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あるいて・みつける

歩く速さで見つけたものを、記録に残していきます。ゆっくりと歩けば、いろいろなものが見えてきます。

smc Pentax-M 35mmF2

2024-02-20 06:51:20 | ペンタックスレンズ

タクマーから綿々と作られている大口径35㎜レンズなのですが、初代タクマーのレンズはおおよそ広角レンズとは思えないような大きさで、望遠レンズのようないで立ちで広角レンズと言った感じでした。その後小型化が希求されるようになってくると、レンズそのものが変革していくと言う事になります。

大きいオートタクマーからスーパータクマーに変わる時に、アトムレンズが使われて、レンズが放射線を出すようになってしまいましたし、ブラウニング現象からレンズが黄変してしまって、昼でも夕方のように写りますから人気が無くなってしまったという感じです。そして、アトムレンズからの脱却が希求されるようになって、Mレンズから全く新しい構成のレンズが出てきたと言う事になります。

確かに、ガイガー・カウンターを近づけても放射線は検出されません。アトムレンズから脱却した訳で、レンズ黄変のないレンズと言う事になります。しかし、レンズ自体が何だかツァイスのレンズとそっくりさんになっています。この頃にツァイスとの技術提携が進んでいた訳で、同じようなレンズが出てきても不思議ではないという感じです。

アトムレンズの35㎜時代に人気だったのが、ツアイスイエナのフレクトゴンで、35㎜F2.4のレンズは中古品で高いながらも、黄変や変な癖を持っていませんでしたから、買い求める方が多かったように感じています。ドイツレンズらしい濃厚な発色で、食べ物を撮影すると美味しそうに写りますから、人気が高かったと考えています。

このレンズが俗称出目金フレクトゴンとそっくりさんな訳で、写りの方は昔からのペンタックスさんらしい、少し控えめの発色になっています。地震の好みからすると濃厚な発色よりもどちらかというと渋めの発色が好きですから、Mレンズの方が良く使うと言う事になっています。

1月は50㎜F2の廉価版標準レンズで撮影していたという感じなのですが、この35㎜F2レンズも使い方によっては50㎜F2のレンズと同等に扱うことが出来ます。APS-Cサイズのディジタルカメラで撮影すると、画角換算の焦点距離が1.5倍になりますので、標準レンズと同じような見え方になります。

しかし、レンズ自体は広角レンズですから、被写界深度は少し深いと言う事になります。ボケの雰囲気は硬くなるのですが、その分被写界深度が少し深くなって、撮影が行い易い特徴を持っています。50mmF2の標準レンズを使っていると、近接撮影で微妙なピント外しが多くなるのですが、35㎜レンズをAPS-Cカメラで使うと、撮影が行い易くなってストレスが少なくなります。

大寒の季節も終わり頃になると、降る雪も少なくなってきて、朝晩はかなり冷え込むのですが晴れる時間も多くなってきて、過ごし易くなってきます。日中が暖かくなってくると早春の花が咲きだしてくると言う事になるのですが、昨年はクリスマス寒波でしっかり休眠打破になっていると思いますので、今から観察が欠かせないと思っている今日この頃です。

それでは、今月初めに撮影した写真から掲載します。

PENTAX K-1 SMC Pentax-M 35mmF2

撮影データ:1/80sec F3.5 ISO100

これから雪も少なくなってくると思っていたら、道端のリュウキンカも咲き出していました。リュウキンカの花が川の土手を黄色く染めるころに春本番になります。

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smc Pentax-D FA Macro 100mmF2.8

2024-01-21 06:52:11 | ペンタックスレンズ

少し昔レンズ感はあるのですが、ディジタルカメラにもフィルムカメラにも使えて重宝する現代版レンズです。ペンタックス*istDに合わせるように販売されていたレンズで、*istと併せてフィルムでもディジタルでもと、愉しまれていた方がいそうなレンズです。昔からのAレンズにフローティング機構とオートフォーカス機能を付加しています。

これよりも新しいレンズとなると、完全にディジタル時代のカメラ・コントロールを行うレンズに変わりますから、最初に絞りリングがなくなって、そしてオート・フォーカス専用みたいな感じでピントリングも細くなってしまいます。そして防水機能も付いてきて、撥水コーティングもつくようになりました。

フルサイズディジタルカメラのK-1が出てからは、D-FAの面目躍如といった感じでAPS-Cサイズとフルサイズの両方のカメラが使えるレンズとして再出発したという感じです。もうディジタル時代なんだなぁという感じで、製品紹介のWebページではフィルムカメラは使えない旨の表示がされています。

