goo blog サービス終了のお知らせ 

あるいて・みつける

歩く速さで見つけたものを、記録に残していきます。ゆっくりと歩けば、いろいろなものが見えてきます。

外れが無いレンズ

2021-11-17 06:51:20 | レンズいろいろ

キット・レンズの中にいることも多くて、このレンズで撮影すると失敗しない。この様な外れが無いレンズは、使っていても気持ちが良くて、つい真剣に撮影をしてしまいます。キット・レンズ自体は初めてカメラを購入する方がライン・アップで揃えるレンズでもあり、あまり癖が強いと常用レンズとして使ってくれません。

価格が安いのもこのレンズの特徴で、初めての方でもそこそこの画像が得られるように工夫してありますので、外れの画像が出てきません。多少は我慢すべき処もあるのですが、我慢すべきところに気付いた時には上位のレンズが準備されていますので、グレード・アップをする頃にはしっかりと撮影が出来るようになっているという具合です。

代表的なレンズが35mmF3.5と50㎜F2、そして135㎜F3.5であり、とにかく中古価格も安くて安心して購入できますし、いざという時のリリーフ・レンズとして、2個持っておこうという気にさせてくれます。廉価版カメラやリーズナブルなキット・レンズとして紹介されていましたので、中古品量も多いのが取り得です。

初心者の方が手あたり次第に撮影しても、そこそこの結果となりますので、勉強のためにいろいろ設定を変えて写りを確かめやすい、特性の素直さがあります。少し腕前が上がったら上位のレンズも準備されていますので、さらに多彩な表現が楽しめるという具合です。失敗しないレンズなのですが、反面冒険は出来ないレンズに仕上がっています。

F1.8~F2.8位の大口径レンズより1段以上絞り込んであるレンズですから、当然ながら収差の影響は少なくなります。コントラストも高くなりますのでメリハリが効いた画像が得やすくなります。反面後ボケは少し硬くなるのですが、半歩位近寄って撮影距離を短くする工夫をすると、かなり後ボケも柔らかくなって立体感のある画像を得やすくなります。

大口径レンズは兎角扱い辛い反面、立体感表現が得やすいレンズなのですが、やはり被写界深度が数㎜の世界になってくると三脚も要りますし、シャッター・スピードが追い付かなくなってきてNDフィルターの装着も必要になってきます。フィルターも装着すると画質が低下してしまいますので、感度を出来るだけ下げて対処することも必要になります。

それからすると、少し暗くても扱いやすいキット・レンズが幅を利かせてくると言う事になります。冒険は出来ないけれど、そこそこ満足できる画に仕上げてくれる訳で、絞り解放からある程度の解像度が出ている50㎜F2や135㎜F3.5のレンズは、ぐっと近寄って撮影すると満足できる画になってくれます。手持ちのスナップ撮影を行う時に、大活躍してくれると言う事になります。

そういえばという感じで、タクマーから続く135㎜F3.5のライン・アップに、保有するMレンズがありませんでした。小型化が進んだMレンズなのですが、ツァイスとの技術提携が進んだのもこの時代であり、リーズナブルなレンズなのですが、この際という感じで購入予約をしてしまいました。F3.5の望遠タクマーを見ながら思いついたのですが、期待感の有るレンズでもあり、しばらくは愉しみと言った感じです。

それでは、先月初めに撮影した写真から掲載します。

PENTAX K-5 SMC Pentax-M 135mmF3.5

撮影データ:1/320sec F5.6 ISO100

夏の間に一杯花を咲かせていたへくそかずらも、今はつやつやの実をいっぱいつけています。ほんの少し絞り込んだだけで解像度がぐっと上がる使いやすいレンズです。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ピーカンの日に行う撮影

2021-08-25 06:51:53 | レンズいろいろ

懐かしい表現ですが、梅雨明けが宣言されてここ1週間くらいは毎日が晴れの天気で、入道雲が大きくなって時々ゲリラ豪雨の夕立がある位の天気になってしまいました。特に朝は雲一つないような快晴の天気で、これから暑くなるぞ~と言っているような雰囲気です。文字通りピーカンの天気で、このような天候の時に撮影したいレンズがあります。

それは魚眼レンズで、しっかりと空の青さを取り入れた風景やマクロの撮影が出来ますから、迫力十分の撮影結果になるという感じです。普段の撮影では何かと疎まれる存在になる歪曲収差なのですが、魚眼レンズの場合は歪曲自体が表現の手段でもありますから、極端なパース表現とも併せて夏の表現にはぴったりという感じです。

