たそがれオヤジのクタクタ山ある記

主に北関東の山を方向音痴で歩いています。山行計画の参考にされても責任は負いかねます。深慮せず軽く読み流してください。

せっかくの連休の晴れ間に腰を痛めて宝登山の観梅で終わる。

2019年02月12日 | 奥武蔵の山
◎2019年2月10日(日)

長瀞町役場(9:13)……長瀞アルプス登山口(9:31)……林道に出る(10:16)……林道から離れる・毒キノコ注意看板(10:26)……宝登山(10:43~11:15)……宝登山神社周辺(11:49~11:58)……役場駐車場(12:34)

 三連休の初日は雪、中日は晴れ、三日目は曇りの予報だったので、歩くのは中日と決めていたし、降雪の翌日というシチュエーションも具合が良い。少しは無理な歩きもできるようになったと、秩父の山にバリルートで行くつもりでいたのだが…。
 初日にガソリンスタンドに灯油の買い出しに行き、満タンのポリタンク20ℓを2個、18ℓを1個、車に積んだところで腰から背筋付近に激痛が走り、呼吸ができなくなった。またギックリやっちゃったかなと思ったが、何とかその一歩手前の症状のようだ。しばらくその場で固まったまま呼吸を整えてから家には帰ったが、タンクの下ろしは妻にしてもらった。呼吸をすると腰が痛くなり、結局、バンテリンを塗り、腰痛サポータを巻いて寝床に横になって初日が終わった。この時点で、翌日の秩父の山はあきらめた。足の患部を刺激しないようにとった姿勢に無理がいったのだろう。
 そして当の翌日。痛みは治まったが、深呼吸をするとやはり痛みが出る。腰サポータはそのまま。犬の散歩を終え、朝から飲んでいるわけにもいかなと、宝登山の観梅に行くことにした。秩父から奥武蔵にあっさりと変更になったが、春の兆しを楽しむのもまたよかろう。短時間だし、たかが知れた標高だ。宝登山はハイキング、登山というよりも物見遊山の観光スポットに近い。腰や足にもたいした負担がかかるはずがない。頭の中にはHIDEJIさんのブログ記事のこともあった。ロウバイは四年前に観ているが、その時に紅梅、白梅はまだ早かった。
 いつものように前置きと言い訳は長いが、たかが3時間20分の歩きなので、あっさり記事にしておこう。コースとて、きわめて一般的な長瀞アルプスだったし、くどくど解説、紹介ほどのこともない。

 上の方は昨日の雪でグシャグシャになっているだろうと、長靴にした。帰路は長い車道歩きになるかもしれないし、スパ長ではなくただの長靴。実は、今日の歩き、これで失敗した。グシャグシャの箇所は一か所だけで、帰路の車道歩きは苦痛でしかなかった。

(四年ぶりの懐かしい手書き標識)


(萬福寺)


(萬福寺の梅。電線が邪魔だった)


 役場の駐車場には十台以上の車が置かれていた。大方が長瀞アルプスだろう。ちょうど野上駅に電車が着いた後だったからか、ハイカーの姿は多い。ほとんどが同じ方向に向かう。舗装道をずっと歩きながら、道は乾いているし、長靴にするまでもなかったかと思いながら歩く。昨日のこちら、雪は降らなかったのだろうか。雪溜まりすら視界に入らない。
 萬福寺でトイレに立ち寄る。寺で地区のイベントでもあるのか、人が集まり、ドラム缶で何かを燃やし、煙が立ち込めている。どんど焼きかなと思ったりしたが、ドラム缶でどんど焼きということはないだろう。まして寺の境内だ。

(長瀞アルプス入口)


(ハイキング道にも雪はない)


(この日陰にかろうじて降雪の跡形)


 「長瀞アルプス入口」の手書き案内板が目に入る。これには宝登山まで2時間と書かれている。今9時半だ。コースタイムなら11時半着となるが、ここまで20分近く長靴で歩いて来たものの、歩きづらく、早々に失敗した思いが先立つ。レッグウォーマーで長靴自体は固定して脱げる心配はないが、甲高足ならともかく甲の部分の隙間の埋め合わせはどうにもならず、足を上げ下げする度にガボッ、ガボッと音を立てる。だから足にフィット感はない。この音で、普通は背後からのハイカーの気配を察するものだが、これに気づいてくれないグループが2つあった。いずれもラストの真後ろをひたひたと歩いていてもわかってくれない。咳払いだけはわざとらしいので避けた。我慢できずに「スミマセン。先ニ行カセテモラッテイイデスカ」と発声して初めて気づかれる有り様ではあったが、これは自分よりかなり高齢のグループで、耳が遠いと言われても詮方ない。黙々と歩きに没頭していれば、前の人の姿しか見えはしまい。これを非難するつもりもない。いずれは同じ側に立つ。もうなりかけているか(笑)。

