人生、消去法
世捨て人のつぶやき




先日買ったNHKブックスの『集中講義!日本の現代思想』(仲正昌樹著)だが、いままで結構知りたいと思っていたことがいくつも出てきて、個人的に「これは当たり!」の本。久しぶりに。
特に全共闘の時代のアカデミズムにおける思想動向なんかは初めて知ることが多くて、へぇ~の連続(調べりゃ分かるレベルなんだろうが、そこまでするモチベーションが持てなかった。やっぱまとめてもらうと助かるな)。
歴史的な文脈の知識ってやっぱり大事だな、と思った次第。

さらに中盤にさしかかるとフランス現代思想の展開がコンパクトにまとめられていて、これもまたいい。
デリダやドゥルーズ=ガタリあたりの説明はもう明確すぎて、これでいいんだろうかと不安になるくらい(笑)。

で、ここで急に卑近な話になるのだが、私が学生の頃は、文系で研究者の道を選ぶというのは、か・な・りリスキーなことで、よっぽど見込みのある人か周りに理解のある人がいる人(学者一族とか)でないとなかなか選べはしない道だった。
不況で実学が尊ばれるなか、助手の枠が削られ期間も短くなり、助教授・教授も順番待ちがたまっているところへこれまた枠削減かもという噂が立っていた。
将来は少子化で、大学は淘汰の波にさらされること請け合い、さらに教職はなくなっていきますよー、というわけで、はっきり言ってそんな将来性のないとこは進路の選択肢に入れることすら「ありえねー」状態だった(自分の無能さは分かってますからね)。

ところが、だ。この本の146ページにこんな話が出てくる。
もう少し日本の思想業界の現実に即して露骨な言い方をすると、七〇年代に入ってからの大学進学率の急上昇に対応して次々と新設された大学・短大で文系の教師の職にありついた元左翼学生たちにとっては、なれ親しんだマルクス主義を自分の学問的ベースにし続けているほうが楽だった――七〇年代に大学、特に私大文系が急増し、(元)左翼が教員として就職しやすくなり、そのまま居着いたのは日本特有の現象である。

なんだそりゃ~!!ってなもんです。特に後半。私だけ?

で、こいつらがそろそろ定年。表題はここから来てる。
ま、定年は65までのとこが多いようだから、70年に22歳だとすると今年59歳になる計算だから、来年くらいからの本格化になるのかもしれんが、しかしまったくそれって問題になってないのな、とか思った。
ていうか問題じゃなくて、不良在庫教員の一掃で問題の自然解消だから歓迎ってことか?(爆)
んでもって、ポストはさらに削減、と。

いやいや、ここはひとつ
1.大学教員の早期退職制度導入!!
2.大学教職への社会人採用枠をつくる!
3.団塊の世代を学生として取り込む!


どう?やっぱダメ?
いやぁ、いい仕事させて頂きますよ~(揉み手)
たとえば、団塊の世代の不毛さとそのあとの世代がこうむった悪影響について講義するとか。
あ、やっぱダメっすか。そうっすよね・・・ハハハ

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