うめと愉快な仲間達

うめから始まった、我が家の猫模様。
犬好きな私は、チワワの夢を見ながら、
今日も癖が強めの猫達に振り回される。

私の確信、外れた~

2024年09月16日 | マアコのこと

この土日は、

降っているかと思いきや、突然晴れたり、

おかしな天気だった。

 

そのおかげか、お天気雨の中、虹が二重に現れた。

『ダブルレインボーを見つけたら、

ぼーっと見ていないで、急いで願い事をしましょう。』

と、何かの記事に書いてあったけれど、

しまった!

ぼーっと突っ立って見てしまった!!

願いたい事、あったのになぁ。

 

さて、8月末から始めた、

マアコを捕獲する作戦の途中経過。

こんな眼をした野良猫マアコ。

 

第一段階

この板に乗ってきれるまでに1週間掛かった。

 

そこから慎重に慎重に、壁を増やしていった。

一面ずつ増やし、ここまでは案外スムーズだったが、

いよいよ囲いの状態にしてみたら、

マアコの警戒アンテナは、再び危険をキャッチしたらしく、

そんな中、根気よく馴らしていく私も、ピンチだった。

大きなゴキブリが真横にやってきても、

騒がず動かず、マアコの横に座り続けた。

ムカデがやって来た時もあったが、耐えたで、あたし!

 

そして、ついにここまで来た。

両横、全面、天井の一部の組み立てが完成した。

残すは、天井の残りと扉だ。

私は、今すぐにでも設置すれば、

今のマアコなら難なく入ってくれると考えている。

 

この最中も、私はなるべくマアコに触れるよう試みていた。

すると、

最初はご飯を食べている時だけ触れるようになり、

次に、チュールを直接舐めるようになった。

その最中にも撫ぜられるようになったし、

今は、ご飯に向かう直前のマアコを撫ぜられるようになって来た。

 

捕獲、出来る!

正確には7月から始めたマアコの餌付けが、

やっと、捕獲できる所までこぎつけた。

しかし、一つ大きな問題がある。

マアコが、妊娠間際だ。

私のこれまでの観察から予想すれば、出産予定は9月20~25日だが、

もう少し早いかもしれない。

これはもう、産んでもらうしか無い。

 

この土日、

私はマアコの捕獲を試みた。

「マアコ、私ん家で産まないかい?」

すると、マアコは咄嗟にケージから飛び出して逃げる。

あれ?

捕獲、出来る!って、今さっき記したくせに、

出来てないじゃん!!

失敗してるじゃん?

いや一応、マアコにお伺いを立てたのだが、

きっぱりノーと言われたという訳だ。

 

今までの経緯からすれば、

今回もマアコは子猫を連れて来るに違いない。

そこから、また新たなステージを迎えることになるだろうが、

もう一度くらい、説得を試みてみようかと思っている。

 

とはいえ、いつか私は、マアコを裏切ることになる。

最近のマアコは、こんな顔を私に見せる。

可愛いね、マアコ。

もう一人、マアコが信じられる人間、あいつが

マアコに難なく触れられて、

それをマアコの喜びへと変わらなければ、

マアコは捕獲できそうにない。

私が裏切っても、あいつのことを信じていれば、

マアコはここに戻って来られる。

そう願いながら、この話はまだまだ続きます。


9月の決意

2024年09月02日 | マアコのこと

台風が過ぎ去り、

気付けば9月になっていた。

 

9月はたれ蔵か。

その優しい色が、たれ蔵にぴったりだな。

 

9月はそんな穏やかな月になればいいのだけれど、

なりません。

ええ、断言できます。

なりません。

野良猫マアコは、予想通り妊婦さんになったから。

お乳も、赤く張ってきている。

出産は、9月の中旬だと思う。

 

最近は、インスタも更新していない。

ここでも、マアコのことを書こうとしても、

なかなか言葉が上手く見つからなかった。

だけど、だからといって何も動かず過ごしてきた訳ではない。

「マアコが妊娠しませんように」と仏壇に祈り続け、

オス猫を見かける度、「お前、マアコを妊娠させんなよ」とメンチ切ったり、

マアコを捕獲せんと企んでいたりした。

上記3つのうち、現実的なものは、3つ目だけだれども!

 

そんな訳で、まず始めたのは、これだ。

1、まずはこの上で食べることに慣れてもらう。

2以降は、壁を1辺ずつ設置して行き、最終的に箱状態の中で

ご飯が食べられるように馴れてもらい、

最後は、その箱に蓋を閉めて捕獲するという作戦だ。

これは、トラップシャイになった猫に対して有効な作戦だ。

そして、捕らえられる恐怖も最小限に抑えられる。

 

でも、金網には一切乗らないマアコさん。

ならば、上に段ボールを乗せよう!

寸足らずー!私のバカー!!

金網が丸見えだから、これもマアコにスルーされた。

こういう企みの中、私はマアコを見ていて確信した。

「バレてる」と。

「おばちゃんは、あたしを捕まえたいのよね?」と言いたげなマアコ。

そういう顔をするんだ、マアコは。

 

そんな中、マアコの腹はどんどん大きくなっていく。

私は焦った。

ますます言葉を失っていく。

近隣では、「野良猫に餌をやるな」と苦情を申し立てる住民が現れたことで、

今まで餌やりボランティアをしていた住民が皆、しり込み状態だ。

その点、弊社は田畑に囲まれおり、近隣住宅から離れている。

雌猫の行動範囲は、およそ半径50メートル。

ここなら、マアコに苦情を申し立てる人もいないはず。

けれど、子猫がちょろちょろするのは、決して好ましい事ではない。

避妊さえしてやれば、そう思ってもマアコはなかなか捕まらない。

最悪の場合、何日も餓えさせ捕獲機で捕獲を試みるとしても、

それでTNRをした暁に、マアコはここへ戻って来るだろうか?

猫ボランティアのSさんも

「今までも何度も一斉TNRをしていますが、

そうすると、その中には一部、もう二度と戻ってこない子も、

実際には居ます。

その子がどこかでご飯を貰えていればいいなって思うけれど、

行方を探し当てられる子は、そんなにいません。

それこそ、チャー坊ちゃんみたいな子は、少ないんです。

マアコちゃんは特に、無理に捕まえてしまうと、その後人間には近付けなくなる。

そんな気がするんです。

だから、ここなら、御社なら、

このまま寿命を全うしてもいいかもって思えちゃうんです。」

私は、それを聞いて、こう付け加えた。

「私も、マアコを見ていて、それが一番気にかかります。

苦しめるためにTNRさせることになるんじゃないか。」

けれど、「だったら、私は見て見ぬふりをします」とは続けられなかった。

それは、社会通念上、『無責任な餌やり』になるということだからだ。

 

そんな流れから、私は真剣に捕獲を目指していた。

TNRのためじゃない。

保護するという意味だ。

うちの子にする!

子猫は家で産んでもらう!!

マアコはうちの子にしちゃえば、今後一切、餓えさせる心配はないじゃん?!

私は恐ろしく単純だ。

マアコの心も無視をした単細胞だ。

 

それでも、私は言葉が見つからないままだった。

どうして?

一択の結論が出たのに、どうして言葉が見つからないんだ?

私が憑りつかれたように捕獲のテクニックばかりを勉強していたのに反し、

マアコは、以前頭を撫ぜられる程度になっていた所から後退していた。

手を伸ばすと、食べている最中でもサッと逃げる。

いやもはや、息を吸っても逃げる有様だ。

せっかく食べてるのに、何度も逃げるを繰り返す。

マアコは、恐る恐る餌に近づいていた、6月のマアコに戻っていた。

私は、それを見て我に返った。

「やーめた!」

 

「マアコ、おばちゃんはもう捕まえないよ。

マアコが嫌がることは、もうしない。

ゆっくり、ゆっくり、私を信じてくれればいい。」

そう決めた日、マアコは

設置した餌台の上で食べるようになった。

これが、今のマアコの答えだ。

私は当分、無責任な餌やりを続けます。

 

