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あるいて・みつける

歩く速さで見つけたものを、記録に残していきます。ゆっくりと歩けば、いろいろなものが見えてきます。

春は望遠マクロで

2024-04-06 06:50:58 | ペンタックスレンズ

春分の日は丁度寒冷渦が過ぎていって、雨に雷雨にみぞれ交じりと散々な雰囲気でした。次の日も寒気が居座ってしまってあまり面白くなかったのですが、週末はかなり晴れてきて撮影行となった感じです。さんしゅゆに梅の花と結構咲き誇っていますし、とさみずきも開花という感じで題材が揃ってきました。

春先の花は結構小さくて、いっぱい咲きますからマクロレンズと言う事になるのですが、ある程度しか近付けない場所に咲いていますので、望遠マクロが欲しくなります。手短な望遠マクロでは昨年購入したD・FAマクロが有るのですが、マクロタクマーも捨てがたい魅力があり、どちらにしようか迷うところです。

APS-Cサイズのディジタルカメラであれば、150㎜マクロレンズという感じになるのですが、フルサイズのK-1でも最終的にはトリミングを行って150~200㎜望遠マクロレンズのような仕上がりになります。基本的にはワーキング・ディスタンスが確保したい訳で、あまり近くにレンズを寄せてしまうと、花びらが散ってしまったりして面白くない訳です。

結局はあれこれ悩んでSMCペンタックスD ・FAマクロ100㎜F2.8にしてしまいました。撮影する被写体はもう決まっている小さな花ですので、マクロ域から遠景まで写せるレンズがが使いやすいと言う訳です。これから季節が進んで桜の時期になると、バラバラに咲く花というよりは塊の集合体で咲く花が多くなりますから、望遠マクロから標準マクロに変わって行きます。

SMCペンタックスD ・FAマクロ100㎜F2.8自体は、その前身がベローズタクマーで新たにフローティング機構を取り入れています。変遷を経ながらずっと生き残り、最終的にはsmcペンタックスD・FAマクロ100㎜F2.8として生き残っている訳で、いわば大口径中望遠レンズのメリットを併せ持ったレンズでもあるという感じです。

昔は文献や絵画複写をするためのマクロレンズだったのですが、ネイチャー・フォトの分野での希求感が強まって、手持ち撮影が行えるマクロレンズとして出発した印象があります。確かにベローズユニットを付けたカメラを、手持ちで持って行くのは難儀な話で、smcマクロタクマー100㎜F4は大歓迎されたのではないかと思います。その後継機種でもあるわけで、マクロ域から望遠域までを幅広くカバーしますから、今では頼もしい相棒として活躍してくれています。

少し離れて拡大撮影が行えるワーキング・ディスタンスの確保は、昆虫や生き物の撮影を行う場面では特に必要で、近寄ると逃げられてしまいますから必要と言う事になります。また、木や草花の撮影となると必要は無さそうですが、特に花などは手の届かない所に咲いている事も多くありますし、斜面や柵等入り込めない場所からでないと撮影が出来ない状況も有ります。50㎜マクロレンズよりも100㎜マクロレンズの有難みを感じるという感じで、時には望遠レンズにクローズアップレンズを付けて撮影と言う事もあります。

これで暖かくなると思っていた春分の日は雪や雨で散々でしたので、週末の休日に撮影行に出掛けます。丁度良い天気になりましたので、朝晩は寒いのですが日中はぽかぽかと暖かくて良い気分です。春分の日を境に草木も春の雰囲気になってきましたので、これからという感じです。

それでは、先月末に撮影した写真から掲載します。

PENTAX K-1 SMC Pentax-D FA Macro 100mmF2.8

撮影データ:1/800sec F5.0 ISO100

梅の花もいよいよ満開になってきました。梅の花の次は桜の花になるわけで、今から期待感がいっぱい膨らむ感じです。

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smc Pentax-M 200mmF4

2024-03-31 06:51:36 | ペンタックスレンズ

タクマー時代からの写りの雰囲気が頭から離れなくて、ずっと購入しないでいたレンズです。初代タクマーはそれこそ大きなレンズでしたので、鏡胴やレンズ自体の余裕も有って素晴らしい写りになっていましたが、スーパータクマー時代からコンパクト化されると、収差の影響をかなり受ける不人気レンズになってしまいました。

売り出されていた頃は、135㎜の鉄板レンズのアップ・バージョンとして人気がありましたから、相当数のレンズが販売されたのではないかと思っています。しかし、収差の影響でコントラストが余りつきませんので、各ご家庭であまり使われなかったのではないかと思っています。結局は死蔵レンズになってしまったというところです。

カメラ屋さんの中古品棚でも結構な物量を誇るのが、スーパータクマーやsmcタクマーの200㎜F4という感じで、かわいそうなくらいの安い値付けで陳列されています。一時期は135㎜F3.5の置換キット・レンズとしても販売されていましたので、品数は豊富です。試しにという感じで、smcタクマー200mmF4を購入してみましたが、コントラストの低さがかなりあって、自身のレンズの中で死蔵レンズみたいになってしまいました。

これではあまり面白くないと考えたと思います。当時ツァイスとの提携も進んでいましたし、望遠レンズの小型化にも注力していましたので、Mレンズからはかなりツァイスの息がかかったレンズが出てきたと言う事になります。しかし、焦点距離も絞り解放値も全く同じですから、少し懐疑心で見ていたと言う事になります。

それでもかなり小型化されていると言う事で、少し期待心も有りましたから購入の食指が動いたというところです。早速中古品の状況を探ると、タクマーの200㎜F4レンズとほぼ同じ値付けになっています。値段から言ってもあまり期待は持てない印象で、一応購入してみようという気持ちで取り寄せたという感じです。

早速試写をしてみると、旧来タクマーの135㎜レンズとほぼ同じ大きさで、相当コンパクトになった印象を受けます。また、フードも内蔵式に変わっていて、わざわざフードを取り付けなくても良い簡便さが感じられたというところです。しかし、小さな200㎜望遠レンズですから、しっかりとカメラをホールドしないとぶれ写真を量産してしまいそうです。

写した印象からすると、コントラストと発色がかなり改善されていて、はっきりと写るようになったというのが正直な印象です。ドイツレンズの雰囲気になってきた訳で、これなら撮影行にも持ち出せそうと思った次第です。しかし、小さな望遠レンズですから手振れを起こし易くて、タクマーのような大きさ重さがあると、逆にホールド感が増して手振れを起こしにくくなります。

このレンズ以降はズーム・レンズに変わって行く訳で、なんだか寂しい感じもしますが、200㎜レンズでお勧めと言えば初代タクマーかこのレンズと言う事になります。3月は初めに雪が降って散々でしたが、お彼岸が近付くとかなり暖かくなって絶好の撮影行日和になったというところです。まだ春の花は少しずつ咲きだした印象ですが、200㎜レンズは遠くの被写体をしっかり引き寄せてくれますので、有難いという感じです。

それでは、今月中旬に撮影した写真から掲載します。

PENTAX K-1 SMC Pentax-M 200mmF4

撮影データ:1/40sec F8 ISO100

レンギョウのつぼみもだいぶん膨らんできて、気の早い木が一輪咲き出していました。レンギョウが咲きだすと春はもうすぐそこにいるという感じです。

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smc Pentax-M 150mmF3.5

2024-03-25 06:51:11 | ペンタックスレンズ

巷ではなかなか見かけない焦点距離150㎜のレンズですが、35㎜判カメラというよりは中判カメラ用のレンズとして考えると、色々見つけることが出来るレンズです。ニコンさんはマイクロレンズで見かけますが、ペンタックスさんは早くから150㎜レンズを出していて、スーパータクマー位から続く息の長いレンズになっています。

立ち位置がなんとも微妙なレンズで、昔は望遠レンズと言うと135㎜レンズが鉄板でしたから、後から普及した200㎜レンズの陰に隠れてしまって、この様なレンズが果たして売れるのかという印象でした。中判レンズでは6×6サイズで換算焦点距離が半分になりますから、画角的にも75㎜中望遠レンズという感じで、150㎜レンズはある意味鉄板という感じです。

当時の望遠レンズは現代レンズのように、分散レンズも非球面レンズも備わっていませんので、当然ながら収差との戦いになります。タクマーの200㎜レンズは、元祖タクマーの大きな望遠レンズの頃はレンズ設計にも余裕があって、結構収差が少なくなっていたのですが、コンパクト化されたスーパータクマーの時代からは収差が目に付くようになってきます。

smcタクマーの頃はコーティングが進化したことも有って、少しは軽減されているのですが、やはりコントラストの低下はかなりあって、黒白フィルムと有色フィルタを併せて無理やりコントラストを稼ぐと言う事が行われていました。この時代の150㎜レンズは、ある意味収差の程度を低くしながらぎりぎりまで焦点距離を長くしたと言う事も出来るかもしれません。

