先日、駅前スーパーでレジ待ちしていたら中年男性が駆け込んできた。
文字通り駆け込んできたの勢い。
ちょうど私の順番だったが「ちょっとお待ちください」とレジの係の人。
男性氏は「ありましたか?」と焦る。
並んだ列の横に棚と小さなテーブルがあって、係の人はタグが付いたスマホを取り出した。
もう超薄い小さめの黒いスマホ。そんなスマホもあるんだというくらいの大きさよ。
「ああーそれそれそれです」男性氏のオクターブ高い声、安堵の声。
所定の用紙に何やら書きながら何度も「ありがとう、助かった」と繰り返すの。
思わず私も「大変だったですね」と言ってしまう。
「そうなんですよ、データが全部入っているもんっだから」って。
そして、どこにありましたかと係の人の訊いている。
「あちらのレジのかごの中に入っていたようですよ」って。
男性氏「どうしてそんなところに入れたんだろう」と首をひねっていたがそんなものよね。
スーパーの空のかごの中に黒い超薄いスマホの忘れ物。スマホが鎮座している図が目に浮かんだ。
中年男性氏、スマホがない!と分かったときどんな行動をとったのだろうか。
自分に置き換えてみると恐ろしい。
頭真っ白になって顔は真っ蒼になってパニックになるに決まっている。
何をどうしていいやらおろおろおろおろ。どうすればいいのかしらね。
ひと昔前は、お金の入った財布の紛失を心配すればよかった。
時代が少し進むと、キャッシュカードやクレジットカード紛失時の手続きを考えればよかった。
今はスマホなどの情報紛失のことか。
ああいやだいやだ、どんどん見えないものの紛失の怖さが身近なものになって・・・
それを思えば、天橋立旅行で、夫がビニール袋に入れたワンカップとチューハイをどこかに忘れた
と騒いだことなんてかわいいものだ。
男性氏、手続きが終わっての帰り際にもなんども「ありがとう」と言っていた。
他人事ながら、ほんとによかったわ。
その後から、私も何度もスマホ手元確認作業を繰り返すようになったの。
あれ?そんなことより、紛失時にどのようなことをすればいいのか知ることが先か。
わが身に置き換えると恐ろしや!!
財布を無くしたらお金以外に何を無くしたのか
考えるところからはじめなくては!!!
出来る事ならサッパリ、スッキリ、
頭の中も財布の中も整理整頓したいものだわ!
昨日なにしたか忘れているんだから、さっきのことなんて思い出しもしない。
紛失したら真っ先に連絡するから、対処の仕方を
今から指示する訓練しておいて。