フルサイズでもAPS-Cサイズでも使えますから、自身の使っているK-5とK-1の両方に対応していますので、100㎜マクロレンズとして使いたければK-1を、そして150㎜マクロレンズとして使いたければK-5を選択すればよい訳で、ディジタルは二刀流という使い方をしています。フィルムカメラも使える昔バージョンは、フィルムカメラにも使えるわけで、より選択の幅が広がります。

現代流の写りが楽しめる昔レンズという雰囲気で、外観は昔ながらのやぼったさはあるのですが、写してみると現代版の写りになる訳で自身の写真ライフにジャストフィットという感じです。しかし、生産終了となってからかなりの年月が経っている新しそうな昔レンズですから、中古品とはいえそれほど数がある訳でもなくて、見つけるのに苦労したという感じです。

ようやく見つけても季節は冬で、なかなか購買意欲もわきません。しかし、このチャンスを逃してしまうと次は相当後になってチャンスが巡ってくることにもなり、早々に購入してしまいました。結構良い買い物をしたという感じで、以降事あるごとに使っているという事にもなります。流石は現代の硝材を使っていて、コーティングもしっかりしていますから、フローティング機構とも合わせて安定した写りを提供してくれています。

暖かなお正月が終わると早速寒気襲来という事で、石川県でも積雪という事になってきました。しかし、今年の雪は濡れ雪という感じでなかなか積もってくれるほどにはなってくれません。雪は降るのだけれど気温が多少高いせいもあって、今まで少し積もった雪もどんどん溶けてしまいます。

昨年末のクリスマス寒波の時には、病院に入院していましたので遠めの写真しか撮れなかったのですが、予報を見てみると気温が低くなる夜のうちに一定の降雪がありますから、朝起きたときに撮影のチャンスが出てきそうです。しかし、少したって気温が上がってくると溶けてしまいますから、連休最終日に望みを託しているという事になります。スーパーエルニーニョの暖冬の年はこのような感じで、作戦を立てる必要があります。

そんなこんなで、色々アクシデントがあった昨年の師走からお正月なのですが、気になる地震も段々発生間隔が開いてきましたし、規模もだんだん小さくなってきています。地震から1週間ほどの間を過ぎていこうとしているわけで、これから良くなっていくことを願いながら過ごしているという感じです。

それでは、今月上旬に撮影した写真から掲載します。

PENTAX K-5 SMC Pentax-D FA Macro 100mmF2.8

撮影データ:1/1600sec F3.5 ISO100

葉が落ちてしまった柿の木ですが、実も落ちてしまって今ではヘタだけが寂しそうにくっついています。暖かな春が待ち遠しくなるこの頃です。

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smc Pentax-D FA Macro 100mmF2.8

2023-11-03 06:52:11 | ペンタックスレンズ

最近購入した今流のマクロレンズで、フローティング機構を搭載していますので、マクロレンズとしても、望遠レンズとしても、色々なシーンでそつのない写りを提供してくれる有能レンズです。マクロ域は等倍撮影まで可能ですので、充分大きな拡大画像が得られる万能レンズと言う事が出来ます。

拡大倍率は等倍なのですが、APS-CサイズのK-5で撮影すると、拡大倍率が1.5倍になりますので、さらに拡大した画像が得られます。しかし、あまり拡大倍率を大きくすると、必然的に画角が400㎜レンズと同じくらいに狭くなり、余計な手振れを発生してしまうと言う事になりますので、あくまでそこそこマクロという感じで使うと、はっきりとした画像を得やすくなります。

今流のレンズでも有りますから、収差も徹底して抑え込まれているという感じで、癖のないすっきりとした画像を提供してくれるのですが、反面蒸留水のような写りでも有りますから、癖を愉しむのであればタクマー・レンズを持ち出してくると言う事になります。古いレンズは渋めの写りになるがために、使い分けていると言う事になります。

蒸留水のような写りで素っ気ない印象なのですが、反面これは有効と、積極的に取り入れている所も有ります。昔のタクマーはコーティングも発展途上で、再度が少し落ちた渋めの描写になるのですが、撮影行の後で色々とパラメータをいじって、見たままそのままの雰囲気に持ってくるのが大変と言う事になります。

