この頃リアルタイムでテレビを観ないなあと思う。
明るいうちは夫が独占しているから、昼食夕食時はしかたなく一緒に観ているけど、
夜になれば、私はひとり録画しておいた番組をうとうとしながら見る。
録画しておけば、観たいときに繰り返し観られるし、途中停止もOKだからね。
そんなこんなでTV鑑賞はほぼ夜に録画で。
でもでも大相撲は、いくら何でも録画というわけにいかないからリアルで。
それも5時を過ぎて。
何日目かしら、霧島対北勝富士の対戦、贔屓の行司木村容堂さんが対戦中にぶつかって
ひっくり返ったときにはびっくり。行司さんがひっくり返るなんて初めて見たわ。
そしてそして、ごめんなさい容堂さん、笑ってしまったの、もうおかしくて。
すぐに烏帽子をかぶり直し、草履をはいたお姿に、先ずはそこかって突っ込んだりして。
ま、そうしている間に勝負はつかなかったから事なきを得たけれど。まあ珍事よね。
もう一人行司木村庄太郎さん。
濃紺の装束に神奈川県の金色のマークが入っていたから、えっ?!と驚いて。
初めて拝見したからね、鶴見区出身だそうな。容堂さんの前に捌いているからそれからは
気を付けて見るようになったわ。
絶対に見逃さないようにしている大好きな番組が『ドキュメント72時間』もちろん録画。
1月5日放送は「別府”貸間”の人生物語」
別府にある“貸間”と呼ばれる宿を訪れる人たちの人生物語を聞いていく。
印象残った人たち、3組。
病気療養に訪れた50代のご夫婦。
奥様はもう手術はできないということで、抗がん剤を使用しながら温泉療養を。
湯めぐりもしてきたけれど、貸間で落ち着いて過ごすのが今は一番いいんですって。
奥様は「日常の生活がいい、特別なことはいらない」とおっしゃる。
ふたりで過ごす時間を大切に、一緒にいられる限り、なんて。
優しいご主人との淡々とした穏やかな会話が、かえって胸を締め付けられる。
60代前半の男性3人組は賑やか。中学校の同級生ですって。
おひとりの方が突然の心筋梗塞で、彼方に逝くところを助かったそうな。
風呂に入りながら「男3人というのが解せないなあ」と言っているから笑っちゃう。
でもでも湯につかりながら助かった男性が言うの。
「幸せ」って「今日を合わせて幸せ」って。深い言葉だ。
画面は外の景色、そこに「やっぱりいいな、男3人で入っていって」の声が。うふふ。
そして、まるで自宅のように生活感あふれている男性のお部屋。
「ついつい長逗留しました」ですって。99歳の男性、もう3年もこちらの貸間に。
老後を過ごすには快適な場所とおっしゃるの。
そうだろうな、私も自立していれば施設ではなくて貸間もいいかもしれない、と、
ちらっと思ったわ。頼めば食事も出してくれて、日課の温泉巡りをして日々を過ごす。
すべては自由、自分の気の向くまま、でも孤独に耐えて。
100歳まであと数日、お肌はつやつや足腰しっかりしていたけれど、ちょいお顔がさびしそうに
感じたのは、私の気のせいね。
この回、年末いつも選んでいるベストテンに入れよう。
あれあれ「NHKアカデミア」も書くつもりだったのに、すっかり長くなってしまったのでまたいつか。