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あるいて・みつける

歩く速さで見つけたものを、記録に残していきます。ゆっくりと歩けば、いろいろなものが見えてきます。

smc Pentax-M 120mmF2.8

2023-09-14 06:52:03 | ペンタックスレンズ

個人的にはお勧めの120㎜レンズで、質感描写と手振れし難い銘レンズとして、生産量は少ないのですが中古価格も高くて購入目標になっている印象のレンズです。ペンタックスさんの面白焦点距離レンズで、世の中で知られている105㎜、135㎜、150㎜レンズの隙間を狙った斬新発想のレンズです。

最初のレンズがsmcタクマー後期ですので、早くからライン・アップされていた訳ではありません。もうKマウントに変わろうという時に開発されましたので、タクマーからのユーザにはあまりピンとこなかった印象です。認知が進まないままにKマウント化されてしまいましたので、初代となるsmcタクマー120㎜F2.8は、ある意味希少なレンズになってしまいました。

Kマウント化されたsmcペンタックス120㎜F2.8も、smcタクマーの構成をそのまま引き継いで生産されましたので、初代smcタクマーが持っているコントラストの低さはそのまま引き継がれて、あまり人気のないレンズであったような印象です。この様な癖はペンタックスさんも気付いていたという感じで、Mレンズになった時にコントラスト改善を謳い文句にして固い描写の売込みに変わっています。

このためKマウントのsmcペンタックスレンズも不人気であった様子で、あまり生産量も多くならないままに、直ぐにMレンズに変わってきています。このためKマウントへの変更という激動の中を潜り抜けてきたsmcタクマーとsmcペンタックスレンズは、生産量も少なくて、ある意味希少的価値のあるレンズになってしまいました。

Mレンズになった時に、小型化の要求は必須命題であったと思います。この時にツァイスとの技術提携がありましたので、Kマウント化されて少し大きくなったレンズも、Mレンズではかなり小型化されて、初代のsmcタクマー120㎜F2.8よりも小さくなって、すっきりと身軽なレンズに変貌を遂げています。

同時にコントラストの低い従来からの問題点も改良されることになって、ある意味現代流でツァイスの写りに近くなったような硬い描写になりました。実はこれでペンタックスさんの単焦点レンズもまた復活と思っていましたら、時はすでにズーム・レンズの時代に突入しており、進化を続けていた120㎜レンズもペンタックスMレンズで終焉となった感じです。

販売されていた台数や種類もかなり少ない希少なレンズなのですが、もう一度復活してほしいなと思っています。ディジタル時代になって見直されたレンズなのですが、手振れになり難い望遠レンズですから、フィルムとの相性も抜群と言う事になります。何しろ少し暗い所で1/125秒のシャッター・スピードが切れるメリットが大きくて、F2.8の明るさと解像感が有りますから、FAレンズで復活してほしいと願っている感じです。

お盆休みに入って、大陸の方に向って行った台風が向きを変えて、日本列島を縦断するようになってしまいました。こうなってくるとフェーン現象で更に暑くなりますから、休みの間は近場の撮影行で、熱中症を避けて家の中で過ごしていました。外に出ると体温以上ですから、早々に近場を撮影して戻ってきたと言う事になります。とんだお盆休みになりましたが、台風の直撃で無かった分良かったと感じています。

それでは、今月上旬に撮影した写真から掲載します。

PENTAX K-5 SMC Pentax-M 120mmF2.8

撮影データ:1/800sec F4 ISO200

梅雨の終わりごろから咲き始めた風蝶草ですが、今はもう満開という感じで蝶の形の花が風に揺らめくのが一服の清涼剤のような感じです。

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smc Pentax-D FA Macro 100mmF2.8

2023-08-13 06:50:55 | ペンタックスレンズ

ついに購入した現代版レンズと言う感じで、旧来タクマーでは諦めていた写りの感触が体験できるレンズです。フローティング機構が搭載されていますので、マクロ域から遠景まで破綻のない画像が得られますし、旧来レンズではF4の暗さで、薄暗い場所の撮影は諦めていた感がありましたので、F2.8の明るいレンズは有難いという感じです。

マクロレンズは、絞り解放からきっちりと解像感が出るように設計されています。このため旧来レンズではF4まで暗くすることで解像度を稼いでいる感じで、うっかり絞り解放で撮影したとしても、ピント位置の解像感は出ていますので、被写界深度の関係でピント外れになる部分が広くなるという感じです。