魚眼レンズになってくると、フィッシュアイ・タクマーが手に入れたいレンズなのですが、ガツンと迫ってくる表現と解像度の高さが人気で、未だに手に入れようとも感じない様な中古価格の高さがあります。SMCフィッシュアイ・タクマーを手に入れたいなとも思ってはいるのですが、ため息が出そうな価格でもあり実現はしていません。

フィッシュアイ・タクマーは対角線魚眼レンズで、魚眼撮影ではあるのですが画像の対角線部分が画角180°であり、その他の部分はそれなりに写らない所があります。これを解決したのがニッコールの全周魚眼レンズなのですが、フィルムの撮影範囲に内接するような丸い画像が得られます。しかし、このニッコールも目玉が飛び出そうなくらい高額ですし、突き出た前玉はいつ傷をつけてもおかしくないという雰囲気です。

半ば諦め気分でカメラ屋さんを物色している時に、魚眼アタッチメント・レンズを見つけたと言う事になります。基に付けるレンズの焦点距離で、超広角レンズから全周魚眼レンズまでの雰囲気が堪能できる優れものです。しかし、アタッチメント・レンズですので、解像度が幾分悪くなることは否めない感じです。

拡大トリミングをしてしまうと普通のレンズ描写になってしまいますから、一番魚眼レンズの雰囲気が堪能できるのが円に内接する真四角トリミングと言う事になります。従来から使っている真四角トリミングで最大効果が得られますから、好んで使っていると言う事になります。その代わりほぼ全周を使いますので、ノー・トリミングで効果が出せるように撮影時にしっかりと構図を決めてしまいます。

夏の撮影行は朝の早い時期に行います。そうしないと熱中症になってしまいそうですから、なんとも言えない感じなのですが、朝ご飯の前後で撮影行に出掛けるようにすれば、まだ涼しい内ですからしっかりと撮影が出来るという具合です。朝早いうちは空の色も少し薄い青色なのですが日が昇るにつれて真っ青になってきます。撮影行の終わり位に真っ青な空になるのですが、ペンタックスさんのカメラは空の青色を強調しますので、ちょうど良い雰囲気になってくれます。

梅雨の末期はなかなか撮影行に出掛けられませんでしたが、しっかりと撮影行に出掛けることが出来て、これで満足したという次第です。気付けばもう少しで秋になるわけで、今のうちに夏空のダイナミックさを記録に収めることが出来て満足したという所です。ツバメも玄関の巣は仮巣で使ったみたいで、無事雛も大きく育って家の周りを飛び回っている夏は、今年は早くやってきたという感じです。

それでは、先月末に撮影した写真から掲載します。

PENTAX K-1 Semi Fisheye Lens(SMC Takumar 28mmF3.5)

撮影データ:1/100sec F8 ISO800

ヤブカンゾウの花が除草されて無くなってしまいましたが、新たに土手におにゆりの花がお目見えしました。何かしら楽しませてくれる川の土手は定番の撮影行コースです。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

なるほど・ねぇ

2021-06-28 06:51:51 | レンズいろいろ

当ブログのつたない記事をお読みいただき、ありがとうございます。ペンタックスさんのレンズとカメラを昔からずっと愛用している事もあり、やはり、ペンタックスさんのカメラとレンズが一番信頼出来て、ここぞの時に期待する画になってくれます。ペンタックスさんはユーザの横にいるパイオニアとフロンティアの存在で、何等か面白そうな機能をいつも出してくれます。

その中で、一番注目されるのが旧来タクマーから続く面白焦点距離レンズで、他メーカにはない面白い焦点距離のレンズが今でも存在します。良くライツの縛りなどどいわれているのですが135㎜以上の焦点距離を発売していたのはペンタックスさんですし、最初からプラクチカの一眼レフを参考としたカメラ開発を行っていましたので、2重像合致のピント合わせシステムも必要なかったわけです。

パララックス補正も必要ないですから、好きな焦点距離のレンズを作っても良かったわけです。しかし、世の中の売れ筋は50㎜と80㎜、そして135㎜と35㎜であり、一連のライン・アップで始めて行ったのではないかと思います。一通りライン・アップが充実したところで気付くのは、ペンタックスさんが中判カメラにも手を染めていたと言う事で、スーパータクマー時代には化けペンのご先祖様が出来ている状況でした。

換算焦点距離はおおよそ半分になりますので、50㎜と80㎜のレンズはすぐさま広角と標準レンズに早変わりしました。80㎜中望遠レンズは150㎜望遠レンズと世界の流れに合わせた感じです。200㎜以上の望遠レンズもタクマー時代から存在していましたので、流用が効きました。150㎜望遠レンズは中判からやってきたというのが無理からぬ事と理解しています。

135㎜を超えるレンズの収差補正は大変です。今のように非球面レンズや分散レンズは有りませんので、なるべく焦点距離を長くしないで圧縮効果を得たいという要望から、150㎜レンズは好評だったであろうと思います。今でも中古品を多く見かけますし、200㎜の元祖タクマーを持ち出すよりは、150㎜タクマーのほうが携行性もよい訳で、200㎜F5.6の暗いタクマーよりは少し明るくて重宝されたのではないかと思います。

良く手振れを起こさないシャッター・スピードは、焦点距離分の1とよく言われる感じで、なるほど105㎜ではあまり気にならない手振れが、135㎜になると俄然頻発してきます。三脚仕様になるのですが、シャッター・スピードが1/125秒で撮影できる望遠レンズは105㎜と言う事になります。海外では120㎜中判用レンズもメジャーであったがために、35㎜判でもという考えがあったとしても不思議ではありません。1/250秒と1/125秒の差は大きくて、加えてSMCタクマー120㎜F2.8のレンズは明るいレンズと言う事もあり、すぐにKマウントになってあまり注目されませんでしたが、後継のSMCペンタックスM120㎜F2.8の時に開花することになります。

その後は焦点距離の適正化で、パンケーキ・レンズに追従する形で40㎜レンズも出来ましたし、人間の視野を見つめなおした31㎜や43㎜、そして77㎜と、人に合わせたレンズが登場してくることになります。なるほど・ねぇと言った感じで、二重像合致のピント合わせでなかったメーカは、世界のレンズ事情を巧みに取り入れていたと言う事になります。歴史も紐解きながら、ライン・アップを見ると頷かされる感じです。

それでは、先月下旬に撮影した写真から掲載します。

Asahi Pentax SP SMC Takumar 120mmF2.8

撮影データ:1/125sec F5.6 Kodak ColorPlus200(ISO200)

蕾の状態だったエゴの木も、1週間で満開になってしまいました。まだ咲き始めていない木もありますので、ここしばらくの間は愉しめる感じです。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

絞りの粘りを回避する

2021-06-12 06:53:32 | レンズいろいろ

SMCペンタックスM35㎜F2.8を手に入れて、色々行ってみた結果、どうやら絞り込み用のばねの力が弱くなって、絞り込みまでの時間がかかってしまうようです。タクマーのM42マウントからKマウントへ、新しいマウントになって一番変わったのがオート絞り込みレバーの動作方向です。まさかこの仕様変更が要因になるとはといった感じですが、起こってしまうとどうしようもないと言った感じです。

SMCペンタックスM35㎜F2.8を手に入れて、絞りの粘りを色々解析しましたが、どうやら原因はグリスの付着でもなさそうで、結果的には絞り込むためのコイルばねの力が弱くなっているためと言えそうです。それならばと購入した他のMレンズを調べてみると、多かれ少なかれ最大絞りの時に絞り込み時間が遅いレンズがあります。

これだけ遅ければ、何かしら撮影結果にも影響しそうなのですが、絞り値伝達のリングに油が付いていなければ、それほど動作は緩慢になりません。そして絞り込み動作が緩慢になるのがあくまでもF16以上の最大絞り込み付近で、通常使うF3.5~F11くらいまでの間であれば、機敏に絞り羽根は開閉します。

絞り値伝達リングに油が付いていなければ、ほぼ実際の撮影で影響は出てこないと言う事になります。最大絞りで撮影することは滅多に有りませんし、ディジタル一眼レフ・カメラでF16以上にセットすると、光の干渉が起きて解像度が逆に下がってしまいます。フィルムの場合でも似たような感じで、余程のことがない限りはF16以上にセットしない感じです。

背景ボケの事を考えると、F8以上の絞り値ではボケの形が固くなりますので、立体感を求めるような撮影方法では行わないと考えています。どうしても有り得るとすれば、パン・フォーカスのスナップ撮影か集合写真になるのですが、それであれば、現代のスマートフォン撮影のほうがより確実に写るといった具合です。

しかし、手に入れたMレンズを見てみても、中古品のWebページを見ても、絞りが粘る固体が本当に少ない事が判ります。では、なぜ動作用のばねが伸びないのでしょうか。実は色々考えて動作させてみて判る事なのですが、ばねが伸び切った状態で保管しない事が多いと言う事になります。