(巻かずにわざわざ右手に登ったが、時間稼ぎにもならなかった)


(宝登山が見えてくる)


 ざっと15人近くのGB隊と軟弱な5~6人の青少年少女を抜く。先にはポツリポツリのハイカーが見えるだけ。後ろにはだれもいない。どうも歩きのバランスが悪く、ストックを一本出した。歩き勝手が良くなった。さっきまで続いていた息苦しさと、たまに出る背筋の痛みは一気に和らいだ。途中のピークを巻いて進む二人連れも、こちらは巻かずに先の鞍部で追い越した。ここを歩くのはたいした人もいないんだななんて思いながら。それでいて、相変わらずに長靴は音を立てて歩きづらい。

(林道に出る)


(そして抜かれる)


(ここから林道から離れて階段主体の上りになる)


 林道に出た。ご承知のように、長瀞アルプスなんていいながら険しいところはない。せいぜい、自分にはこの林道歩きが応える。別に、ここまで来たら追い抜きにこだわることもない。ここでまたGB隊7~8人を抜いてしまったし、どうせなら、だれにも抜かれずに宝登山に登りたいと思うもの。
 林道歩きであっさりと健脚そうな単独青年に追い越され、ついでにまだ十八、九歳らしき二人連れに抜かれた。これは仕方ない。平地は早足の次元だ。林道とはいえ舗装されている。抜かれたとはいっても、この十八、九組は、距離は離れず、ずっと目の前を山頂まで行くことになった。これには、こちらのちょっとしたスケベ心も動いた。自分の娘たちよりもずっと若いネエちゃんの方の大きなお尻がやけに気になり、つい、離れまいと気張ったところもあった。視界に大きく入れて眺めるだけならセクハラにもなるまい。見上げる写真を撮ってお尻が入り込んだところで風景の一部だ。

(この階段がまた長い)


(ようやく終わったと思ったら)


(まだあった)


(右下が梅園で)


(山頂着)


(かろうじて1センチもない雪が残っていた)


 まぁ、そんな状況で、林道を離れてから、まだかいなと続く階段にあきれながらも、彼氏に遅れて休みがちになる彼女に合わせてこちらも立ち休みをしたりする。メガネに汗が落ちる。その間に、ただ若いだけのネエチャン2~3人を抜いたりしている。こんな歩き、長瀞アルプスだからできることで、人通りの少ない山では警戒されるだけのこと。間を取るか無理して追い越さねばストーカー歩きになる。ちなみに、宝登山にほぼ同時に着いた時には、顔は見ないようした。きっと幻滅するに決まっている。自分にとってのお尻美人は大方がそうだ。山頂に着くと、ハイカーとケーブル利用の物見遊山客の人混みに、そのお尻もまた隠れてしまった。この間、腰の痛みを感じることはなかったのは笑える。
 山頂までアルプス入口から1時間10分。2時間のコースタイムに比較すれば上々出来だ。これも、大きなお尻のご利益かも。

(先ずはロウバイ園へ)


(ちょっと新鮮さがなくなって咲き疲れの感がある)


(これではロウバイなんだかわからないか)


(両神山。梅を入れたかったが適当な場所がなかったし、この先は柵越えになっている)


(せいぜいうまく撮れたのはこの程度だ。周囲が寂しい)


(ロウバイ目当てのハイカーも多かった。ここがゆっくりくつろげる場所かも)


(これも良く撮れたつもりでいる)


(では紅を)


(まだ早くて小さいのか、アップでもよく撮れない)


(せいぜいこの程度)


(見ればわかるが、こちらは白)


(白はこんな感じ)


(白は盛りだったかも)


(武甲山を入れておさらばか)


 まぁ、わんさと人がいるわ。山頂だけはハイカーで、下のロウバイ園はいろんなスタイルの人たちで群れている。登山靴もいれば、スニーカーも、防寒ブーツもいる。さすがに普通の革靴と長靴だけはいない。こんなところで長靴だからと恥じていては満足な観梅もできやしない。気にもしないし、気に留める人もいない。
 山頂下のロウバイ園をゆっくりと回った。チャイニーズやらマレー語系も聞こえる。こんなところに来る外国人は、札幌の雪祭りにキャンセル待ちで行けなかった口なのか、それとも日本在住か。ロウバイは大方終わりかけ。下って行くと、赤が出て来て白も加わる。白の比率は少ないか。赤も白もこれからのようで、時期的なタイミングが悪かったのか、立ち止まってじっくりと見るほどの梅の花の咲きっぷりには出会えなかったが、春が近づいた感じにそれなりに満足。後で知ったが、一角に福寿草が咲いていたらしいが、これは見逃した。拙い文章でいろいろ解説しても伝わるはずもない。それ以前に知識もない。ここは写真だけのアップにしておこう。

