今更ながら、6月に観た映画のレビューを書いておく。
2015年6月、映画「あん」を、新所沢レッツシネパークで観てきた。
東村山をこんなにも美しく撮ってくれてありがとう、という気持ちでいっぱい。そんな感想は作品に対する純粋な感想ではない自覚はあるけれど、久米川のあの桜たちが「手を振っている」様子や、橋の向こうに黄色い電車が走る風景、子供の声と電車の音と夕方チャイムの赤とんぼなど、東村山に住む者が普段何気なく接している日常の風景を、見事に切り出してフィルムの中に描き出してくれている。
また、東村山の「図書館」の様子を写してくれていたのも嬉しかった。
東村山市の図書館は、市民のニーズに応えつつも独自で選書を行うなど、古き佳き図書館の姿を保ち続けられている貴重な市立図書館の一つである(業界人には「TRCが入っていない」といえば説明が早いだろうか)。その中でも特徴的な存在が、作中に出てくる「電車図書館」であり、ちょっと不思議な構造でありつつ本に囲まれる素敵空間である「中央図書館のレファレンスコーナー」なのである。そこを写し、登場人物が利用する様子を描いてくれたことが、東村山市立図書館に育ててもらった私にはとても嬉しい出来事だった。
ストーリーは原作と少し違っていて、どちらかというと「店長さんの心の再生」に焦点が絞られていた。徳江さんとの交流で光を取り戻しかけていた瞳が、彼女が店を去った後で再び曇ってしまう様子が印象的。
原作では後半に「徳江さんパート」がある。彼女のハンセン病との闘い、病気による差別、人から差別されながら自分も他人を差別していまった経験を超えた先に見出した人生観こそが、映画と原作共通のテーマであるように思われるので、映画と原作、両方併せて味わうことをオススメしたい。
2015年6月、映画「あん」を、新所沢レッツシネパークで観てきた。
東村山をこんなにも美しく撮ってくれてありがとう、という気持ちでいっぱい。そんな感想は作品に対する純粋な感想ではない自覚はあるけれど、久米川のあの桜たちが「手を振っている」様子や、橋の向こうに黄色い電車が走る風景、子供の声と電車の音と夕方チャイムの赤とんぼなど、東村山に住む者が普段何気なく接している日常の風景を、見事に切り出してフィルムの中に描き出してくれている。
また、東村山の「図書館」の様子を写してくれていたのも嬉しかった。
東村山市の図書館は、市民のニーズに応えつつも独自で選書を行うなど、古き佳き図書館の姿を保ち続けられている貴重な市立図書館の一つである(業界人には「TRCが入っていない」といえば説明が早いだろうか)。その中でも特徴的な存在が、作中に出てくる「電車図書館」であり、ちょっと不思議な構造でありつつ本に囲まれる素敵空間である「中央図書館のレファレンスコーナー」なのである。そこを写し、登場人物が利用する様子を描いてくれたことが、東村山市立図書館に育ててもらった私にはとても嬉しい出来事だった。
ストーリーは原作と少し違っていて、どちらかというと「店長さんの心の再生」に焦点が絞られていた。徳江さんとの交流で光を取り戻しかけていた瞳が、彼女が店を去った後で再び曇ってしまう様子が印象的。
原作では後半に「徳江さんパート」がある。彼女のハンセン病との闘い、病気による差別、人から差別されながら自分も他人を差別していまった経験を超えた先に見出した人生観こそが、映画と原作共通のテーマであるように思われるので、映画と原作、両方併せて味わうことをオススメしたい。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます