今日のネタは1P60なんだが150ccのセル付きで初期オーバーホールの以来が入ったから早速バラす。
ただ覚えてはいないんだが以前にも同じエンジンをオーバーホールしていたらしく、
ちゃんとギア比表が残っていたからこのエンジンも一応調べてはみたが同じで、
排気量はあるくせに1速のギア比が3.272と加速重視過ぎる。
1P60だとゾンシェンの155ccのミッションはクロスミッションで、
1速は2.615と半クラは使うが発進したら後は良い感じのクロスなんだが、
組み換えは出来ないからこのままのギア比で我慢するしかない。
実はこのエンジンも色々と進化していてセルのワンウェイクラッチが3ローラーから6ローラーへと倍に強化されていた。
3ローラーの場合はローラーを押さえつけるのにコイルスプリングを使っていたからスペースの関係で3つだけだったが、
このローラーは薄い板バネで押さえてあるから組み付けも簡単で、ただ耐久性などは分からん。
あとローター軽量タイプでコイルは薄型だからレスポンスは良さそうなんだけど、
このセルのせいでクランクケースのボルトの数が6本しかなくケース強度が心配ではある。
クラッチの裏側のギアがやっと一体式となったのもかなりの進化。
ゾンシェンの155ccや以前の1P60は別体式だったからガタが広がりクラッチが振れて切れなくなったりしたもんだが、
このエンジンはその心配は無いんだがキックスタートでケッチンを喰らいまくるとこのギアが減り一式交換となるから、
セルを使わないならやはりケッチン対策CDIは必須だ。
キックスピンドルはW190と同じで太くなっていて1P60らしくクランクは円形ではないのが特徴かな。
あとシフトドラムも1P60FMKと一緒でストッパーはローラーが大きいタイプとなっている。
あと、言い忘れたが1P60は昔からボトムニュートラルで、
このエンジンはニュートラルセンサーが無かったからニュートラルランプを使うにはギアポジションセンサーに丸ごと交換する必要がある。
あとはオーバーホール作業をしなから組んで完成。
組み間違いは無かったからまだ良かったし悪いところも全く無く開ける必要は無かったかもしれない。
ちなみにこのエンジンにも4バルブキットは取り付け可能で、
ただケース強度がやっぱり心配だからパワーアップや高回転化とかするんでなくて、
セルを使って始動してブン回さずトコトコと乗っていただきたいかな。
4バルブはバルブタイミングを取るのにカムスプロケットの長穴化が絶対必要だし、
タペットクリアランスもスクリュー式でなくてシム式だから調整が面倒で、
ただアウターシム式だから調整はまだ楽な方か。
1P60の4バルブヘッドはピストンも含めて2セットの在庫があるけど、
シム調整しても手間のお値段は据え置きだから正直言うと行たくはないかなw