雨、21度、92%
今年の福岡地方は観測史上、最も遅い梅雨入りだったと聞きます。梅雨というとシトシトと細かい雨が降り続くのを思うのですが、昨今は豪雨のような大雨まで登場します。こうした梅雨の様子の変化にまで30年も日本にいなかったことを思い知らされます。
遅い梅雨入り、7月はいつになったら梅雨が明けるのか、雨量は多いのかななどと思い巡らすことが多くて今月のテーブルクロスはなかなか決まりませんでした。古い木造の家は梅雨になると家の中の匂いまで変わります。先月末、上京前にテーブルクロスを替えて出かけました。留守中の天気は雨が多いとの予報でした。帰宅して家の玄関を開けると、改築前のこの家の匂いがします。気持ちが塞ぐ匂いです。木に染み付いた匂いが、湿度と共にじんわりと滲み出て来たのだと思います。
カーテンを閉めた居間のドアを開けました。迷った末に架け替えたテーブルクロスのグリーンが目に飛び込んで来ます。グリーンといっても軽く明るいグリーンではなく明度は高いものの深いグリーンです。この色目が梅雨が晴れるまで部屋を重くするのではと懸念していましたが、重苦しい空気を吹き飛ばしてくれる明るさを持っていました。 カーテンを開けると雨は降っていませんが、空は梅雨の色。
3日間いたマンションの部屋と古い木造建築とでは色の映え方が全く違います。壁は白漆喰ですが古い梁の色や置いている家具の色でたとえ鮮やかな色のクロスを持って来ても色が吸収されることを知りました。このグリーンで今年の梅雨を乗り切ってみようと思います。
カレンダーのモモさんは庭の小さな潜りのアーチを抜けるところです。
雨による大きな被害が出ないことを願います。今月は元気に帰宅したココさんと静かに暮らしたいと思います。6月の3度の上京は、この家での日常生活が一番の基盤だと教えてくれました。