特に原色系の花などを撮影すると、タクマーでは少し渋めの落ち着いた色合いになりますから、彩度を上げて明るくなるように設定をずらします。結構面倒くさい調整で、撮影時の雰囲気を覚えていない事にはなかなか思い通りの結果になってくれません。タクマー・レンズの時には諦めて行っていたと言う事になります。

最新レンズであれば蒸留水の雰囲気なのですが、彩度もコントラストも今流のはっきりして抜けの良い画像を得ることが出来ます。このため今まではペンタックスQ用レンズと言う事でスタンダード・プライムを引っ張り出してきて、撮影行に同行させることを行っていました。原色系の色合いの時には、最新レンズの方が良く写ってくれる訳で、撮影行に同行させていたと言う事になります。

今からの秋色の世界は、最初にヒガンバナの赤色がやって来て、同じころにムラサキシキブの実が深い紫色になってきます。その後で紅葉の世界が待っていると言う事になるのですが、とにかく鮮やかな色合いですので、この色合いをなるべく忠実に再現しようとすると、やはり現代レンズと言う事になります。

暑さ寒さも彼岸までと言われている通り、朝晩が急に冷え込んできて、日中もからっとした秋特有の雰囲気に変わってきています。こうなると一斉に木の実が色付いてきて、赤や黄色と鮮やかな色合いが展開してくると言う事になります。桜やケヤキも綺麗に色付いてきますので、休日の撮影行は現代レンズと言う事になってきます。秋が深まるまでのひと時は、撮影のチャンスに色々恵まれそうです。

それでは、先々月末に撮影した写真から掲載します。

PENTAX K-1 SMC Pentax-D FA Macro 100mmF2.8

撮影データ:1/1250sec F3.5 ISO200

今年はザクロの実も豊作と思っていたら、狂い咲きで花が咲いていてびっくりという感じです。実がなることはないと思うのですが、初夏の陽気に戻っていますので、咲き遅れた蕾が咲き出したという感じです。

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smc Pentax-M 35mmF2.8

2023-10-12 06:52:02 | ペンタックスレンズ

小さくてかわいらしいレンズですが、このレンズの源流はタクマーの35mmF3.5で、昔からかわいらしいレンズという認識で使っていました。昔は広角レンズと言うとこのレンズになる訳で、標準レンズと望遠レンズをキット・レンズで揃えた後に、手を出すのがこのレンズでした。パンケーキ・レンズが出てくる前は、このレンズが一番かわいらしかった訳で、愛着もかなりあるレンズと言う事になります。

タクマー時代の35㎜F3.5というと、無理をしていないレンズ設計で、多少暗いのですが解像力はピカ一のレンズとして認識されていました。無理のない広角撮影ができるレンズで、歪曲収差も思った以上に大きくないレンズでしたから、最初からスナップ撮影を意識して、フィルムカメラの装着レンズとして、扱っておられた方も多いと感じています。

Mレンズ以降は、ズーム・レンズの可変焦点距離内に入るレンズですから、すっかり淘汰されてしまった感は有るのですが、もう少し画角を狭くして準標準レンズとして活躍できるようなレンズとして、再復活したという感じです。少し画角が広くて、標準レンズの様な安心感を持ったレンズが、この35㎜F2.8であったのではないかと考えています。

タクマー時代から折り紙付きの優秀レンズであった訳なのですが、兄弟レンズとしてリリースされていた35㎜F2の大口径レンズも、優秀な写りで垂涎の的になっていました。しかし、35㎜F2のレンズもご多分に漏れず小型化の波が押し寄せてくるわけで、高屈折率のアトムレンズを使って小型化に成功したと言う事になります。

しかし、トリウムを混ぜ込んだアトムレンズは、ブラウニング現象という黄変が起きてしまって、放射能レンズでも有りますから人気が徐々に無くなってしまいました。放射能レンズとは言っても1か月肌身離さず装着していれば、何らかの害が出てくるのですが、実際はそのような事をして使う訳ではありませんので、問題は少ないと考えています。

放射線量は少ないとはいえ、新生児や乳幼児の触れるところに置いておくと、放射線障害を受けてしまう事になりますから、気を付けた方が良いと言う事になります。残るは黄変と言う事になるのですが、何しろ昼でも夕方のように写ってしまいますので、カラー・フィルムやディジタルカメラでは違和感ありありの雰囲気になります。

海外ではトリウムレンズを不使用にする動きも有って、丁度良い事にツァイスとの技術連携も有った事で、ペンタックスMレンズからはフレクトゴン35㎜のそっくりさんレンズがお目見えすると言う事になりました。トリウムレンズの呪縛からようやく解放されて、非アトムレンズになって行ったわけなのですが、外観はフレクトゴン35㎜F2.4の後期型出目金レンズと同じ雰囲気です。

