うめと愉快な仲間達

うめから始まった、我が家の猫模様。
犬好きな私は、チワワの夢を見ながら、
今日も癖が強めの猫達に振り回される。

浮かれポンチのトロピカルドリンク

2024年04月26日 | 日記

家一軒分の大地があれば・・・。

 

おはようございます。

そこには、この星の奇跡が見られる。

家一軒分の大地一面に広がる、綿毛の花畑。

そこは、まるで極楽だった。

ああ、奥行き殺しのアングルー!

私の力量が無念でならない!!

 

私はよく、神棚や仏壇に

「神様、仏様、たーすけてー」と闇雲に唱える。

本当に救ってもらえるなんて思っちゃいない。

これはある種の、己への気合いの掛け声だ。

それと同じくらい、

「うめー、うんこー、助けてー」とも唱える。

この掛け声は、本当に当てにしているのだけれど、あの子らは気配さえ感じない。

どうせ君らは、極楽でトロピカルドリンク飲みながら、

こんな私を笑っているんだろう?

 

まあ、いいさ。

笑え、笑え、笑いたまえ!

私は、今日出勤したら、GWの大型連休じゃーい!!

家で、トロピカルドリンク飲みたい気分じゃーい。

どうせ今回の連休も、我が家のおじさんと丸被りだから、

いっそのこと、おじさんにトロピカルドリンクを作ってもらおう。

 

そんな訳で、私は今週、連休に備えて仕事を頑張ってきた。

連休前にやっておきたい仕事があったのだ。

以前、生保レディーさんから頂いた花束の中の葉っぱが、

花瓶の中で根を生やした。

そのまま水耕栽培を続けていたが、そろそろ土で育てたい。

そう企んでいたが、ついにGW前に実行へ移した。

ここまで育てて、やっと名前も判明した。

これは、ドラセナ・サンデリアーナという植物らしい。

職場の玄関前で、働く人々の通行を邪魔しながら、

土造りをし鉢に植えたから、玄関は土だらけとなった。

そんなことには気をとられず、

「よし、これでいい。ねっ!」

と、やけに偉そうに「ねっ」と社長に同意を求めたが、

今思えば、これは業務中に趣味の園芸を楽しんでいる人にしか

見えなかった気がする・・・。

 

まあ、いいさ。

会社の皆さん、ごめんねごめんね~。

と、浮かれている私は、GWに楽しい予定は一切ありません。

どうぜ、家の中でグダグダなんだから、

今ぐらい、楽しみにさせてくれ!

 

『連休は、始まる前が、最高潮!』

なのです。

さぁ、最後はクイズを置いておきます。

これ、誰の足裏でしょうか?

うふふふふふふふふふ

 

 

 


いい日って、こういうことか

2024年04月22日 | 日記

昨日は、

なんか、いい日だった。

 

おはようございます。

ままん(ぽんままさん)、お誕生日おめでとうございます!

昨日は、ままんのお誕生日が、楽しい日だったらいいなっと空を見上げつつ、

墓参りへ行って来た。

 

おかっぱ家のではなく、我が家のおじさん家のお墓だ。

実は、私は初めて行った。

そこに~私は~いません~って言うじゃない?

だから、私は墓参りを重要視してこなかった。

という言い訳だ。

遠いの、おじさん家のお墓。

去年までは、お墓の管理をして下さっていた叔母さんが亡くなられたことで、

「そういえば、おじさん家の墓、どうなってんだ?」

と、ようやく思い出し、昨日行って来た。

 

すると、

高速道路へ入ろうとして入り損ねた。

おかげで、なんか楽しいドライブになった。

 

お墓へ行けば、荒れ放題で、

だけど、すっごく可愛い花が咲いていた。

「ねえ、これ抜く?」

「お花を避けて、この辺の草だけ抜いておきましょう」

となり、花を避けるために、

慎重に地べたへへばりつかなくちゃいけなくなった。

しかし、その地べたに、

それはそれは美しいクマバチの亡骸を見つけた。

「こんなに側でじっくりクマバチを見られるのは、初めて!」

私はすっかり見入っていた。

 

「さあ、お参りしましょう」

となれば、雨が降って来てしまい、

私達は慌てて手を合わせた。

「ちょっと雨がアレだからごめんなさい。また来ます!」

と独り言をつぶやいて、車へ走った。

 

「また来るって言っちゃったから、

お盆に、マジで本気の草刈りしに行かないとね。」

とおじさんと話し合い、

「せっかくだから、この辺でランチ食べましょうか。」

となった。

おじさんの在所は、私の在所より田舎だ。

こんなとこに、飲食店あるのか?と思いきや、

ひっそりと建つ、イタリアンの店を見つけた。

しかも、めたくそ美味かった!

