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あるいて・みつける

歩く速さで見つけたものを、記録に残していきます。ゆっくりと歩けば、いろいろなものが見えてきます。

01 Standard Prime 8.5mmF1.9(Pentax Q7)

2021-06-24 06:50:50 | ペンタックスレンズ

一番気に入っているペンタックスQ用の標準レンズです。現代のレンズですから、抜けの良さとコントラストも十分にあって、まさに現代流の描写をしてくれます。小さくて河合れしい標準レンズですから、ペンタックスQに取り付けてもレンズが主張することは有りません。お散歩撮影にぴったりで高画質なレンズですから、良く持ち出されると言う事になります。

コロナ禍の中では行く事も無くなったのですが、旅行の時はあまり活躍をしてくれません。むしろ35㎜換算で28㎜から200㎜までをカバーしてくれる2本のズームレンズが、色々な場面を器用に切り取ってくれますから、旅行の証拠写真用とすれば十分に活躍してくれます。

では、スタンダード・プライムに求めている事はというと、やはり写真としてのクオリティを求める時と言う事が出来ます。ペンタックスQ自体の画素数が少ないために、ほとんどノー・トリミングで仕上げる必要があり、標準レンズの画角を持っているスタンダード・プライムが、ここ一番の撮影時に威力を発揮してくれると言う事になります。

自身も単焦点レンズの撮影に慣れていて、その中でも標準レンズを一番使用して撮影を行っているという感じです。お散歩用のレンズとすれば、人間の視野角に一番合っている標準レンズが、気が付いたらさっと撮影できるために一番使われていると言う事になります。しかし、相手がペンタックスQですから、35㎜カメラの標準レンズと考えると期待外れになります。

歪曲収差は極端に出てきますが、Qの内部補正機能を効かせればほぼまっすぐな描写になります。しかし画像補正段階で歪曲を補正しますので、どうしても無理な表現になってしまう部分も出てきます。また、一番気になる点とすれば背景ボケがあって、柔らかな背景ボケとなると期待しすぎのところもあります。

あくまでも超広角レンズの中心部分だけ拡大して、その部分を見せている訳ですから、広角レンズ特有の深い被写界深度表現になりますので、溶けるような背景ボケはかなり難しいと言う事になります。しかし、ボケないとはいえスマートフォンやコンパクト・ディジタルカメラとはレンズの質が違いますので、端正なボケ描写になります。

ボケ描写に期待しすぎないように撮影すれば、満足できる描写になりますので、抜けの良さと色ずれの少なさという観点で撮影を行うと、満足できるコマがいくつも出てきます。ボケ量は少ないとはいえ端正にボケますから、ピント位置の解像度の高さからしっかりと立体表現も行えます。浮かび上がる描写は無理にしても、そこそこ立体感は出せているという感じです。

丁度中庭のおおやまれんげも咲き始めましたので、雨の止み間を縫ってさっと撮影します。中庭に出てみると、ゆずの木も芽吹きとともに白い蕾をいっぱいつけていましたので、しっかりと記録に残します。あまり動き回れないところで、しっかりと結果を残してくれる銘レンズが、このスタンダード・プライムです。

それでは、先月中旬に撮影した写真から掲載します。

PENTAX Q7 Standard Prime 8.5mmF1.9

撮影データ:1/60sec F5.6 ISO200

庭のおおやまれんげも満開になってきました。花もあまり長く持ちませんので、見つけた時に撮影するようにしています。

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SMC Pentax-M 35mmF2.8

2021-06-14 06:52:30 | ペンタックスレンズ

本当は普及品の様子なのだけれど、兄貴分の35㎜F2レンズのほうに人気が行ってしまって、中古品でもほとんど見かけない希少品レンズです。Webページを探しても見かけることが少ないレンズなのですが、人気が無かったレンズでもあり、中古価格もリーズナブルです。同時期にはズーム・レンズも売り出されていましたので、かなりかわいそうなレンズです。

それでも探されておられる方も多そうで、中古品のWebページに紹介されると、程なくして売れてしまっています。しかし、掲載される頻度は年に数回程度ですから、実際の販売数も本当に少なかったと思わせてくれるレンズです。35㎜F2のレンズはいっぱい見かけるのだけれども、F2.8の普及品レンズは普及しなかった印象です。

