Road to 50’s ~50歳への道~

ナイスな50歳になるための日記

カウントダウン

受験時の行動と心の動き(第9回)

2009年11月16日 01時08分19秒 | Weblog
今日は、事例Ⅲの取組み状況(与件文読解部)とその時点での心の動きを書こうと思います。

【ご来訪いただいた方へ】
相変わらず、冗長な文章です。あくまでも記録としての位置づけですので、以下の文を読まれるという珍しい方は、あらかじめご了承くださいませ。

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設問分解と見出しメモ作成終了後、事例Ⅱとは異なり、多少、ストーリーが見えたので、若干明るい気持ちで、与件文本文の読解にとりかかりました。

事例Ⅲは、与件文や設問分に巧妙に隠された問題点、課題を網羅しきれないことが多い一方、その探索に時間をかけすぎると、時間切れもありうる危険な科目であると感じていました。

なので、今回も、できるだけQCDに問題がないか、顧客ニーズは何か、新規事業の方向性はどうか?、既存事業と新規事業の相乗効果はどこに発揮されるか?などを切り口として与件文を読んでいく事にしていました。

事例Ⅲも約2ページです。解答文字数と同じく、与件文も事例Ⅰ~Ⅲは同規模だったことになります。事例Ⅰ・Ⅱ同様に、情報整理しながら読むのに7~9分かかると計算しました。

読解スタートです。

まずは、段落区切り・センテンス区切りで1分。

段落と設問対応付けで5分(設問数が多いので)。

計15分。

終了予定は25分~27分経過ごろと予想し、工程スタート。

段落単位に赤線を引き、センテンスごとに区切り、要注意ワードを丸で囲みました。

その上で、本文を読み始めました。

■各段落での着目点()内は感想

第1段落
・ダイニング用テーブル、チェア、スツールなどを主力(割と小物家具が多いな。H17年事例Ⅲのエクステリアを思い出すなぁ。)

・なお、営業部門は販売業務のほか、製品在庫管理、製品出荷業務を担当している。(は?なんじゃこりゃ。なんで在庫管理と出荷業務も営業部がやってんの?なんか問題点っぽいから、青マークしておこう。)

第2段落
・家具専門の中小小売店では総じて売上げが低迷しているが、消費者に対してライフスタイル提案を積極的に展開しているインテリア用品・生活用品を扱う小売店や、製造小売型(SPA)の大型小売店の売上げは比較的好調である。(業界内でも調子の悪い業態と良い業態があるな。良い業態は、ライフスタイル提案している小売店やSPA型の大型小売店か。マーケットインでニーズにあった商品を提供している店が強いということだな。)

・C社は小売店約300社に直接販売している。(でたー、伝家の宝刀、直
接取引き。。どこかで使うかな?一応マークしておこう)

・その販売先の約80%は主に、インテリア用品・生活用品を扱う小売店が占め、家具専門の小売店数が少ないのが特徴である。(好調な業態の方のチャネルが多いのは、C社にとってよいことだな。)

・販売先の小売店では、C社製品の一部を展示し、その他の製品はカタログによって販売活動を行っている例が多い。(こういうチャネルに対しては、受注生産みたいな体制でも対応可能だな。)

・販売実績が大きな有力販売先では、C社製品を中心に生活空間を演出する展示スペースを設けている。(C社の製品はライフスタイル提案に耐えうる製品なんだな。)

・現在、この有力販売先の1つである大手インテリア用品小売チェーンから、OEM製品の取引打診があり、先方から製品アイディアの提供を受けて製品化を進めようとしている。(キター、大手からのOEM生産依頼。設問では受けるか受けないかという問いではなく、C社はやる気だと書いてある。やっぱり、今までの事例Ⅲでの大手からの誘いは受けておくという方向なのか。ま、今はこちらに集中しよう。先方から製品アイディアを受けることができるというのもOEMの長所だな。)

・全体を俯瞰して(うーん、この段落は、業界の状況とC社の販売チャネルでのC社製品の取り扱い状況、大手からのOEM打診と情報が盛りだくさんで整理し難いなぁ。パニックにならないよう注意しなくては。

第3段落
・C社製品は、塗料や接着材に有害物質が含まれていないものを使用し、消費者の健康、安全志向にマッチした製品である。(良い製品ですな。消費者は健康・安全志向だというニーズ情報発見。製品もそれにマッチしているから、今やっていることは間違ってないし、A社の強みといえるな。接着「ざい」って「材」だっけ?)

