たそがれオヤジのクタクタ山ある記

主に北関東の山を方向音痴で歩いています。山行計画の参考にされても責任は負いかねます。深慮せず軽く読み流してください。

半月山周辺の紅葉はこれからなのか、終わりかけなのか、はてまたこんなものなのかよくわからなかった。

2022年10月24日 | 日光周辺の山
◎2022年10月19日(水)

歌ヶ浜駐車場(7:48)……茶ノ木平半月峠線歩道入口(8:02)……茶ノ木平展望地(8:52)……狸山(9:45)……半月山(10:39)……展望台(10:49~11:04)……半月峠(11:23)……中禅寺山(11:37)……阿世潟峠(12:06~12:17)……阿世潟(12:30)……歌ヶ浜駐車場(13:30)

 今回の山行で感じたこと。平日なのに日光の中禅寺湖方面は休日並み、いやそれ以上に人と車で混雑していた。山歩き後のドライブで、竜頭の滝周辺では駐車待ちの車で渋滞。滝沿いの歩道を歩く観光客がわんさといる。三本松付近では戦場ヶ原を探索する人の列ができ、湯滝では、遠足らしき小学生を乗せた観光バスが7台、駐車場に入れずに並んでいた。帰りのいろは坂では何度も車の動きが止まった。紅葉の時季だし、まして天気が良かった。日光は平日とはいっても安心はできない観光地のようだ。首都圏から楽に日帰り可能という利便性もあるのだろう。上の中禅寺湖周辺でこうだから、下はどうだったのか。市内を走っていないからわからない。

(歌ヶ浜駐車場で。これを見れば、だれでも期待してしまう。3日後の新聞には「中禅寺湖周辺が見ごろ」とあった)


(社山)


(御大の男体山。結局、すっきりにはならなかった)


 山の方はといえば、まだ7時台なのに歌ヶ浜の駐車場の半分はうまっていて、荷物も手軽な複数の団体さんたちが中禅寺湖周遊歩道に向かって行った。急遽、予定を変更して反対回りに転じたものの、いざ山中に入ると、山登り目的の方は休日並みの人数だったのだろうか、歌ヶ浜から茶ノ木平経由で半月山に向かうと、狸山までだれにも会うことはなかった。
 実は、上野島の向かいから出ている尾根から社山に登ったことがなかった(ような気がする)。中禅寺湖の紅葉見物を兼ねてそれを実行するつもりでいたが、現地で予定外に加えた半月山を先行する形になり、ではと、不本意ながらも上野島尾根は下りで使ってみることになった。結果として、それはなかった。決定的なことがあった。途中で、地図を車の中に置き忘れていた。これではどうにもならない。何やかやと理由付けをして社山まで足は延びなかった。

(まさか、ここから社山に行こうとするとは思いもよらなかった)


(緑混じりだから、早いのか遅いのか、見頃なのかわからない。淡い紅葉ではある)


(ここも。陽は浴びているのだが)


(上がるに連れてきれいになっていく)


(間もなく茶ノ木平)


 茶ノ木平に向かう遊歩道は正確には「茶ノ木平半月峠線」というらしい。入口の看板にそう記されていた。雪のある時期にここを歩いたことがある。9年前の3月。半月山まで行くつもりが、強風と腰までの雪に難儀し、中禅寺湖道路にぶつかったところで、通行止めの車道をワカンのままで下った。それ以来になる。
 自分の記憶の地図では、遊歩道を歩かずとも、茶ノ木平までは尾根通しに行けるはずだが、遊歩道はやたらと尾根を避けて回り込んでは登って行く。階段もあるから、だれでも歩ける歩道だ。尾根上には踏み跡はないが、たいしたヤブでもない。次第にじれったくなりザックから地図を出そうとしたら出てこない。ここで地図を忘れたことに気づいた次第だ。頭の地図が狂っていたらおかしなことになる。律儀に歩道を歩いた。そのお陰かどうかは知らないが、周囲の紅葉は上がるに連れて濃くなり、目を楽しませてくれる。そして、この先の紅葉にも期待した。自然に歩きは遅くなる。少なくとも、歩道歩きの紅葉は楽しめた。
 ところで、上野島尾根はどうすんだ? 地図はファスナー付きの袋にコンパスとともに入れていた。両方なければ歩きようもないが、最悪、GPSを見ながらの歩きという手もある。阿世潟峠に着いてから考えてもいいか。峠と社山とのピストン歩きだけは避けたい。そこまで社山に対して執着はないし、社山に紅葉は期待していない。今日の楽しみは、紅葉見物と歩いたことのない尾根を歩きたいことだけだし、自分には、社山の見どころは、途中で臨む中禅寺湖の圧巻の風景でしかない。

