部屋に壁1枚作るくらい、
そんな事、訳ないと思っていた。
大工の皆様、ごめんなさい。
おはようございます。
猫の隔離部屋を作るため、
1部屋を仕切る壁を作ろうと思い立った私。
焦るあまり、寸足らずなパーテーションを3枚も購入したのに、
それをボツにして、衝立で作り直したりと、
独りで勝手に七転八倒した日々だった。
そして、いつの間にか、ある言葉が口癖になっていたんだ。
「大工さんって、すごいんだな」
そんな凄い大工さんでも、
依頼人が、おっちょこちょいだと、
たまに、とんでもない家が出来上がっちゃうんだよね。
今日は、そんな事例をご紹介します。
おちょこさん(仮名)は、
当時、婚姻関係にあった猿男さん(仮名)と、
小さな一軒家を建てる事にしました。
猿男さんも、建築関係の仕事をしていたという事で、
知り合いの大工さんに、建築を依頼したのです。
そこで、猿男さんは、こう言いました。
「設計とか、もう全部ひっくるめて、おちょこに任せたから、よろぴく」
猿男さんに、一軒家を丸投げされた、おちょこさんは、
建築や設計の知識は全くありませんでしたが、
よせばいいのに、頑張りました。
無口な職人気質の大工さんと話し合いを重ね、
遂に完成した小さな一軒家、夢のマイホームです。
おちょこさんは、胸を躍らせ、玄関のドアを開けました。
その眼に、いの一番で飛び込んできたモノは、
絶妙に中途半端な位置で、異様にしゃしゃり出た、階段。
おちょこさんの記念すべき、第一声は、
「階段が!」でした。
どうやら、おちょこさん間違えたようですね。
設計と大工さんへの説明が。
階段を通り越した辺りで、無骨な大工さんは笑顔で言いました。
「ちょっと気を利かせて、階段下に収納庫を作ってみやした。」
メールヘーンチーックー!
敢えて、ま四角じゃない扉の遊び心は、夢の国の入り口か?
そこで、おちょこさんは、ようやく気が付いたのです。
風呂だけは、なるべく広くして欲しいと依頼するのを
忘れていた事を。
しまったと思いながら、
恐る恐る風呂場を覗いた、おちょこさんは、また思わず叫びました。
ちっせー!すっげ、ちっせー!
ここまでくると、おちょこさん、楽しそうでしたね。
おちょこさんの、おっちょこちょいは、留まりませんでした。
システムキッチンのオーブンレンジは、注文し間違えて、
プロ仕様のオーブンが取り付けられていたのです。
「私、鳥を丸ごと焼かねーし!」
玄関の横にトイレという設計をしたばかりに、
「落ち着いて、出せねーし!」
土地が狭いから、建ぺい率ギリギリで立てて欲しいと
依頼したばっかりに、
自分の住む家の、両脇や裏へ、一歩も立ち入ることが叶わない。
「どーなってんの?横とか裏って、どーなってるか知りてー!」
おちょこさん、叫びまくった第1日目でした。
その後引っ越しして、せめて玄関先を感じよくしようと、
おちょこさん自身で煉瓦を並べて、アプローチを作ったのですが、
逆に、足の置き場に悩むわー!
と叫んだ後、帰宅した猿男さんの、
「おちょこちゃん、へへへ、あれ、失敗したんか?ひひひ」
という発言で、力尽きで倒れたという事でした。
そんな、おちょこさんですが、
数年後、残念ながら猿男さんと離婚してしまいました。
その後、マンションに移り住み、
また、よせばいいのにリフォームを依頼して、
これまた、おっちょこちょいな部屋が
出来上がりましたとさ。
キッチンに、まな板置く場所がないって、どゆことー!?
おっと、脱線が長くなりましたね。
きくさんや~
衝立で、かっくいいお部屋になったかな?
きく「あれを、なんとかしろ!」
これね。
皆さん、
家を建てる、リフォームする、そんな時は、
どうぞ、お気を付けてくださいませ。 byおちょこ