様々なご意見があると思います。

どうぞ、何でもいいからご意見下さい。


メッセージへのお返事

2024年07月19日 | マアコのこと

このブログには、

コメント以外にメッセージを頂ける欄がある。

今日は、メッセージを下さった『通りすがりの猫ボラ』さんに、

お返事を書きたいと存じます。

 

おはようございます。

まず、ご意見いただき、ありがとうございます。

お返事する宛先が無かったので、ここでお答えしたいと思います。

 

その上で、ご意見の内容をざっくり記させていただきます。

・未避妊の野良猫への餌やりは、無責任であることは、今や常識であること。

・その中で、野良の子猫を保護もせず死んでいく様に、心を痛めたこと。

・それを淘汰のように書いたのに、母猫には餌をやり自然淘汰を阻んでいることは

矛盾しているのではないか。

・アドバイスする猫ボラの意見にも納得いかない。

 

では、お答えいたします。

ごもっともでございます。

申し訳ありません。

それ以上の答えを、私は持っていません。

私も、同じことを考えながら、ママちゃんと付き合っています。

どうすればいいのか、分からないまま続けていますし、

分からないから続けている。

分からないなら、分かるまで、やるしかない。

それが、ママちゃんの不幸に繋がったら、私はうんと悲しい。

そんな時は、大いに悲しみ悔み、己を恨みます。

現に子猫らのことに関しては、残念でなりません。

でも私は、どうしても全頭保護は出来なかったんです。

母親から子を奪うことにも、答えが出せなかった。

だから、運命なんてあやふやなものに頼りました。

悲しい記事を書いてしまって、申し訳ありません。

 

私は、1匹の野良猫の行く末を知りたいと思ってしまった。

でも出来ることなら、邪魔はしたくない。

人間の常識を否応なく押し付けることに抵抗を感じてしまう。

彼女の尊厳を、どう守りながら向き合っていくべきか、

それを探りながら、続けています。

もちろん、避妊は考えています。第一ではないけれど。

そのための餌付けでもあることを、どうぞご理解ください。

餌付けの中で、ママちゃんと対話を続けている最中です。

ママちゃんは、おそらく他の餌場からも糧を得ている。

けれど、それがどこかが判明しないんです。

判明すれば、万が一弊社に来なくなっても食いっぱぐれることはないけれど、

それがどこか分からない以上、

私と信頼関係を築き、TNR後もここへ来られるように、

餌付けを定着させる必要があると考えています。

それ以上に、もう誰かにご飯もらってんなら、

私んとこも、おいで。

なんなら、ちょっと仲良くなろうぜって企んでいる。

あまりにも警戒心が強いから、

人間ってこんな生き物だよって伝えられればなって思っているんです。

 

関わってくださっている猫ボラさんは、

私からすれば、猫ファーストの人だと思っていますけどね。

猫のためなら、どんだけでも頭を下げる人です。

そしてなにより、美人さんなんですよ~。

この世で「これは間違いない」ってことがあるのなら、

美しいものは守られるべきであるってことだと、私は信じてるの。

 

メッセージを下さった内容に、

ちゃんとした答えになっているか、ご納得いただいたか、私には分かりませんが、

こんな感じです。

私の書いた記事に対し、

不快に思われた皆様、悲しい気持ちになられた皆様、

大変、申し訳ありませんでした。

そして、貴重なご意見をいただき、ありがとうございました。

これからも、「ああ~、おかっぱのバカめ!」という時は、

どうかどうか、メッセージでもコメントでも教えてください。

 

画像が無いのも淋しいので、

あやさん?

何かを抱いてるね?

 

あや「テレビのリモコン温めてんのぉ」

なぜかしら?


これ、惚気ですごめんなさい。

2024年07月15日 | マアコのこと

エアコンが壊れたーーー!

でも土日、天気悪いから、猛暑じゃなくて助かったーーー!

と言っても、暑いーーーー!

