンズ自体は初めてカメラを購入する方がライン・アップで揃えるレンズでもあり、あまり癖が強いと常用レンズとして使ってくれません。
価格が安いのもこのレンズの特徴で、初めての方でもそこそこの画像が得られるように工夫してありますので、外れの画像が出てきません。多少は我慢すべき処もあるのですが、我慢すべきところに気付いた時には上位のレンズが準備されていますので、グレード・アップをする頃にはしっかりと撮影が出来るようになっているという具合です。
代表的なレンズが35mmF3.5と50㎜F2、そして135㎜F3.5であり、とにかく中古価格も安くて安心して購入できますし、いざという時のリリーフ・レンズとして、2個持っておこうという気にさせてくれます。廉価版カメラやリーズナブルなキット・レンズとして紹介されていましたので、中古品量も多いのが取り得です。
初心者の方が手あたり次第に撮影しても、そこそこの結果となりますので、勉強のためにいろいろ設定を変えて写りを確かめやすい、特性の素直さがあります。少し腕前が上がったら上位のレンズも準備されていますので、さらに多彩な表現が楽しめるという具合です。失敗しないレンズなのですが、反面冒険は出来ないレンズに仕上がっています。
F1.8~F2.8位の大口径レンズより1段以上絞り込んであるレンズですから、当然ながら収差の影響は少なくなります。コントラストも高くなりますのでメリハリが効いた画像が得やすくなります。反面後ボケは少し硬くなるのですが、半歩位近寄って撮影距離を短くする工夫をすると、かなり後ボケも柔らかくなって立体感のある画像を得やすくなります。
大口径レンズは兎角扱い辛い反面、立体感表現が得やすいレンズなのですが、やはり被写界深度が数㎜の世界になってくると三脚も要りますし、シャッター・スピードが追い付かなくなってきてNDフィルターの装着も必要になってきます。フィルターも装着すると画質が低下してしまいますので、感度を出来るだけ下げて対処することも必要になります。
それからすると、少し暗くても扱いやすいキット・レンズが幅を利かせてくると言う事になります。冒険は出来ないけれど、そこそこ満足できる画に仕上げてくれる訳で、絞り解放からある程度の解像度が出ている50㎜F2や135㎜F3.5のレンズは、ぐっと近寄って撮影すると満足できる画になってくれます。手持ちのスナップ撮影を行う時に、大活躍してくれると言う事になります。
そういえばという感じで、タクマーから続く135㎜F3.5のライン・アップに、保有するMレンズがありませんでした。小型化が進んだMレンズなのですが、ツァイスとの技術提携が進んだのもこの時代であり、リーズナブルなレンズなのですが、この際という感じで購入予約をしてしまいました。F3.5の望遠タクマーを見ながら思いついたのですが、期待感の有るレンズでもあり、しばらくは愉しみと言った感じです。
それでは、先月初めに撮影した写真から掲載します。
PENTAX K-5 SMC Pentax-M 135mmF3.5
撮影データ:1/320sec F5.6 ISO100
夏の間に一杯花を咲かせていたへくそかずらも、今はつやつやの実をいっぱいつけています。ほんの少し絞り込んだだけで解像度がぐっと上がる使いやすいレンズです。