(茶ノ木平)


(展望地から。御大はさっきよりも隠れた)


(石祠スポット)


 茶ノ木平に到着。懐かしい風景だ。自分の場合、日光からよりも足尾側からここに来ることが多く、それも久しく来ていなかった。展望地に向かう。正面の御大はまだ雲で半分隠れている。そのうちに雲は上がるだろう。今日は天気が悪くなることはない。そういえば、ここに石祠があったはず。探したが、文字の消えた御札が3枚、樹の下に置かれているだけだ。石祠は分厚く長年かぶったままのコケの下に潜んでいるのだろう。無理にコケを剥がしたらバチが当たりそうだ。そっとしておこう。それよりも、早いとこ半月山に行って、展望台から八丁出島の様子を見ておきたい。さっさと歩きを再開する。

(次の狸山に向かう)


(ここは赤系が目立つ)


(かつて、ハイトスさんと正面から登ってここに出た)


 標識には「半月山4.4km」とある。結構長い。長いながらも平地が続いて楽だ。その間も紅葉を眺めながら歩いてはいる。茶ノ木平までの紅葉と違って、標高が高いせいか、すでに終わりつつあるのか、色はついてはいるものの、大方がくすんでいる。葉を間近に見ると、穴があいて焼けているし、歩道に落ちている葉は赤い。去年の葉ではあるまい。終わりかけということだろうか。それでも、遠くから見ている分に不満はなく、南からの光があたると、すこぶるとはいかずともきれいだ。
 半月山まで2.6kmの標識。ロープが張られている。ここは見覚えがある。これも9年前。ハイトスさんと足尾の手焼沢を遡行し長手沢を下った際にここの標識に出た。年をとったせいか、何だか思い出話が続いた。蛇足ながら、その一か月半後に、今度はまたハイトスさん、みー猫さんの3人で足尾の黒沢を遡行し、命がけの思いをした後に、中禅寺湖道路を歩いたりしている。ある意味、自分にはこの辺は因縁のスポットかもしれない。

(オレンジ色もきれいだ)


(下って展望台)


(展望台から。展望台とはいっても、電柱やら余計なものが視界に入る)


(狸山はここから)


 下りにかかると右手に中禅寺湖がちらりと見えている。さぞ、賑やかな紅葉かと勝手に考えていたが、何となく寂しい紅葉が続くようになって、下に車道が見えて展望台。展望台とはいっても中禅寺湖とバックの山々が見えるだけだ。ここは半分紅葉。緑と赤の混在だ。これだと、これからなのかなと思ってしまう。余計なことだが、自分が観光行政の担当なら、展望台ではなく、東屋にしたいところだ。9年前の撤退はここから下った。

(ここからまた賑やかになる)


(黄色も出てくる)


(赤と黄色)


(これはきれいだった)


(狸山の電波塔)


(狸山山頂)


 車道をまたいで、向かいの遊歩道に入る。ここには「茶ノ木平遊歩道入口」のバス停があり、路肩に駐車場もあっていきなりの上りになる。特に急でもないが、一時間も歩いていないのに少々きつい。樹々の色づきを見ながら、適当に立ち休みを加えながら登る。ここは赤が主流だ。左手に足尾方面の山が見えた。
 そろそろ狸山のようだ。電波塔が見えている。前にオッチャンが歩いていた。オッチャンを抜いて狸山。オッチャンにかけられた言葉は「地下タビかい?」だった。「金がなくて登山靴が買えないんですよ」の返答には笑われた。オッチャンの話では、前に3人グループの女性たちがいて、さっきのバス停から半月山に登ると言っていたとのこと。3人の姿は見えない。狸山では山頂の標識を写真を撮っただけ。

(狸山からの下りで)


(半月山)


(下の駐車場)


(駐車場から)


(同じく。日光白根と錫ヶ岳が見える)


