MARU にひかれて ~ ある Violin 弾きの雑感

“まる” は、思い出をたくさん残してくれた駄犬の名です。

老人ホームで (9) リクエスト

2009-06-19 00:00:11 | その他の音楽記事

06/19    老人ホームで (9) リクエスト




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      (9) リクエスト



 演奏会の最後の曲目は、数あるボッケリーニの五重奏曲
から、有名な『ハ長調』です。

 これまでにも何度かご紹介した曲で、今回はその中の
⑦ 第Ⅱ楽章 "メヌエット" です。



   [音源]

     Boccherini String Quintet in C Major Ⅱ

     The Fab 5 quintet: Boccherini quintet in C



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      (23)  Boccherini を巡って ①

      (24)  Boccherini を巡って ②




 これで今回のプログラムはすべて終わりです。 しかし
その後も、私たち演奏者を喜ばせる出来事がありました。


 「次の曲で今日のコンサートは終わりですが、もし今までの
曲の中で、"もう一回聞いてもいいぞ!" という曲がありまし
たら、どうぞ、リクエストをお願いします。」

 つまり、予め "アンコール" をこちらからお願いしておいたの
ですが、それに応えてくれた方々がいらっしゃったのです。
"笑顔"、"拍手"、"歌声"…。 すべて貴重な "表現" です。



 なおアンコールがあったのは、この日のプログラムのうち、
でした。


     『ヨルダン河』          ~ 黒人霊歌

   ②  五重奏曲ニ長調から 『メヌエット』 ~ Boccherini

   ③  “Ave verum corpus”       ~ Mozart

     『タンブーラン』         ~ Gossec

   ⑤  『アニー・ローリー』       ~ ジョン・ダグラス・
                            スコット夫人

   ⑥  『精霊の踊り』          ~ Gluck

   ⑦  五重奏曲ハ長調から 『メヌエット』 ~ Boccherini




 コンサートの後、控室をわざわざ訪ねてくれたのは、ホーム
側の今回のお世話係、そして司会役も務めたS.さんでした。
そして、こうおっしゃいました。

 「聴いているみなさんのお顔には、いつもはなかなか無い
笑顔や、生き生きした表情が見られました。」


 それに対して私たち演奏者側からも、

 「聴いている方々から、これだけ反応があるようなコンサート
は珍しいです」

という声が、いくつも聞かれました。



 なお今回のプログラムでは、②、⑦だけがオリジナルの五重奏
です。 ①、④、⑤は弦楽四重奏用の譜面からの編曲、③と⑥は
私の編曲でした。


 演奏側も、聴く方も、得難い体験が出来たとしたら、これ以上の
ことは無いのですが、果たしてどうだったのでしょう。


 今回私のリクエストを引き受け、助けてくれた仲間たちに、また
会えるのは、ほぼ一カ月先のことになります。




 この施設は、東京都杉並区の上井草園といいます。


     参考記事   [子供特派員 NEWS

              (1) (2) (3) (4) (5)




  (この項終わり)