タクマーとSMCペンタックスレンズの時代は、前玉がピンポン玉のようにせり出しているかわいらしいレンズです。旭光学工業さんもこのレンズ構成にはかなりの自信を持っていて、オートタクマーからSMCペンタックスレンズまで、かなり息の長い生産となりました。この堅実な写りはファンも多くて、鉄板の広角レンズとして認知されていた感じです。

Mレンズになった時には、小型化の波が押し寄せてきます。少し明るくしてタクマー時代の大きさを維持するためにも、ツァイスとの技術提携は必要不可欠の事であったろうと思います。このため、Mレンズの35㎜はレンズ前面の雰囲気がフレクトゴン35㎜と似ている格好になっています。このためピンポン玉のような前玉の曲率を少し下げて、前に曲率の少ないレンズを追加した設計になっています。

絞りの粘りもあったのですが、同じく中古品で購入した他のMレンズを調べてみると、程度の差こそあればねのへたりがあるようです。要はカメラに付けっぱなしで最大絞りにしておくと、ばねがへたってくる状況になると考えています。しかし、カメラにレンズを付けっぱなしにしておく状況はあまり考えられないので、絞りのへたりが起こった個体も少ないと判断しています。

実際の絞り量では機敏に絞り羽根が動きますので、試写を行ってみたところではタクマーからの写りの良さを引き継いだ優秀な銘レンズと感じました。特に絞り解放から解像感もある程度出ていますので、少し明るくなって使いやすくなっていることがうれしく感じます。しかし、強敵の35㎜F2レンズやズーム・レンズがありますので、注目もされないままに生産を終了してしまった感じです。

見つけるのは難しいけれど、見つけた時に購入しておくと何かしら満足できる。その様なレンズであろうと思います。絞りの粘りは有ったにせよ、購入してよかったと思わせてくれるレンズです。

連休過ぎの休日は、当初は雨の週末だったのですが、だんだん天気予報が変わってきて良い天気の1日になりました。早速レンズを装着して撮影行に出かけます。ゴールデン・ウィークの時は気温も低かったのですが、打って変わって汗ばむほどの陽気になっています。季節が一歩進んだ感じで、過ごしやすい天気に期待しながら休日の1日が過ぎていきます。

それでは、先月中旬に撮影した写真から掲載します。

PENTAX K-1 SMC Pentax-M 35mmF2.8

撮影データ:1/160sec F5.6 ISO200

五月晴れも後半になって、いよいよ暑さがやってくる頃になると栃の木が花を開きます。昨年よりもたくさん花をつけていて、今年はいくつ実を付けるか、楽しみなところです。

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SMC Pentax-M 120mmF2.8

2021-05-17 06:53:28 | ペンタックスレンズ

Mレンズの35㎜F2.8を手に入れて、ひとしきり撮影した後は何か物足りなさが残ります。やはり手の届かないところに咲いている花を見つけてしまったりする訳で、近付ける広角レンズがあるにしても、遠くにある被写体はどうすることも出来ません。丁度2日間の休みがありましたので、次の日は望遠レンズでもう一度回ろうと考えていました。

SMCタクマー最後発で出てきた120㎜レンズなのですが、その後KマウントのSMCペンタックス・レンズに模様替えして鏡胴径も少し太くなり、このままの仕様で行くかとも思いましたがMレンズの時に変更があった様子です。タクマー時代の宣伝文句が質感描写でしたが、Mレンズではコントラストの高さを売りに出しているようです。

確かにタクマーからSMCペンタックス・レンズまでは、質感描写は満足できるのですがコントラストが少し低くて、ピントが合わせ辛い側面を持っていました。やはりユーザの声を聴いて改良していく旭光学工業から続く姿勢はそのままありますので、コントラストをかなり高めた仕上がりになっています。

同時にツァイスの香りが入ってきたという印象で、レンズ自体がMレンズと呼ぶにふさわしい、一回り小型のレンズに仕上がっています。同時にフードも内蔵されましたので、一層スタイリッシュで小型のレンズになっています。コントラストもかなり高くなっていますので、旧来タクマーの様なピント合わせの不都合は有りません。