さらに、犬店長が居た!!

ちゃんと、接待してくれるじゃないか。

「ありがとう、また来ます」

そう言って、店を出た。

 

なんだか、いい日だったんだ。

また行きます。

 

さて、我が家では?

おたまが、コツコツDIYだ。

 

部屋を区切る格子の衝立を出入り自由にDIYしている・・・

おたまよ!

 

おたま「まだやります!」

もういいよ。好きにして。

 


休日の戯言

2024年04月20日 | 日記

私は、何に困っているのか、

分からなくなってきた。

 

おはようございます。

仕事中、私のスマホが鳴る時は、大体は事件が起きた時だ。

昨日は、かずこさんのデイサービスの日、

かずこさんは、時々「帰りたい」とごねることがあるが、

最近では、デイサービスに生き甲斐を感じ始めていたのだけれど。

 

「はぁ~、はぁ~、あのすみません、はぁぁ~、ぜぇ~ぜぇ~」

なに?

変態からのホットライン?

「かずこさんが、はぁはぁ、脱走しちゃいました。ぜぇ~ぜぇ~」

「だだだだ、だっそぉー?」

静かな職場内で、私は思わず悲鳴に似た叫びをあげた。

その叫びをあげながら、同時にデスクの上を素早く片付け始める。

そこは、さすが私だ。初動が早い。

と同時に、弊社の社長が、

「いいよ、行ってきていいよ」

というボディーランゲージをしている。

さすが、社長だ。話が早い。

デイサービスセンターのスタッフとの電話を切った数分後、

社を飛び出そうとした時、再びスマホが鳴った。

「はぁ~はぁ~すみません、ぜぇ~ぜぇ~・・・。」

一瞬の沈黙。

走って探し回っていたせいで、息がもたないのだろうと、

私は黙って次の言葉を待つ。

長く感じる一瞬だった。

「かずこさん、見つかりました。はぁ~はぁ~。

近くの中学校のぉ、ぜぇ~ぜぇ~・・・

駐車場でぇ、はぁ~はぁ~・・・」

そこまで聞いて、私は今度は、号令に似た叫びをあげた。

「かくほー?!」

かずこさんは、無事見つかった。

どうして脱走したのかは、かずこさんにも分からない。

謎は闇の中だ。

でも、帰宅したかずこが、

「なんやしらん、今日は特別に疲れたわぁ」

とケロッと笑っているものだから、

かずこの脱走の謎が、朝靄に包まれたように爽やかに思えた。

やれやれだ。

 

父さんは

「あのババァは困ったもんだ。」

と呟く。

なにかにつけ、父はかずこのことを「困った」と言う。

だけど、私はそれに同意はしない。

乗らない、乗らないっと小さな声で囁いた。

 

そう、困ってはいないのだ。

ハッキリって、面白かった。

かずこを探せと脳内に書いたら、「ウォーリーを探せ」より壮大に感じて、

滅茶苦茶ワクワクしてしまった。

そりゃ、困ってしまうという感情も湧いたが、

その時私は、その一心では無い。

まるで、ゲーム感覚の私も同時に浮かび上がる。

デスクを片付けながら、あろうことか仕事サボれるイエーイっとも思ったし、

そうだ、帰りにかずこと買い物して帰ろうとも思ったし、

スタッフさん、ごめんなさいと頭を下げる私もいた。

その私は、謝るイメトレも始まる。

と同時に、晩ご飯のための買い物のリストを考える私がいて、

最近推しの加藤雅也とのエロい妄想まで浮かんでくるじゃないか。

私の心は、なかなか一心に纏まらない。

 