 半月山らしきピークがかなり高く見えたから、とりあえずは半月山まで我慢して登ってから休みたかった。気持ちが急いてはいるが、つい紅葉に目を奪われ、歩きは遅くなる。この稜線を歩いて思ったことは、ため息が出るほどの紅葉に出会わないこと。そして、紅葉はあくまでも距離を置いて眺めるものだということ。繰り返しになるが、近づけばがっかりする。つまり、目を奪われても、それだけにしておいた方がよい。これは、つまりはもう終焉ということだろう。後で触れるが、22日の新聞一面に、恒例の八丁出島の紅葉写真が掲載されていた。この写真は前日の21日に撮ったものと思われるが、自分が歩いているのはその2日前のことで、解説には、日光の紅葉は標高1269mの中禅寺湖周辺といろは坂上部が見頃とあり、これでは、標高1753mの半月山は既に紅葉は終わったということになる。そんなことは知らずに歩いている。
 狸山を下ると、そのうちに車道が見えてくる。車道には駐車場もある。オッチャンの話に出た3人の女性が駐車場に下るところだった。3番手は遅れがちで、真後ろにいるオレの気配も、スズの鳴り音でも気づいているはずなのに、振り向くこともなく、まして先を譲ることもしない。前の2人は遅れの仲間を振り返っては様子を見ているのだから、こちらの状況は分かっているはず。さりとて声をかけることもしない。おそらく、マナーも知らない初心者なのだろうと判断し、真後ろ2m間隔でずっと下ったが、こんな鈍感な人はどこにもいる。いらついた。耳が聞こえないほどのバアさんでもあるまいに。こちらから追い越しの声でもかければよかったのだろうが、敢えてしなかった。駐車場に着いてようやく3人を追い越した。一般道にこういうハイカーは往々にして多い。3人組と以降、会うことはなかった。
 駐車場からの写真を撮っただけで半月山に向かう。歩き出しから2時間になる。半月山まで休憩の我慢はいいが、次第に休みたくなった。だが、社山まで行くとなると、この先は長い。ゆっくりもしていられない。

 右手前方に八丁出島の先端部が見えた。色づきはあるが、鮮やかとまではいいがたい。この時はまだ早かったのだろうかと思った。それでいて、このあたりから、紅葉はさらにくすんできた。というよりも、赤の単品は目立つが、ササが多くなって、緑色がかなり多く占めている。足尾方面の山並みがちらりと見える。そちらもさほどの紅葉にはなっていない。

(どうやら道を間違えたらしい。すぐ先でハイキング道に合流するが)


 どうも途中からハイキングコースを外してしまったらしい。気がついたら、踏み跡だけの尾根上を歩いていた。本来なら、茶ノ木平までの区間同様に、尾根を巻く道になっていたかと思う。岩場を越えると赤倉山尾根がしっかりと見てとれる。東側の紅葉はほのかなもので、これからのようだ。そのまま下りかけるとハイキングコースに合流していた。半月山もかなり近くなっている。

(ここは殺風景)


(たまに見かける程度になった)


(足尾方面)


(ようやく半月山)


(宮標石)


(主三角点。頭が丸い)


(そして山頂。寂しい山頂。左に山部さんの山名板。地理院三角点も見える。標石がこう続くのも珍しい)


 宮標石を見かけ、主三角點の標石。続いて半月山の山頂に至って三角点標石。だれもいない。展望もない。長い休憩をとるような場所ではない。ここにある山部さんの山名板は健在だ。設置からもう四半世紀以上になるのではなかろうか。後日談になるが、この翌々日に足尾の赤倉山に行き、山部さんの山名板でちょっと混乱した思いをすることになる。

(赤倉山方面。賑やかそうだ)


 長居もせずに展望台に向かう。ちょっとした下りで左手にまた赤倉山尾根が見えた。今度は尾根の西側が見えている。東側に比べて賑やかな色彩になっている。標高からして、半月山はすでに終わりで、この周辺はすでに300m下の1400m付近まで紅葉の見頃は下がっているようだ。何も調べずに半月山に来たはいいが、のんきに遠くから見る分にはきれいだと記しながらも、見頃のピークは少なくとも10日は過ぎていたということのようだ。

(半月山展望台)


(展望台から)


(八丁出島をアップで)


(ついこちらが気になってしまう。盟主様から袈裟丸山までよく見える)


(でも、今はこちらだねぇ)