加えてペンタックスさんのレンズは、昔からのポリシーを持って作られていて、敢えてぱりぱりに描写しない所に好感が持てます。線の細いつながりのある描写が得意で、草花や虫などをごく自然に描写してくれます。昔からソフト系レンズを作っていたメーカでもあり、敢えて収差を少し残してある印象で、自然な描写になるという感じです。

最近のレンズは、すべてカメラ側でコントロールが出来ますので、AFの機能と併せてピントリングや絞りリングが無くなってしまう傾向にあります。このD FA マクロ 100mmF2.8もご多分に漏れず、最新のレンズでは絞りリングが無くなって、ピントリングもかなり簡略化されてしまいました。

うっかり最新のものをと考えてしまうのですが、カタログやWebカタログの最後の所にフィルムカメラでは使えない旨の表記が有ります。昔ながらのフィルムカメラは、絞り優先AEの機能を残しているものが多くて、カメラ側から絞り値を設定できるカメラでないと、コントロールが不可能になってしまいます。

このため、1つ前の絞り環があるレンズを、見付けて購入したと言う事になります。これは結構カタログを隅から隅まで見渡さない事には判らないことでも有りますので、見つけて良かったと言う事になります。ひとつ前のバージョンにしたことによって、ディジタルカメラはもとより、昔のペンタックスMEでも使えますから、ディジタルもフィルムもという感じで気軽に使っています。

写りの方は流石最新版のレンズですから、収差もかなり少なくなっていてくっきりと写ります。同じようなマクロレンズでAiAfマイクロニッコール105㎜F2.8が有るのですが、パキパキに写るニッコールに対して、ある程度収差を残してありますから余計な粗が目立たないという感じです。コーティングもかなり改良されていますので、逆光性能もかなり向上している様子です。しっかりと写りますので、安心できるという感じです。

夏の天気がいきなりやって来て、コントラストの高い風景がやってきました。この様なコントラストが高い被写体をしっかり写し取ってくれるのが現代版レンズでも有り、雪景色と併せて満足できる画を切り取ってくれます。柔らかな描写のタクマーは春や秋に迎合するのですが、夏はやはりD FAマクロという感じです。

それでは、先月中旬に撮影した写真から掲載します。

PENTAX K-5 SMC Pentax-D FA Macro 100mmF2.8

撮影データ:1/160sec F5.6 ISO800

花が咲き始めた時は気にならなかったのですが、前庭のセンリョウも今年は当たり年のようでいっぱい実をつけています。お正月の飾りになる赤い実をつけますので、今から楽しみといった感じです。

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smc Pentax-M 200mmF4

2023-06-06 06:51:15 | ペンタックスレンズ

いよいよ初夏になって来て、太陽の光がまぶしい季節になってきました。この頃になると十分に光量が稼げるようになってきて、被写体にも十分な光が届くためにコントラストが十分に付いた感じになります。この頃になると持ち出してくるのが望遠レンズと言う事になり、メリハリの付いた画像を簡単に得ることが出来るようになります。

ペンタックスさんの望遠レンズは初代タクマーから存在していて、特に初代タクマーのレンズはしっかりとセオリー通りの設計がなされていましたので、鏡胴径も長さもセオリー通りのバズーカ砲のようなレンズに仕上がっています。しかし、余裕のある設計から生まれる画質は殊の外良いという感じで、スーパータクマーの時代まで販売されていた印象がある優秀レンズです。

しかし、技術の進歩はしっかりとあるもので、タクマーのレンズはその後のオートタクマー以降小型化が推し進められたという印象です。レンズの大きさを小さくするためには、レンズ自体の曲率を大きくする必要があって、オートタクマー以降レンズ自体の曲率を大きくして、レンズの長さを短くしてレンズ径をあまり大きくしない策が取られました。

その中でレンズ中心部分を活用する手段が取られることになって、レンズの明るさが確保できなくなり、レンズ本体のスリム化は達成できたのですが、収差の影響を受けやすくなってしまってコントラストも下がり、人気のないレンズになってしまいました。望遠レンズは遠くの被写体をぐっと引き寄せて、かっちりと写すことが必要ですから、人気のないレンズになってしまうとあまり面白くありません。

今でもタクマーの200㎜レンズはあまり人気が無くて、破格の中古価格で売られている感は否めません。フィルムでもディジタルでもある程度コントラストが高くないと、きびきびとした画像が得られませんので、結果として初代タクマーが珍重されるようになったという感じです。黒白フィルムであれば有色フィルタを使って絞り込めば、何とかきびきびした画像になるのですが、カラーの時代になるとなかなか難しい所作と言う事になります。

この頃のドイツレンズと言うと、ツァイスがゾナータイプの構成を出していて、かなりはっきりとした収差の少ない設計をしていました。まだ分散レンズも非球面レンズも無いような時代ですから、この時に進んだツァイスとの提携が功を奏したと考えていますが、Mレンズになったペンタックスレンズは、旧来タクマーに見られた弱みが少なくなっています。

同時に小型化することも出来ましたので、旧来タクマーや初期Kマウントのペンタックスレンズとは一線を画す仕上がりになっています。小さくなっても望遠レンズですから、うかつに扱うと微ぶれを量産してしまう感じで、小さくなった分手ごわいレンズとなっています。カメラに手振れ補正機能が付いていても慎重な操作が必要なレンズです。

五月晴れの暖かで清々しい良い天気になりましたので、望遠レンズで撮影しようと持ち出しました。やはり光量が増えてきてコントラストがしっかりと付きますから、思いの外鮮明な写真が撮影できます。しっかり絞り込んで撮影が行えるのもこの時期の特徴で、久しぶりにしっかりとした望遠撮影が行えて満足したという感じです。

それでは、先月初めに撮影した写真から掲載します。

PENTAX K-1 SMC Pentax-M 200mmF4

撮影データ:1/160sec F8 ISO100

川沿いの土手を歩いていると、いつもの場所に菖蒲が花を咲かせていました。そういえばしょうぶ湯の季節でもあるわけで、早速スーパーで買ってきて、その晩はしょうぶ湯を楽しみました。

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smc Pentax-D FA Macro 100mmF2.8

2023-06-02 06:52:07 | ペンタックスレンズ

現代レンズと言えば現代レンズなのですが、すでに新しいレンズが販売されていますので、周回遅れの現代レンズと言った雰囲気が漂います。昔ながらの絞りリングが付いていますし、ピントリングもしっかり大きめのものが付いていて、AFレンズでありながら昔ながらのMFレンズの雰囲気を色濃く残しています。

現代レンズになるとAFとAEをカメラ任せという感じで、レンズ自体はのっぺらぼうに近い一見すると何もないような、水道管レンズのようないで立ちになります。カメラ側ですべてコントロールを行いますので、必要が無いと言えばそれまでなのですが、昔からのタクマーを使う身にしてみればなんとも寂しいいで立ちのレンズと言う事になります。

しかし、1周遅れの感があるにせよレンズ構成は最新になっていて、現代流の抜けが良い写りを提供してくれると言う事になります。また、絞り環が残っている事で昔のKマウントフィルムカメラにも使えるのが嬉しい所で、ディジタルでもフィルムでも楽しめる事は、ある意味かなり贅沢なことかもしれません。

加えてタクマーの時代から求められていたフローティング機構が備わっていて、マクロ域から遠景まで破綻のない写りが愉しめるようになっています。同時に明るさも見直されて、ペンタックスさんの昔から大切にしている、絞り込み量によって画像の柔らかさが変わるギミックも復活しています。

マクロレンズとなると昔は文献複写になる訳で、固い調子が要求されていた感はぬぐえません。ついにマクロレンズでも開けてふんわり絞ってしっかりの描写が愉しめるようになったわけですから、これ1本あればマクロレンズとしても、中望遠レンズとしても使えると言う訳で、レンズ取替えの煩雑さが無くなった点は大きな進展と言えます。

ただし、昔ながらの里びの雰囲気は残念ながら出てこないという感じです。あくまでもぬけの良いきびきびとした画像になりますから、少し古びた被写体も新しく写ってしまう訳で、このあたりの味付けは現像ソフトウエアで里びの雰囲気にするか、カメラ側で里びのテイスト撮影を行うかと言う事になります。

何とも贅沢な欲求なのですが、これもレンズ自体が最新ですから致し方が無いという感じです。昔のような収差を多少残してある設計ではありませんので、想定される被写体の雰囲気によっては、昔ながらのタクマーを引っ張り出してくると言う事も行っています。現像ソフトウエアやカメラの里び設定では、どうしても少し強めに効果が出てきますので、そこのところは昔ながらのタクマーが満足できる効果を出してくれると言う事になります。

