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ハーバード留学研究2年目編012:ラボミーティングを終えて

2014-11-25 12:46:04 | ハーバード留学研究2年目編
我が所属研究室は、そこそこ大きい研究室のため、ポスドクが総勢15名程度。週一回1人が発表し、たまにボスの不在などでラボミーティングが飛ぶことがあるから5-6か月に一回、ラボミーティングでの発表の順番が回ってくる。

この11月にこちらに移ってきてから2回目のラボミーティングが回ってきた。この半年に一回のミーティングだと、ネガティブデーターや検討中の自分の中でもネガティブなのかポジティブなのか自信がないようなデーターがだせず(*)、なかなか苦しい。ある程度しっかりとしたデータを出し、今後の方針を出すことが求められているのだ。

とはいえ、一年半で系がようやくできたところなので、しっかりとしたデータで、convincingなストーリーをと言われても早々できるわけではない。また今後の方針も大体このあたりのところという構想をどうふくらましていうか、またconvincingにというか自信を持った風にプレゼンするかにかかっている。

一応まがいなりにもプレゼンし、なんとか興味をもってもらえたようだ。ただ辛辣なコメントもいくつかもらうこととなった。一番厄介なポイントは、「この系でどんな大きなquestionにこたえられるのか?」をじっくり考えろという点。ポスドクの中で一番の還元主義者(reductionist)は、イメージングなんかせずに、まずはquestionをじっくり見定めろとまで言う始末。そうはいってもある程度実験しないと何も見えてこないでしょう。。

確かにある程度のビックピクチャーを最初に持っておくことは重要だと思う。新しく作った系を使った実験だってある程度最初に考えていたストーリはある。

だが個人的には最初に立てた仮説やストーリーのまま、実験の結果がでてくることは普通はまれ(**)であり、軌道修正が必要だ。例えば新しい系をつくって、ある仮説を証明しようとした場合、系自体はうまく動いていても、最初の仮説(***)がちょっといまいちであり、論文になりそうなデーターがでないこともある。

こういう場合、いくつかスクリーニング的な実験をして、どうやるとその新しい系を使って一番クリティカルなインフォメーションが得られるのかを探る過程が必要になってくる。
実は多くの研究の場合この過程がかなり重要になってくる思う。あまり最初に立てた仮説にとらわれすぎると、後々痛い目に合うのが実情だ。

自分はreductionistにはなれないなあ。。

(*)出してもよいのだが蜂の巣をつついたような状態になり議論にならなくなる。はっきりネガティブデーターであれば出せばよいと思うが、精度がいまいちなデーター、微妙にネガティブともポジティブともとれるデーターの場合はプレゼンするとドツボにはまることが多いようです。

(こういうの出すと、いちゃもんが付きまくりになります)


(**)サクッと予想通りいったケースはこれまでの研究の中でほぼない。科学的直観力ていうのが欠如しているのかもしれないのだけど。。(笑)

(***)あたらしい研究を始める場合、それまでやってた研究と多少違う対象を扱ったりして、微妙に土地勘がない分野だったり、実験系に当初あまり慣れていなかったりして、最初の仮説はベストでないことが多い。自分のケースでもだし、もっとシニアな功なり名とげた研究者の場合でも見ていてそんな気がする。

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