(アップにしてみる。何だかすごいことになっている気配だが)


 展望台には7人くらいいた。みんな八丁出島を眺めている。それに自分一人が加わった形になるが、八丁出島の色づきはもう数日かなと思いながらも、気になったのは足尾方面で、展望台では、一人、反対の南側だけを眺めていた。足尾はもう、こうなっていたのか。早いとこ行かないと、崩壊した足倉沢左岸のお祭り会場斜面は見られないかもしれないなと気があせった。今日は、日光よりも足尾を先行すべきだったかもしれない。今さら、ここから見に行って戻る元気はない。

(駐車場を入れてしつこく撮った)


(こちらは社山の南東尾根。まだら状だがきれいだ。それに比べて南尾根は紅葉なしか。もしかしたら、これからのカラマツ紅葉かも)


(八丁出島は見えないが、こちらの風景もまたグッド。上野島が見える)


(地下タビでは歩きづらかった)


(半月峠)


 駐車場から登って来る人たちが増えてきた。物見遊山でも新聞やらに出る八丁島の紅葉は日光の紅葉の象徴だろう。展望台は切り上げて半月峠の方に向かう。歩く人はいない。ふと左手を見ると、駐車場越しに見える赤倉山尾根は展望台から以上に圧巻の様相で、そして、社山の南東尾根の斜面にも紅葉の塊が見え、しばらく眺めていた。
 石ゴロの嫌な下り道。とにかく地下タビでは歩きづらいし、石に足をぶつけるとストレートに痛い。単独歩きの2人と出会った。ここの歩きの展望はなかなかだ。日光白根、錫、皇海が丸見えだ。オニイチャン3人組が傍らの平地で景色眺めながら賑やかに食事をしていた。
 半月峠に出ると、今度は登り返し。そろそろきつくなってきた。念のため、今日はヒザサポーターを巻いてきたが、そのサポーターが次第にずり落ちてきている。ズボンの上からサポーターを上げたがすぐに落ちる。役立たず。さして支障はないからそのままで登った。そもそも、サポーターを買うにあたって、MにするかLにするかで迷った。ヒザ回りの寸法が両方ともに該当していたからLにした。これが失敗したようだが、後日に赤倉山に登った時には、思い切って上げて巻いたらずり落ちはしなかった。当て方の問題だったらしい。
 右手に中禅寺湖と上野島が見えてきた。ここの下りはとにかくしんどい。

 半月峠に着いて少々迷った。社山どころではないようだ。意識はしていなかったが、かなりバテていた。腹も空いていた。半月峠への下りに気を遣って歩いたせいか応えた。ただ、まだ社山は意識の内にあったので、水を飲んで我慢した。食事をするなら阿世潟峠でいい。ここから狸窪に下ったことはない。展望台からここまで紅葉は見るべきほどのものはなく、足尾の山方面だけが気になっていた。ここから下って、中禅寺湖の遊歩道で紅葉を楽しむのが正解かなと思ったりもしたが、まだ上野島尾根には未練があり、GPS頼りで下るつもりになっていた。少し休んで、ザックからGPSを取り出した。画面は消えていた。電池切れ。電池を交換しようとしたが、肝心の電池は地図袋に入れていたことに気づいた。スマホに『山と高原地図』を入れてはいた。等高線は20m間隔の地図だから、初めて歩く尾根には不安で使えない。もとより方向音痴だから、コンパスと地図がなければどうにもならない。ダメだなこりゃ。それ以前に、社山まで登る体力と気力すらないようで、意識的に避けようとした感はある。だが、ここで狸窪に下るのでは弱体というか、軟弱過ぎはしないか。まして、明瞭な一般登山道歩きだ。せめて阿世潟峠まで行ってから下ることにしよう。

(中禅寺山へ。一気に紅葉が少なくなった)


(たまに見かけるが、あまり見られたものではない)


(中禅寺山)


