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あるいて・みつける

歩く速さで見つけたものを、記録に残していきます。ゆっくりと歩けば、いろいろなものが見えてきます。

smc Pentax D FA Macro 100mmF2.8

2024-07-29 06:51:35 | ペンタックスレンズ

最新式ではないのですが、ベローズタクマーから綿々と続く100㎜マクロレンズで、最新式は防滴構造になっているのですが、明るくなって使いやすくなった、現代のマクロレンズです。その中にあって絞りリングや太いピントリングなど、昔からの雰囲気を残している、フィルムカメラからのユーザにしてみれば有難い存在のレンズです。

今ではカメラもミラーレスで、カメラでレンズの設定のすべてを行うようになりましたから、ある意味味気ない雰囲気でピントリングはかなり細くなってしまい、絞りリングも姿を消してしまったという事になります。しかし、フィルムカメラも使うユーザにしてみれば、絞りリングが無くなると設定すらできなくなってしまいますから、ある意味困った雰囲気になります。

フィルムカメラに装着すると、*ist以外は絞り解放以外の選択肢が無くなってしまいますので、背景ボケの雰囲気や解像感のことを考えると、やはり絞りリングが必要になってきます。何しろ絞り解放のままで撮影するわけにもいきませんから、もう生産終了になっている昔のD FAマクロレンズを購入したという事になります。

いくら絞りリングが付いていて、防滴構造になっていなくてもそこはD FAレンズという訳で、コーティングも中のレンズ構成も現代レンズですから、昔レンズの癖を愉しむことはできないのですが、現代レンズの優等生の写りを手に入れる事が出来ます。色々迷ったのだけれども、買って良かったと思わせてくれるレンズで、今では撮影行の良き相棒レンズになってくれています。

今の最新式レンズではないので、インナー・フォーカスではなくて、近接時には前玉がにょきにょきと伸びます。等倍近くではレンズフードの先端に前玉が来てしまいますので、レンズフードの効果が無くなってしまい、逆光や遮光に注意しながら撮影を行う必要があります。しかし、コーティングが結構踏ん張ってくれて、フレアまみれになるという事もあまりありません。

それでもフローティング機構が採用されている訳で、マクロレンズでも望遠レンズでも使えるという事は有難くて、これ1本あれば望遠レンズを持って行かなくても良い簡便さがありますから、気軽に撮影行に出かけられるようになったと言う所です。昔のタクマーでは、マクロタクマーを持ち出した後で、望遠レンズや標準レンズを装着してもう一度撮影行に出向くことがありましたから、結構便利という感じです。

しかし、優等生的な写りというのも結構味気ないという感じで、レンズ自体の味わいも少ないですから、時々マクロタクマーやタクマーレンズを持ち出して、レンズの持つ味わいを堪能しているという事になります。昔レンズは何しろ分散レンズも非球面レンズもありませんから、何とか収差が現れてこないように調整を行っている訳で、残された収差が味わいとなって出てきます。

予想通りD FAマクロレンズ一辺倒になる事も無くて、いろいろなレンズを取り換えながら楽しんでいるという事になります。タクマーにしか出せない雰囲気もある訳で、そろそろこの被写体だからこのレンズにしようと考えている訳です。その一つの選択肢に望遠もマクロも出来るこのレンズがある訳で、スナップでマクロ撮影を行うには最適のレンズです。

梅雨もそろそろお終いの時期になってきて、晴れ間が出る時間帯が少しずつ長くなってきました。とはいえ梅雨の時期のムシムシとじめじめはある訳で、たまに雨が降ったりしますから、このレンズがあるとすぐにスナップ間隔で撮影が行えて、大変便利という事が出来ます。梅雨が明けたらこのレンズにしようと考えながら、歩き回るのも良いものです。

それでは、今月中旬に撮影した写真から掲載します。

PENTAX K-5 SMC Pentax-D FA Macro 100mmF2.8

撮影データ:1/500sec F3.5 ISO100

夏が近づくとヤブカンゾウの花という感じで、緑色の葉の中で、オレンジ色はひときわ目立つ感じです。すぐ咲き終わってしまうのですが、別の場所で咲きだしたりしますので、結構長い間楽しめる花でもあります。

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300mm画角

2024-06-09 06:50:53 | ペンタックスレンズ

もう梅雨も間近に迫ってきて、スカッと晴れた五月晴れも少なくなってきました。代わって雨の日が少しずつ増えてくるのですが、日本海側の北陸はそれほど雨が降るという感じではありません。晴れや曇りの時が多いのですが、総じて湿度が高くて段々不快指数が上がる時期という感じです。