では、どのような時にばねが伸び切った状態になるのか。言うまでもなく最大絞りの時なのですが、単純に最大絞りにしてもばねは伸びません。カメラにセットして、絞り解放までレバーを押さない事にはばねは伸びてこない事になります。つまり、カメラにセットしたまま最大絞りの状態でそのままにしないでねと言う事で、余程の事がない限り、撮影行が終わればカメラからレンズは外してしまいますので、ばねは伸びません。

レンズを外してしまう時には、最大絞りにしておくと絞り羽根への油染みを防ぐことが出来ます。自然にこのようになるのがKマウントの良い所で、気付いたところで気分もすっきりして撮影行に出かけます。連休後の休日は、雨の予報が晴れになってしまってラッキーな休日になりましたので撮影行に出かけます。心地よい風に吹かれながら撮影行も良いものです。

それでは、先月中旬に撮影した写真から掲載します。

PENTAX K-1 SMC Pentax-M 35mmF2.8

撮影データ:1/100sec F5.6 ISO200

萌黄色だったかつらの葉も、1週間もするとしっかり濃い緑色になっています。これからは日よけの木として重宝することになります。

コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

絞りの粘り(その後)

2021-05-11 06:51:58 | レンズいろいろ

手に入れてみて判ったのですが、Kマウント化された後のペンタックスレンズには、ある種固有の癖を持っているようです。M42レンズのタクマー時代は、絞り込み測光と自動絞りの際の動作が違います。この違いもあると思いますが、Kマウント・レンズはへたりが早そうです。色々やってみて判ってきた事なのですが、覚えておくと良さそうです。

絞りの粘りがあると言う事で、これは絞り部分の油染み清掃だなと思いながら購入しました。何しろSMCペンタックスM 35㎜F2.8は、中古品でもめったに見かけない希少品レンズですから、見かけた時に購入する感じです。入手した際に確認すると、確かに絞り羽根の動きはすごく緩慢で、このままでは光量が過多になって白飛び写真を量産してしまいます。

昔のタクマー・レンズであれば、マウント面の絞り動作ピンを押し込めば絞り込みますので、強い力で押し込むSPでは、多少の粘りが有っても大丈夫だったと言う訳です。それ以上の強い力が必要だった場合は、オートモードをあきらめて実絞りにすればよい訳で、ある程度の諦めを持って撮影できる環境になっていました。

Kマウント化されてからは動作が逆になってしまったわけで、絞り解放の時に動作レバーを動かしてピント合わせを行い、シャッターを切るときにレバーを開放して、ばねの力で絞りを閉じるように設計されています。普段カメラにセットするとばねが伸びたままの状態になってしまって、そのうちにばねの力が弱まってしまいます。

一番良い事は、使わないときにカメラからレンズを外して保管する事なのですが、得てしてレンズが1本しかなかった場合には、カメラに付いたままになってしまいます。最初は絞り羽根の油染みと思ってよく見たら油も染みていないし、伝達レバーのグリス染みと思って清掃したら大分良くはなったけれど、依然として最大絞りの時の絞り込み不足が起こります。

伝達レバーのゆがみとも思ったのですが、平たい板の上にのせてもゆがみはほとんどありません。行きつくところこれはばねの伸びが原因となったわけです。恐らくはだんだん絞りの動きが緩慢になってきて、これはグリスでも塗布しようとなったのではないだろうかと思っています。油を塗ってもあまり改善はされませんので、中古品で出てきたと言う事ではないかと思います。

ばねがへたってきたとはいっても、最大絞りのF22の時であって、F16以下で使う分には動作に支障は有りません。普段使う絞りは最大でF8位ですし、撮影行から帰ればレンズをカメラから取り外してしまいます。つまりばねが伸びる要素が少ないがために、今後もそれなりに使えます。気になるようであれば、ばねを交換修理してもらえば良いと言う事になります。

大体原因は判りましたので、カメラに取り付けてお散歩に出発します。休日は晴れの日が多くなりましたので、外を歩くと気持ちが良い感じです。これからは山桜が咲いてきて、望遠レンズの出番が多くなるのですが、それまでは近くに寄れる草花をターゲットにして撮影を行います。SMCペンタックスM 35㎜F2.8は、旧来タクマーよりも近寄れる優れものレンズですから、小さくてしっかりと結果を残してくれる銘レンズになっています。

それでは、先月中旬に撮影した写真から掲載します。

PENTAX K-1 SMC Pentax-M 35mmF2.8

撮影データ:1/800sec F3.5 ISO100

春爛漫の日が来ると、プランターのチューリップも満開になってきます。ほんのひと絞り分絞っただけで描写力が格段に上がる、タクマーの性格をよく引き継いでいるレンズです。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする