Road to 50’s ~50歳への道~

ナイスな50歳になるための日記

カウントダウン

息子からの手紙

2009年11月28日 22時18分28秒 | Weblog
前回のエントリで、今日は41回目の誕生日だということを書いたので、それ以外に誕生日関連でエントリするつもりはなかったのですが、うれしいことがあったので、やっぱり、誕生日ネタでエントリしますw。(スイマセン)

今日は、通常通り仕事でしたw。

家に帰っても、特にイベントは何もありませんでしたが、食事前にメールをチェックしようとPCを立ち上げようと思ったらPCの脇に白い封筒がおいてありました。

中をあけてみると息子からの手紙です。

文面は
「この前は星の砂をくれてありがとう。また今度キャッチボールしようね。今日、(野球の)しあいかったよ。はじめてヒットうったよ。」

うれしくて泣きそうになりました。

居間に行って、手紙のお礼と、試合で初ヒットを打ったことを目一杯ほめてあげました。

最近は、いやなことばかりで、へこんでいましたが、これでまた、家族のために奮起する気持ちがわいてきました。

息子よ、生まれてきてくれて本当にありがとう。
これからも、やさしく、伸び伸びと育ってくれ。

お父さんもがんばるぜっ。

ではでは。

追伸:
カミさんからは、朝、「誕生日おめでと。」(ボソ)と一言頂戴しました。
で、このエントリを書き終えた直後に、「プレゼントは後日届くから。。」(ボソ)
とお言葉を頂戴しましたw。(感情表現不器用だなぁw)まだ、家族の一員と認識してくれていただけで感謝です。

受験直後の行動と心の動き

2009年11月28日 01時04分13秒 | Weblog
今日は、41歳の誕生日!!(多分家族はすっかり忘れているだろうな。。w)

若者だった時、41歳などという年齢の自分は想像できませんでしたが
結局、中身はあまり変わっていないなと感じる今日、このごろです。

丁度、受験時の行動と心の動きを書き終わったので、今日という記念日にw、受験直後の行動と心の動きを述べようと思います。受験中と違って緊迫感はないので、あしからずw。

【ご来訪いただいた方へ】
メリハリの無い、冗長な文章です。あくまでも記録としての位置づけですので、以下の文を読まれるという珍しい方は、あらかじめご了承くださいませ。

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試験終了直後、ブログで知り合った受験仲間(Cotaさんやキッチェさん、のりさん、ゆずこしょうさん、NOAさんなど)の皆さん、勉強会の仲間(Bozさんなど)やML勉強会関連の仲間(クラクラさんやtoshipさん、akubinさん、fcさん、キタジョさんなど)たちはどうだったのかなぁなどと漠然とした想いが押し寄せてきました。

みんな、力を出し切ったに違いないと思いつつ、目の前で興奮気味に語るjourney氏に注意を戻しました。

journey氏はブログ上で知り合い、リアルでも何回か飲んだり会合した仲であり、自分が独学に近い状態で受験生生活を送る上での精神的支柱とさせていただいた相手の一人です。

彼は年齢的には私よりもはるかに若いですが、人生の濃さでは私をはるかに凌ぐ漢です。そんな彼と、よりによって同じ部屋で受験することになろうとは夢にも思っていませんでした。

そんな偶然があったわけなので当然、受験後はサシ呑みしようと思っていました。
ただ、journey氏は大事な奥様が家で待っているし、私も末席に所属しているNancy会長が主催する弱小企業診断士勉強会の打ち上げに参加する予定だったので、ちょっと難しいかなと思っていたのですが、終了直後に握手したとき、どちらからともなく「じゃ、ちょろっと行きますか」ということになり、とてもうれしくなりました。

教室から出て、激混みなエレベータを避け、フォーラム8の長い非常階段を降りる間は当然ながら事例談義となりました。

彼は、事例Ⅱと事例Ⅳをしきりに気にしていました。私は、事例Ⅲと事例Ⅳでやっちまったかもしれないという話をしていました。階段の中では、周りが妙に静かで、自分達2人だけがしゃべっているかのような錯覚に陥りました。

下まで降りて、出口へ向かう間、多数の受験生が入り口で溜まっていました。

出口でjourney氏がTACのM先生を見つけ、受験報告をしている間、私は知り合いがいるかなぁときょろきょろしましたが、残念ながら誰もいませんでした。

その後、journey氏はtoship氏にTELしていたので、私も電話を替わり、健闘をたたえあいました。

その後、2人で道玄坂付近の焼鳥屋へ入りました。店名は覚えていないのですが、昭和40年代創業と書いてあった気がします。

17時過ぎなのに、店内は結構混んでいたので、カウンターに座らせてもらいました。

Journey氏は奥様が待っているので、あくまでも「ちょろっとね」という合意の上で席に座ったのですがw、やっぱり、診断士を目指すもの同士、話はつきません。

試験問題の講評もしましたが、後半は互いの近況報告や自分の考える将来像などに話が及びました。

彼も、今年は職場環境が変わり、いろいろ大変だったようですが、非常に充実しているとのことで、言葉に力がみなぎっていました。

彼の話を聞いていると、その壮大さに驚きつつ、うらやましい気持ちも湧き上がりながら、「自分ももっと器の大きな人間になりたい」という気持ちが強まりました。

焼鳥もとてもおいしく、後半はホッピーをやりながら、いい気分になり、約1.5時間が経過していました。

Journeyさんが、「madさん、そろそろ行かないとまずいんじゃないですか?」と言ってくれたので、「じゃ、そろそろ行こうか。。。journey氏も弱小の打ち上げ来る?」と水を向けると、「ロンドン3もくるなら、ちょっと顔出して行こうかな」とのこと。

全然「ちょろっと」じゃなくなりましたw。(奥様すいませんでした。)

で、渋谷から銀座線で神田まで移動。

歩いている途中に、journey氏はNoirさんにTELし、受験報告。おそらく、NoirさんはNEXT勉強会の打ち上げに出ていたのかなと思います。

神田でちょっと迷いつつ、私は大阪に引っ越したNancyさんにTELし、受験報告をしました。たまたま、Nancyさんも大阪でtakeshiさんたちと飲んでいたようでしたので、勉強でお世話になったtakeshiさんへもお礼することができました。

そうこうするうちに、会場へ到着。

1次試験終了後の打ち上げ以来、久々に勉強会の仲間と会いました。相変わらずの面子と盛り上がりでした。

私はリアル勉強会にはほとんど参加できておらず、MLで参加する程度なのですが、いつもどおり受け入れてくれました。なんか、自分の家に帰ってきたような気がしました。

一人一人と挨拶し、Bozさんとがっちり握手。「お疲れお疲れ」とお互いの健闘をたたえあいました。

みんなそれぞれ、充実した顔をしていました。

うちの勉強会はみんな個性があり、診断士試験を単なる試験と捉えず、診断士にふさわしい資質を備えるために勉強をしているんだという意識が高いメンバーです。

今年の勉強会メンバーは例年以上にリアル勉強会への参加も多く、結束が強く、みんなそれぞれ優秀なので、今年は何人かの合格者が期待できるのではないかなと思いました。

Journey氏もうまく溶け込んでくれて、親睦を深めてくれたと思います。Journey氏は奥様に会うために途中退席されました。付き合ってくれてありがとうございました~。

飲み会では、席を替えながら、勉強方法や事例問題に関して、熱く語っていました。
しばらくして、お開きの時間になりました。最後に、1年の締めくくりとして、3本締めを行い、解散しました。

で、私はいい気分で岐路につきました。開放感なのか酔っ払っているからなのかわかりませんが、自然とニヤニヤしてしまいました。(キモッ)

角刈りの図体のでかい男が一人でニヤニヤしているのは非常に危険な雰囲気を醸し出しますので、マスクをしましたw。

戦いの後はアドレナリンが出ているので疲れは感じていませんでしたが、段々と疲れが出てきて、電車で座ると池袋まで爆睡してしまいました。

こうして、自分の平成21年度中小企業診断士試験 2次筆記試験が終了しました。

長い1日でした。。。。。。

いまさらですが、受験された皆様、お疲れ様でした。

あとは果報を寝て待ちましょう~。

ではでは。

結果発表後の報告へつづく。。。。

受験時の行動と心の動き(第12回)

2009年11月25日 20時39分15秒 | Weblog
今日は、いよいよ、魔の事例Ⅳの取組み状況(解答作成+与件文読解)とその時点での心の動きを書こうと思います。事例Ⅳは、事例Ⅰ~Ⅲとは取り組み順序が異なり、解答作成と与件文読解を同時に行っています。

【ご来訪いただいた方へ】
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設問分解が終了した段階で約15分経過でした。

事例Ⅰ~Ⅲは、この後、与件文読解を行っていましたが、事例Ⅳは前述したとおり、第2~4問の数値的傾向が事例のストーリーに大きく影響するため、自分は先に第2~第4問の計算を行い、周辺を固めてから与件文を読解し、それを踏まえて第2~第4問の文章問題を解き、最後に第1問を解答するという段取りとすることに決めていました。

第2問~第4問のうち、設問分解時にぱっと見て最も簡単そうだったのは第4問でした。また、第4問は、問われている内容が与件文を盛り込まなくても解答できる内容だったので、まず、第4問から解答しようと決めました。

そして、次に解けそうなのは損益分岐点分析の第3問でした。損益分岐点分析は財務問題の中でも比較的得意な分野だったからです。ただし、情報が巧妙に配置されていることから、今までの損益分岐点分析よりも苦労しそうなので、第4問よりは難易度が高いと判断しました。

第2問は設問分解時に、期待値計算であることまでは把握しましたが、「税引前自己資本利益率」という耳慣れないものを問われていたので、時間がかかると判断し、3つの大問の中では最後に解こうと考えました。

■計算問題&解答作成
▽第4問
 ・設問1
  1ドル100円、500万ドルで為替予約したのに、実際の売上げは430万ドルで、上期末の為替レートは1ドル102円という状況です。

上期終了段階で本来手に入る円は102円×430万ドル=438、600千円
為替予約しちゃったので、実際に手に入るのは100円×430万ドル=430,000千円。・・・・・①

その差額は▲8,600千円。

また、残り70万ドル分も102円で売ったら71,400千円。
為替予約しちゃったので、実際に手に入るのは70,000千円。
差額は▲1,400千円。
差額の総合計は、▲10,000千円

 というプロセスで考えていたのですが、①のところで計算間違えし、

解答は▲4,000千円(死OTZ)
 どっちにしろ、機会損失を損失に含んでしまっている段階で間違いなのですが、それに計算ミスが加わる情けなさ。
 
・設問2
 どのようなオプションを用いるべきか?という問いには、設問分解時にも考えていましたが、ドルを売りたいので、プットオプションを選択選択しました。
 次に、1ドル100円で決済したいので、途中で洗い替えが発生しないヨーロピアンオプションを選ぶべきと考えました。
 50文字なので、これぐらいの要素しか入らないと思い、以下のような解答を書きました。
 また、オプションを用いた場合の長所と短所を100字で答える必要もありました。為替予約と比較したオプションの長所短所かとも思いましたが、ぱっと答えが思い浮かばないのと、シチュエーションを考えると、社長にオプションを説明すると思えば、オプション自体の長所短所を述べた方が適当だろうと判断しました。

【再現解答】
 a)
決済日に1ドル100円のヨーロピアンオプションのドルプットオプションを購入するべきである。

b)
長所は 決済日に為替市場が1ドル100円より円安の場合、権利を行使せず市場で売却する事ができ、円高の場合、権利を行使しリスクをヘッジできる点である。短所は、プレミアムを支払う必要がある点である。


▽第3問
 ・設問1
  まず、もっとも簡単なa)からはじめました。
平成20年度の損益分岐点売上高が問われています。
設問分解時にも気がつきましたが、第3問の設問文に基づけば、経常利益ベースの損益分岐点分析を行うべき問題です。

  経常利益ベースの損益分岐点売上高算出の公式は営業利益ベースでもおなじみの
損益分岐点売上高―(変動費÷売上高)×損益分岐点売上高―固定費=0
  です。

  次に、原価の中に変動費があることを忘れないようにしながら固定費と変動費の分類を行いました。

  固定費=売上原価(1598百万)+販管費(931百万円)+営業外損益(208-3百万円)=2734
  変動費=売上原価(2606百万)
  これを上記公式に当てはめると

  損益分岐点売上高-(2606÷5611)×損益分岐点売上高-2734=0
  0.53555515951×損益分岐点売上高=2734
  損益分岐点売上高=2734÷0.53555515951=5104.983・・
  
  【再現答案】
a)5,105百万円
  うぅぅかろうじて正解!! 何度もやっておいてよかったw。

  続けて、b)に着手。
  本社を売却した場合、売上高が20%マイナス。
  計算過程の小数点以下は、平成19年度の損益分岐点分析の時に、切り捨てて計算してしまい、間違えてしまったので、最後の解答を出すまではまるめないことにしていました。
  変動費は売上に連動して変動する費用ですから、売上高が20%減少したら、変動費も20%減少すると考え、計算に反映ました。


  売上高   5611百万×0.8=4488.8百万
  売上原価  固定部分1598百万+変動部分(2606百万×0.8)=-3682.8百万
  売上総利益 806百万
販管費   固定―931百万
  営業利益  ―125百万
営業外損益 固定―205百万
  経常利益  ―330百万

  【再現答案】 -330百万円
   うう、これもなんとか正解。正解はここまでw。

ちなみに、自分は、計算するとき、費用の場合は必ず(-)マイナス記号をつけます。理由は、計算途中で費用であることを忘れ、間違えて足してしまう可能性を防止するためです。当たり前のようですが、気をつけるだけで、凡ミスは減少しました。

 ・設問2
  まずは、a)の本社を売却した場合の損益分岐点売上高を計算しました。
  
  本社を売却すると何がどうなるのか?に着目して、第3問の設問文を再度読み直しました。売却した場合の情報が載っていません。「おいおい、どこにあるんだ?wこういうときは与件文か。。。。」と思い、与件文を上から下までざざっと眺めました。
  
  そうすると、第4段落にわんさか書いてありました。
  売却すると
① 18億円分の負債を返済⇒18億円分の支払利息が減少する
⇒負債は長短借入合計2289百万円-1800百万円=489百万
⇒支払利息は39.12百万になる。(この考えが間違ってますな)
② オフィス賃借料が増加する⇒4500万円
③ 管理業務のアウトソーシング⇒6000万円
④ 販売管理費が減少⇒3億円

  売上高は本社を売却してもしなくても20%減少する。
売上高:4488.8百万円
  売上原価:-(1598百万円+2084.8百万円)=-3682.8百万円
  販管費:―(931百万円+60百万円-300百万円)=-691百万円
  売上総利益:115百万円
 営業外損益:3百万-39.12百万+45百万(家賃)=36.12百万-45百万=-8.88百万
 ↑このとき、本社ビルは人に貸して、45百万の営業外収益があると思っていました。
 固定費:-(1598百万+691百万+9百万)=2280百万
 変動費:-(2084.8百万)

 以上の数値を、損益分岐点売上高分析公式へ代入
損益分岐点売上高-(2085百万÷4489百万)×損益分岐点売上高―2280百万=0
↑小数点以下をそのままにするとかえらそうなこと言っておいて、このプロセスでは切り上げちゃってるし・・・「だめだこりゃ。」(byいかりや長介)

0.53555515951×損益分岐点売上高=2280
損益分岐点売上高=4257.25

【再現答案】
a)4257百万円 ※
  ※解答用紙から書き写したはずなので、多分、上記の解答を書いたと思うのですが、メモ用紙には、あとから計算しなおした形跡があり、それに基づけば、解答は4472百万円になるのであっている可能性もなきしもあらずです。(ほぼ絶望ですがw)

次に、b)の営業レバレッジの変化と変化のD社業績への影響に着手しました。
設問分解時に、営業レバレッジ=限界利益÷営業利益と考えましたが、損益分岐点売上高を経常利益ベースで行っているので、限界利益÷経常利益でもいいのかなと勝手に解釈し経常利益で考えました。

また、何と比較した結果なのかがよくわからなくなってしまい、結局、本社を売却しなかった場合とした場合の比較と解釈しました。受験機関は、平成20年度との比較で解答しているケース多いので、自分の解答は間違ってますね。ま、しょうがない。

  自分の解釈に基づくと、限界利益=売上高―変動費ですから、本設問においては、本社売却をしようがしまいが、限界利益は正であると考え、一方、経常利益も営業利益も本社売却をしなかった場合は負、した場合は正となるため、営業レバレッジ係数は負から正に変化すると考えました。
  本当は、もっと、損益分岐点分析っぽく、書きたかったのですが、頭が回らず、そのままのコメントになってしまいました。


  【再現答案】
   営業レバレッジは負から正へ変化する。業績への影響は、売上原価の変動費率は変動しない一方、本社売却に伴う負債の返済で支払利息が減少、販管費減少などの固定費が減少し、利益率が向上することである。
 
   比較対照があっていても、今見ると、この解答は、全然、レバレッジについて述べていないので、ダメですね。(泣)

さて、第4問、第3問と解答が完了した段階で、約50分経過していました。通過時間としては、若干押し込まれているものの、まぁまぁです。残すは、第2問と第1問。

この時点では「残り時間を考えればまだまだ大丈夫。第1問にしっかりと時間をかけて、見直す時間もとろう」などと考えていました。

▽第2問
・設問1
 まずは、計算問題の設問1から。平成21年度の税引前自己資本利益率の期待値を求める問題です。

 計算方法は、前年並みの場合の税引前自己資本利益率×0.5+景気が減速した場合の税引前自己資本利益率×0.5であるということまではわかりました。

 でも、税引前自己資本利益率をどうやって計算していいかがどうしてもわかりません。(汗)しょうがないので、本社を売却しない場合で景気が減少した場合の税引前利益を第3問で計算した経常利益の▲330百万円、自己資本を平成20年度の純資産1281百万とし、税引前自己資本利益率▲0.2576・・・を算出しました。
 次に、本社売却をしない場合で景気が変動しない場合の経常利益を平成20年度の税引前当期純利益271百万、自己資本を平成20年度の純資産1281百万とし、税引前自己資本利益率0.2155・・・を算出しました。
 それぞれの自己資本利益率に0.5をかけて合計したら、▲0.023028になるのでそれを答えにしたつもりだったのですが(どちらにしろ間違っていますが)、解答用紙には-2.91%と書いたようです。
 ここの部分は記憶がまったくありません。とにかくパニックになりつつも、「なんとか数字だけは埋めよう!!」という気持ちでした。

 【再現解答】
  -2.91%

・設問2
 つぎに設問2に取り掛かりました。残り時間は、設問1でパニックになってしまったせいで、12分ぐらいしかありません!!(滝汗)

 設問分解の時、「バラツキ=標準偏差など」と考えましたが、計算している時間はありません。「土地を売却して負債を全額返済するのだから、第3問設問2の時に計算した経常利益9百万円(これも間違っていると思いますが)が使える!!これを使うしかない」と思いました。
 
 脳内で勝手に、「バラツキ=偏差 なら、正か負かという表現もなんとか使えるかも」と解釈し(勝手すぎるTT)、土地を売却しない場合に比べて、バラツキは少なくなると考え(これも間違った考えですね)以下のような解答をなぐり書きましたw。
 「とにかく埋めよう!!」の一心です。

【再現解答】
税引前自己利益率のバラツキは負から正へ変化する。理由は、①本社売却で販管費が3億円削減され営業利益が拡大する、②18億円のCFを全額負債返済に充てた事で、支払利息が圧縮され経常利益が拡大するなどである。

時計を見ると、残り時間が3分半です。@@;

まだ与件文もじっくり読んでないのに!!!

ここで「絶望君」がやってきました。

「もうだめか・・・」

と同時に、

「いや、最後の1秒まで書け!!!」という、内なる声が聞こえました。これまでお世話になった方々や一緒に勉強した仲間の顔が見えたような気がしました。

迷っている暇はありません。

▽第1問

与件文をザザザッっと斜め読みして、第一段落の長所っぽいところにピンクマーカー、第2、第3段落の問題点っぽいところに青マーカーを引きました。

長所っぽいところをみると、自社製品に定評を有していて、技術力の高さからOEM生産も受託しているとありましたから、営業力が強いと考え、迷わず、経営指標の1つめは「売上高対売上総利益率」に決定。時間も無いので、ささっと計算し、数値も埋めました。記載内容は、長所はOEMなどの収入で収益性が高い点、その原因は技術力が高いという流れにしました。

記述内容は、「与件文をそのまま使ってやれ」と思い、ほぼ抜き出しで書きました。書き方で注意したのは、問われているのが長所・短所が生じた「原因」なので、長所・短所は結果として切り分けて書くことでした。

次に短所。青いマーカーのところを見ると、2つの問題点っぽいものが書いてありました。1つは、スポーツウェアの売上高が景気変動の影響を受けやすいがそれに対する対応力が弱いという点、2つめは隣地の中古不動産を買い増してきたという点でした。

これだけではよくわからないので、前者は与件文第2段落の「経営上の大きなリスクになっている」という部分と第2、第3問を踏まえて、支払利息増加による利益圧迫や返済不能リスク上昇、原因を負債依存の体質にしようと思いました。なので、指標は自己資本比率とし、ささっと計算して、埋めました。

後者は、固定資産のふくらみが経営効率を下げていることを指摘すべきなんだろうと考え、迷わず、固定資産回転率にしました。有形固定資産回転率でもいいのですが、早く計算できる固定資産回転率を選びました。

これも与件文第3段落で本社周辺の再開発で本社の土地を高く売れる可能性があり、固定資産を有効に使えるようなことが書いてあったこと、第2問、第3問で「本社を売却し18億円のCFを得て」という部分踏まえて、短所は固定資産が売上高向上に貢献せず、効率性が下がったとし、その原因は与件文を生かして、「中古不動産を買い増しで事業拡大にしたこと」にしました。

自分でも信じられませんが、3分でここまで頭と手が回転しました。今やれといわれても無理ですw。

3分でこの解答なら、まあいいかなと思います。


【再現解答】
売上高対売上総利益率 25.08%
長所の原因は、D社が高い縫製加工技術を保有している事である。結果、Y社からOEM生産を受託し安定的売上高確保で収益性が高い。

自己資本比率 25.56%
短所の原因は、D社が資金調達を借入金に依存している事である。結果、支払利息増加による利益圧迫や返済不能リスク上昇を招いた。

固定資産回転率 2.38回
短所の原因は、中古不動産を買い増しで事業拡大にした事である。結果、固定資産が売上高向上に貢献せず、効率性が低下した。





最後の1文字を書き終えた瞬間、「はいっやめっ」の声。

一瞬、魂が幽体離脱しそうになり、腰が抜けるかと思いました(泣)

その後、「おわったぁぁぁぁぁ」という開放感がやってきました。

また、最後の第1問を3分で書くことができた達成感で、他の部分の出来はどうでもよくなっていましたw。


しばらく放心した後、机の上の消しゴムかすを片付け、筆記用具を片付けました。

そうしているうちに、一足先に片付けを終えたjourney氏が近づいてきました。彼も、興奮を抑えられないような様子でした。

まず、「お疲れさん!!!」とお互いがっちり握手しました。彼も私も1年間いろいろ有りながら、何とか試験を受験し、全ての力を出し切ったということだけは間違いない顔をしていたような気がします。

一言二言、試験に関する感想を述べた後、「ちょろっと(呑みに)行こうか。」となりました。

journey氏とのサシ呑み&勉強会の打ち上げは

第13回へつづく。。。。

受験時の行動と心の動き(第11回)

2009年11月22日 01時39分25秒 | Weblog
今日は、いよいよ、魔の事例Ⅳの取組み状況(設問分解部分)とその時点での心の動きを書こうと思います。

【ご来訪いただいた方へ】
メリハリの無い、冗長な文章です。あくまでも記録としての位置づけですので、以下の文を読まれるという珍しい方は、あらかじめご了承くださいませ。

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いよいよ最後です。

体調と脳の状態を活性化すべく、ちょっと長めにリフレッシュタイムを取りました。酸素を吸って、伸びをして、そとの空気を吸って、トイレもすませて、席に着きました。

事例Ⅳは、昨年度が非常に難しかったので、今年は例年並に戻ってほしいなと思っていました。もし、例年並になれば、過去問の傾向から、H13やH14、H15辺りで問われていた論点が出るのではないかなと予測をしていました。

具体的には、第1問で事例企業のB/S、P/L上の問題点やその原因が問われ、第2問でCF計算によるキャッシュの状況分析か、CVP分析による収益構造上の問題点を問われる。で、それらの問題点の原因が、第3問や第4問で問われて解決策を求められるというパターンかなと。

で、第3問や第4問は、海外取引が増えている昨今なので、H14の為替取引かオプション取引、または期待値計算による事業の選択などが最有力候補かなと思っていました。

やっぱ、昨年みたいに、大半の受験生が計算に時間をとられ、「事例企業をどうしたらよくできるか」という点をあまり考えさせない問題は本質的ではないのでは?とも思っていました。できれば今年は例年のような由緒正しき事例Ⅳになってほしいという気持ちもありました。

どちらにしろ、事例Ⅳは、第2、3、4問の計算を解いて、問題の数値的傾向を捉えた上で、全体整合性を意識しつつ個別の記述問題を解き、最後に事例全体のストーリーを第1問で表現するという流れでいけばなんとかなるっと思っていました。

上記の読みはあくまでも、例年通りのレベルならばという前提でした。(あはははは。。。はぁ・・・)

そういう思い込みがあったので、むしろ緊張せずに、開始の合図を待つことができましたw。

10分前から解答用紙、問題用紙の順番で配布が始まりました。

解答用紙を透かし見たところ、特に奇抜な問題はなさそうでした。計算問題は第1問を除いて2つか3つと捉えました。

次に、問題用紙を透かし見てスポーツウェアの製造・販売会社であることを確認しました。昼休みに振り返りでさらっと見た、MMCの過去の模試を思い出しました。

また、与件文の後半には「キャッシュフロー」の文字が見えました。

この段階で、「お、例年どおりっぽいぞ。読みが当たっている可能性が高い。期待できるか?」と、つかの間の喜びを感じていました。OTZ

一呼吸おいて、試験官の「はいっ、はじめっ」の合図です。油断しないように、タイマーのボタンを押して、解答用紙に受験番号を書き、3回確認してから、表紙・背表紙と本体を切り離しました。事例Ⅳの問題冊子は計算用にメモ用紙が多めについていますが、全部切り離すと設問の順番がわからなくなったりして危険なので、表表紙・背表紙だけを取り外します。

メモ用紙を切り離した後、設問分解に入りました。事例Ⅳは設問見出しメモを書く時間を節約し、第2問以降で何が問われているのかをざっと確認し、簡単そうな計算を片付ける方針でした。

まず、一番初めに行ったのは、設問文ごとの区切り線を引くことです。

事例Ⅳは、与件文が短い反面、各設問文の長さが長いケースが多く、設問ごとの区切りも見難いため、与件文を読み飛ばしたり、自分がどこの設問を解いているのかがわからなくなったりすることを防止するための措置です。

次に、第1問から順番に設問文を読み、設問分解を行いました。

■設問分解
・第1問
 財務上の長所・短所のうち、重要と思われるものを3つ取り上げ、長所・短所の根拠を最も的確に示す経営指標の名称・計算結果を示し、長所短所が生じた原因を答えると。「いつもどおりか。。。あれっ?長所・短所w?長所・短所が生じた原因?うほー。キター、本年度最大のびっくりw。そうきましたか。。。了解です。」

 と、心のなかで思いつつ、財務上の長所に①、短所に②を付番しました。「財務上の長所・短所のうち重要と思われるものを3つ」なので、この段階で、1つの解答欄には長所か短所のどちらかを挙げるんだという認識をしました。

「まあ、いつもは短所とその原因を挙げているので、それに長所が加わったと思えば、たいしたことは無い」と、平静な状態に戻りました。

 あとは、答えるべき要素(名称、経営指標、小数点第3位四捨五入、生じた原因)にピンクのマーカーでマークしました。過去問を振り返ると、問題点だけを述べさせるものもあったので、問題点だけなのか、原因を書くのかを明確にすることは非常に重要です。

 このときが一番、平静な状態でした。よもや、この後、あんな地獄が待っていようとは露ほども知りませんでしたw。

・第2問
 中規模の設問文です。こういう大問の設問文はとても重要で、ここに書いてあることをおろそかにすると大事な条件を読み飛ばしたりするので、慎重に読み進めました。

「経営環境は不確実性を増している」という設問文をみて「不確実性=リスク=標準偏差か?」と過剰反応していましたw。

 で、読み進むと、「投下総資本」、「総資本営業利益率」、「景気が減速すれば」「生起確率は1/2」などの文字が目に飛び込んでくるたび、「これは期待値計算問題だ」という認識が強まり、「読みがあたったぞ。やほーぃ」と小躍りしていました。

 設問1
 「期待値を求めよ」を見て、「やったー」と思い、よく読むと、「税引前自己資本利益率」なる文字が。。。昨年の悪夢がちらっと頭をよぎります。「例年どおりのオーソドックスさではないかも知れない」という不安が襲ってきます。
 この段階では、期待値計算の方法を思い出しつつ、「税引前自己資本利益率はB/SやP/Lを見れば、どれを使えばいいかはわかるだろう」と考え、次を読み進めました。

 「本社を売却しない場合」「平成21年度の税引前自己資本利益率の期待値」「少数第3位を四捨五入」をマークしました。

 設問2
 「18億円のキャッシュフローが得られる」を見て、「お、CF計算か?盛りだくさんだけど、解法を知らないわけではないので、大丈夫だろう」と思いました。

でも次の行を読んで、CF計算ではないことがわかりました。

「景気変動による税引前自己資本利益率のバラツキ」が目に飛び込んできたので、「バラツキ=標準偏差か?」と考え、メモしました。

「18億円の負債を返したら、その分、支払利息が減って、経常利益が上がるから、利益率は上がるわなぁ」と漠然と考えつつ、次の設問の確認へ移りました。


・第3問
 第2問と同じく、大問の設問文は中規模。読み落としをしないように慎重に読みます。「経常利益ベースでの損益分岐点分析によるシミュレーション」という文字を見たとき、「俺ってすげー。読みが結構あたってるよ。。。などと何の特にもならないことを考えていましたw。」

また、「経常利益ベースでの損益分岐点分析」は、やはり昨年と今年のMMCの模試で出題され、間違えたので、何度も間違えないように訓練をした論点です。なので、これも自分にとってはラッキーと勝手に思っていました。

「売上原価に占める固定費は1598万円」という部分を見て、「これは売上原価=固定費引っ掛けの可能性があるぞ。きっと売上原価の中には変動費部分もあるはず。あとで確認しよう。」

更に読み進めると、「景気が減速した場合、売上高が20%減少が見込まれる」「本社を売却しない場合の固定費および営業害損益はH20年度と同額」「金利8%」「販売費および一般管理費、営業外損益はすべて固定費」という条件も書いてありました。これもマークして、注意を喚起します。

「簡単に変動費と固定費を特定できないように、あちこちに分散して書いている。設問文に惑わされず、変動費と固定費を分けておかないと、またMMC模試のように間違えるぞ」と肝に銘じました。

設問1
「D社の損益分岐点売上高を求め」という部分を見て「きた。これも引っ掛けだ。大問部分の設問文で「経常利益ベースで損益分岐点分析」と書いてあったのに、こっちにはそれが書いてない。営業利益ベースで分析してしまう人を誘っている。怖ぇぇぇ」と心の中で叫んでいました。

で、さらに、「また、本社を売却しない場合について、予想される経常利益を求め」と書いてありました。これを見て、「1問の中に複数の答えを書くような問題の場合、書く欄を間違えないように注意しないと危険だ。。。」と考えていました。

なので、(a)欄のところに①、(b)欄のところに②と書いて、注意喚起を行いました。

また、「百万円単位で解答」「百万円未満を四捨五入」にマークをしておきました。


設問2
「本社を売却した場合の損益分岐点売上高を求め」を見て、「これも経常利益ベースで考えないと!!」と考えていました。

で、次の行を見て、「営業レバレッジ」。「!!!キター、イケカコ(「意思決定会計講義ノート」)」と思いました。(後からちゃんと見ると、イケカコ(P13)のは「経営レバレッジ」だったのですがw)

すかさず、「限界利益÷営業利益」とメモってしまいました。(※)

で、あとは、答えるべき要素である「営業レバレッジの変化がD社の業績にどのような影響を与えるか」と制約条件である「財務・会計の観点から」にマークをしておきました。

※家に帰ってきてから調べたところ、イケカコでは「経営レバレッジ=オペレーティング・レバレッジ」、同じ著者が書いている「ベーシック財務管理」という参考書では「営業レバレッジ=オペレーショナル・レバレッジ」と書いてあるので、同じことだということはわかりました。ちなみに、限界利益÷営業利益で算出されるのは「経営レバレッジ係数」なんですが・・・まぁいいかw。

第4問
 第2、第3問の量と同程度の大問設問文です。何か、様式美を感じてしまいました。
 
 読み進めると「円建てで支払い」「海外輸出する自社の製品支払いは上期末と下期末の2回に分けて米ドルで受け取っている」という部分が目に飛び込んできました。

「為替??おいおい、予想当たりすぎだぞ。」と思いました。

さらに、「各半期の期首に予想売上高分の為替予約を行っている」という部分を見て「こりは、H14のパターンか?為替予約とオプションのパターンではなかろうな・・・」と思いました。

既に脳内では、「ドル売りのプットオプション」という文字がテロップの様に流れていましたw。

マークは「円建てで支払いを受け」「支払いは上期末と下期末の2回に分けて米ドルで受け取っている」「各半期の期首に予想売上高分の為替予約を行っている」に引きました。

また、「1ドル100円」「500万ドルの為替予約」に赤線を引きました。別にマーカーでマークしてもよかったのですが、マークが多すぎて、見落としても困るので、その部分だけ赤線になってしまいましたw。

設問1
設問文を読んで、まず、答えるべきなのは、「為替による差益」であることがわかりました。
大問では、予想売上高分として500万ドルの為替予約をしているが、実際は430万ドルの売上げに留まったので、予約してしまった500万ドルとの差は30万ドルだということがわかりました。加えて、為替予約は1ドル100円で行いましたが、実際は102円と予約よりも円安になっていることもわかりました。

このときは、「慎重に情報を整理して計算すれば、これは簡単に答えられる問題だ」と思いました。

設問2
「オプションを用いて為替リスクをヘッジすることを検討」という部分をみて、「また読みが当たった。なんだか怖いな。。。」と思いました。

1つめに答えるべきことは、「どのようなオプションを用いるべきか」であり、制約条件は「1ドル100円で決済する」です。

この時点で「やはり平成14年の事例Ⅳと同じだ。ここはしっかり書いておこう。ドルのプットオプションの購入だな。」と考えていました。

2つめに答えるべきことは、「オプションを用いた場合の長所と短所」です。これを見たとき、「為替予約と比較した長所と短所なのか、オプション取引そのものの長所と短所なのかがわからんなぁ。ただ、社長に説明するなら、オプション取引そのものの長所と短所を説明する方が自然かな」と考えました。


とりあえず、全部の設問をざざっと読み、その段階で捉えた感覚や感想を頭の中に入れました。

で、事例のストーリーを軽く考えてみました。

「第2問は本社を売却するかしないかによって収益の期待値や変化することを確認する問題なのだろう。で、きっと本社を売却すれば借入金も返せて、収益性も上がるので、本社を売却するという方向性なのだろう。」

「第3問はD社の収益構造をCVP分析で分析する問題だ。固定費が高い点を指摘して、固定費を削減する方向なのだろう。どうやって固定費の中の販売管理費と営業外費用のどっちを下げるかという点を考える必要があるな。」

「第4問は為替予約やオプションか。D社は商品の貿易による為替取引に起因する営業外費用に問題がありそうだな。後で財務諸表などで確認してみよう。」

「以上によって、第1問はきっと、売上高対売上総利益率か売上高対経常利益率で収益上の問題点を指摘、固定資産回転率で資産効率上の問題点を指摘、あとは自己資本比率で負債依存を指摘という流れかなぁ」

などと漠然と思っていました。

加えて「読みがあったってよかったなぁ「と思う反面、違和感を感じていました。

理由は、「第2問などはどうやって解くかがよくわからないし、第3問や第4問も簡単に解けるとは思えないぞ。」と感じていたからです。

なので、「読みがあたっても、解けなければ意味が無い。油断せずに、できるものをきっちりとっていくようにしよう。計算が全てではなく、記述問題でしっかり書いて、計算ミスなどのリスクをヘッジしよう」と気を引き締めつつ、計算問題へ突入していきました。

どうなるかは次のお楽しみw(あらかじめ言って置きますが、ひどいですw)

第12回へ続く。。。。

受験時の行動と心の動き(第10回)

2009年11月18日 03時16分22秒 | Weblog
今日は、事例Ⅲの取組み状況(解答作成部分)とその時点での心の動きを書こうと思います。

【ご来訪いただいた方へ】
長々と、第10回まで来てしまいました。申し訳ありません。あくまでも記録としての位置づけですので、以下の文を読まれるという珍しい方は、あらかじめご了承くださいませ。

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設問分解の時は、割と明るかった気持ちが、与件読解を終えた段階では曇りがちになっていました。これも昼食時間に黒猫が横切った影響か?などと思いつつ、解答作成に入りました。

事例Ⅰ・Ⅱと同じく、解答を作成する前に、再度、設問見出しメモと与件文を見ながら、解答の骨子を検討し、この事例の全体ストーリーと設問間関係がどうなっているか考えることを行いました。

■第1問
C社が低迷する業界で安定的業績を維持できる理由を要求されています。与件文には、同業他社の記述が無かったので、与件文に記載されていたA社の強みと思える部分を抜き出してかこうと思っていました。もちろん、それが今後、既存事業とOEM事業推進の両方の強みとなり得るものでなければならないと言う点は肝に銘じて、再度、与件文を探索しました。

設問見出しメモには、「ライフスタイル提案を積極的に展開するインテリア用品・生活用品分野へ商品を卸しているから」「消費者の健康志向・安全嗜好にマッチ」「営業が販売店から消費者の嗜好・要望収集⇒製品開発に提案⇒積極的に新製品開発」というメモが書かれています。

いったん、これで第1問の骨子を確定しておいて、後は、他の解答の骨子を確定した段階で、本当にいいかどうか確認しようと思って、先に思考を進めました。

この後で、再現答案を掲載しますが、本当なら、これらの情報を基にして「C社がこういうノウハウや強みを持っているから」というような形で書き直すべきなのでしょうが、そうすると、すごく長く説明しないと、因果がまとまらないということもあり、うまく思考できず、上記部分の与件文の記述をほとんどそのまま解答に落とし込んでしまいました。

■第2問
▽設問1

設問要求は、過大な製品在庫と製品の欠品が生じている理由を求めています。
このとき、同時に設問2も再確認していました。

設問2は、「製品の在庫問題を解決するために、生産面で必要な対策」を要求されています。これを見て、設問1と設問2がペアの関係になっていることを確認しました。

一方、設問2で解決するべきは「製品の在庫問題」であるとのことなので、果たして、過大な製品在庫と製品の欠品が生じる原因は1つの製品の在庫問題を起因としているのか、課題在庫と欠品を別々に原因があるのかが、もやもやしてしまいました。

答えは与件文にあると思い、この辺りをたくさん書いてあった第6・7段落を再度、見に行きました。

第6段落では、生産計画作成後は、営業部門との定期的な情報交換が行われていない点、第7段落では、生産ロットサイズが月販売予測数を上回っている点、製品によっては欠品が発生して、取引先に即納できないばかりか、追加生産が生産計画を混乱させている点が書かれています。

この時点で自分は、第7段落において、欠品が発生する原因は過大在庫が発生する原因と同根であり、それは、「自社の稼働率向上を優先して生産ロットサイズが月販売予測数を上回っていることだ」と考えました。
つまり、ロットサイズを月販売予測数を上回っているので、過大在庫が発生し、その結果、本当に必要な製品を作れず、欠品が生じていると思ったのです。

なので、第2問の設問1については、原因を1つにまとめて書こうと思ってしまいました。

▽設問2
上記で述べたように、設問要求は製品の在庫問題を解決するために生産面で必要な対策です。

設問1で、理由を「生産ロットサイズが月販売予測数を上回っていること」を挙げたので、対策はロットサイズの縮小かと思いましたが、そんなことが解決策ならとっくの昔にC社が対応しているだろうと思い直しました。
この時点で、「なんでC社は自力で小ロット化できなかったのか?」を考えました。

与件からは、問題となる部品機械加工工程は「ボトルネック工程」であることがわかります。ボトルネック工程は、全工程の中で、最も生産能力の低い工程といえます。TOC理論では、各工程の生産量をボトルネック工程の力量に合わせる事で、工程全体の仕掛品をなくしキャッシュフローを、ボトルネックの能力を上げていくことで、全体のスループットを上げるという取組みになるということを言っていたような気がしたので、今のC社の状況は、工程全体をボトルネック工程に同期化させている段階なのだと考えました。

つまり、現段階では部品機械加工工程の1日100~150個の生産可能数はこれ以上あがらないということです。このままで、小ロット化すると、今度は、段取替えの回数が増加し、さらにボトルネック工程の能力を下げてしまいます。

残った手は、外注先を活用し、工程全体の生産能力を上げている間に、当該工程の改善を図ることです。つまり、日産100~150を超えるものは、あらかじめ外注先へ流しておき、その間に、部品機械加工工程の段取替え改善を行うことで、小ロット化を可能にするという戦術です。

設問1との整合性はとれるので、第2問はこれまで述べた骨子に沿って書こうと仮決めしました。

第3問
▽設問1
 設問要求は、大手とのOEM製品取引はC社にとってどのようなメリットがあるのかを述べよというものです。

 設問見出しメモには、設問分解時に書いた「安定的売上げ」「開発に専念」などが書かれています。
 
 第3段落では、「OEM製品受注が現実のものとなると、年間で約1割程度の売り上げ増が見込める」とあるので、「安定的な売上げ」はあながちはずれではないなと思いました。

一方、「開発に専念」というメモには違和感を感じていました。理由は与件文にあるとおり、C社はすでに新製品開発はがんがんやっているからです。

むしろ、今回も設問2との関係を考えると、OEM事業を推進するためには、何らかの追加的な課題をクリアする必要があることがわかりますので、過去からずっと問われてきている「OEM生産を受けることによって生産改善の機会にできる」という方がしっくりくるのでそちらを選ぶことにしました。

ここで、「80文字なので、2つでもいいかな」と思いましたが、第3問の大問の設問文の中で「OME先との共同製品化」という文言があったこと、第2段落に「OEM先から製品アイディアの提供を受けて」とあったことなどから、3つめのメリットとして「OEM先から製品アイディアの提供を受けられ、それを社内に蓄積できる」点を入れようと思いました。

▽設問2
設問2では、「OEM受注のメリットはわかったけど、OEM事業推進をするための課題とその対応策はどうなのよ?」と社長から問われているので、それに答えなければなりません。

与件文の第9段落では「従来の見込み生産とは違い、OEMは受注生産で一括納品、受注後の納期回答が求められる。」、第4問の設問文で「自社製品は見込み生産、OEM製品は受注生産で対応する」とあります。

そうすると、課題の1つは、受注生産と見込み生産を1つの工場で対応するための課題となります。つまり、混流体制の構築です。

全然性質の違う2つの生産体制を1つの工場で対応するわけですが、C社は中小企業であり、いまでも生産能力が高くなく、ボトルネック工程がある中で、「ラインをもっと増やしましょう!」などと提案したら、社長に「帰ってよし」といわれそうです。

このとき、与件文読解中に思い浮かんだ「平成17年度事例Ⅲ」というワードから「個別受注生産と標準品生産の混流体制=セル生産」というイメージが浮かびました。

本当にそれが適用できるのか?を検証してみると、第5段落に工程の流れがかかれています。ボトルネックになっているのは部品機械加工工程でした。この部分は、受注生産であろうが見込み生産であろうが、ロットで生産していくことになります。

ただし、部品機械加工工程の後の工程は、よく見ると「部品仕上げ加工」「組み立て」「塗装仕上げ」と書いてあります。部品まで出来ていれば、あとは受注生産であろうが、見込み生産であろうが、混流が容易そうだし、それらの工程は1人が多能工化できればセル生産にできそうな工程です。
なので、課題を混流体制、対策をセル生産導入にしようと思いました。

また、OEM事業の場合、「顧客が納期回答を求める」とあります。しかし、「与件文の第8段落では最短のもので半月、最長で1ヶ月半とあります。」これが長いか短いかは論議がわかれるところですが、自分がOEM依頼元だったら、長いと感じるので、リードタイムの短縮をもう1つの課題としました。

リードタイム短縮のための対策としては、第8段落に記載のある問題点を解消する方向をとろうと思いました。
第8段落には、生産統制をかけているのは第1工程までで、それ以外の工程は現場任せになっていると書かれています。これでは、納期回答もなにもできないので、全工程で生産統制をはかり進捗を管理することが対策だと思いました。
今思えば、リードタイムの短縮ではなく、生産統制の強化によるリードタイムの短縮と納期回答の正確性向上などと書きたくなりますが、本番ではそこまで気が回りませんでした。

■第4問
 設問要求は、見込み生産と受注生産の違いを、重視すべき情報と管理ポイントの視点から述べよとのものです。

 こういう問われ方は、はじめてなのでとまどいました。「これはIT問題なのか?」

 情報という意味では、情報問題かもしれないと納得させつつ、取り組みました。

 繰り返しですが、問われているのは「見込み生産と受注生産の違い」です。

 なので、C社は与件文にあるように、販売先に即納できないこともしばしば生じているというように、リードタイムの速さは意識しているが、見込み生産なので、自社の需要予測を重視し、自社都合で生産管理している一方、今度新しくはじまるOEMの受注生産は、お客様の仕様や納期情報を重視し、お客様都合で生産管理するという点が違うとおもったので、その方向で解答しようと思っていました。

これも80字なので、ぐだぐだ書くことはできません。違いがうまく伝わるように簡潔に書くにはかなりコンパクトにまとめる必要があると思っていました。



以上で、設問ごとの骨子づくりを終えました。

■設問間関係と事例ストーリーの確認

考えた骨子が、設問関係上で矛盾がないか確認しました。

第1問で挙げたC社の強みを、既存事業とOEM事業で生かしつつ、第2問では既存の工程の問題点を特定し、その改善を図り、第3問ではOEMのメリットとしてあげた新しい生産体制構築の機会を生かすべく、設問2でセル生産を導入する。そして、既存製品・OEM製品を混流させる上で、管理すべき重要な情報と生産管理のポイントを第4問で答えるというストーリーだと思いました。。

「営業との打合せが月1回しかない」という問題に触れていない事に気付かなかったことはしょうがないとあきらめています。

やはり本番では、思考の柔軟さ(もともと柔軟ではないが)が思った以上に奪われるんだなぁと改めて思いました。

その段階では、全体的に矛盾はないなと思ったので、解答作成に移りました。

この段階で、経過時間42分ごろでした。

38分で全部埋まるかは非常に不安でしたが、とにかく、骨子を頼りに、早く・きれいに書き上げようと決心し、第1問から書き始めました。

具体的な解答は以下。

■具体的再現答案
第1問
理由は、①消費者にライフスタイル提案し、売上好調なインテリア・生活用品を扱う小売店を販売先とした事、②有害物質を含まないC社製品が消費者の健康・安全志向にマッチした事、③営業担当者が販売先から消費者の嗜好・要望情報を得て、製品開発に活した事。

・・体言止上等で書きましたw。今見ても、ちょっと練が足りない解答になってしまいました。ま、しょうがない。これが今の実力さ。

第2問
設問1
理由は、自社の工程稼働率向上を優先した結果、部品機械加工工程の生産ロットサイズと月販売予測数にズレがある事である。そのため、各製品の需要量を大幅に上回ることがある一方、必要な製品が欠品している。

設問2
対策は、①外注工場に対し、今まで以上に部品機械加工や完成品までの工程を委託する事で部品機械加工工程の負荷を減らし、稼働率を維持しつつ小ロット化を図る、②段取作業の省力化を図り、段取回数を減らす等である。

第3問
設問1
メリットは、①契約期間中は一定の売上高を確保でき安定的に経営できる②C社の生産体制改善の機会にできる③OEM供給先の優れた製品アイディアを社内に蓄積できる等である。

・・・①は決まり文句、②は設問2への布石、③は第1問で挙げた強みと与件文第2段落の「製品アイディア」を連動させました。

設問2
課題は、①見込生産と受注生産の混流体制構築、②生産リードタイムの短縮である。対策は、①機械部品加工工程より後の工程をセル生産体制とし、多様な製品を混流できるようにする、②日々の作業指示を全工程に行い、進捗を管理する事でリードタイムを短縮する。

第4問
違いは、見込生産が需要予測情報や余力情報を重視し、自己都合で工程を管理するが、受注生産は発注者の仕様や必要納期情報を重視し、発注者都合で工程を管理する点である。

・・いまいち、一般論的な書き方になってしまっています。これは反省ですね。
の予約や宴会の受付、集会場の管理運営を行う等で、顧客関係性を深め愛顧を得る。

手や頭が疲れてきているせいか、中々、気の利いた解答を書けませんでした。かなり、消しゴムを使用しました。そのせいで時間をロスし、事例Ⅲは最後の1分まで書いていました。

■終了後

事例Ⅰ、Ⅱと比べると、自分の悪い癖でもある、「設問ごとの正解をあてにいくだけの解答」になってしまい、全般的に淡白な感じを受けますね。

また、因果をあまり丁寧に書くことができず、列挙型の解答が多くなってしまいました。

いやな予感がしつつ、「終わったもんはしょうがない。解答を埋められただけでもチャンスが広がってんだからOKOK」と自分を鼓舞しました。

また、勉強会の財務が得意なOBが「今年は2次財務事例の問題は簡単だよっ」という、根拠の無いなぐさめをよりどころにしながら、最後の事例Ⅳへ突入していくのでした。

悪夢の第11回へつづく。。。

受験時の行動と心の動き(第9回)

2009年11月16日 01時08分19秒 | Weblog
今日は、事例Ⅲの取組み状況(与件文読解部)とその時点での心の動きを書こうと思います。

【ご来訪いただいた方へ】
相変わらず、冗長な文章です。あくまでも記録としての位置づけですので、以下の文を読まれるという珍しい方は、あらかじめご了承くださいませ。

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設問分解と見出しメモ作成終了後、事例Ⅱとは異なり、多少、ストーリーが見えたので、若干明るい気持ちで、与件文本文の読解にとりかかりました。

事例Ⅲは、与件文や設問分に巧妙に隠された問題点、課題を網羅しきれないことが多い一方、その探索に時間をかけすぎると、時間切れもありうる危険な科目であると感じていました。

なので、今回も、できるだけQCDに問題がないか、顧客ニーズは何か、新規事業の方向性はどうか?、既存事業と新規事業の相乗効果はどこに発揮されるか?などを切り口として与件文を読んでいく事にしていました。

事例Ⅲも約2ページです。解答文字数と同じく、与件文も事例Ⅰ~Ⅲは同規模だったことになります。事例Ⅰ・Ⅱ同様に、情報整理しながら読むのに7~9分かかると計算しました。

読解スタートです。

まずは、段落区切り・センテンス区切りで1分。

段落と設問対応付けで5分(設問数が多いので)。

計15分。

終了予定は25分~27分経過ごろと予想し、工程スタート。

段落単位に赤線を引き、センテンスごとに区切り、要注意ワードを丸で囲みました。

その上で、本文を読み始めました。

■各段落での着目点()内は感想

第1段落
・ダイニング用テーブル、チェア、スツールなどを主力(割と小物家具が多いな。H17年事例Ⅲのエクステリアを思い出すなぁ。)

・なお、営業部門は販売業務のほか、製品在庫管理、製品出荷業務を担当している。(は?なんじゃこりゃ。なんで在庫管理と出荷業務も営業部がやってんの?なんか問題点っぽいから、青マークしておこう。)

第2段落
・家具専門の中小小売店では総じて売上げが低迷しているが、消費者に対してライフスタイル提案を積極的に展開しているインテリア用品・生活用品を扱う小売店や、製造小売型(SPA)の大型小売店の売上げは比較的好調である。(業界内でも調子の悪い業態と良い業態があるな。良い業態は、ライフスタイル提案している小売店やSPA型の大型小売店か。マーケットインでニーズにあった商品を提供している店が強いということだな。)

・C社は小売店約300社に直接販売している。(でたー、伝家の宝刀、直
接取引き。。どこかで使うかな?一応マークしておこう)

・その販売先の約80%は主に、インテリア用品・生活用品を扱う小売店が占め、家具専門の小売店数が少ないのが特徴である。(好調な業態の方のチャネルが多いのは、C社にとってよいことだな。)

・販売先の小売店では、C社製品の一部を展示し、その他の製品はカタログによって販売活動を行っている例が多い。(こういうチャネルに対しては、受注生産みたいな体制でも対応可能だな。)

・販売実績が大きな有力販売先では、C社製品を中心に生活空間を演出する展示スペースを設けている。(C社の製品はライフスタイル提案に耐えうる製品なんだな。)

・現在、この有力販売先の1つである大手インテリア用品小売チェーンから、OEM製品の取引打診があり、先方から製品アイディアの提供を受けて製品化を進めようとしている。(キター、大手からのOEM生産依頼。設問では受けるか受けないかという問いではなく、C社はやる気だと書いてある。やっぱり、今までの事例Ⅲでの大手からの誘いは受けておくという方向なのか。ま、今はこちらに集中しよう。先方から製品アイディアを受けることができるというのもOEMの長所だな。)

・全体を俯瞰して(うーん、この段落は、業界の状況とC社の販売チャネルでのC社製品の取り扱い状況、大手からのOEM打診と情報が盛りだくさんで整理し難いなぁ。パニックにならないよう注意しなくては。

第3段落
・C社製品は、塗料や接着材に有害物質が含まれていないものを使用し、消費者の健康、安全志向にマッチした製品である。(良い製品ですな。消費者は健康・安全志向だというニーズ情報発見。製品もそれにマッチしているから、今やっていることは間違ってないし、A社の強みといえるな。接着「ざい」って「材」だっけ?)

・ダイニング用テーブル、チェアのセットの平均販売価格は15万円前後と比較的高額であるが、幼い子供を持つ若い主婦層に受け入れられている。(いいものは高くても受け入れてもらえるということですな。幼い子供を持つ若い主婦層はターゲット顧客にできそうだ。)

・近年の低迷する木製家具業界にあって、C社の収益には大きな増加は見られないものの、年商は約18億円前後で推移している。(業界が低迷しているのに、収益が下がらないんなら、相対的にC社は好調だといえるな。)

・現在進めようとしている大手インテリア用品小売チェーンからのOEM製品受注が現実のものとなると、年間で約1割程度の売り上げ増が見込まれている。(これも、OEMの長所といえるな。)

第4段落
・C社の新製品開発のコンセプトは「20~30歳代の主婦に喜ばれる家具」である。(ん?あえて、「新製品」開発という必要性はどこにあるんだろう。今までも支持を受けていたんだから敢えて新製品といわなくてもいいのでは?先に読み進もう)

・新製品開発情報は、各営業担当者がそれぞれ担当する販売先の小売店から消費者の嗜好、要望などを情報として入手し、製品開発・設計部門に提案している。(製品開発面では製造と営業がうまく情報連携しているな。だから、これまで顧客に支持され、業績を維持できたんだな。これもC社の強みといえるか。)

・このような新製品に関する多くの提案によって、積極的な新製品開発を進めており、その結果、現在の自社ブランド製品は使用する木材の品種違い、塗装の色違いを含めて170アイテムと多くなっている。(ニーズに基づいた新製品開発を積極的に進めているのはいいこと。その結果、バリエーションが増えるのはしょうがないと思う。)

・製品はカタログに掲載され、販売先や消費者に配布されているが、その中には出荷頻度および出荷数量が極端に少ない製品も見られる。(これって過剰在庫の原因か?普通に読んだら、売れ筋・死に筋を整理して、改廃するという方向なんだろうが違和感があるな。たくさんの種類の製品があることは、顧客の多様なニーズに答えられるし、顧客もたくさんの中から選ぶことができるんだから、いいことだと思う。第2段落でカタログから注文する店も多い旨書いてあったから、別に、製品種別が多くても、発注される都度生産すればロスは少ないはず。いかにも問題点のように書いてあるが、中小企業が顧客ニーズを切り捨てたら終わり。ここは作問者の引っ掛けだ。あとは、それをどうやって効率的に生産できるようにするかがC社の課題ってことかな。)

第5段落
・小売店からの注文に対しては、その当日に製品を出荷することを取引の基本としている。(姿勢としては短納期を心がけているんだな。)

・そのため、製品は見込み生産であり、製品ごとにロット生産している。(第4段落最後の部分を加味すると、小ロット化する方向を志向したいなぁ。)

・C社の生産工程は~6工程である。そのうち、部品機械加工の一部と販売数量の少ない製品によっては完成品までを外注工場に依存している。(内外作基準がよくわからんな。まあ、でも外注先はあるってことだし、外注先には全工程を担当する能力があることもわかった。)

第6段落
・毎月中旬に開かれる営業部門との製版会議で翌月の販売予測数量が提示され、生産計画では、それを参考に翌月の生産品目、生産順が決められている。(見込生産ならそういうパターンだろうなぁ。過去問ではそれをもっと細分化して生産計画や仕様変更に柔軟に対応するという方向だったけど、今回はどうかな。)

・生産計画作成後は、営業部門との定期的な情報交換は行われていない。(うーん、問題点だと思うが、確信がもてない。先に進んでから考えよう。)

第7段落
・生産工程上のボトルネック工程は部品機械加工工程である。(うお、ボトルネックという言葉を正式に使ったのははじめてか?やはり、師匠の言っていたように作問者はTOC理論を意識しているという証左か。いずれにしろ、改善を図るべき対象が部品機械加工工程だということはわかった。)

・この工程における段取り作業回数を減らし稼働率を上げるために、生産ロットサイズは部品機械加工工程の1日で加工可能な数量に決定されており、現在は約100~150個である。(段取り作業をいじらずに、段取り回数を減らすために生産ロットサイズを大きくしているのか。。顧客本位とはいえないなぁ。)

・この生産ロットサイズは営業部門の月販売予測数をどの製品も上回っている。(ひゃー、顧客不在な状況だ。第2問に関わる部分だなぁ。当然、ロットサイズを小さくすることが必要だ。ただ、それはC社も考えたことだろうから、ただ単に「小ロット化する」ではだめだ。妥当性のある解答を書かないと厳しいぞ。)

・その結果、製品在庫は全体で月平均出荷量の2倍以上常に存在し、少しずつ増加している。(こりゃーまずいっ。キャッシュフローも止まっちゃうから危険な状況だ。)

・しかし、製品によっては欠品が発生し、販売先に即納できないこともしばしば生じている。(こちらでも顧客に迷惑をかけているのか。なんで欠品が発生しているんだろう?)

・毎月後半になると、営業部門から欠品している製品の追加生産依頼があり、生産が不安定になる。製造部門の責任者は生産計画の変更、それに伴う原材料の確保、各工程能力の調整、外注向上への生産依頼など、その日その日の調整作業に追われている。(この部分は、欠品したことによって発生している従属的な問題だ。欠品を解消すれば正常化するな。)

第8段落
・日々の作業指示は第1工程の部品切断加工着手日を計画して指示するが、その後の工程の作業指示は特になく、現場対応で進められている。(なんで?計画したら統制しないとだめじゃん?これも課題になるな。)

・生産着手から生産完了までのリードタイムは、最短のもので半月、最長のものでは1ヶ月半となっている。(1回在庫が切れたら、15日~45日かかるというのはちょっと長いな。)

・このため、注文の際に製品在庫が不足している場合には、納品までに1ヶ月以上顧客を待たせる自体も時には生じているが、幸いにも欠品により注文がキャンセルされる確立は低い。(だめだめー。一番大事な顧客を待たせても、キャンセルされないから大丈夫という発想は絶対ダメ。改善せねば。)

第9段落
・このような生産工程の状況下で、製造部門は、経営上問題となっている過大な製品在庫の削減、および製品の欠品問題の改善を経営者より指示され、対策に苦慮している。(問題点を明確化してくれてありがとうw。)

・また、現在進めようとしている大手インテリア用品小売チェーンのOEM製品では、従来の見込み生産とは違い、受注生産で一括納品する方向であり、受注後の納期の解答が求められる。(納期解答が求められるなら、計画に対する統制をしっかりやらんと回答できないぞ。万が一、納期遅れしたら、OEM依頼主は二度と注文くれなくなるぞ。)

全体を読み終えてみて、第7段落の情報整理が難しいと感じました。自分には、過剰在庫の原因と欠品の原因が同根であるように感じてしまっていたのです。つまり、製品ごとの月販売予測数に合わせるようにロットサイズを小さくすれば、過剰在庫も解消するし、その分でつくれなかった製品をつくれるようになるから、欠品も発生しないと考えたのです。

製版会議が月1回開催である点についても、問題であるとは思っていたのですが、この段階では、脳内から吹き飛ばされる寸前の状況になっていました。

読み終えて、情報整理を終了した段階での経過時間は27分でした。

直感的には、与件文を読む前の楽な気持ちから、「この事例は苦労するぞ」というものに変わっていました。

第10回に続く。。。。。

受験時の行動と心の動き(第8回)

2009年11月14日 01時14分03秒 | Weblog
今日は、事例Ⅲの取組み状況(設問分解部分)とその時点での心の動きを書こうと思います。

事例Ⅲのスタート段階で、すでに第8回。。。事例Ⅳ終了時は第12回か第13回ですね。。大河ドラマかよっ(一人突っ込みOTZ)

【ご来訪いただいた方へ】
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酸素を吸ってリフレッシュし、トイレもすませて、席に着きました。

事例Ⅲで注意しようと思っていたのは、昨年失敗して、「ふぞろいな合格答案2」で因果のないダメ解答の例に挙げられた、情報問題の書き方ですw。

昨年は、解答の前半に管理する項目を列挙し、その効果を後半に書いたのですが、そうすると、その情報を管理することでどのような効果が出たのかという点がわかりにくくなるので、今年も情報問題が出たら、管理する項目とその効果をなるべくつなげて書き、わかりやすい解答を作成することを心がけようと思っていました。