しかし、コントラストが高くなることで、旧来タクマーのふわっとした印象が無くなりました。カリカリ描写になっていますので、少し見ていて疲れると言った感じになります。同時に背景ボケも固くなりますから、あまり絞り込まないで撮影したほうが満足できる感じです。旧来タクマーでは少し絞り込んで撮影することもあったのですが、Mレンズではむしろ少しだけ絞り込んで撮影したほうが好結果を得ることが出来ます。

同時に小さく、そして軽くなっていますので重心位置がカメラ側に寄ってきます。ある意味ホールドしやすいのですが、標準レンズのような雰囲気で望遠レンズですから、うかつに扱うと手振れを量産してしまいます。望遠レンズである事をしっかりと体に言い聞かせて撮影しないと面白くないと言った感じです。

フィルムカメラのペンタックスMEに装着するとカメラ自体が軽いですから、このレンズを装着してもレンズ側に重心が移動して、両手でしっかりとカメラをホールドすることが出来ます。手振れを起こしにくい望遠レンズでもありますので、フィルム撮影時でもしっかりとした結果を残してくれるレンズです。少し重いディジタル一眼レフ・カメラで撮影するときには、やはり手振れ補正機能があると安心できるという感じです。

休日の2日目もしっかりと晴れましたので、前日に撮影できなかった被写体を重点的に撮影します。気付いてみれば春本番で、桜が見ごろを過ぎるころから色々な気が花を咲かせ始めます。今年もすずかけの花が撮影できて少しほっとしているのですが、これから初夏にかけて藤の花や紫陽花といろいろ咲いてきますので、今から楽しみな感じです。

それでは、先月中旬に撮影した写真から掲載します。

PENTAX K-1 SMC Pentax-M 120mmF2.8

撮影データ:1/1000sec F5.6 ISO100

まだ咲いていないすずかけの木だったのですが、待ちきれずに数輪花を開いていました。ボール状の実に無数の小さな赤い花が咲いています。

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SMC Pentax-M 35mmF2.8

2021-05-13 06:51:32 | ペンタックスレンズ

ペンタックスMレンズに興味が向いた時に、手に入れておきたいと思ったのがこのレンズでした。しかし、情報を集めてみても、使用した感想を書かれているブログはわずかで、中古品のページにもこのレンズの事は書かれていません。タクマー時代は35㎜F3.5だったレンズが、MレンズになってF2.8にグレード・アップしていることも、つい最近知った事です。

対照的に35㎜F2に代表される35㎜大口径レンズは、中古品を安易に見つけることが出来ます。どうやら小型バージョンのSMCタクマー35㎜F2が、トリウムレンズを使用して時間の経過とともに黄変しているのに対して、Mレンズはレンズ構成と硝材を一新して評判が良くなり、こちらの方が大量生産されたのではないかと考えています。ある意味兄貴分の見栄えが良くなりすぎて、弟分の姿が霞んでしまった感じです。

それでも、霞んでしまった35㎜F2.8レンズの存在感なのですが、タクマー時代には鉄板の存在感を示していましたので、気になっていたと言う事になります。SMCタクマー時代にはトリウムレンズの黄変や無理をしている描写感など、兄貴分の35㎜F2レンズよりも堅実な弟分の実績が評価されていた頃とは別の印象になります。

レンズ自体は普及版ですので、単に希少品というだけで中古価格もそれほど高くは無いのですが、生産数はかなり少なそうで手に入れるのがかなり難しいレンズです。F2.8と少し明るくなったとしても、昔ながらの写りの良さをそのまま継承していると思われますので、興味津々と言った感じです。

中古品としてもほとんど出品されない様なレンズですから、興味はあるけれど諦めの気持ちが強くなってしまって、機会があればという感じで半分忘れかけていたレンズでした。それでも年に1回くらいはWebの中古紹介ページで販売されていますので、世の中にもう存在していない様なレンズではありません。

ある日中古ページにひょっこりと姿を現していました。絞りの粘りがあるレンズだったのでかなり購入を躊躇ったのですが、ここで購入しないともうお目にかかれないという気持ちも強くて、結局は購入してしまいました。手に入れてみるとSMCペンタックスM 35㎜F2の短くなったバージョンで、しっかりと改良が行われているのが判ります。

絞りの粘りも原因が判りましたので、ある程度改善したところで次の週の撮影行に連れ出そうと言う事にしました。少し待ちきれない感じなのですが、部屋の中を試しに撮影してみると、従来タクマーの評判だった写りの良さはそのまま継承されている様子です。また、従来物足りなかった最短撮影距離も15㎝短い30㎝になっていますので、広角マクロも楽しめそうです。

