うめと愉快な仲間達

うめから始まった、我が家の猫模様。
犬好きな私は、チワワの夢を見ながら、
今日も癖が強めの猫達に振り回される。

会社の猫事情

2024年05月01日 | チャー坊のこと

知らぬ間に、

5月になっていた。

 

なんと!!

チャー坊が実家猫になって、初めて踏ん張った時の写真だ。

おめでたい、記念すべき日に相応しい背景だなぁ。

ままん、ありがとうございます。

 

チャー坊がまだ、野良猫だった頃、

私はどうあっても、最後まで世話をすると決めた。

そう周囲に宣言をすれば、待ってましたと言うように続々と苦情が入る。

「駐車場で、猫の糞を踏んじまった。」

「最近、この辺が臭い。多分、うろうろしてる、あの茶色の猫の尿だ。」

「カラスが増えた。猫の残飯目当てだ。」

などだ。

そこで私は、チャー坊が居ついた車庫を、徹底的に掃除し、

ついでに模様替えもした。

見た目のレイアウトを替えてしまうことで、少しでも印象をよくしたかった。

糞尿被害については、コソコソ調査をしてみると、

糞も尿も、おそらくチャー坊の物じゃない。

チャー坊は酷い下痢だったし、

そもそも被害現場は、チャー坊が排泄すると決めた場所では無かった。

チャー坊の排泄場所は、しっかりと決められていたのだ。

ならばと思い、私はチャー坊の排泄場所に、

それはそれは、これ見よがしの人工猫トイレを設置した。

チャー坊のトイレはここですよ~。

ここで、やってますよ~。

と言い続けた。

 

これで苦情への対応はしやすくなった。

「猫のうんこ、また踏んじまった。」

と言う人とともに現場へ行き、

「ああ、これは犬だね。散歩中の大型犬のフンだ。」

と断言をしたし、

「俺のタイヤに猫がシッコ掛けてやがる。くっせー」

と言う人のタイヤの匂いを確認して、

「ああ、この匂いはね、ここら辺のボスの匂いだ。

キジトラのデッカイ、あいつのだ!」

と断言した。そして毎度、

「だって、チャー坊は猫トイレで済ませてるし。」

を忘れずに付け足した。

 

実は嘘だ。

清々しいほどの大噓だ。

糞は、本当にチャー坊の物じゃないだろうが、

大型犬のものかは定かじゃないし、

私が、猫のマーキング尿を嗅ぎ分けられる訳がない。

当のチャー坊は、このトイレで排泄したことは一度もなかった。

その横でしていた。

マーキングの有無は分からなかった。

チャー坊は去勢済みだったとはいえ、

外で生きてきた猫だ。

マーキングが治まったとは言い難いと考えていた。

それでも、嘘を言い続けながら、周辺の糞尿探索と掃除を続けた。

何の負担も感じなかった。

嘘を付くのも掃除して回るのも、

首を傾げたまま、私の後を歩いて付いてくるチャー坊との楽しい時間だった。

 

私達は、自由だった。

バカみたいな嘘も、人目をはばからず不審者みたいな見回りも、

チャー坊と居れば、それは『自由』に感じた。

2月はまだ風は冷たい。

タンポポの咲く陽だまりを探し当て、

枯れ草の上に、躊躇うことなく腰を下ろし、

チャー坊と並んでいると、

「チャー坊、あたしね、

今なら、なんにでもなれる気がするの。」

そんな気分になれたのだった。

 

それがどうだ。

実家へ保護した途端、

チャー坊は、見事に人工猫トイレにしゃがんだのだ。

そして彼は死ぬまで、一度も粗相しなかったし、

嘔吐さえ、猫トイレに駆け込んで吐いた。

これは、紛れもない事実だ。

断じて、嘘なんかじゃない。

私は、

「チャー坊、凄い、偉い、天才!」

と褒めたが、心の中に小さな切なさが芽生えたのを覚えている。

私達の自由が、終わっちゃう・・・

そんな気がした。

 

さて、そんな今、

チャー坊が居ついた弊社にやって来る、ママちゃんは、

昨夜・・・

会えたー!

来たーーー!!

餌の袋を揺すって音を立てたら、駆け寄ってきてくれた。

3メートル以内には来ないけれど。

 

いいのさ、いい。

これで少しは、

「美人のお姉さん」を認識できただろう?

ママちゃん「なに見てんの?へっぽこ不細工雌豚ゴリラめ!」

ああ~、なんか聞いた事あるお言葉~!