絞りの構造上、ばねのへたりが出てくる個体も多くて、絞りの動きが緩慢になってしまう事も有るのですが、元来優雅なボケ味となるとあまり絞り込まない訳で、F8位までであれば絞り動作が緩慢になる事も有りません。F2の少し大きいレンズよりは、F2.8の昔ながらのかわいいレンズの方がスナップには好適という感じで、愛用しています。

それでは、先月初めに撮影した写真から掲載します。

PENTAX K-1 SMC Pentax-M 35mmF2.8

撮影データ:1/60sec F5.6 ISO100

野ぶどうもそろそろ花の季節から、きれいな実の楽しめる季節に変わってきたようで、まだ暑いのですが色付いた実が見られるようになりました。これからという感じで、今から楽しみという感じです。

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smc Pentax-D FA Macro 100mmF2.8

2023-10-04 06:51:25 | ペンタックスレンズ

ペンタックスさんの現代版マクロレンズで、最初にリリースされたこのレンズは、確か*istDの頃ではなかったかと思っています。フィルムとディジタルの境目の頃に発売されたレンズで、この頃のレンズはフィルム機にもディジタル機にも使えるレンズに仕上がっています。また、ずっと昔のフィルム機に使えるという特徴も持っていて、何かと重宝するレンズになっています。

流石に最新のコーティングは施されていないのですが、旧来タクマー・レンズが抱えていた問題点はほとんど解決されていますので、しっかりとした現代流の写りを手に入れることが出来ます。ディジタル対応とは言っても、旭光学工業時代からのレンズ・エレメントは、レンズの全面にコーティングが施されていますので、ディジタル・カメラにも当初から対応していた強みが有ります。

タクマーからのユーザーからすれば、永年思っていたことはもう少し明るくならないかと言う事であり、これ以前のレンズは絞り解放でF4の暗さですので、他社レンズのようにF2.8のレンズが出来れば、もう少し薄暗い場所でも撮影が出来ると思っていました。やはり日向の撮影に限定されてしまうと面白くない訳で、明るいレンズが希求されていたと言う事になります。

ずっと全群繰り出し式のマクロレンズでしたので、マクロ域以外はなんともさえない写りになってしまいます。特に100㎜マクロレンズは、文献複写というよりはネイチャー撮影と言う事に重心が置かれますので、必然的にマクロ域から遠景まで画像が破綻しない事の希求感があったと思います。

言ってみればフローティング機構と言う訳で、ニコンさんのレンズには早々と搭載されていましたので、マクロも遠景撮影もという感じで撮影を行う時には、ニコンさんの105㎜マイクロレンズを持ち出していたと言う事になります。やはりスナップ的に撮影を行っていると色々な場所で発見が有る訳で、その時に何となく撮影結果が面白くないと、持ち出そうという気にはならないといった所です。

それでも現代流のピントリングも絞り環も無いようなレンズでは困ると言う事で、色々探し回ってこのレンズにしたというところです。写りは現代的なのですが雰囲気は昔レンズと言う訳で、この様なレンズが無いとペンタックスMEやディジタル・カメラでマニュアル撮影が行えませんので、ちょい古めの操作感を持ったレンズが重宝されたと言う事になります。

近接で撮影を行うと、被写界深度がすごく浅くなってしまって、微妙なピント外しを量産してしまう事になります。しかし、流石はマクロレンズという感じでピントの芯はしっかりと出ていますので、小さな被写体は三脚を併用して撮影するようにすると、満足した画が出てくると言う事になります。

少し絞り込んでF3.5位にすると、マクロ域でも被写界深度が多少深くなってきて、撮影が行い易くなってきます。F5.6位まではほぼ円形の絞り形状を維持するという感じで、背景ボケも思った程に硬くならず、手持ちでのスナップ撮影が行い易いのは流石です。フローティング機構が付いていますので、従来苦手だった中景から遠景域も物怖じせずに使えるようになりました。結構使えるマクロレンズというところです。

それでは、先々月末に撮影した写真から掲載します。

PENTAX K-1 SMC Pentax-D FA Macro 100mmF2.8

撮影データ:1/640sec F3.5 ISO200

春先にきれいな花を咲かせていた椿も、今はきれいな実をつけています。この実を割って敷居に付けると椿油というわけで、滑りが良くなります。

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