(ロープウェイ山頂駅)


(名残惜しく撮る)


 観梅の用事も済んだのでさっさと下山。往路をそのまま下ってもいいが、それでは面白みもないし、御嶽山と天狗山に寄り道したところで感心するほどのものはなかったのが以前の感想だ。敢えて、さらに面白みのないコースを復路にした。林道を下り、登宝山神社に出て140号線をテクテクと役場まで。
 ここは決して、ハイカーのみが歩くところではない。空身のスニーカーも目立つ。むしろそちらが大勢か。ここのケーブルは往復で820円。駐車代は500円。山道でもない、さして苦にもならない歩きで済むのなら、自分でも歩く。

(唯一ここだけ、長靴でのご利益歩き。短区間だし、スニーカーとてここで汚れても上では乾いてしまう)


(林道はかなりの人出だがあった。これはまばらなシーン。ここで秩父鉄道のSLの警笛が聞こえた)


(ここにも丁目石があった)


 GB隊がさも山慣れしたようにショートカットを続け、林道クロスで、長靴のオレを目に入れては、「何だ同じか」と騒ぐ。うっとうしくなったので、景色を見るふりをして間隔を空けた。

(宝登山神社)


(こんなところで時間つぶし。車道歩きの開始を長引かせている)


(車道歩きが始まる)


 宝登山神社に下る。せっかくだからと周辺を回ったが、大した感情は出てこない。やはり失敗したかと思いながら車道歩きになり、迂回しながらも、結局は140号線歩きになってしまった。ここでいつもの余談。登宝山の「登宝」は「ホト」のことかと思うが、神社も含めて、ホトからの由来を感じるものはなかった。
 長靴歩きが苦痛でしょうがなかった。後半部はイライラ歩きになった。車道だからなのか、甲の上の隙間が原因なのか。当初の秩父の山はスパ長でいいかと思っていたが、車道歩きはないに近いにせよ長時間歩きになる。これはちょっと考えなおした方がいいかもしれない。

(役場到着。長靴歩きから解放されてほっとした)


 ようやく左に中学校が見えて役場に到着した。ここで初めての一服。人がこんなに多く、緩やかながらも風が吹いているのではタバコも吸えなかった。都合3時間20分の歩き。まぁそれでも車の往復運転時間よりは多い。予報どおりに天気も良かったし、梅を観ながらの春も楽しめた。こうなると、冬に逆戻りになるような歩きはあまり気が進まなくなってしまった。春の追いかけの方が楽しいのかも。

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2 コメント

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Unknown (HIDEJI)
2019-02-13 21:34:27
たそがれさん、こんばんは。
早速、宝登山に行かれましたね。さすが行動が早いなぁと感服しつつも、たそがれさんには似つかわしくない退屈なルートで、私の稚拙な記事が少なからずとも影響させてしまったとしたら申し訳ない気持ちもあります。しかし前日の腰痛が尾を引いている中で、ペース速いですね。しかも長靴で。足の方は完全復活でしょうか。それとも速いのはネエちゃん効果でしょうか?(笑)
蝋梅はいい按配に見えましたが、人の多さには閉口しますね。そんな長瀞アルプスも、たまにはいいのかもしれませんが、個人的には当初予定されていた秩父の山のバリルートが何処なのか非常に気になりました。
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HIDEJIさん (たそがれオヤジ)
2019-02-14 07:37:26
HIDEJIさん、こんにちは。
長瀞アルプスとはいっても、特別な迂回ルートもとれるわけでもなく、無理にコース外れの歩きをしたとて、たいして面白みはないと思いますよ。オーソドックスにコース歩きをした方が無難でしょう。結局は、この歩きになってしまうのではないですかね。
速いとはいっても、HIDEJIさんの萬福寺からのタイムを見ると、私の方が10分以上、遅れています。元から、俊足とは程遠い歩きですから。コースタイムの設定がノロ過ぎですね。まぁ、ネエチャンのお尻もさることながら、GB隊ばかりだし、それに遅れたら恥だなといった気にはなるし、気持ちもまた急いてくるものです。
宝登山もこの日は天気も良かったし、予想通りの賑わいでしたが、やはり下から登って来た者にとっては、軽装やらロープウェイでさっと観梅目的で来た方を見てしまうと、少しはがっかりもしますけど、その辺は割り切って考えれば…ですかね。
秩父方面は、匂わせのわりにはたいした歩きをねらっていたわけでもありません。あくまでも、これまでの延長ですね。いずれ歩きますけど、もうちょい日が延びてからの方がいいかなといった感じもありますから、近日になるかどうかは気分次第でしょう。稜線に出てから、時間的な関係でこの先はやばいなと思って途中から戻っていたら、せっかく行っても面白くもないし。
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