この時期になると柿の花が咲き始めるのですが、何しろ高い場所に花をつけることが多くて、写真に収めようとすると望遠レンズが必要になります。それ以外にも身近な場所で咲く花も多くて、望遠で撮影したいけれど近くの花も撮りたいという事になったりします。この様なときは望遠ズームというのも一策ですが、最近の単焦点レンズもかなり写せるという感じです。

smcペンタックスMレンズは、単焦点レンズではほぼ完成形の満足できるレンズが多く、最短撮影距離も少し短くなっている意欲的なレンズです。また、APS-Cサイズのディジタル一眼レフカメラで撮影すると、換算焦点距離が1.5倍で簡単に300㎜望遠レンズの画角を手に入れつ事が出来ますし、最短撮影距離も幾分短くて使い易いと言う所です。

ズームレンズでもかなり良さそうなのですが、やはり単焦点レンズと拘るのは後ボケの柔らかさで、結構素直にぼけてくれますから、被写体が浮き上がるように撮影できる特徴を持っています。そうなると元祖タクマーの200㎜レンズという事にもなるのですが、現代のレンズに近いレンズとなると、smcペンタックスMレンズもかなり使えるという感じです。

タクマー時代の200㎜レンズは、元祖タクマーを除いてスラっとした今流の格好になっているのですが、反面収差の影響が強く出てしまってコントラストが低く、メリハリもあまり出ていないという感じです。このため中古価格もかなり安くて、購入するというよりもあまりにもかわいそうで救出するという感じで購入していたという感じです。

タクマー時代の影響が強く残っているおかげで、smcペンタックスMレンズもそのあおりを受けて、中古価格がそれほど上がらないリーズナブルなレンズになっています。ツアイスとの提携も進んだ時期は流石に売れないと感じた印象で、レンズ構成も新しくなっているという感じです。

やはり昔の望遠レンズは135㎜が鉄板だったのですが、Mレンズの時期になって少しずつズーム・レンズが普及してくると、135㎜よりも200㎜レンズが普及してくるという事になります。このため200㎜のMレンズは、従来と同じ200㎜F4なのですが、少し垢抜けた印象を持つ仕上がりになっています。

収差がかなり改善されていますので、コントラストもかなり上がってくっきりとした画像になります。これに元から持っているタクマーの繊細な描写を併せて、期待以上の結果となっています。しかし、旧来タクマーからの印象が拭い切れずに、人気もあまり出なかったという感じです。あおりを食ってしまったような中古価格でかわいそうなレンズなのですが、APS-CサイズのK-5に装着すると300㎜画角になりますから、手軽に持ち出せる望遠レンズとして重宝する感じです。

梅雨も目前になってきて、まだ少し寒気が降りてきて涼しい天気なのですが、すぐに南からの暖気が入ってきて蒸し暑くなったりします。この頃を見計らったようにアジサイやタチアオイも花を開き始めますから、晴れの日の有効活用という感じで週末は撮影行に出かけます。梅雨も前の一時期は清々しくて、歩きやすいといった印象です。

それでは、先月末に撮影した写真から掲載します。

PENTAX K-5 SMC Pentax-M 200mmF4

撮影データ:1/400sec F8 ISO400

梅雨が近くなるころに、雑草のチガヤも一斉に花穂を伸ばします。花が咲き終わると白い綿毛のしっぽのようになります。

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smc Pentax-M 35mmF2.8(Asahi Pentax ME)

2024-05-24 06:51:56 | ペンタックスレンズ

変遷する時代の波にもまれながら、今でも息づく昔レンズという感じで、初代タクマーの頃から綿々と改良が加えられながら、長い間現役として生き続けているレンズがあります。最後はズーム・レンズに飲み込まれて消滅してしまうのですが、タクマー・レンズの中でも少なからず存在しているという感じです。

標準レンズは同じような構成でずっと生き続けていますし、大口径中望遠レンズも焦点距離の適正化が図られましたが、ずっと生き続けている感じです。初代タクマーが出来てから60年くらいは経っている訳で、今でも源流を尊重するペンタックスさんには頭が下がるという感じです。

この源流尊重の雰囲気が強く出ているのが35㎜レンズで、大口径や普及品レンズともにMレンズまで生き延びているのはある意味驚異という感じです。この35㎜レンズは初代タクマーからほとんど構成が変わっていませんので、ある意味ペンタックスさんが一番自信を持っていたレンズという事が出来ます。

大口径F2レンズは、おおよそ広角レンズとは思えないような大きさから始まり、放射能レンズと呼ばれたトリウムガラスを用いて大きさは小さくなったのですが、後に黄変やアトムレンズであることから、人気が下がってしまいましたが、ツァイスとの提携が影響して、フレクトゴンのそっくりさんレンズが登場すると、また息を吹き返したという感じです。