実際に写してみると、確かに収差の影響は残るのですが、200㎜レンズに比べればマシという感じで、画角も思った以上に広くならなくて望遠レンズの圧縮効果もしっかり出てきます。確かに遠くのものをぐっと引き寄せて写すとなると物足りなさは有るのですが、手持ちで何とか挑戦できる範囲でもあって、それなりに満足できるという感じです。

望遠レンズらしく背景はきれいにボケてくれますので、立体感のある表現が得意です。スーパータクマーでは線の細いしなやかな描写になり、smcタクマーでは力強いしっかりとした画になりますから、雰囲気に合わせて使い分けていたという感じです。タクマー時代はF4のレンズでしたから、解像感も絞り解放から出ていたという感じです。

Mレンズになって、少しコンパクトになって明るくなったのですが、写りもかなりブラッシュアップした印象で、固い描写ですがしっかり写るという感じです。実はこのレンズとクローズアップ・レンズとの相性が非常に良い事も特徴の一つです。

春になって、少し離れた場所の小さな花を撮影する機会が増えました。マンサクやさんしゅゆの花で、始めに咲く花はあまり大きくないのが特徴と言えそうです。この時にさっとクローズアップ・レンズを装着できるのがMレンズと言う訳で、フードを内蔵していますからフードを引っ込めるだけで装着できて、その後すぐにフードを伸ばすことが出来ます。今はまださんしゅゆやマンサクという感じなのですが、これから咲いてくる花に期待したいところです。

それでは、今月初めに撮影した写真から掲載します。

PENTAX K-1 SMC Pentax-M 150mmF3.5

撮影データ:1/400sec F5.6 ISO100

黄色いつぼみが膨らんでいたヒイラギナンテンの木も、いよいよ開花したのですがこんもりと雪が積もってしまいました。結構長い間咲いていますので、虫たちの活動期に何とか間に合った感じです。

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smc Pentax-D FA Macro 100mmF2.8(Asahi Pentax ME)

2024-03-07 06:51:57 | ペンタックスレンズ

今では中古品も少なくなってしまった、昔レンズのいで立ちをした現代レンズです。何しろ発売されていたのがペンタックス*istDの時代ですから、ディジタルカメラ黎明期のレンズで、オート・フォーカスのレンズなのですが、至る所に昔ながらの風合いを残しています。

昔から続いていた全群繰り出し式のピント合わせをやめて、フローティング機構を取り入れる事で、マクロ域から遠景域まで破綻のない画像を提供してくれます。このレンズが出たおかげで昔から綿々と続いた100㎜中望遠レンズが無くなりました。統合されてしまった訳で、住み分けが必要では無くなった訳です。

それでも昔から続くペンタックスさんのソフト志向は健在で、絞りを開けるとソフトな描写になりますし、絞り込むにつれてかっちりとした解像感のある描写に変わります。マクロレンズは硬い描写になる事が多いのですが、タクマーから続く開けてふんわり、絞ればかっちりの描写は健在で、絞りの開け方で雰囲気が変わります。

*istDの時代ですから、同時期に*istも販売されていた訳で、フィルムにもディジタルにも使える構成になっています。言ってみれば過去から続くフィルムカメラとも相性抜群なレンズでも有る訳で、自身の撮影スタイルであるフィルムでも、ディジタルでもという雰囲気に合っている印象です。

今ではレンズ自身もカメラコントロールが主体になって、ピント合わせのつまみが細くなって絞り環も無くなってしまいました。なんとも寂しい時代になってしまっているのですが、最初に体験したのがペンタックスQでもありますので、カメラを操作する楽しみが無くなってしまったような印象を受けました。

コーティングは最新式ではないのですが、しっかりとレンズ硝材も現代流ですし、フローティング機構も加わっていますので、現代流の写りが楽しめる貴重なレンズと言う事も出来ます。今では生産終了になってしまっているのですが、最近では中古品を探してもなかなか見つけられない希少なレンズになってしまいました。

昔は105㎜F2.8の望遠レンズと、マクロタクマー100㎜F2.8を使い分けて撮影していたのですが、この両方の特徴を併せ持っている訳で、これ1本で事が足りる貴重なレンズです。加えてフィルムカメラでも使えますから、自身のシステムとすれば万能選手な訳で、色々使えて便利と言う事になります。

