06/25 私の音楽仲間 (67) ～ セヴィリャの理髪師 ①
序曲
私の室内楽仲間たち (47)
これまでの 『私の室内楽仲間たち』
関連記事 『セヴィリャの理髪師』
① 序曲
② 『空は微笑み』
③ 『何でも屋のお通りだい』
④ 『我が才智と心は』
滑舌 カツレツ … (8) 何でも屋さん
『コジ ファ フィガロ』
恒例の室内楽の集い。 私にとってはほぼ50日ぶりです。
今日は珍しい曲が待っています。
前半のメンバーは、弦楽器が私 (Violin)、Ｉ．さん (Viola)、
Ｓｉ．さん (チェロ) です。
"弦楽器は" と書いたのは、この日初めてご一緒したのが、
フルートのＫ．さんだったからです。 つまり弦楽四重奏で
言えば、主に Vn.Ⅰを担当してくれるパートです。
フルートは、「息が足りない」、「音量が小さい」と言われがち
な楽器です。 しかしＫ．さんには、そんな心配はまったく無い
ことが、一緒に音を出してみて、すぐ判りました。
おそらく、"音を出す際の効率" を大事にしながら、ずっと研鑽
を積まれてこられたのではないか。 私にはそんな風に思われ
ました。
最初の曲は、ロッシーニの『セヴィリャの理髪師』です。
「えっ！？」と思われる方も多いでしょう。 歌劇ですから、４人
で出来るわけはありません。
実は私も知らなかったのですが、この曲にはフルート四重奏
による室内楽版 (Fl., Violin, Viola, チェロ) があったんです！
編曲はヨーゼフ・キュフナー (Joseph Küffner、1776-1856)
という作曲家、Violinist で、ロッシーニ (1792-1868) よりは年長
ですが、ほぼ同時代人による編曲ということになります。
「当時は誰も彼もが、この大人気の曲をやりたかった
んでしょうね。」
そう言われたのはチェロのＳｉ．さん。 今回の譜面の
紹介者でもあります。
そのとおりでしょう。 イタリア・オペラ、なかんずく
ロッシーニの人気は、当時のヴィーンの聴衆まで
征服し、Beethoven が焼き餅を焼いたと言われて
いるほどですから。
ちなみに編曲者のキュフナーですが、上記の英語サイト
には、こう書かれています。
「作品中のクラリネット五重奏曲は、ヴェーバーの作曲と
されたことが一時あり、今日でも録音はヴェーバー作品集
と銘打たれている。」
これは、『クラリネット大五重奏曲変ロ長調作品34』
(４楽章構成、1815年) を指すのでしょうか？
ヴェーバーのものと言えば、この一曲しか無いようです。
私も一度だけ Viola パートを弾いたことがあります。
さるクラリネット奏者によれば、「クラリネットの自己満足
のために書かれたような曲です」とのことでしたが…。
どなたかご教示いただければ幸いです。
本題に戻りましょう。
この日に演奏したのは、歌劇中の４曲を編曲したもの
でした。
しかし『セヴィリャの理髪師』にはこの他にも、アリアや
デュエットを編曲したものが幾つもあるらしいのです。
それも、このフルート四重奏の編曲の話。 それ以外の
形を挙げたら、おそらくきりがないことでしょう。
今回はそのうち、まず序曲ですが、ご紹介する音源は、
原曲のオーケストラ版以外のものを、主に取り上げて
みました。
編成 (楽器/歌) は様々で、いまだに広く愛好されている
ことが分かります。
身近なところで経験された方がおられたら、一体どんな
編成だったか、一つご教示ください。
［音源］
King's Singers - Barber of Seville Overture
Furtwangler conducts Rossini's The Barber of Seville
Gordeeva & Grinkov: 1989 Worlds SP Barber of Seville
Vadrum Meets the Barber of Seville (Drum Video)
Re: Vadrum Meets the Barber of Seville (Drum Video)
The Barber Of Seville
BYU-H Broadway Cabaret - The Barber of Seville:
Overture
Moxi and Gobo
(続く)