以前読んだ『世界史読書案内』(津野田 興一)(岩波ジュニア新書)で取り上げられていた本。
2002/10/25出版。
絶版のため、Amazonにて古書で購入したもの。
合同出版。
アメリカ建国から紐解き、9・11後のテロとの戦いまでの「アメリカの軍国主義」の経緯を描く。
さすがに内容は古びてしまってはいるが、得られるものはあった。
ただ、こういう極左アクティヴィスト系のものはどうも苦手だなぁと思った次第。
中国が台頭し、トランプ現象が過ぎ去ったあとでは、この本で描かれる図式は崩れてしまったのではないかと思われる。
トランプは戦争から引き下がり、それによってアメリカは世界の警察官であることをやめた。
一方で、中国が覇権を狙う現代。
戦争が絶えたわけはないが、「反戦」は今や「SDGs」に置き換わったのではないか。
そして、「脱炭素」が新たな利権の源泉となりつつあるのではないか。
日本のSDGs推進派には反原発が多いが、欧米のSDGsを標榜する人物・団体は原発に肯定的だ。
左派アクティヴィズムにも構造転換が必要とされる時代に突入したのではないか、などと愚考。
愚考を促してくれたのだから、ある意味、良書だったのかも。