そうこうしているうちに、試験官の受験上の注意が始まりました。

ここで気になったのが、試験官の方の説明です。たいした話ではないのですが、「この時間から受験する方は、写真票をおいて・・」という説明をされていました。これを聞いて、ふと、「ん?2次試験も科目別合格だったっけ?」などと余計なことを考えてしまいましたw。まー、どうでもいいですがw。

例によって、10分前から解答用紙、問題用紙の順番で配布が始まりました。

いつもどおり、解答用紙を透かし見て、620文字だとわかりました。事例Ⅰ~Ⅲまで、私の苦手な700字オーバーが出題されなかったことになり、とりあえず、胸をなでおろしました。

次に、問題用紙を透かし見て木製家具製造業であること、「消費者にライフスタイル提案を展開している小売店」「製造小売型(SPA)の大型小売店」、「20代~30代の主婦に喜ばれる家具」などのワードが見えました。

製造業なのか小売店なのかがよくわからなくなりましたが、とりあえず、家具関連だということはわかりました。

今年も平成19年度のように「投資するかしないか?」みたいな問題や、大口顧客からの製造要請が出るかな?などと勝手に思いをめぐらしていました。

そうこうしているうちに、試験官の「はいっ、はじめっ」の合図。忘れずにタイマーのボタンを押して、表紙・背表紙と本体を切り離しました。

あ、事例Ⅰ・Ⅱの振り返りの中では記述していませんでしたが、私は必ず、メモ用紙を切り離す前に、解答用紙に受験番号を書いていました。

理由は、メモ用紙を切り離したらすぐに設問分解に移りたくなってしまい、受験番号を書き忘れる可能性があったからです。空欄はあっても合格しますが、受験番号を失念したら絶対合格しません。私は人生の中で、「後で~すればいいや」と問題を先送りしてよかったことは一度もないので、受験番号だけは、絶対に最初に書きました。で、必ず3回、受験票と照合しましたw。小心者ですが、人間の脳は思い込んだら間違っていても気付かないことがあるので、それぐらい確認しないといかんと思っていました。

余談はさておき、メモ用紙を切り離した後、早速、設問見出しメモの作成と設問分解に入りました。

■設問見出しメモ

第1問 C社が、低迷する業界で安定的業績を維持できる理由
⇒強みがあり、差別化できているから

第2問 過大な製品在庫、製品の欠品の改善
 設問1 過大な在庫と製品欠品が生じる理由
 設問2 解決に必要な生産面での対策

第3問 OEM要請⇒共同で製品化
 設問1 OEM供給のメリット
   ⇒安定的売上、開発に専念
 
 設問2 OEM推進での
課題
 と 
対策

第4問 情報
 見込み生産と受注生産のちがい
      ↓
  重視すべき情報の視点―――見込
             ――受注

  管理ポイントの視点――――見込
           ――――受注
とメモしました。

第3問と第4問が立体的になっている理由は、問われている内容を漏らさないためです。文字を横一列で書いてしまうと、対応すべき切り口が2つあっても1つだと勘違いしてしまう可能性があるからです。
このように改行して縦に並べれば、そういうエラーを少なく出来たので、本試験でもやってみました。

設問見出しメモを作ってみて、以下の様に、この事例のストーリーを考えていました。

C社は低迷する業界の中でも好業績をあげている強みがあり、それを活用して競争優位を確立してきた。しかし、何らかの原因で過大な在庫や欠品が発生しており、それを改善しないとせっかくの競争優位を失ってしまう。
また、大手インテリア用品小売チェーンからのOEM要請という新事業を行うが、OEM推進をするためには、受注生産への対応が不可欠になる。既存事業と新規事業を並存させ、シナジー効果を発揮するための生産体制構築も求められている。

過去問と同じく、既存事業の課題解決をすることが新規事業展開を容易にし、新事業展開のための課題解決が既存事業の問題解決にもつながり、事業間の相乗効果発揮を目指すというストーリーだと思いました。

この段階では、「オーソドックスな問題だ。よかった」と胸をなでおろしながら、設問分解に着手しました。(果たしてこの予感は当たるのか?w)

■設問分解
・第1問
「考えられる理由」に①を付番しました。
「低迷する木製家具業界にあって、C社は安定的な業績を維持している」と書いてあるので、解答には、業界同業との比較も盛り込めればいいなぁと思っていました。(結果としてはできませんでしたがw)

この時点では、「何らかのノウハウといった無形資源の記載が与件文にあったら、いつもどおり、強みに設定しよう」と思っていました。


・第2問
「過大な製品在庫」に①、「製品の欠品」に②を付番しました。これは主語・述語の関係ではなく、捉え部駅問題点が2つあることを明確にしておきたかったから付番しました。

よく、大問でこのように2つの問題点を明示しておきながら、設問の中では、それが1つに見えるような言葉で表現し、受験生を引っ掛けるケースがたまーにあるからです。

設問1
「理由」に①を付番し、「課題な製品在庫」「製品の欠品」にピンクのマーカーで線を引きました。

設問2
「対策」に①を付番し、「製品の在庫問題」に赤線を引きました。
「製品の在庫問題」という表現に違和感を覚えました。設問1では過大な製品在庫と欠品という2つの問題を提起しておきながら、設問2では「在庫問題」という言葉で表現をしているからです。

「作問者は、「製品の在庫問題」という言葉に課題在庫と欠品の2つを盛り込んでいるんだ。相変わらず、エグイなぁ。」と思いました。

・第3問
「大手インテリア用品小売チェーンからOEM製品の取引要請」にオレンジのマーカー、「共同で製品化を進めようとしている」に紫のマーカーを引いています。

OEM製品の取引要請=顧客ニーズ、共同で製品化を進めようとしている=経営の意思であることを意識させるための措置です。事例を解く際には、顧客ニーズと経営の意思は重要留意事項だと思っているので、設問文に書いてある場合にもマーカーを引くことにしています。

設問1
「メリット」に①を付番しました。主語は「メリットは」とすることにしました。
 「80文字なので、2つか3つ盛り込めればいいなぁ。与件文で引っ張れるものがあれば、それを入れ込もう」と思っていました。

設問2
「課題」に①を付番、「対応策」に②を付番しました。
主語が2つある場合は①、②としてしまいます。
「課題」ですから、取り組むことができるような表現にしなければなりません。「問題」と間違えないようにしなくてはと思っていました。その課題をクリアするための方法が「対策」であると解釈しました。(誰が読んでもそうかと思いマスが、念のためw)


第4問
付番はしませんでしたが、「見込み生産と受注生産の違い」と「重視すべき情報と管理ポイントの視点」にピンクマーカーで線を引いています。
また、「C社は見込み生産」「OEM製品は受注生産」に赤線を引き、黄色マーカーで線を引きました。
「見込み生産と受注生産の両方へ対応するのは大変だなぁ。平成17年度事例Ⅲのように受注生産を主としていたC社が標準品生産をするというパターンがあったが、その逆になるのか。あの時は、個別受注生産と標準品見込生産の両方を無理なく混流させるためにはセル生産を提案したなぁ」と漠然と思っていました。

また、「受注生産と見込み生産の混流は第3問の設問2の課題として使えるかもしれないから覚えておこう」と思いました。

一方、「重視すべき情報は何となく列挙できそうだが、管理ポイントってなんだべ?」と思いました。

「まあ、設問分解だけじゃわからんことは、与件文に何か書いてあるだろ・・」と適当な気持ちで、とりあえず、設問分解は終了しました。

この段階で、問題数も多かったこともあり、約12分が経過していました。事例Ⅱとは異なり、設問分解段階で大体のストーリーが読み取れたので、多少、チェックポイントでの通過時間が遅くなっても、大丈夫だろうという根拠のない安心感がありました。

そんな状態で、いよいよ、与件文読解にうつりました。

第9回につづく。。。。

受験時の行動と心の動き(第7回)

2009年11月12日 17時45分25秒 | Weblog
今日は、事例Ⅱの取組み状況(解答作成部分)とその時点での心の動きを書こうと思います。

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事例Ⅰと同じく、解答を作成する前に、再度、設問見出しメモと与件文を見ながら、解答の骨子を検討し、この事例の全体ストーリーと設問間関係がどうなっているか考えることを行いました。

■第1問
B社の強みを活かした差別化戦略を具体的に述べよというのが設問要求です。制約条件としては、SC内の2つの競合店に対する差別化戦略を挙げるということが書かれています。

80字なのでたくさんは書けませんが、解答には、2つの競合店のどういう戦略に対して、B社がどういう強みを活かして誰に、何を提供していくことで差別化を図るのかを書かなければならないと思いました。

設問メモには、与件文読解の時に書いたメモが記載されています。「大手⇒プロ志向にも対応」、「カジュアル重視⇒若者中心・カジュアル」と書かれています。設問文の下には「プロ⇒素人」「カジュアル⇒ユニフォーム」と書いてあります。

情報は以上なので、第1問は、以下のような骨子で仮置きしておこうと思いました。
①大手のプロ志向な品揃えに対し、B社は初心者向け品揃え
②ファッション重視店のカジュアルな品揃えに対し、ユニフォーム提供

①をメモッた時に、脳裏に「従業員の顧客対応が優れているという記載があったな。これは初心者に親切に対応できるという点で活用できるかもしれないな」と思いました。

②をメモった時には「緻密な商品供給というワードもあった。これは地域の学校や団体との関係を深め・・というセンテンスの中に書いてあったので、ユニフォームの供給体制と考えていいだろう。これも使えれば使おう」
などと考えていました。

今思えば、結構ひらめきを採用しようとしていて危険ですが、本番中なので、まずはそれを大事にしました。

■第2問
第2問は、B社がこれからターゲットとすべき顧客層を答えよという設問要求です。制約条件として、B社の需要拡大のために。。という条件がついています。

与件文中には、様々な消費者ニーズが書かれていて、どれが既存顧客のニーズでどれが新規の顧客ニーズなのかがわかりにくいような気がしましたが、与件文読解中に、ウォーキング・ジョギング、フットサルという明確な増加傾向のニーズがあったので、これを使おうと思っていました。

一応、設問見出しメモには、既存と新規のニーズを列挙し、「既存ニーズは少子高齢化などによって減少の見込み」といったメモが書かれています。

これにより、あまり深く考えずに、「B社はユニフォームだけでは食っていけないので、新たな商品か分野を取り扱い、新規顧客を増やす方向なんだろう」と思いました。

「ここで挙げたターゲット顧客をB社はどのように確保・固定化させていくのかという点が第1問や第3問で問われているんだろうなぁ」と漠然と考えていました。

第2問の骨子がこれでいいかどうかは、第3問次第だと思ったので、第3問の骨子作りにとりかかりました。

■第3問
過去問の傾向から、大問の下に設問が複数ある場合、大問の説明文をおろそかにしてはいけないと考えていたので、注意深く読み直しました。

「設問メモにあるように、第3問の各設問で問われている事業の目的は、顧客の拡大と自社への愛顧向上である点を解答に盛り込まないといけないな」と考えていました。

それを踏まえて設問1へ進みました。

▽設問1
自社だけで行えるサービス事業について答えよという要求です。

第2問を意識すれば、ジョギング・ウォーキング顧客かフットサル顧客のどちらかをターゲットにした事業であるべきだと考えました。

ジョギング・ウォーキング顧客は与件文では銭湯絡みで記載があったことから、設問1ではフットサル顧客をターゲットとして事業を書こうと決めました。

フットサル顧客に対する「サービス事業」なので、「物販ではない」点に注意しようと思いました。当たり前ですけどねw。

で、事業について解答を述べる際には、戦略問題と同様、誰に、何を、どのようにを切り口に書こうと決めていました。

「誰に」という点では、第3段落に「大学生を中心にフットサル人気が高まり、リーグ戦ができるほどチーム数が増えているとあり、欄外の注意書きではジュニアから中高年、女性とかなり幅広い対象がいることがわかります。大学生は地元以外から通っている人も多い一方、ジュニアや中高年、女性は地元住民である可能性が高いと判断し、「地域住民や学生」という書き方にしようと思いました。

「何を」という点では、「B社の土地を活用したフットサル場運営事業」としました。商店街のど真ん中でそんなに広い面積がとれるか?という疑問を持つ方も多いと思いますが、自分は与件の流れに身を任せ、そのまま使わせてもらいました。

あとは、具体的な運営方法を書く必要があると思いました。これが「どのように」に該当します。

「どのように」という点では、フットサル場運営なので、練習だけでなく、試合を組んだり、リーグ戦を運営したりすればなお楽しいだろうなと思った時、第3段落にある、いままで培った各種リーグの事務局運営ノウハウや試合会場の手配ノウハウを活用することを盛り込もうと決心しました。