苦しかった時を思い出す。

もし、私があの時、心全てが絶望で覆いつくされていたら、

きっと私は、今生きてはいない。

別のあの時だって、もうダメだっと思いながら、

実のところ、当時の推しだった吉川晃司とエロい妄想していたのだ。

その時ちょうど、酷い便秘だったとしたら、

私なら絶対、

「ああ、もう死にたい」と思いながら、

「ああ、うんこ出したい」と叫ぶ。

もはや、「死にたい」私以上に、「出したい」私がしゃしゃり出てくるだろう。

今生きているってことは、そういうことだ。

あの時、辺り一面に広がるコスモス畑に絶望を搔っ攫らわれなければ、

あの時、囁く風に耳を傾けなければ、

あの時、反町隆史が私にエロいことしなければ、

私は生きていないのかもしれない。

こういうのを纏めて、雑念と呼ぶのだろうか。

雑念は、大事だ。

少なくとも、私にとって雑念は救いになる場合がある。

 

現状を言えば、「困った」ことも多い。

そして実際、ちょっと前まで「困った」と言っていた。

父さんは肩の怪我に手こずり、かずこは春のせいで荒れている。

挙句に、今期は実家が自治会の役員になり、その代行を私が担う。

もちろん、そのおかげで忙しくなっているが、

心の中を探してみても、

「困った、困った」とウロウロしている私の横に、

「何に?ねえ、何が?面白くない?」と不思議そうに眺める私がいるし、

「何食べようかな~」と考えている私と同時に、

加藤雅也と反町が、私を取り合っている妄想が止まらない。

誰か止めて、おねがい。私を止めて。

そこで、ハッと気付く。

「困ったという感情を、わざわざ選んでいるだけなんだ、あたし。」

 

きくの時と似ている。

きくと共に生きた15年間、何度「困った」と言っただろう。

だけど、死んで居なくなった瞬間、

「あの子は、どう困った子だったのだっけ?」

と分からなくなった。

きくは、不安分離の傾向が強く、パニックを起こすほど神経質な猫だった。

だけど、一度だって私や他猫を傷付けたこともないし、

粗相さえ、死ぬまで一度もしたことがない。

巻き爪には困ったが、本気でお願いすれば、大嫌いな爪切りだってさせてくれた。

しっかり者で、自立心旺盛で、情のある、世界一美しい猫だった。

私は、きくが死んで、ようやく本質が見えた。

「困った子なんかじゃなかった。

私が勝手に、困ったと思いたいだけだったんだ。」

その時、私の心は、後悔の一心で覆い尽くされたのだった。

 

きくとかずこは、そっくりだ。

本当に、よく似てる。

きく「お前はほんと、どうしようもない色ボケスットコドッコイだな」

ほんと、口が悪いとこも、そっくりだし。

お久しぶりです、きくさん。

どうしようもない私、万歳だ。

そこを、大いに伸ばしていきます。きくさん、ありがとう!


花弁と亡霊

2024年04月12日 | カズコさんの事

春の嵐は、

遠くから桜の花弁を運んで来た。

 

おはようございます。

強風から逃げるように足早に社内へ向かう途中、

水溜まりに、小さな花弁が3枚落ちているのを見つけた。

私の勤める会社の近くには、桜の木は見当たらない。

「ああ、川沿いに桜の木があったはずだ。

あんな遠くから、風に飛ばされてきたのか。」

せっかく花が咲いたというのに、風は何を怒っているのやら。

私は、私の髪をもぐしゃぐしゃにする風が憎らしくなって、

見えぬ風を睨んでやろうと目を見開いた。

すると、小さな花弁が、

荒れ狂う風をからかうように、ひらりひらりと舞っているじゃないか。

春の花は、なんとしたたかなのだろう。

 

実家のかずこも、春の嵐だ。

芽時枯れ時は、精神的に不安定になる。

特に認知症を患う人は影響を受けやすい。

爽やかな朝だというのに、起き抜けに、

「お前も、ジジィも、ぶち殺したらぁ。」

と叫びながらトイレへ歩いて行く。

「もう、目がいっちゃってるな。」

さて、今日はどう乗り切るか、あれこれ考えながら仏壇に火を灯す。

 

トイレから戻って来たかずこは、

仏壇に手を合わせる私の背中に罵声の矢を放ち続ける。

「お前もたいがいや。頭がおかしいわ。

こんなバカとなんて、とてもじゃないが一緒におれんわ。

頭おかしい。はよ死ね!」

私は自身を鎮めるために、ひたすら手を合わせ続けながら、

頭の中では、

この合わせた手で、かずこの脳天を思いっきりチョップする妄想が止まらない。

(ああ、殴り飛ばしてぇ。おお神よ、殴り飛ばしてぇわ!)