フィルム現像の現像タンク回転装置も上手く組みあがりましたので、久しぶりにフィルムという感じで持ち出してみました。時期はもう春という感じでいろいろな花も咲きだしているかもという期待感もありましたが、まだ2月ですので黒白フィルムと言う事にしました。それでも花を見付けた時にとコンパクト・ディジタルカメラも忍ばせています。

春のうららかな雰囲気で、もしかしたら咲いているかもと思いながら、歩みを進めるのも楽しいものです。しかし、次の週にはまた寒波襲来で一進一退の気温変化になりますから、まだまだ3月の春までは一波乱ありそうと思いながらの撮影行となりました。それでも春のぽかぽか陽気で、一足先に春を満喫できたのは良かったと思っています。

それでは、先月下旬に撮影した写真から掲載します。

Asahi Pentax ME SMC Pentax-D FA Macro 100mmF2.8

撮影データ:1/60sec F5.6 Fujifilm Neopan100AcrosⅡ(ISO100)

暖かくなってくるとわびすけの花も少なくなってきて、もうそろそろお仕舞という感じです。暮れから咲き出すつぼみは夏ごろから準備が始まります。

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smc Pentax-M 100mmF2.8

2024-02-28 06:52:13 | ペンタックスレンズ

節分が過ぎて、ようやく春の陽射しが感じられるようになりました。やはり晴れると陽射しが暖かくて、春に向かって一歩前進という感じです。今までは雪景色や冬枯れの雰囲気で、どちらかというと広角や標準レンズの出番だったのですが、これからはいろいろな場所で春の花が咲いていく事になりますので、望遠レンズの出番になります。

しかし、望遠レンズとはいえあまりにも画角を狭くしてしまうと、周りの雰囲気も取り込めなくて印象が薄くなってしまいます。どちらかというと街中スナップのような感じで、少し注視する部分が出てきたという感じです。この標準レンズと望遠レンズの特徴を兼ね備えたレンズが中望遠レンズで、85㎜系レンズが良く出てくるという感じです。

しかし、85㎜レンズと言うと結構なお値段がしますので、学生カメラマンの当時は55㎜標準レンズに1.5倍のテレコンバータを付けて、無理やり中望遠レンズと言う使い方をしていました。やはりテレコンバータはリーズナブルですので、色々なレンズに取り付けて画角のバリエーションを増やしていたと言う事になります。

それでも85㎜レンズは皆さんの垂涎の的でもあったのですが、カメラメーカ各社もそれに合わせるような、リーズナブルな中望遠レンズを販売していたと言う事になります。それが105㎜中望遠レンズで、タクマー・レンズのライン・アップに加えています。標準レンズではないけれど望遠レンズ程圧縮効果が感じられない105㎜レンズは、かなりニーズが有ったと思います。

この標準でも無ければ望遠でもないという微妙な立ち位置のレンズが、冬が一段落して春に向うこの季節に活躍してくれると言う事になります。今まではどちらかというと雪景色の風景が主だったのですが、春を迎えて少しずつ木の芽や蕾が大きく膨らんできていますから、少し周りを注視するという画角に変わって行きます。

smcペンタックスM100㎜F2.8のレンズも、元をたどればタクマーの105㎜F2.8レンズであった訳で、当時マクロタクマーやベローズタクマーの100㎜と住み分けるように存在していました。マクロレンズはマクロ域で最高のパフォーマンスが得られるように設計されていましたから、中景から遠景が撮影できるレンズでもあった訳です。

その後105㎜レンズは、マクロタクマーやベローズタクマーと合せるように100㎜の焦点距離に合わせられましたが、その後マクロタクマーがフローティング機構を備えて、新たなD・FAレンズとしてリリースされるようになると、タクマー105㎜時代から続いていた中望遠のリーズナブルなレンズも、D・FAマクロレンズに吸収されてしまったと言う事になります。今ではズーム・レンズにも吸収されてしまいましたので、少し残念といった所です。

春の淡い光ととろけるようなボケ味を味わいたくて、このレンズを持ち出しました。少し硬めの描写ですが、近接時の描写はタクマーから続く柔らかさで、ピント位置の解像度を出すためにF3.5位まで絞って撮影します。あまり絞り込むとズーム・レンズの写りになってしまいますので、ファインダー像をよく確認しながら撮影したというところです。

それでは今月上旬に撮影した写真から掲載します。

PENTAX K-1 SMC Pentax-M 100mmF2.8

撮影データ:1/500sec F5.6 ISO100

畑の大根も冬の内に少しずつ収穫しますので、もう残りの株が少なくなってしまいました。春になると花が咲いてしまいますので、今のうちに収穫という感じです。

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