 また登り返し。正面の中禅寺山は壁のように感じる。何とか中禅寺山に着いた。すでに言い訳はともかく、余力がないので上野島尾根はあきらめている。ここからはもう下りだけだ。そう思うとほっとした。ここはただの通過点。10年前、赤倉山から半月峠に出て、ここから登山道からは離れて足尾に下ろうとして烏ケ森さんと出会い、一緒に南西尾根を下った。また、昔の話になってしまった。
 もう紅葉もくすんでいる。見慣れてしまったというか、それでも赤い色には目が向いてしまうし、足尾方面の山の風景にはつい立ち止まる。紅葉も、遠くから見てきれいならそれで十分なことで、間近に見れば難癖が出てしまう。おそらくは山の紅葉はどこでも同じようなものだろうが、例えば、街中の寺で見るようなモミジの美しさというものは、山ではあまり接することはできないほどの完璧なものだったりする。葉に穴が空いたり、焼けていたりすることはない。どこから違いが出てくるものなのだろうか。

(社山を正面に見ながらの下り)


(これもしつこいか。南東尾根)


(アップで)


(こうして見ると、岩の中倉山尾根もさることながら備前楯も存在感がある)


(ようやく本日の終点になってしまった阿世潟峠)


 くだらないことばかり記したが阿世潟峠に到着。取りあえずはほっとしてランチタイムにして、食後のタバコを吸っていたら、社山からオバチャンが下って来た。べらんめえのオバチャンに「これから社山かい?」と聞かれたので、「ここから下りますよ。社山まではきつそうだし」と答えると、「私なんか、半月山下の駐車場から2時間で行けたよ。あんたも行きなよ」と言われ、「お気をつけて」で別れたが、元気なオバチャンもいるものだ。ここから社山の往復歩きをしたところで自分にはあまり収穫がありそうもない。せいぜい、足尾側の南東尾根と中禅寺湖方面の景色だけだ。ともにここまですでに眺めている。地図とコンパスを持っていたところで果たして上野島尾根を下れたろうか。おそらくはここに戻って来ることになったかもしれない。

 休んでいたら疲れも増してきた。ハイカーが多そうだったからと、半月山経由にしたのが失敗だった。予定通りに上野島尾根を登って、ここの阿世潟峠から下っていたら問題はなかったかもしれない。上りなら、地図に頼らずとも、尾根通しに歩けたろう。未練は大ありだがいずれ改めての話だ。ここのところ山行の回数だけは多いとはいえ大方は短時間歩きで、ここまでの4時間オーバーの歩きに、さらに標高差400mの追加は無理というもの。若い頃なら何ともなかったろうが、ここ10年で体力はかなり衰えている。すでに峠からの下りの選択に悩むことはなかった。

(阿世潟峠を下って)


(阿世潟)


(歌ヶ浜からここまで歩いて来る人はいないようだ。だれもいない)


(中禅寺湖沿いにさわやかな紅葉は続いたが、鮮やかなものはなかった。これからか)


(八丁出島の西側)


(赤はかなり焼けている)


(これが八丁出島の東側)


(湖岸を入れてみて)


(ストレートに撮らなきゃ明暗できれいに見える)


 あっという間に阿世潟に着いた。あとは湖岸遊歩道を歩くだけ。ここまで来る人はあまりいないのか、人の姿は見えない。何となく足は重くなっている。歌ヶ浜までは3.1kmの標識。一時間ほどだろうか。ここの歩道沿線の紅葉を見ながらとぼとぼ歩くのもいいかと思ったが、足を止めて見入るほどの紅葉はない。何だか拍子抜けの形になってしまった。
 八丁出島が見えてくる。島の紅葉は湖面沿いはきれいだが上の方はまだまだの気配。ここを過ぎて、南側から見ると、島の東側はそれなりに上まできれいになっている。陽当たりのせいもあるだろうが、上から見たよりも色は濃い。島全体が彩るのはあと数日だろうか。

(そろそろ歌ヶ浜も近い)


(つい撮ってしまう)


(こういうのも珍しい)


(この日一番の黄色だったかも)


(駐車場に戻った。疲れた。紅葉の見疲れといったところか)


 ゲートを越えると、イタリアやらイギリス大使館の旧別荘で出て来て、探索する人も多くなった。ちょっとした散歩には良いかもしれない。
 歌ヶ浜の駐車場に到着。観光バスの駐車も目立っているし、普通車は入口付近で空きを待機している。つい、今日は休日だったっけと思ってしまった。しかしながら、久しぶりの6時間歩きには疲れた。つい最近まではこんなものではなかったのだが、やはり年のせいかなあ。以前は8時間歩きも平気だったが、今は想定もできない状態になっている。