 

さすがに、手を合わせ続けるのも飽きてきて、

私は意を決して、くるりとかずこへ振り返った。

かずこは、目の周りが紅潮しており、髪はぼさぼさの落ち武者の亡霊みたいだ。

私の脳内は引き続き、チョップしてからキックして突き飛ばす妄想に進んだ。

「お前みたいなもん、半殺しにしたらぁ。」

と、かずこは私を睨んでいる。

私の妄想は、ついにチョップしてキックして突き飛ばした後の

かずこの状態にまで辿り着いた。

落ち武者の亡霊は、いとも簡単に突き飛ばされ、

独りでは立ち上がることも出来ず、ただ驚いた顔で私を見上げている。

「無理だ・・・。」

私は小さな声で呟いた。

「母さん、何をそんなに怒っとるん?」

我に返った私は、妄想の罪滅ぼしをするような気持ちで、

かずこにぴったりくっついて座り、かずこの背中を撫ぜた。

 

私ら母娘は、そもそも、そんなガラじゃない。

優しく励まして背中を撫ぜるような場面は、

テレビドラマに出てくる家族でしか知らない。

母親の背中を撫ぜるなんて、ハッキリ言って恥かしい。

ところが、かずこが認知症になって以来、

私は、歯の浮くような台詞や、

欧米のホームドラマばりの行動を取るようになった。

ボケたかずこには、分かりやすい言動でないと伝わらないからだ。

妄想に苦しみ亡霊と化したかずこの心を振るわせるには、

短くてキャッチーな名台詞と欧米のボディーランゲージなのだ。

コツは、女優になり切り、恥かしがらずにやるのみだ。

だから、父や我が家のおじさんには出来ない。

普通に「ごめんなさい」と言うのさえ憚る。

そんなガラじゃないんだ、私は。

けれど、そんな私でも、一度は言ってみたい言葉が幾つかある。

例えば、「おっしょはん、堪忍しておくれやす」だ。

何のドラマで聴いた台詞か覚えていないが、

我が人生で、この台詞が言える機会は、なかなかやって来ないだろう。

がしかし、

「ぼくは死にましぇん。貴方が好きだから」

これは、ボケた人には使いやすい台詞だ。

今度また、かずこが「死ね!」と言ったら、

耳に髪を掛けながら言ってみようと企んでいる。

 

かずこは、背中を撫ぜられながらも、まだ意味不明なことを話し続ける。

ただ少しずつ、言葉や内容が穏やかになっていくのを感じた。

「死ね!」とはもう言わない。

「わしは、はよ死にたい。」と言う。

私はかずこの背中のみならず頭も撫ぜ続ける。

落ち武者の亡霊は怒りの矢を放った後の顛末かのように

やるせなく萎んでいく。

私は、その肩を抱き寄せ、

最終的には抱きしめて撫ぜくり回していた。

もはや、ホステスに絡む酔っ払いみたいだ。

その時、かずこはようやく、ため息のように言葉を吐き出した。

「苦しいんや」

「うん、苦しいんだね。私も一緒に戦うから。」

その言葉をきっかけに、

私は、かずこのぼさぼさだった髪をちょんまげに整え直した。

 

やれやれと思ったが、心には棘が残る。

私は、まるで嘘つきだ。

一緒に戦うなんて言いながら、そのちょっと前まで、

かずこをチョップしてキックしてやりたいと思ってたくせに。

私は大ウソつきの偽善者だ。

その棘がチクリと刺さる。

そんな時、春の嵐に舞う花弁を見て、

狂風に遊ぶ花弁のようにしたたけであれと思い直した。

 

そんな我が家では、

最近、白湯がブームの白湯男子がいる!

おたま「やっぱり朝イチは白湯だ」

最近、巷でも白湯男子ってのが流行ってるらしいわね。

 

おたま「美容にもいいらしい」

美容ねぇ・・・

 

あやさん?

あや「ふん、朝はどんぶり飯かっくらってなんぼってもんよ!」

マインドが、どんどん、うんこに似て来たな?!

 

※皆様のブログを読み逃げが続いており、申し訳ありません。

 

 


一瞬の生

2024年04月06日 | 日記

あたしの人生、ついに詰んできたか?