▽設問2
こちらは銭湯と共同のサービス事業を述べよという設問要求です。

こちらも、構成は誰に、何を、どのように、でいこうと考えていました。

どんな共同事業ができるのかという点で、第6・7段落に注目しました。ランナー達の間ではグループづくりが盛んになっていること、銭湯が混雑している原因は夕方に銭湯が社交場になっていることであること、非常に混んでいることなどがわかります。

ただ、これだけなら、空き地に着替え場所とシャワー室をおけばいいじゃんと思うのですが、シャワー室って銭湯に対する本質的提供サービスそのものなわけで、それを共同事業とはいえ、外の会社と分け合うべきかなぁという疑問が浮かんでいました。

むしろ、着替えや風呂はとっとと済ませて、居酒屋にいくのではなく、グループで集まる場所を用意してあげた方が、銭湯側が本質的価値を失わずに混雑緩和が可能になるんではないかなと思ったのです。

これであれば、シャワー設備を設置したりする費用もかからないし、倉庫みたいなプレハブを建てればある程度対応できてしまうので、手軽にできるかなぁという視点もありました。

なので、「誰に」は、地域のランナーグループとし、「何を」はB社の土地を活用した集会場運営事業としました。

「1つの空き地に2つも入るんかいっ」という突っ込みはなしの方向でw。

「どのように」は共同事業ということがわかるように、銭湯では集会場利用券の販売や集会時に食事を頼めるように仕出弁当の仲介を行い、B社は集会場の管理・運営を行うという方向にしました。

反省としては、大問の設問文で留意しようとした、顧客拡大と愛顧向上についてしっかりと考えきれなかった点があります。施策を打ち出したことで安心してしまったんだと思います。

■第4問
インターネットを使って、地域内外の人々と何らかのコミュニケーションを図るにはどのようなものがあるかを要求されています。

制約条件は「自社のPRではいけない」ということです。

設問メモにも書きましたが、コミュニケーション対象は地域内の人々と地域外の人々としました。地域内の人々とは関係性を深めるコミュニケーション、地域外の人々とはX市への来街を促すコミュニケーションをすべきかなと思いまいた。

地域内の人々との関係性を深める方向性をとろうと思った理由は、第1問で挙げた差別化戦略で、B社は対象スポーツの幅を広げつつ引き続きユニフォームを販売する方向性や初心者の顧客対象の品揃えをしようとした場合、顧客との関係性強化をしなければなりませんが、それを述べる設問がなかったことが挙げられます。

また、地域外の人々を来街させるという方向性をとろうと思った理由は、第8段落で熱く述べられていたX市のマラソン大会に関するB社のかかわり方に関して、第1問~第3問の中でまったく触れていなかったからです。

しかも、PR以外という制約条件なので、自分としては「商売っ気なし」の内容でいこうと決めていました。ボランティアでリーグ運営事務局やるぐらいですから、ネットで顧客との関係を深めたり、X市に貢献するなど朝飯前かなと思った次第です。

更に、留意しようとしたのは、インターネットは双方向コミュニケーションなので、受信・発信でも考える必要があると思いました。

地域内顧客向けとしては受信・発信が容易に出来る電子掲示板を活用する方向を考えました。特に、初心者向けには、各種スポーツごとの掲示板を設け、初心者からの質問を受け付けたりすればいいのかなと思いました。

また、ユニフォーム顧客には、ミニコミ誌でやっていたように、各種試合結果などをネットでも流すことで、顧客の利便性を向上させ、間接的にB社に対する顧客の愛顧を維持したり高めたりする方向性かなと思いました。

地域外顧客へは、HPでのX市の魅力や文化発信やマラソン大会の告知を挙げようと思いました。発信ばかり気にして、受信をおろそかにしたことが反省点ですかね。

以上で、設問ごとの骨子づくりを終えました。

■設問間関係と事例ストーリーの確認

考えた骨子が、設問関係上で矛盾がないか確認しました。

第1問で挙げた戦略を、第2問で挙げた新規顧客を狙いつつ、新サービス事業で確保・取り込む。また、インターネットを活用し、それら新規・既存顧客の両方と関係性強化をはかるという関係性だと感じました。

また、上記内容が事例の本線ですが、伏線として、 B社は商店街、X市という地域へ貢献し、それらを活性化することで、結果としてB社も潤うという流れもあるということだと思いました。

大体矛盾はないなと思ったので、解答作成に移りました。

この段階で、経過時間37分ごろでした。

40分で全部埋まるかは不安でしたが、とにかく、骨子を頼りに書き上げようと決心し、第1問から書き始めました。

具体的な解答は以下。

■具体的再現答案

第1問
大手スポーツ用品店のプロ志向の品揃えに対し、B社は各種スポーツの初心者向け品揃えを行い、強みである評判の高い従業員の顧客対応力を活かし、親切な対応で差別化する。

ファッション重視のスポーツ用品店のカジュアルな品揃えに対し、B社は学校や各種草スポーツチームへ、強みの緻密な商品供給でユニフォームを提供し、関係を深め差別化する。

第2問
ウォーキングやジョギングを楽しむ、会社員や高齢者等の地域住民。
フットサルを楽しむ、地元の大学生や中高年、女性などの地域住民。

第3問
設問1
地域住民や学生を顧客とし、B社の土地を活用したフットサル場運営事業が考えられる。具体的には①各種草リーグの事務局運営ノウハウを活かした試合や練習の予約受付、②B社主催のフットサル大会開催等である。ミニコミ誌やホームページで訴求し顧客拡大する。

設問2
地域のランナーグループを顧客とし、B社の土地を活用した集会場運営事業が考えられる。具体的には、①銭湯では集会場の利用券の販売や仕出料理などの仲介を行う、②B社は集会の予約や宴会の受付、集会場の管理運営を行う等で、顧客関係性を深め愛顧を得る。

・愛顧を得るという部分はとってつけたような状態になってますが、完全にとってつけましたw。

第4問
地域内の人々に対しては、①各種スポーツごとの電子掲示板を設定し、各種スポーツの初心者からの質問受付や回答を行う、②ホームページで各種スポーツの試合結果などを掲載し関係性を深める。地域外の人々に対しては、ホームページを活用し、X市の歴史や文化を紹介するとともに、X市のマラソン大会を告知し集客をする等である。


■終了後

最後の最後まで、もやもやした感触が抜けない事例Ⅱでしたが、大体終了3分前ぐらいに、全部を書き終えました。

記載内容としては、因果をあまり丁寧に書くことができず、列挙型の解答が多くなってしまいましたが、これが今の実力なので、後悔はしていません。

で、昼食時間に入りました。

昼食はおにぎり3つです。試験中に腹痛が起きないよう、よく噛んでゆっくり食べました。

7・8分ぐらいで食べ終わり、部屋の外へ出て、酸素吸引と顔拭きを行いリフレッシュしました。

酸素吸引している最中、非常階段のところで黒猫ちゃんが横切っていったのが目に入りましたが、見なかったことにして、部屋に戻りましたw。

休憩時間は、事例Ⅲの切り口確認を20分、残りは事例Ⅳで自分の弱い公式確認や解き方確認をやろうと決めていたので、そのとおり過ごしました。

この時は、今年の事例Ⅳがあんなに難しいとは思っても見ませんでした。

第8回へつづく。。。

受験時の行動と心の動き(第6回)

2009年11月11日 00時05分06秒 | Weblog
今日は、事例Ⅱの取組み状況(与件文読解部)とその時点での心の動きを書こうと思います。

【ご来訪いただいた方へ】
既に冗長な文章が段々長くなっています。非常に危険な状態ですw。あくまでも記録としての位置づけですので、以下の文を読まれるという珍しい方は、あらかじめご了承くださいませ。

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設問分解と見出しメモ作成終了後、もやもやしながら、与件文本文の読解にとりかかりました。

この段階で、約10分経過していました。ちょっと悩んだところがあったので、若干予定をオーバーしました。

設問分解段階で、全体ストーリーが明確に浮かばなかった事例Ⅱは今年が初めてなので、いやな予感です。

事例Ⅰと同じく、約2ページなので、情報整理しながら読むのに7~9分かかると計算しました。

与件文3ページ目のフットサル注意書きを見て、「ありゃ?なんか変なのがあるぞ?」と思いましたが、「まずは、頭から読んでみよう」と気を取り直して、読解スタートです。

まずは、段落区切り・センテンス区切りで1分。

段落と設問対応付けで5分(設問数が多いので)。

計15分。

終了予定は22分~25分経過ごろと予想しつつ、解答骨子を作るのに時間がかかりそうだから、なるべく早く終えるようにしようと心に留め、工程スタート。

例によって、段落単位に赤線を引き、センテンスごとに区切り、要注意ワードを丸で囲みました。

その上で、本文を読み始めました。

■各段落での着目点()内は感想

第1段落
・スポーツ用品店で隣接する市に2店舗(結構、手広いなぁ。消費者から支持されてるな)

・いずれの店舗においても、地域の学校や団体との関係を深め(平成19年と同様、顧客との関係は深め済みかぁ。。。でも、いいことだな。で何で関係深まってるの?)

・緻密な商品供給とサービスに力を入れてきた(緻密な商品供給?「緻密」ってのに違和感あるけど、きめ細かく商品供給してきたということかな。それとサービスね。どんなサービスかな。)

・従業員の顧客対応に関しても住民からの評判が良かった(ふむ、人的サービスも上々でお客様から評判いいのなら強み間違いなし)

・本店裏にかつて倉庫と駐車場であった土地を保有しており、その再利用を考えている。(へー、「かつて」だから今は空き地だな。銀座って名前のつく商店街の中で空き地を持ってるのか。「再利用を考えている」だから、第3問で使うのかな)

第2段落
・史跡や街中の寺院を訪れる観光客の数も多い。(X市は来街者が多いのか。目的は観光。平成20年度の事例Ⅱを思い出すな。この来街者を増やせばX市も潤うなぁ)

・駅には専門店やレストランとホテルが入った駅ビルが隣接している。B社にとって幸いだったのは駅ビルの中にはスポーツ用品店はなかったことである。(ふむ。ということは、もし、駅ビルにスポーツ用品店があったら、B社は窮地に追い込まれていたということかな?立地にかなうほどの強みはないということかな。)

・全体を俯瞰して(うお、マーカーの色はほとんど緑!!分厚く環境面を書いてるなぁ。X市の説明だな。支店は隣接する市にあるんだから、ここは本店を取り巻く環境を言っているな。なんで、こんなに手厚くX市の説明が書いてあるんだろう?やはり、X市とB社のコラボはどこかで使う必要があるんだろうなぁ。)

※本試験とは恐ろしいもので、「蔵づくり」「寺院への観光客が多い」「駅ビルにホテル」の3つを読んでいながら、X市が自分が4年も住んでいた「埼玉県川越市」であろうとはこのときは露ほどもわからなかったのですw。

第3段落
・X市内には小中学校、高校のほかに、複数の大学キャンパスもある。(学生相手の商売もあるなぁ。)

・長年にわたって市内の学校の体操着やクラブ活動のユニフォーム、大学サークルのユニフォームなどの注文を一手に引き受けてきた。(やたらユニフォームの説明を細かくしているな。つまり、市内の学校ほとんどのユニフォームを一手に引き受けてきたわけね。すごい売上だろうなぁ。)

・B社本店には、市内の草野球リーグやママさんバレーボールの事務局が置かれ、試合会場の手配などをB社はボランティアで引き受けている。(ん?いきなり事務局?試合会場の手配などでお客さんとの関係を深めているのかぁ。うまいなぁ。これが商売につながるのかな?)

・その関係でユニフォームや用品の受注も安定している。(やっぱり^^;。ユニフォーム商売の売上でかいなぁ)

・B社が毎月発行するミニコミ誌やホームページには、地元スポーツの試合結果が掲載されている。(ミニコミ誌!!平成17年の美容院を思い出す。顧客関係深化ツールだなぁ。お、ホームページも持っているんだな。今は、試合結果を載せるだけ?これは第4問でもっと活用の方向だな)

・最近では、大学生を中心にフットサルの人気が高まり、市内でリーグ戦ができるほどにチーム数も増えている。(おお、新規顧客候補発見!!)

・それに伴い、フットサル用品の需要も増えてきている。(こりゃー、第2問のターゲット顧客の1つは確定ですな。片方があまりにもわかりやすい場合には、もう片方がわかり難いというケースが多いが果たして・・・)

・全体を俯瞰して(うお、こんどはオレンジだらけだ。現状のB社はユニフォームの提供と関連サービスで顧客ニーズを充足している。で、新規顧客ニーズも1つ見えたぞ。ここの段落は顧客関連だな。)

第4段落
・数年前、X市郊外にSCが出店(お、暗雲垂れ込めてきたぞ)

・この影響で、X銀座商店街全体の売上も少しずつ減少し始めた(うーん、まずはX市商店街へ影響が出たか)

・後継者問題も絡んで閉店を考えようとするものも出てきた(かなり深刻だな。商店街もなんとかせにゃならんという事例か。)

・SC内には2つのスポーツ用品店があり、1つは大手チェーンのスポーツ用品店で、もう1つはファッション重視のスポーツ用品店である。(ほらキター。B社危うし?競合が2つもか。ホームセンター、ディスカウントストアと大手ペット用品専門店が出てきた平成16年事例Ⅱに似ている。問われる内容は全然違うけどw。で、競合はどんなことが強みじゃ?)

・大手チェーンのスポーツ用品店は、各種スポーツのプロ志向の需要にも応えようとする品揃えをしている。(うひー平成19年の事例Ⅱとは反対ジャン。スモールビジネスマーケティングで中小小売店が目指す方向性をあらかじめ封じるとはTT。初心者狙えってこと?第1問の設問メモメモッテおこう。)

・もう1つのスポーツ用品店は、若者向けスポーツカジュアルのファッションに重点を置いた品揃えを行っている(カジュアル?その反対はフォーマル。平成13年度事例Ⅱのエニグム・プチエニグムを思い出すw。フォーマル?フォーム?ユニフォーム???これも、ちと設問メモにメモッテおこう。)

・全体を俯瞰して(ふーむ、今度は競合の状況についての説明段落か。割とわかりやすい段落構成だな。色分けしてよかったw)

第5段落
・中心部では出社前や昼休み、そして早朝や夕方に公園周辺をウォーキングやジョギングする人が増えている。(ふーん、おいらは汗かきで一度走ったら汗とまらんから、会社行っているときはむりだなw。それはさておき、これはさっきのフットサルとペアになる新規顧客ニーズだな。)

第6段落
・週末や休日になると、さらにその人数は増加しており、高齢者の割合が増えてきている。(なるほど。平日はサラリーマン、休日は住民の方々がジョギングしたりウォーキングしているから、B社にとっては安定的な売上をとることができるかもしれないな。高齢者の方を敢えて強調しているのはなんで?)

・このようなランナー達のグループ作りが盛んになっており、企業や大学のサークルだけではなく、お互いの面識も無いのに1人で走っているうちに顔見知りとなり、グループを作って一緒に走る者も増えている。(へー。おいらは走る姿が醜いから、夜、1人で走るけどね。。。ペパチェ氏とかはそういうグループ作りそうだなぁ。なるほど、グループづくりが流行ってるのか。これも何かに使えそうだな)

第7段落
・ランナー達の悩みは、着替えとシャワーであるが、商店街の裏通りにある銭湯がランナー達のニーズに応えている。(お、ランナー達のニーズは着替えとシャワーか。でも、銭湯は両方のニーズに応えちゃってる。B社はどうすれば?)

・夕方になると銭湯が社交場となって、グループ同士で近隣の居酒屋へ出かけていく者たちも多い。(銭湯が社交場w。たむろった人々でごった返しそうだな。裸の付き合いかw。むさくるしいw)

・しかし、この銭湯は昔から人気があり、高齢者を中心に数多くの人々が利用してきた。(また高齢者。高齢者からすれば、あんまり混み合ってほしくないだろうなぁ。)

・ランナー達がこの銭湯を利用することが増えるにつれ、銭湯が非常に混みあってきている(ほらー、混み合ってきた。原因はたむろってるから?それとも単に銭湯利用者が増えたから?後でじっくり検討しよう。メモメモ。)

・そこで、この銭湯は何か事業ができないか模索している。(うお、事例企業のB社以外の経営者が事業展開の方向性を述べるのって、平成13年以来はじめてか?ややこしくなってきたぞ。だから、第3問で共同事業がでてくるのか。)

第8段落
・X市は伝統に配慮した道路整備を行い、城下町であるがゆえに見通しの悪い入り組んだ道路をできるだけ広くするために、電線の地中化をすすめている。(銭湯の次はX市の施策かよ。今年はめちゃくちゃ複雑な構成だ。情報整理をしなくては。で、何で電線地中化が出てくる?w)

・商工会議所を中心に「街おこし」としての企画を考えていた。(よんだーるさんやkurogenkokuさんみたいな感じか。早く彼らの仲間になりたい。)

・全国各地で定着しつつある「市民マラソン」を計画している。(なるほど、X市は観光客に加えて、マラソンランナーを集めて活性化を図る方向か。)

・「健康」と「観光」を融合させ、「歴史と文化を走りぬけよう」というテーマで~初心者、親子から本格的ランナーまでが楽しめる大会を目指している。(健康と観光を「」で囲むとは。。。これはどっかで使わないと。おそらく第4問だな。)

・特に、5kmでは高齢者の参加希望者が多い。(また!!!高齢者!!!。しかも5kmではという限定つき。えぇぇ、高齢者どう使うんだ?かく乱を狙っているのか?気をつけよう)

・X銀座商店街も、もちろんそのコースに入っている。(B社や銭湯をはじめ、X商店街にとってラッキーだったなぁ)

・電線の地中化~活気を見せるであろう。(電線の地中化は走りやすくなっているということか。活気を見せるであろうという表現だから、そのまま受け取っていいな)

第9段落
・少子高齢化の波はX市内の学校の生徒数の減少にも表れて来ている。(ユニフォーム販売だけじゃ危ないということね。新規顧客は高齢者も含んでおくことに注意しなくちゃ。)

・生徒数の増加は一時的なもので、長期的に見れば安定的なものとはいえない。(なるほど、くれぐれもユニフォーム販売にこだわるなよという作問者からの警告ね。)

・高齢者の割合も増え、草野球人口も少しずつ減少してきた。(www。高齢者!!!。わかりましたよ。高齢者をもらすな、ユニフォームだけに頼るなですね。)

・B社の売上は徐々にではあるが低下してきている。(ほうっておくと危険ということですな。了解です。)

【フットサル】
・基本的に室内で行われる~コートの広さはサッカーの約1/7~1/8。(空き地はつかえるな。)

・ジュニアから中高年、女性まで気軽に参加できる(第2問でここのセンテンスを使おう。)

・人気が出てきている。(対応しない手はないですな。)

ここまで読んで、「やっぱり一筋縄ではいかないぞ」と思いました。理由は、①B社に関する記述が少なく、B社の経営に関する具体的な方向性を打ち出し難い、②B社以外の登場人物(銭湯、X市、銀座商店街)の繁栄も考慮に入れなければならない、③銭湯との共同事業も考えなければならない などが挙げられます。

情報整理が苦手な自分には、ちとやばい事例です。

ここは、まず、B社の経営戦略の軸をしっかりともちつつ、銭湯との共同事業、X市の繁栄と肉付けていく方向を堅持しないと、何かを盛り込み忘れたり、もらしたりする可能性が高いぞと気を引き締めました。

読み終わった段階で、27分と予定を更にオーバーし、かつ、不安が解消しないまま、解答作成に入っていくのでした。

第7回につづく。。。

受験時の行動と心の動き(第5回)

2009年11月09日 17時45分48秒 | Weblog
今日は、事例Ⅱの取組み状況(設問分解部分)とその時点での心の動きを書こうと思います。

【ご来訪いただいた方へ】
相変わらず、冗長な文章です。あくまでも記録としての位置づけですので
以下の文を読まれるという珍しい方は、あらかじめご了承くださいませ。

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酸素とウェットティッシュとフリスクでリフレッシュし、席に着きました。

また、10分前から解答用紙、問題用紙の順番で配布が始まりました。

例によって解答文字数を計算し、610文字とわかりました。

意外に少ない文字数なので、考えさせる時間が多いのかなぁと不安になりました。

問題を透かし見ると、スポーツ用品店が対象企業であることがわかりました。

あとは、商品供給やサービスに力を入れてきた部分、1ページ目最後の方にSC内に2つのスポーツ用品店がある、などが見えました。

あとは見えないので、スポーツ用品店がSC内の競合と勝負するという内容かなぁなどと妄想していました。

事例Ⅱは、過去問を考察すると、スモールビジネスマーケティングを骨格とした問われ方が多い事がわかります。

大体、地元住民の複数ニーズに対して、希少性・独自性の高い商品やサービスを提供しつつ、顧客を吸引し、B社の各種ノウハウや情報システムを使って、付加価値を提供することで、顧客と関係性を深めるというストーリーだと思います。

昨年は、それに加えて、地元との協働という切り口も問われました。

今年も、ベースは変わらず、少しずつひねった問われ方をするんだろうなぁと思っていました。

毎年何とか、Aを確保してきましたが、今年もうまくいくかどうかはわかりません。

試験官の「はじめっ」の合図で、タイマーのボタンを押してスタートです。

メモ用紙を切り離したら、早速、設問見出しメモと設問分解へ突入しました。

■設問見出しメモ

第1問 SC内の2つの競合に対する、強みを活かした、差別化戦略

第2問 需要を拡大するためにこれからターゲットとすべき顧客層

第3問 新規客拡大と既存顧客のロイヤルティ向上のための新事業
    1)自社だけで行えるサービス事業 誰に、何を、どのように
    2)銭湯との共同事業でのサービス事業 誰に、何を、どのように

第4問 ネット活用、地域内の人とのコミュニケーション、地域外の人とのコミュニケーション

とメモしました。

今考えると、第3問の見出しは思い込みが入っており、非常に危険な状態であることがわかります。

ただ、このときは、あくまでも仮置きという感覚だったので、それほど気にしていませんでした。

この時点では、SCの2競合とは戦略的に住み分けをおこない、新規の顧客ターゲットを相手に、サービス事業を展開し顧客拡大をはかり、自社のPR以外の目的で地域内外の顧客とコミュニケーションを図るというそのまんまな骨子を脳裏に浮かべました。

このままでは、何のことやらさっぱりわかりませんので、続けて設問分解に着手しました。

■設問分解
・第1問

「B社の強みを活かした」に①、「差別化戦略」に②を付番しました。
こういうパターンは主語を設定するのが難しいので、特に①を主語、②を述語
とは考えず、必ずこの2つは解答に盛り込む必要があるということで付番しました。

また、差別化戦略なので、誰に、何を、どのようにを明確にしなくちゃということも脳裏に浮かびました。

さらに、「SC内の2つの競合店」に赤線囲いをしました。

これは、2つの競合店のどういう点に対して、B社は強みを持ちうるのかという点も留意する必要があると考えたからです。

競合が2つかぁと思った瞬間、平成16年の愛犬ショップを題材とした事例Ⅱで、競合が2つ出てきたことを思い出しました。

・第2問
「これからターゲットとすべき顧客層とはどのようなものか」に①を付番しています。

「需要拡大のために」に赤線囲いをして注意を喚起しました。

ん?需要拡大?B社からしかけて需要を拡大するということかな?
今までにはないパターンじゃないかな。ちと慎重に行こうと考えました。

どちらにしろ、今までのターゲットだけではいかんということも肝に銘じておこうと思いました。

・第3問
大問の設問文の「顧客の拡大」に①、「自社へのロイヤルティを高めるために新しい事業を考えている」に②を付番しました。
これは、設問1、設問2に対する縛りを大問の設問文で入れているケースがおおく、この場合も、同様のパターンだと思ったからです。

つまり、設問1、設問2で解答する事業の展開目的は、顧客の拡大と自社への愛顧を高める事であるという縛りがあるということです。

どちらを顧客拡大の施策にし、どちらを愛顧向上の施策にしようかという点が脳裏をかすめました。

設問1も設問2も、事業を展開する説明なので、誰に、何を、どのようにという点は、なるべく盛り込んだ方がわかりやすいなと思いました。

・第4問
「インターネットを使う」に①、「地域内に」②、「外」に③を付番しました。「人々とコミュニケーションを行う」という部分にはマーカーをしました。

まずは、インターネットもコミュニケーションも情報の受信・発信による双方向の流れを意識する必要があるので電子掲示板とホームページを使う方向だろうという推測をしました。

また、地域内の人への送受信と地域外の人への送受信では内容が異なるはずなので与件文などでしっかり根拠を探しておく必要があるなと思いました。


第4問まで設問分解を終えても、全体像が良くわからんなと思いました。

とりあえず、設問見出しメモ完了段階での方向性をホールドしたまま与件文を読んで、最終判断を下すしかないと考えました。

得意なはずの事例Ⅱですが、今年は一筋縄ではいかないなという予感が強まってきましたが、「ダイジョブ、事例Ⅱは得意だから」と根拠のない自信で自分を励ましながら、与件読解へ突入しました。

第6回へつづく・・・・・