色々な紆余曲折はあったのですが、この35㎜F2.8レンズはオートタクマーからの流れをくむ銘レンズという感じです。タクマーの35㎜F3.5レンズは、しっかりとした画像を得る事が出来る銘レンズという感じで、多少暗いけれど程よいコントラストと解像力を持っており、ファンの方も多い古参レンズです。

最短撮影距離には少し不満もあるけれど、歪曲収差も少なくて見たままそのままの写真が撮れる実直真面目なレンズで、中古価格があまりにも安くて少し不満というレンズです。タクマー時代には広角レンズ入門用としていっぱい生産された様子で、今でもカメラ屋さんでよく見かけるレンズです。

Kマウントのペンックスレンズまではタクマー・レンズと同じなのですが、Mレンズからはフレクトゴンのそっくりさんレンズになって、F2.8まで明るくなりました。少しはハイスピード・レンズになったという感じなのですが、その後当時のズーム・レンズの広角端焦点距離であるがために、ズーム・レンズに吸収されてしまったという感じです。

その後手振れ補正機能が付いたディジタルカメラの普及とともに、今までは暗くて敬遠されがちだったタクマー・レンズも見直されるようになって、このレンズも光を浴びるようになったという事になります。しかし、35㎜F2の兄貴レンズの人気が高くて、この普及品である35㎜F2.8レンズはあまり人気が無くなってしまい、生産数も少ないことから秘かなお宝レンズになっています。

5月に入った時から2週連続で寒気が入ってしまって、暑い日と凍える寒さの日が交代でやってきました。扇風機と電気ストーブが交代でやってきた感じで、結構体にも堪えましたがこれからは初夏の雰囲気にどうやらなりそうです。久しぶりに持ち出した35㎜F2.8レンズでしたが、タクマーから続く銘レンズの味わいに癒されたという感じです。

それでは、今月中旬に撮影した写真から掲載します。

Asahi Pentax ME SMC Pentax-M 35mmF2.8

撮影データ:1/125sec F5.6 Rollei Retro400S(ISO100)

少し暑くなってくるこの頃から、ウツギの木もいよいよ花芽を出してくるといった感じです。梅雨が近づくころに咲き出しますので、今から楽しみといった感じです。

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smc Pentax D FA Macro 50mmF2.8

2024-04-12 06:51:30 | ペンタックスレンズ

100㎜のD FAマクロは購入したのですが、興味はあったのに今まで購入しなかったレンズです。旧来レンズから一皮むけて、フローティング機構を搭載している現代流の標準マクロレンズです。タクマーでは100㎜と50㎜を被写体によって使い分けていましたが、現代版レンズも揃えてみようという事で、やっと食指が動いたというところです。

中古品でもあまり見かけないマイナーなマクロレンズですが、久々に中古品のWebページを見るとかなりリーズナブルな価格で出ていました。100㎜のマクロレンズは改良が進んでいるのですが、50㎜マクロレンズは進化を止めてしまった感があって、今でも昔ながらの絞り輪と太いピントリングが付いたレンズです。

と、いう事はフィルムカメラでも使えるという事で、ここで重い腰がやっと上がったという感じです。今のレンズはカメラ側でピントも絞りもコントロールしますから、絞り輪がなくなってピントリングも申し訳程度についています。こうなると昔ながらのフィルムカメラでは*ist位しか使えないレンズになってしまう訳で、手持ちのフィルムカメラが使えなくなってしまいます。

レンズ構成を見てみると、明るくするために集光を行う大きな前群と、昔ながらのテッサー部分、そしてフローティング制御を行うため前群という感じになっています。この中群と前群の間をヘリコイドの動きと別にすることで、マクロ域から遠景まで破綻のない画像を得ていると考えています。

なんだか中群によく見覚えのある構成があったことで、少し安心して購入に至ったという感じです。しかし、100㎜マクロはワーキング・ディスタンスのメリットがあって、人気のレンズになっているのですが、50㎜マクロレンズとなると、昔ながらのレンズ先端に被写体がくっつきそうになるという感じです。

むしろ50㎜マクロレンズはあまり拡大率を稼がないで、背景も入れたそこそこマクロで楽しむのが良いという感じです。特にネイチャー撮影になると、手前にある木の枝に気付かないで、前玉に傷をつけてしまう恐れがあるため、あくまでもスナップマクロ撮影と割り切ってあまり近寄らないようにしています。

マクロタクマー50㎜F4は、独特のアリジゴクのすり鉢のような前面ですから、あまりレンズに傷をつけてしまうことがなくて重宝するのですが、前玉の大きいこのレンズはマクロ撮影と意気込まない方が良いと考えています。むしろ背景ボケがあまり柔らかくありませんので、背景も少しわかる程度に取り込んだ立体感のある描写が得意です。