 このまま帰ってもよかったが、時間はまだ早い。せめて、竜頭の滝を下なり上からでも歩道を歩きながら見てもいいかと思い奥日光の方に向かった。車の流れは悪かった。ネックは竜頭の滝駐車場待ちのようだ。ここを右折しようとする車でつかえている。左の臨時駐車場に入れればよいだけのことで、よほどに歩くのを嫌って、茶屋から眺めて済ませようとする観光客が多いようだ。そんなに混んでいるならと、上の駐車場に向かったが、ここも満車。竜頭の滝はあきらめ、湯滝に向かった。少しは車の流れもよくなったが、湯滝の駐車場に入ろうとしたら、入口の駐車場誘導係に、もう入れないと言われて引き返す。確かに駐車待ちの観光バスが並んでいた。引き返すにもここまで来た以上は、その辺に車を置くしかなく、駐車禁止の看板があったところに路肩を越えて駐車した。軽だし、これなら邪魔にもなるまい。どうせ短時間だ。駐車誘導係のオッサンたちの連絡がどうなっているのか。滝に向かうと、普通車の駐車スペースはかなり空いていた。有料駐車場なのに、バスにかまけて全体を見られないのでは使いようもない働きぶりのようだ。無線で連絡し合っていたようだったが、相方も同じようなものか。こんなのでは大事な売り上げも落とす。一台500円。これは大きい。

(湯滝。手前の葉がもっと色づいていたら、滝もきれいだろうに)


(縦にしてもこれが限度。本日はコンデジだったし)


(横から)


(何せこれではねぇ)


 湯滝は小学生だらけだった。展望台から湯滝をバックに6人交代で写真に収めている。これでは写真も撮れる状態ではないが、何とか慌ただしく写真だけは撮ったものの、滝全体をカメラに入れようとしたが、展望台の奥まで小学生がいっぱいで行けず、半端な写真撮りで終わってしまった。
 もういいか。どこに行っても混んでいる。帰ることにした。さりとて車の流れはスムーズにはいかず、いろは坂が終わって、122号線の足尾方面に右折するまでつかえつかえの流れになっていた。この時季の日光はどうにもならないようだ。以前、観光バスがカーブをうまく曲がれず、カーブの都度に、ガイドさんが下車しては誘導していたことがあった。こちらは路線バスに乗っていたが、これにイラついた運転手さんが観光バスを追い越した。バスの車内では拍手が起こった。そんなことを思い出した。もう40年以上前のことだ。

(参考。八丁出島の22日付けの新聞記事。島が反対に写っているところからして、展望台からの写真ではなく、ドローン撮影したものかと思われる)


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2 コメント

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Unknown (ぶなじろう)
2022-10-27 14:26:30
今日は。
八丁出島の写真を見る限り、まだ最盛期とは思われませんねぇ~。自分も何年か前にテレビで「中禅寺湖が見頃」と言っていたので行ってみたところ、ほとんど青葉で赤いのはツツジだけという事がありました。その翌週は見事に紅葉していました。
足尾側のボンボンはソコソコ色づいているようですね。南東尾根はたそがれさんの先駆的お歩きに刺激されて後追いしたことをよく覚えています。あの頃は歩けたなぁ~と思います。でも、茶ノ木平~半月山~社山は結構キツイです。10年前の自分では、すでに論外レベルでした。
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ぶなじろうさん (たそがれオヤジ)
2022-10-27 16:42:03
ぶなじろうさん、コメントありがとうございます。
紅葉に精通されたぶなじろうさんのこと。八丁出島の紅葉は最盛期ではありませんか。やはりそうでしょうね。写真映りの関係もあるでしょうけど、島の湖面沿いはともかく、やけに緑が目立ち、果たして3日後に新聞に掲載するほどに見頃になるものか怪しいものだなとは思いました。
この2日後にそのボンボンを見に行きましたが、一部を除いてさしてボンボンは感じなかったですよ。そんなものかもしれませんね。遠くからならきれいに見えるものです。
社山の南東尾根やら南尾根は、今の自分には無理な話だと思っています。せいぜい5~6時間歩きなら可能でしょうが。本音のところでは社山も阿世潟峠からのピストンになってもよかったのです。でも、無理にそれをやったとしても、おそらくは最初のピークで戻る羽目になったかと思います。今は、気力に伴わない体力で歩いているようなものです。
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