 

おはようございます。

我が家、メインのエアコンが壊れた。

修理は最短で今日らしい。

そこはまだ、不確かだ。

おたま「変な音、してるだ?」

 

おたま「あっ、動いた!」

 

おたま「止まっただよ?」

うん、勝手に動いて止まるを繰り返すのよ。

もうほんと、気紛れなやつめ!

 

気紛れと言えば、猫を連想する人もいるだろうが、

私は猫が気紛れな生き物だとは思えない。

私のほうが、よっぽど気紛れだ。

猫の時間感覚は、実に正確に刻まれている。

だから、

猫の給餌時間を変更させるという挑戦は、非常に難しい。

野良猫ママちゃんは、

そもそも弊社のドライバーが深夜に給餌をしている。

ママちゃんの出没時間は、深夜0時だ。

しかし、土日や大型連休、ドライバーは仕事も給餌も休んでしまう。

そこを私がカバーしてきた訳だが、私は内心企んでいた。

「給餌時間を変更して欲しい。」

いや、深夜0時の密会は、勝手にやってくれ。

大いに楽しんでくれていいが、

それ以外の時間に、信用できる人間が一人でも増えれば、

ママちゃんの暮らしは、もっと安定してくるだろう。

野良猫の5~6歳は、決して若い方じゃない。

特に今年に入ってからのママちゃんは、見た目にもくたびれて来ているし、

ドライフードを食べづらそうにする。

歯が弱ってきているのだろう。

 

しかし、さすがママちゃんは、

「スットコ女のことなんて、全然信用してないわ!」

という姿勢を長らく崩さなかった。

誰もいない休日の会社へ給餌をしに行っても、

ママちゃんも居ないのだから、話しにならん。

私の空振りは続いていた。

 

ところが、最近のママちゃんはちょっと変わってきた。

弊社の車庫で子育てをする中で、

私をちょっと信用してくれるようになったようだ。

私はそれをいい事に、

朝と夕、きっちり決めた時刻に給餌を続けた。

 

昨日の朝、遠くのママちゃんを見つけた。

「ママちゃーん、おいで。ご飯たべよう?」

そう呼ぶと、なんとママちゃんはやってくるようになった。

決して走ったりせず、

 

ゆったりと歩いて来る。

 

やって来たのを確認して、急いで皿を準備していると、

昨日のママちゃんは、

「くーん、くうーーーん」

と高い声で鳴いて急かし、

食べ終わると、少し近くに寄って来て

しばしの時間、私達はおしゃべりをした。

大した話じゃない。

「ママちゃん、雨が降ってきそうだね。」とか、

「ママちゃん、可愛いね。」とか、

「ママちゃん、あんたは生きなさいよ。

あたし、絶対この時間にここに居るから、安心して。」

と、実に身勝手に独り言を言っていた。

ママちゃん「スットコ女、あたし、お代わりって言ってんだけど?」

うふふふふ。


昼下がりの更新(追記有り)

2024年07月12日 | マアコのこと

雨が降り、

久しぶりにクーラーを切った。

それは、紛れもない安堵感なはずだけれど、

こんな日は、野良猫はやって来ない。

 

おはようございます。

会社では、

胡蝶蘭が今年2度目の花を咲かせ始めて、

私は少し安堵している。

胡蝶蘭は咲けば、非常に強い花だ。

ちょっとやそっとでは、枯れない。

けれど、蕾のうちは繊細で儚い。

無事、咲いてくれるまでは見守るほかない。

それは、野良猫にも通ずる。

 

道を闊歩する野良猫は、この世を知り尽くした賢者だ。

風の通る日陰も、

柔らかな陽射しが集まる丘も、

鳥を狩るに最適な木も知っている。

暮らす界隈の裏も表も、

誰も知らない道の地図さえ描いている。

嫌な人間は一生忘れないし、

ちょっと良い奴かもと思える人間も知っていて、

そういう人間は、時々利用する。

そうやって、賢者は強かに生き抜く。

 