そんなこんなで、春のお彼岸寒波が去った後は徐々に春めいてきて、ようやく暖かな雰囲気になってきたという感じです。丁度この時にこのsmcペンタックスD FAマクロ50㎜F2.8がやって来た訳で、早速持ち出したという事になります。旧来タクマーと比べて等倍撮影が行えるようになっているのですが、前玉に傷をつけるのが怖いので、そこそこマクロ撮影という事にしています。

久しぶりに撮影行に出かけてみると、今までの冬枯れの雰囲気から一変してなんだか緑の面積が広がった印象を受けます。春がやって来た訳で雑草も伸びてきていますし、木々も芽吹きの季節という訳です。桜はまだかいなという感じなのですが、この暖かさで開花宣言とはいかないまでもすでにつぼみが膨らみ始めているという感じです。

それでは、先月末に撮影した写真から掲載します。

PENTAX K-5 SMC Pentax-D FA Macro 100mmF2.8

撮影データ:1/640sec F3.5 ISO100

まだまだ本調子ではないのですが、オオイヌノフグリも花を開き始めました。いっぱいはびこる春の雑草で、初夏までの間は青い小さな花を咲かせます。

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標準マクロ

2024-04-10 06:52:06 | ペンタックスレンズ

以前からずっとsmcマクロタクマー50㎜F4を使用していますが、マクロ域に特化したレンズの味わいに惚れ込んだ方も多くて、タクマー・レンズの中でも中古価格が高くて、なかなかWebページにも出てこない希少な人気レンズです。元々は文献や絵画芸術品の撮影用として活用されていたレンズですが、ネイチャー用としてもかなり使えます。

smcタクマー自体5枚絞りで、ボケが角ばるのではないかと思われがちですが、近接して0.3倍位からはボケが格段に柔らかくなり、被写体が浮かび上がるように表現できます。マクロ域専用と割り切って使えばかなり満足できる訳で、この潔い割切りがファンを増やしたという感じです。

標準マクロレンズは標準レンズの代わりになるのかという感じですが、残念ながらタクマー時代はまだ出来ていないという感じで、現代レンズにならないと代わりになると言う事が出来ません。マクロタクマー50㎜F4はテッサー構成のレンズですから、本家テッサーのように街角スナップではある種の使い難さが出てきます。

テッサーの持ち味は強いコントラストと解像度なのですが、これが裏目に出てきてマクロ域を外れると途端に背景ボケが固くなって、2線ボケになってしまいます。また、多少収差フレアも出てくる傾向があって、フードとハレ切りは必須と言う事になります。マクロタクマーの絞り解放における明るさはF4ですので、絞り解放でもある程度のコントラストと解像感は出ています。

このため、明るくてマクロ域から遠景までカバーするレンズと言うと、現代のD・FAレンズと言う事になります。タクマー時代は55㎜F1.8の標準レンズと2刀流で使う事が多かったのですが、やはりレンズは1本で済ませた方が色々なシーンにその場で対応できますので、便利という感じです。

100㎜のD・FAマクロレンズを手に入れたのですが、この時に気になっていたのが、smcペンタックスD FAマクロ50㎜F2.8でした。100㎜マクロレンズはどんどん改良されて進化しているのですが、50㎜マクロはいまだに*istD時代のレンズです。現行品として販売されていますので、ある意味完成度が高すぎて進化を止めてしまったレンズと言う事も出来そうです。

しかし、歪曲収差の点で、わずかながらも糸巻きの収差が出てくる100㎜マクロレンズも、格子状の被写体を撮影するときに苦労するのですが、その点50㎜マクロレンズは歪曲収差がほとんど無くなる利点を持ちます。今まではワーキング・ディスタンスの確保に有った訳で、50㎜マクロレンズはあまり食指が伸びなかった訳です。

ディジタルでもフィルムでも使えるD・FAレンズでも有る訳で、ずっとそのまま販売されているsmcペンタックスD FAマクロ50㎜F2.8ですが、フローティング機構と明るさにひかれて購入してみようという気になりました。早速中古品の取り寄せができましたので、色々試してみようと思います。

それでは、先月末に撮影した写真から掲載します。

PENTAX K-5 SMC Pentax-D FA Macro 50mmF2.8

撮影データ:1/1600sec F3.5 ISO100

最初は花だけが咲いているレンギョウも、次第に葉も芽吹いてきて黄色と緑色の対比が美しい第2の見頃を迎えます。レンギョウの花が葉に隠れる頃に桜の花が見頃となります。

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