最近ではカメラというよりもスマートフォンなわけで、画素数も多くなってある意味普通のディジタルカメラよりも良さげな写真が撮れます。撮ったらそのままSNSに投稿できますから、ある意味とても便利で昔ながらのディジタルカメラを駆逐しそうな勢いです。最近ではスマホと連携できる小さなチェキが出てきて、カメラ屋さんにもいっぱい並ぶようになりました。
これらのスマホやチェキをよく見ると、そのまま撮影すると縦位置構図になる訳で、人物や高さのある構造物をダイナミックに撮影できるという訳です。昔からあるカメラは横位置構図がほとんどで、広がりのある風景撮影に向いているという感じです。最近では超高画素になったデジタルカメラも多くて、横位置でも縦位置でも使えるように構図を決めて撮影しておくと、後から好きな構図で切り取る事が出来て便利です。
この縦位置構図というと、フィルム時代からあるハーフサイズのオリンパスペンや、中判フィルムカメラでは化けペンの645があります。横に送って縦長サイズですから、少し多めのカット数が撮影できて、リーズナブルで便利といった感じです。最近のチェキはプリントを外付けのプリンタやスマホに転送という手段をとっていますから、縦位置構図ですごく小さいという事になります。
何だか縦位置構図が増えてきたところで、ペンタックスさんからもハーフ・サイズのフィルムカメラが発売されて、フィルムにも関心を持たれる方が増えたと言う所です。最近はフィルム自体の値段がすごく上がって、以前は気楽に買えた写ルンですも、今では高くて買えなくなってしまいました。このご時世の中のハーフサイズは、有難く感じます。
結構静かなブームになったペンタックス17ですが、そんなに沢山は作れないので供給不足になってしまいました。となると、以前から存在しているハーフサイズの中古カメラで、オリンパスペンやリコーオートハーフを買い求める方も増えてきた感じです。リコーオートハーフは、フィルムを縦送りにして横位置構図を実現した機種もありますので、選択肢はかなりあります。
こうなってくると、果たしてよく写るのという感じですが、フルサイズの普通のフィルムカメラと比べて、面積が半分になる訳ですからある程度のハンディキャップは否めません。そこで写し方に工夫がいるという事になります。それは今まで行っていたトリミングをなくすという事で、ファインダーを見ながら範囲全体が活用できるように、しっかり歩き回って構図を決めます。
昔は引き伸ばし機とイーゼルという感じで、プリントの際は怪しい周辺部分を取り除いて、実質APS-Cサイズ位までトリミングをかけていました。今ではスキャンして現像ソフトウエアで同じ事が出来ますから、その時にさらに小さくトリミングはせずに、ほぼ全体を使用するようにします。ハーフサイズのカメラは、元々フルサイズ用のレンズをあらかじめハーフサイズにトリミングしてある訳ですから、周辺部分の怪しい描写が少ないのが特徴です。
そして、フィルムを詰め込んだらISO感度はフィルム感度だけですので、フラッシュは積極的に使用するのが良さそうです。中古品であれば昔のガイドナンバー20位のフラッシュが驚くほど安価に手に入ります。カメラ内蔵のフラッシュは、ガイドナンバーが8位ですから、バウンドで光を当てることもできて、かなり便利という事が出来ます。
無理をしないで、出来る範囲でうまく撮影すると、ISO感度の低いフィルムを使えばかなり高精細に撮影を行う事が出来ます。オリンパスペンがありますので、ハーフサイズの撮影も再開しましたが、フィルムは質感描写と独特の感色特性を持っていますので、黒白もカラーもという感じで楽しんでいます。
それでは、今月上旬に撮影した写真から掲載します。
Olympus-Pen EE-3 D.Zuiko 28mmF3.5
撮影データ:ISO100 Auto Fujifilm Neopan100AcrosⅡ(ISO100)
夏が来ていよいよ元気になったオクラですが、きれいな花がいっぱい咲いていっぱい実のなる季節になったという感じです。