春の柔らかめの色合いが過ぎて、いよいよ初夏の雰囲気が漂う気候になってきました。日の光もかなり強くなって草木の色も濃くなっています。コントラストが強くて鮮やかな世界は、やはり現代版レンズで活き活きと撮影したいという感じです。清々しい雰囲気にD FAレンズは丁度マッチする感じです。

それでは先月末に撮影した写真から掲載します。

PENTAX K-1 SMC Pentax-D FA Macro 100mmF2.8

撮影データ:1/1600sec F5.6 ISO100

ゆきやなぎの花が終わるとこでまりが花を開き始めます。この花もゴールデンウィークを目掛けて咲く花という感じです。

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smc Pentax-D FA Macro100mmF2.8

2023-05-11 06:50:32 | ペンタックスレンズ

ついに手に入れたオート・フォーカスのマクロレンズです。しかし、購入となると一筋縄でいくはずもなく、保有するカメラには最新のK-1も有るのですが、フィルムカメラでKマウントのペンタックスMEまで存在します。古くはペンタックスSPからスタートしていますので、流石にKマウントからM42マウントとなると無限遠が絶対に出せないシステムになりますので、Kマウントのカメラだけでもフル対応したいという気持ちが有ります。

この様な条件に合致したのが、今から10年以上も前のFAレンズと言う事になります。このため、一応昔ながらの全群繰り出し式のヘリコイドとは違って、フローティング機構が装備されていますので、マクロ域から遠景まで破綻のない画像を得られるというメリットを持っています。

このレンズが発売された頃は、ディジタルカメラも初めての*istDが発売された頃でも有りますので、フィルムカメラをかなり意識したレンズになっていて、今のレンズから消え去ってしまった絞り環がしっかりと残っています。これ以降のレンズでは絞り環自体も無くなってしまいますので、ある意味フィルムからディジタルへの変遷機にあるレンズと言ってもおかしくは無さそうです。

一応最新式のコーティングは施されているのですが、現代流レンズで流行になっている非球面レンズや分散レンズは搭載していないような雰囲気です。このためボケ部分の色にじみや球面収差によるハロが出てきますので、昔レンズよろしく絞って撮影が必要という技が必要になります。大体F3.5位の一絞りで改善してきてかっちりとした写りになるのは、流石はマクロレンズというところです。

ペンタックスさんらしい線の細いしなやかな描写を行いますので、解像度が高い事も相まって、フィルムで撮影を行うと細かな部分がきれいにつぶれてしまって、なんとも頼りない画像になってしまいます。しかしK-1で撮影すると、画素数のかなり高いカメラですから、中判カメラ同等の細やかな描写を見せてくれます。

しかし、そこは昔のレンズですから、絞り込むことによってレンズの中心部分を使う様になって、コントラストが上がると同時に力強い描写になってきます。これが昔ながらのペンタックスさんの持ち味と言える特徴で、高解像フィルムを使う時には浅い絞りで優雅なボケ味を楽しむことが出来ますし、普段使いのフィルムを使う時にはしっかり絞り込んで、きびきびした力強い写真にすることが出来ます。

桜の開花宣言が出てしまって、この週末は桜の撮影と思っていたのですが、天気はそこまで味方してくれなくて1日中雨という天候になってしまいました。せめて曇りのうちにと、前日の夕方に少しだけ撮影したのですが、今年の桜は少しチャンスを逃したような感じです。次の週末は満開を過ぎていますので、なんとも悔しいというところです。

しかし、悔しいのはソメイヨシノという感じで、これからシダレザクラにヤマザクラと色々な桜が週ごとに咲いていきますから、そう悲観するような状況ではありません。ソメイヨシノも咲き残っている部分が有りますので、来週は咲き残りの所を探そうという感じです。結構暖かくなってきて、春雨もまた気持ちの良い季節になってきました。来週の休日に期待したいところです。

それでは、先々月末に撮影した写真から掲載します。

PENTAX K-1 SMC Pentax-D FA Macro 100mmF2.8

撮影データ:1/2000sec F3.5 ISO100

先週は固いつぼみだったこぶしの花も、今では満開というわけで、これでやっと春が来たという感じです。色々な花が次々に咲いていきますので、今から楽しみというところです。

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