ママちゃんという野良猫は、まさにそんな野良猫だ。

けれど、

そんな野良猫に育てられていた子猫らは違う。

欄の蕾みたいに繊細で儚い。

ママちゃんは、自身の持つ知恵と母性を全て尽くし子育てをする中、

私も、買い込んだキャットフードでかばんの中を埋め尽くし、

子育てをサポートした。

それでも、保護した2匹以外の子猫らは、

次々と儚く消えていった。

 

ママちゃんの最後の子猫も、

しばらく姿を見なくなり、私はその子も諦めかけた。

しかし、

再び連れて来るようになり、取り敢えず安堵した。

「さて、どうするか?。」

保護したいと言っても、捕獲機はやっぱり無理だ。

捕獲機を知っているママちゃんに感づかれる。

私は答えを出せないまま、親子への給餌を続けていた。

猫にも宿命や運命があるのなら、

この子を保護する機会はきっとあると信じていた。

そしてもし、この子が野良猫になる運命ならば、

ママちゃんみたいな野良猫に育って欲しいと願った。

「蕾よ、咲け!」と。

 

そこで、

私は、ついに子猫に名前を付けた。

えむだ。

額のMが綺麗だったから。

今思えば、つぼみと名付ければ良かった。

こういうところだ、私のズレた脳みそめ。

とにかく私は、子猫の持つ運命を手繰り寄せるには、

名前が必要な気がしたのだ。

「えむちゃん、あなたはえむちゃんだからね。」

そう呼んだ日の夜、私は夢を見た。

 

会社の広い駐車場の真ん中で、倒れたえむを蘇生せんと

心臓マッサージをする私だ。

 

目覚めると、汗と涙でぐっしょり濡れていた。

やけに生々しい夢のせいで、

「やっぱり、えむは保護する。」

飼い猫になる運命を手繰り寄せると決めた。

 

その日から、えむとの距離を、

以前より積極的に縮めていった。

焦って近寄り過ぎると、えむはササッと逃げ隠れてしまう。

「ごめんごめん。えむ、えむちゃん?」

そんな攻防の中でも、ママちゃんは静観の構えだ。

えむの背後に、なんと香箱座りのママちゃんだ。

「あたし譲りの我が子が、スットコ女に

捕まる心配は微塵もないわ」と言いたげだ。

「ママちゃん、そうも言ってらんないの。

えむは死んじゃう運命かもなの。

保護できたら病院行けるし助けられるかもなの。」

 

この攻防は、一週間以上続いた。

家では家族会議を開いていた。

「えむちゃんは、かなり臆病な子だから里子には出せない。

うちの子になると思う。」

そう言うと、我が家のおじさんは、なにやら嬉しそうだから、

「可愛い子よ。でも多分、手強い子だからね〜。」

と一応、脅しておいた。

会社では、傍から見れば、

駐車場の至るところで車の下を、

転がって覗き込む私を笑わずにはいられなかっただろうが、

私はかなり真剣だった。

そして焦りながら

「焦るな焦るな。」

と自分にいい聞かせていた。

 

けれど、ある日、

それは一瞬で終わりを迎えた。

えむは、広い駐車場の真ん中で死んでしまったのだ。

死因は分からない。

あの夢と違うのは、私が帰った数分後だったことだ。

つぶらな瞳は開いたままなのも夢と同じだ。

なのに現実では、最も肝心な場面に、私は立ち会っていない。

あの夢の続きは、どうだったのだろう?

蘇生できていたら、エムは助かったのだろうか。

 

そんな後悔は、ママちゃんを見て吹き飛んだ。

ママちゃんは、エムの死を側で見届けている。

「ママちゃん、あの子死んじゃったんだね。」

そう声をかけると、

ママちゃんは3回、驚くほど大きな声をあげた。

そして何もなかったように、静かに餌を食べ始めた。

厳しくも切ない現実を、賢者は生き抜く。

私は、その姿に、

自分の薄っぺらい後悔とあやふやな運命論を

吹き飛ばされ、

安堵に似た感情を覚えた。

 

えむと背後のママちゃん

最後まで、

ずっとお母さんといられて良かったね、えむちゃん。