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あるいて・みつける

歩く速さで見つけたものを、記録に残していきます。ゆっくりと歩けば、いろいろなものが見えてきます。

SMC Pentax-M 100mmF2.8

2023-05-07 06:51:55 | ペンタックスレンズ

100㎜マクロレンズやベローズタクマーと住み分ける形で、ずっとコンビを組むように生産されてきた100㎜中望遠レンズなのですが、実際にマクロ域を外れた景色の撮影はマクロタクマーやベローズタクマーが苦手と言う訳で、見事に補完の役割を果たしてくれたレンズです。今更ながらに残って欲しかったレンズなのですが、今はもう生産されていません。

丁度Mレンズの時から標準ズームレンズが発売されていますので、ズームレンズの方が扱いが良くて便利ですから、どんどん単焦点レンズからの置換が進んでいって、Mレンズまで生き延びていた単焦点レンズはその後綺麗に無くなってしまいました。言ってみれば最後の単焦点レンズと言えるのがこのMレンズでも有る訳で、思い入れが深いという感じです。

そして、オート・フォーカスのFAレンズが出てくると、マクロレンズの100㎜と50㎜はフローティング機能を持つようになって、従来から続いていた100㎜中望遠レンズとの住み分けが必要とされなくなりました。つまり100㎜中望遠レンズの役割をマクロレンズが出来るようになってしまいましたから、あまり存在価値を見出せなくなってしまった事が背景にあります。

最近ではズームレンズにマクロ機能が搭載されている事も珍しくは有りませんので、逆にマクロレンズ自体の希求感も減ってきたという感じです。とにかくオールイン・ワンの世界になってしまった訳ですが、この時代になって餅は餅屋という意思で作られたレンズは、写りの個性も有って結果に満足できるという感じです。

このSMCペンタックスM100㎜F2.8のレンズも、古くはタクマーの105㎜レンズからスタートしているのですが、綿々と改良が施されていった息の長いレンズと言う事が出来ます。最終バージョンとなってしまったレンズなのですが、小型化のためにいろいろと改良が加えられて、この頃進んでいたツアイスとの連携も上手く機能したレンズと言えそうです。

旧来タクマーの時代は少し柔らかな描写がウリだったのですが、Mレンズからはコントラストもかなり改善されて、かなり締まった画像になりました。ボケ味は旧来タクマーの味わいを引き継いでいるようで、ある意味85㎜中望遠レンズの代役も務められそうなしっかりした写りになっています。

このレンズの後は、標準ズームレンズとマクロレンズが引き継いでいくと言う事になるのですが、ズームレンズとマクロレンズ共に後ボケの柔らかさがなかなか出せなくて、ある意味割り切って作られているこのような単焦点レンズが欲しくなる時も有ります。やはりこの希求感はペンタックスさんのリミテッドレンズに継承されているようで、面白焦点距離のレンズですが今後手に入れてみたいと思わせてくれるレンズです。

春分の日を境にして、どうやら季節は春に向っていく様子ですから、これでスノータイヤも交換と、朝の内に一仕事を行い昼からは春を満喫する撮影行に出掛けました。先週咲き始めていた梅の花ももう満開といった具合で、後は桜の開花という気持ちなのですが、桜の開花も早まりそうな予報が出ていますので、ぽかぽかと暖かな陽気を満喫しながら撮影してきたという感じです。

それでは、先月下旬に撮影した写真から掲載します。

PENTAX K-1 SMC Pentax-M 100mmF2.8

撮影データ:1/80sec F5.6 ISO100

暖かくなってきて、サカキの花も満開になりました。梅の花が咲き始めるとサカキの花も咲きだしますので、春爛漫を告げてくれる花という感じです。

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ひとしきりマクロ撮影

2023-04-07 06:52:15 | ペンタックスレンズ

ペンタックスD FAマクロ100㎜F2.8を入手して、K-5やK-1、そしてペンタックスMEを使ってフィルム撮影と、一通りの撮影を行ってみました。流石は絞り環の付いている現代レンズという感じで、コーティングも新しいものですから逆光にはかなり強くて、旧来タクマーとは違った撮影が愉しめたと言う事になります。

一通り撮影して思ったことは、ペンタックスさんならではの写りが愉しめたと言う訳で、とかくマクロレンズでの撮影はメリハリのある画像になるのが正直なところで、パキパキに写る雰囲気なのですがペンタックスさんは一味違っています。現代のディジタルカメラで写した方が満足できると行った仕上がりになっている印象です。

今までニコンさんの、Ai・Afマイクロニッコール105㎜F2.8を使っていたのですが、かなり硬調パキパキに写る印象のレンズですから、その描写に慣れ親しんでいたというのが正直なところで、ペンタックスさんのD FAマクロレンズを使うと少し頼りない印象を受けます。白黒はっきりつけない描写という感じで、フィルムを使うと描写がさらに柔らかくなります。

ディジタル画像を見てみると、ペンタックスさんの本来得意としている描写で、ピントの芯はしっかり出ているのだけれど、細く繊細な描写を行うと言う事が判ってきます。これは高解像のK-1を使うとよりはっきりと表れてきて、思わず大伸ばしをして鑑賞をしたくなるほどの解像感です。そういえばマクロタクマーも同じような雰囲気で、やたらマクロレンズらしくパキパキには写りません。

中判カメラのような解像感で写せるペンタックスK-1ですから、レンズの描写性能もよく判ると言う訳で、K-5で写すと細かな部分が程好くつぶれてきて、見たままそのままに写るのですが、拡大トリミングには少し不向きといった感じで、あくまでも少しのトリミング補正で留めておいた方が良いという感じです。

これがフィルムになると、ISO100のフィルム粒子が大体1,200万画素くらいですから、細かな描写の部分はすべて潰れてしまうという感じです。このため大きく拡大して写しておいた方が良いという感じで、等倍近くの撮影が良さそうという印象です。また、中景から遠景もフローティング機構が良く効いていて、100㎜レンズと同じ描写をしますからどの被写体でも使えるという感じです。

少し物足りないという感じなのですが、ディジタルカメラで撮影するとかなり雰囲気良く撮影が行えます。このレンズが発売された頃に*istDが販売されていましたので、ディジタルカメラのチューニングが施されているという感じです。これからの春の柔らかな雰囲気の描写で、カラー・フィルムを合わせると雰囲気良く撮影が出来そうです。

とはいえまだ早春の殺伐とした景色ですから、今回の撮影行はK-5に装着して楽しんだと言う事になります。すごく繊細で細やかな描写をするマクロレンズですから、質感もよく描写されていて満足できるカットがいっぱい出てきます。カラー・フィルムで梅や桜を撮影すると、柔らかさも加わって満足できると考えながら歩き回った1日でした。

それでは、先月初めに撮影した写真から掲載します。

PENTAX K-5 SMC Pentax-D FA Macro 100mmF2.8

撮影データ:1/800sec F3.5 ISO100

リュウキンカの花が少しずつ増えてきました。日当たりの良い場所で咲いていますので、この花が咲くと暖かな春という感じです。

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AFレンズ

2023-03-22 06:50:06 | ペンタックスレンズ

ついに購入という感じで、AFのマクロレンズを購入しました。今まで使っていたのがマクロタクマーと言う訳で、AFの快適さも楽しめるようになったのですが、いまいちしっくりとこない印象です。手動でピントを合わせようとすると、なかなかピントが合いません。何だか思ったよりも時間がかかってしまって、面倒くさいという感じです。

それならばとマニュアル・フォーカスのモードにして合わせこむのですが、何しろ絞りの値もカメラで設定が出来るカメラですから、開放測光を前提にして動作してしまって、なかなか被写界深度がつかめません。勢いマニュアル・モードにしてグリーン・ボタンを押し、絞りが動作した瞬間に被写界深度を掴むという方法を取っています。

タクマーの場合はもともと絞り込み測光AEで使っていますので、絞り込んでいってこの位の範囲という感じでシャッター・ボタンを押しています。すべて自動で合わせこめば楽ちんなのですが、これはしばらく絞りの値を振りながら撮影して、絞り値に対応した被写界深度のおおよその幅を、我が身にじっくりと覚え込ませなければ無理という感じです。

全自動で撮影するのであれば、殊の外ストレスもかからずに撮影が出来る優れものレンズなのですが、自身の意思を反映した撮影を行おうとすると、途端に面倒臭い手順が必要になります。しかし、マニュアルで設定を行い、自身の意思を反映した写真は殊の外満足できる訳で、タクマーよりも手間がかかるけれど、使おうという感じです。

最近のAFレンズは、昔のMFレンズと比べて合わせこみのためのモーター駆動が必要ですから、当然ピントリングの動作トルクも小さくなっています。つまりマニュアル時にピントリングの動作が軽くてスカスカに動きますから、手動で合わせこもうとするとじっくりとピント位置を追い込めなくてとても難儀します。

昔のタクマーはグリスで動きに制動を与えていますので、ゆっくりとピントリングが動きます。ピント位置がゆっくりと動いていきますので、目標位置にしっかりと合わせこめますし、ゆっくりとピントが合っていく様は結構感動的でも有ります。一回味をしめてしまうとスカスカのピントリングには戻れないといった感じで、MFにはなかなか戻れないという感じです。

やはりAFレンズは、オート・フォーカスで動かさないと面白くないという感じです。これからの撮影行では、充分光量が稼げる近接撮影主体の撮影行では、マクロタクマーが有利ですし、少し薄暗くてマニュアルでピント合わせが難しい被写体が多い場合や、遠景の撮影も多くなるスナップ撮影では新しいD FAマクロレンズを使った方が良さそうです。いずれのレンズもマクロ域での解像力やボケ味は十分に満足できますので、住み分けが出来てくると考えています。

雨水の季節に入った最初の祝日は、朝晩は冷え込むけれど日が射して暖かな1日になりました。雨が降って出歩くこともなかなかできなかったのですが、久しぶりに遠くまで歩いていけて、春の息吹を感じることが出来たという感じです。これからどんどん暖かくなっていくという気になった1日でした。

それでは、先月下旬に撮影した写真から掲載します。

PENTAX K-1 SMC Pentax-D FA Macro 100mmF2.8

撮影データ:1/800sec F3.5 ISO200

そろそろ咲き出しかと探してみたら、暖かな日ですのでリュウキンカが花を開いていました。この花が満開になるころに梅も花を開きます。

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smc Pentax D FA Macro 100mmF2.8

2023-03-18 06:50:33 | ペンタックスレンズ

最近ではMレンズも使うようになったのですが、主流はタクマー・レンズで惚れ込んで使っています。唯一オート絞り以外はすべてマニュアルで使うレンズなのですが、自由度がかなり広くて自身の意思が反映しやすいのがタクマーという事になります。何しろピント位置をファインダーを見ながら自身で合わせ込めますので、AFレンズとは違った撮影の楽しさがあります。

このため、ペンタックスさんのレンズは購入してもAレンズまでかと思っていた時期があります。マニュアル・フォーカスに慣れきっていると、オート・フォーカスに何らかの不満を持っているわけで、細かな部分のピントを合わせ込むのはやっぱりマニュアル・フォーカスと思って使っているわけです。特にコントラストの低い被写体にコントラストの高い背景があると、背景ばかりにピントが行ってしまって面倒くさいという事になります。

この事を解決してくれたのがクイック・シフト・フォーカスという機能で、ペンタックスQ用のレンズではこの機能が付いていますので、大体の位置に自動で合わせておいて、その後でピント・リングを少し回して目標の位置に微調整を行うことができます。AFとMFを自在に行き来できるわけで、被写体を見つけてすぐに撮影ができるのがうれしいところです。

マクロ以外のレンズではそれほど気にはならないのですが、やはりごく薄い被写界深度のレンズを使うときに気になってくる感じです。これだったら純然マニュアルのタクマーのほうが使いやすいわけで、今まではタクマーばかりという事になっています。また、タクマーはピント・リングの動きも少しトルクがあって微調整が簡単ですので、どうしても現代レンズのスカスカのピントリング動作にはなじめません。

そんなこんなで今まで必要がないだろうと、購入をしていなかったのが現代のレンズという事になります。SMCタクマー100㎜F4の世界にどっぷりとはまり込んでいたわけなのですが、ディジタルカメラが発売されていた頃の現代レンズは、大きなピント・リングと絞り輪が付いていますので、これならば昔のフィルムカメラでも使えるし、旧来タクマーのウィーク・ポイントを解決してくれると考えたわけです。

とはいえ今から10年以上も前の、オールド・レンズに片足を突っ込んだ昔レンズです。このレンズ以降になると、絞り輪がなくなってピント・リングも小さくなり、カメラでコントロールするレンズに変わってしまいますので、今までマニュアル操作ばかりしていた自身とすれば今一つしっくりときません。

オールド・レンズの領域に片足を突っ込んだようなレンズですから、中古価格もそれほど高くなくて、それならばと購入に踏み切った感じです。現代のレンズ外観と違ってマニュアルレンズのような雰囲気を醸し出している、ある意味温故知新のような現代レンズなのですが、これと同じ仕様で現代リミテッド・レンズになると、真っ先に購入するかもしれないと思わせてくれる昔からのユーザが喜ぶ仕様のレンズです。

最後の強い寒気が過ぎ去った後は、いよいよ春に向かって歩みが始まったという感じで、暖かな休日になりました。中古品で購入したばかりのこのマクロ・レンズを装着して、撮影行に出発できたという感じで、望遠にもマクロにも使えるレンズの味わいを堪能したというところです。唯一の不満とすれば絞り込み測光ができないことで、グリーン・ボタンを押しながらマニュアルモードで被写界深度を確認したというところです。

やはりフローティング機構が付いていると、色々な被写体に対応ができて便利です。このレンズ1本を持ち歩くことで色々なシーンに対応できますから、満足したというのが感想です。これからいろいろな撮影行に連れて行けるわけで、タクマーと併せて使っていこうと考えています。

それでは、先月下旬に撮影した写真から掲載します。

PENTAX K-5 SMC Pentax-D FA Macro 100mmF2.8

撮影データ:1/160sec F3.5 ISO200

少しずつですが公園のマンサクも花を開き始めました。まだ開き切っていない状態なのですが、この花が咲くと春がやってくるという感じです。

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マクロレンズをグレードアップ

2023-03-12 06:52:51 | ペンタックスレンズ

ずっとタクマー時代から使い続けているのがマクロレンズで、マクロタクマーの50㎜と100㎜は、マクロ域に特化した割り切りの良さから、ずっと使い続けていると言う事になります。分散レンズや非球面レンズを使っていないのですが、ピント位置の解像感は絞り解放でもしっかり出ていて、結果に満足できるレンズになっています。

しかし、開放F値がF4とかなり暗いレンズですから、光量が確保できる晴れた日でないことには微ぶれを量産してしまう厄介なレンズでも有ります。加えて絞り解放で近接の時には、被写界深度がかなり薄くなりますので、体の振れを抑え込まない事には微妙なピント外しを量産してしまいます。

特にフィルム撮影を行う時には、F4の暗いレンズでスクリーンが陰ってしまって、なかなかピント合わせが行いにくいという感じです。このため、今まではAi・Afマイクロニッコール105㎜F2.8がその代役を務めていた訳で、マクロ域から望遠遠景までそつなく写し込むことが出来たと言う訳です。

やはりマクロ域から望遠遠景まで撮影しようとなると、マクロタクマーは面白くないという感じで、フローティング機構が付いているレンズとなるとD・FAの現代レンズが候補に挙がってきます。それならという感じでお小遣いをため始めたのですが、どうやら一番新しいレンズはあまり面白くないと言う事も判ってきます。

最近のレンズは絞りをカメラ本体で制御しますので、絞りリングが付いていないレンズがほとんどです。と、なると、ディジタル一眼レフ・カメラではそこそこ使えるのですが、Kマウントの昔ながらのフィルムカメラは使えません。勢い込んで購入してもフィルムカメラでは使えない訳で、ここは一思考です。

色々調べていくうちに、初代のD・FAマクロ100㎜F2.8のレンズが、絞り環を装備している事が判りました。フローティング機構を装備していますので、マクロ域から望遠遠景まで破綻なく写せると言う訳です。そこでもう一つ注目しているのが明るさという感じで、F2.8の明るさが有りますから、背景ボケもかなり柔らかくなるという期待が持てます。

マクロレンズは絞り解放からの解像感がウリのレンズですから、このレンズを入手すればワーキング・ディスタンスが稼げるマクロ撮影と、中望遠レンズの特徴を活かした圧縮効果のある撮影が楽しめると言う訳です。しかし、現行品ではフィルムカメラに使えない訳で、中古品を探すとかなりリーズナブルな価格で見つけることが出来るという感じです。しかし、発売からかなり年月が経過していますので、それなりの使用感の有るレンズしか残っていないという感じです。元々現用するために購入していますので、これならばと思い、取り寄せることにしました。

休日は晴れる日も多くなってきて暖かくなってきましたので、撮影行に出掛けることが出来るのですが、まだまだ春の花の蕾は硬くて、もう少ししないと咲きださないという感じです。雪が消えて寂しげな雰囲気なのですが、これからの風景を蓮増しながら歩き回ったというところです。

それでは、先月下旬に撮影した写真から掲載します。

PENTAX K-5 SMC Pentax-D FA Macro 100mmF2.8

撮影データ:1/160sec F3.5 ISO400

すでに咲き出しているヒイラギナンテンですが、段々咲き出すつぼみが多くなってきて早春を感じさせます。3月になると咲き終わってしまいますので、今のうちに撮影しておきます。

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