 

おはようございます。

父の右手が使えなくなって3週間が過ぎた。

状態は思わしくないかどうか、よく分からない。

父の肩の痛みは、父の都合で強弱が変わってしまう。

あの男は、狡猾だ。

昔から、理解した振りをしてみたり、自身を弱っているように見せたり、

それでも思い通りにならない場合は、脅したりする。

「もろとも、ぶっ殺してやる」

そんな重い台詞を、そよ風のごとく軽く吐いてしまう。

 

ああ、そうだ。

思い出した。

あたし、この男が一番苦手だった。

 

だから私は、大笑いしてやった。

「ぎゃはははは、

こんな事ごときで、もろともぶっ殺すとか、おおげさ!」

質の悪い人心掌握術に乗せられるほど、子供じゃない。

私はもう、あの頃の小さな子供なんかじゃない。

「まあ、父さん?

もろともぶっ殺すためにも、右手を早く治さんと返り討ちに遭うよ。

アイツみたいにさ。」

私は昔、元夫の殺害計画を立て、それを実行した。

右手に元夫の大事な高級ゴルフクラブを握り、

それをガムテープでぐるぐる巻きにした。

そして私は、その右手を、熟睡している元夫の腹に力いっぱい振り落とした。

「ねえ、かっちゃん?お願い、死んで。」

そう囁きながら、何度もクラブを振り落とした。

そりゃもう、ホラーだ。

あれは、パターでよかった。

ドライバーだったら、元夫は死んでいたかもしれない。

「でもあの時は、ほんとスッキリしたもんなぁ」

と後日、元夫と笑い合ったのを覚えている。

離婚話にもならず、私は元夫の暴力で、元夫はゴルフクラブで、

互いに折られた前歯を見せながら、笑い合う変な夫婦だった。

まさに、ホラーだ。

ただ、あの事件以来、元夫はまったく暴力を振るわなくなったから、

やって良かったという、とんでもない成功体験を得た。

 

あれ?

あたし、父さんと似てるかもしれない・・・。

違いは、私は実行に移した点だ。

あれ?

なんだかんだ、実行に移さない父さんの方が、マシなんじゃないか?

 

こうなると、もはや己の正義と価値観がガラガラと崩れていく。

そんな時、私は我が家のおじさんに相談するようにしている。

「多かれ少なかれ、弱っている時って、

苛立って見苦しい事言ったりやったりしちゃうもんじゃない?」

そう聞くと、おじさんは、

「ん~」

と考え込む。

そうそう、これこれと、私は密かに思う。

そんなことを思いもつかない、この男の心の美しさよ!

洗われる!!

「あたし、もっと頑張るよ。

今の父さんや私の、この見苦しさも、たぶん越えられる。

ここを越えた先に、新たな世界が見えてくる気がする。」

 

私は以前、かずこも苦手だった。

むしろ、かずこが苦手過ぎて、父さんへの感情など、掘り下げたことが無かった。

何十年もの確執だ。

だけど、私はそれを越えた。

数年かけて、とことん向き合い、

途中は、自分の心の中に湧き上がる、めちゃくちゃ見苦しい感情に苛まれ苦しんだ。

けれど今や、私にとって、かずこは癒しとなっている。

猫や犬、花鳥風月に並び、

先日死んでしまった敬愛するパンダのタンタンと、ほぼ同列だ。

いつしか、父さんのことも、

愛知が誇るイケメンゴリラ・シャバーニみたいに感じられる日が来るかもしれない。

 

だから今は、時々ブチ切れながら過ごしている。

「くっそー、クソジジィが!!」と思ったり、

時々、意味不明にご機嫌斜めになる、かずことも口喧嘩する。

先日は、たまらず実家を飛び出して、夜桜を見に行った。

「桜、綺麗だったよ。

ねえ、母さんも連れてったろうか?」

そう言うと、かずこは被り気味に

「いらん」

と即答する。

「木をぼけーっと見て、何が面白いんや?」

それを聞いて、私と父さんは大いに笑い合った。

こんな瞬間があれば、私の人生は詰んでなどいない。

と思いたい!

 

おたまもだよね?

珍しく、あやがおたまを舐めてあげてるじゃん?!

 

ほんの一瞬の幸福に、おたまったら、この顔

でも、あやったら、この顔!

人生は、この繰り返しなのかもしれないな。