4月中旬は雨の雰囲気も少なくなって、五月晴れのような良い天気が続きます。歪曲が少なくて端正な描写をしてくれる35㎜レンズは、お散歩用とすれば恰好のレンズとなります。暖かな春の雰囲気の中で少し汗をかきながら、健康ウォーキングも兼ねてお腹のポッコリ感もだいぶん解消された1日になりました。

それでは、先月中旬に撮影した写真から掲載します。

PENTAX K-1 SMC Pentax-M 35mmF2.8

撮影データ:1/640sec F3.5 ISO100

早々とエゴの木も芽吹きの季節を迎えています。すでにかわいらしい花芽もつけていますので、白い花の咲く五月晴れの日が楽しみです。

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タクマー・レンズからの買い進み

2021-05-01 06:55:56 | ペンタックスレンズ

M42のねじマウントレンズであるタクマーは、ペンタックスSPの大ヒットによって一時代を作ったレンズです。何しろ相当量のレンズが市場に供給されましたので、今でも中古レンズを見ると普遍的にどこでも置いてある中古レンズとなっています。タクマーの時代に現代のFAレンズの礎が出来てきた感じで、Kマウント化されてもずっと同じような構成もあるようです。

しかし、ズーム・レンズの普及により、かつての単焦点レンズは徐々に少なくなっていって、今ではプレミアム・レンズにその名を残している感じです。ペンタックスMシリーズのカメラが出てくると、一度はKマウント化されて大型になったレンズも、小型化を余儀なくされました。タクマーの後期、そしてペンタックスMレンズの時に更新があった様子です。

Kマウント化されてすぐに発売されたSMCペンタックスレンズは、大半がタクマーの構成を引き継いでいます。買いそろえたとしても同じ写りになりますので、興味がなかったという感じです。しかし、Mレンズに変わった時に小型化と性能向上が図られたレンズがありますので、俄然気になってきたと言う事になります。

それでも、時流に合わせるレンズも存在していて、以前のタクマーのほうが安心できるという事もあります。20㎜と24㎜のレンズは、どちらのレンズも明るくなってはいるのですが、無理をして明るくしている感じで、結局タクマーの絞り解放値まで絞り込まないと解像度も高くならないと言った感じです。同様の事が35㎜F3.5にもありそうで、あまり面白くはありません。

結局はWebの評価を見ながら買っていったと言う事になるのですが、35㎜F2のレンズはトリウムレンズを使わずに高性能化が図られていますし、100㎜F2.8のレンズはかなり小型化されて現代風の写りをします。120㎜F2.8はかなり固い描写になって、現代風の写りになりました。150㎜F3.5は少し明るくなって短くなり、画質がかなり改善されています。

一番びっくりしたのが200㎜F4で、かなり短くなっているレンズなのですが、旧来タクマーで気になっていたコントラスト低下が感じられないほどに、発色もコントラストも現代風にリメイクされています。やはり地道に改良が続けられていると言った感じで、同時期にツアイスとの提携も進んでいましたから、新しい情報を取り込んだレンズが出てきたと言っても過言ではないという感じです。

後で買おうかどうしようかと迷っているのが、55㎜F1.7で、これはライバルのレンズがいっぱいいますし、旧来タクマーの方の渋い写りが気に入っていますので、しばらくは購入しないと言った感じです。Aレンズもあるのですが、好みのレンズがズーム化されてしまいましたので、Aレンズにするのであれば現代風のFAレンズのほうが満足できると言った感じです。

休日は紹介したレンズの中で120㎜F2.8をそろそろ引っ張り出そうという感じで、レンズを装着して撮影行に出かけます。タクマーの120㎜は駆け出しと言った感じでしたが、コントラストも発色も満足できる仕上がりにほくそえみながら、撮影を続けたという感じです。暖かくなってきて木の緑もいよいよ濃くなってきました。初夏はもうすぐです。

それでは、今月初めに撮影した写真から掲載します。

PENTAX K-1 SMC Pentax 120mmF2.8

撮影データ:1/60sec F5.6 ISO100

暖かくなって満開になったボケの花です。かなり花が長持ちしますので、桜の花が終わってもしばらくは庭を彩ってくれます。

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