昨夕
『楽老抄』で田辺聖子さんは、解説してくれたわかぎゑふさんが
<「おでんでキュッと一杯熱燗を」なんておっさんの感覚だ、そうかタナベサンは女のおっさんなんだ>
と発見してくれたのが大いに気に入っている、と書いている。
うん、いいわあ、いいなあ憧れるな。
エアコンはあるにはある。つけない。
扇風機は、 ない!
団扇はある。が、手を動かすのが面倒だ。
じゃ、どうやって暑さを凌ぐの?って聞かれても、日本古来の方法で、としか答えようがない。
ありとあらゆる開口口を全開、見られてもいいの、目に入れた方に、「ったく」って目を逸らせていただく。
カーテン嫌いだからそれはお飾りと化していて。一応簾を下げる、簾だけで暑さ凌ぎ。
って、それだけでというわけにいかない近年の暑さ。
いやあー、ついにデビューしたね、私。家で。おっさん夏仕様。
タンクトップ、あっ、そんなこじゃれたやつじゃない、ランニング、下着ランニング。
それで過ごす。
綿のランニングだから、しかも何回も洗濯の水を潜っているから草臥れてよれっとしているわけ。
で、襟ぐりは谷間のない胸のあたりまであられもなく深くえぐられ、肩紐も2,3センチの幅。
露出部分多し。これが、タンクトップと違って涼しいのよ、こたえられない。
そりゃあ恥ずかしい、いくら高齢といえど、ま、そこは多少女だから恥ずかしさは残る。
でもね、私、風呂上り真っ裸になる家族知ってるからさ、それを思えばがんばれるわけよ。(違うか)
その昔、子供のころ。
母親たちがシャツ1枚でいるのを見て、子供心になんだかなと思っていたもの。
シミーズ1枚でいるのを見ても、よく恥ずかしくないな、と自分の方が恥ずかしかった。
縮の半袖またはランニング、ステテコは昭和のおっさんの夏の定番服だったわ。
今の自分そのまま「女のおっさんの」。ステテコがよれよれ半ズボンに変わっただけ。
それで、夏の後半乗り切る、いや乗り切った。
もう、暑さのピークはすぎたからね、おっさん定番はやらない。ちっとは女気が残っているからさ。
でも、来年は、夏の初めからやるね。楽ちんな味を知ってしまったもの。
田辺さんは、
<人生を長く生き、そこばくの信条を懐抱くしなければ、「女のおっさん」になれない。
「女のおっさん」は人間、何のために生きるかということなど、もはや考えたりしない、というもの。>
と、おっしゃる。
ああ、下着ランニングで涼しい、なんて言ってるようじゃ浅い!・・・首うなだれる(ー_ー)!!
「女のおっさん」の風上にも置けない。そういうことか。