・ダイニング用テーブル、チェアのセットの平均販売価格は15万円前後と比較的高額であるが、幼い子供を持つ若い主婦層に受け入れられている。(いいものは高くても受け入れてもらえるということですな。幼い子供を持つ若い主婦層はターゲット顧客にできそうだ。)

・近年の低迷する木製家具業界にあって、C社の収益には大きな増加は見られないものの、年商は約18億円前後で推移している。(業界が低迷しているのに、収益が下がらないんなら、相対的にC社は好調だといえるな。)

・現在進めようとしている大手インテリア用品小売チェーンからのOEM製品受注が現実のものとなると、年間で約1割程度の売り上げ増が見込まれている。(これも、OEMの長所といえるな。)

第4段落
・C社の新製品開発のコンセプトは「20~30歳代の主婦に喜ばれる家具」である。(ん?あえて、「新製品」開発という必要性はどこにあるんだろう。今までも支持を受けていたんだから敢えて新製品といわなくてもいいのでは?先に読み進もう)

・新製品開発情報は、各営業担当者がそれぞれ担当する販売先の小売店から消費者の嗜好、要望などを情報として入手し、製品開発・設計部門に提案している。(製品開発面では製造と営業がうまく情報連携しているな。だから、これまで顧客に支持され、業績を維持できたんだな。これもC社の強みといえるか。)

・このような新製品に関する多くの提案によって、積極的な新製品開発を進めており、その結果、現在の自社ブランド製品は使用する木材の品種違い、塗装の色違いを含めて170アイテムと多くなっている。(ニーズに基づいた新製品開発を積極的に進めているのはいいこと。その結果、バリエーションが増えるのはしょうがないと思う。)

・製品はカタログに掲載され、販売先や消費者に配布されているが、その中には出荷頻度および出荷数量が極端に少ない製品も見られる。(これって過剰在庫の原因か?普通に読んだら、売れ筋・死に筋を整理して、改廃するという方向なんだろうが違和感があるな。たくさんの種類の製品があることは、顧客の多様なニーズに答えられるし、顧客もたくさんの中から選ぶことができるんだから、いいことだと思う。第2段落でカタログから注文する店も多い旨書いてあったから、別に、製品種別が多くても、発注される都度生産すればロスは少ないはず。いかにも問題点のように書いてあるが、中小企業が顧客ニーズを切り捨てたら終わり。ここは作問者の引っ掛けだ。あとは、それをどうやって効率的に生産できるようにするかがC社の課題ってことかな。)

第5段落
・小売店からの注文に対しては、その当日に製品を出荷することを取引の基本としている。(姿勢としては短納期を心がけているんだな。)

・そのため、製品は見込み生産であり、製品ごとにロット生産している。(第4段落最後の部分を加味すると、小ロット化する方向を志向したいなぁ。)

・C社の生産工程は~6工程である。そのうち、部品機械加工の一部と販売数量の少ない製品によっては完成品までを外注工場に依存している。(内外作基準がよくわからんな。まあ、でも外注先はあるってことだし、外注先には全工程を担当する能力があることもわかった。)

第6段落
・毎月中旬に開かれる営業部門との製版会議で翌月の販売予測数量が提示され、生産計画では、それを参考に翌月の生産品目、生産順が決められている。(見込生産ならそういうパターンだろうなぁ。過去問ではそれをもっと細分化して生産計画や仕様変更に柔軟に対応するという方向だったけど、今回はどうかな。)

・生産計画作成後は、営業部門との定期的な情報交換は行われていない。(うーん、問題点だと思うが、確信がもてない。先に進んでから考えよう。)

第7段落
・生産工程上のボトルネック工程は部品機械加工工程である。(うお、ボトルネックという言葉を正式に使ったのははじめてか?やはり、師匠の言っていたように作問者はTOC理論を意識しているという証左か。いずれにしろ、改善を図るべき対象が部品機械加工工程だということはわかった。)

・この工程における段取り作業回数を減らし稼働率を上げるために、生産ロットサイズは部品機械加工工程の1日で加工可能な数量に決定されており、現在は約100~150個である。(段取り作業をいじらずに、段取り回数を減らすために生産ロットサイズを大きくしているのか。。顧客本位とはいえないなぁ。)

・この生産ロットサイズは営業部門の月販売予測数をどの製品も上回っている。(ひゃー、顧客不在な状況だ。第2問に関わる部分だなぁ。当然、ロットサイズを小さくすることが必要だ。ただ、それはC社も考えたことだろうから、ただ単に「小ロット化する」ではだめだ。妥当性のある解答を書かないと厳しいぞ。)

・その結果、製品在庫は全体で月平均出荷量の2倍以上常に存在し、少しずつ増加している。(こりゃーまずいっ。キャッシュフローも止まっちゃうから危険な状況だ。)

・しかし、製品によっては欠品が発生し、販売先に即納できないこともしばしば生じている。(こちらでも顧客に迷惑をかけているのか。なんで欠品が発生しているんだろう?)

・毎月後半になると、営業部門から欠品している製品の追加生産依頼があり、生産が不安定になる。製造部門の責任者は生産計画の変更、それに伴う原材料の確保、各工程能力の調整、外注向上への生産依頼など、その日その日の調整作業に追われている。(この部分は、欠品したことによって発生している従属的な問題だ。欠品を解消すれば正常化するな。)

第8段落
・日々の作業指示は第1工程の部品切断加工着手日を計画して指示するが、その後の工程の作業指示は特になく、現場対応で進められている。(なんで?計画したら統制しないとだめじゃん?これも課題になるな。)

・生産着手から生産完了までのリードタイムは、最短のもので半月、最長のものでは1ヶ月半となっている。(1回在庫が切れたら、15日~45日かかるというのはちょっと長いな。)

・このため、注文の際に製品在庫が不足している場合には、納品までに1ヶ月以上顧客を待たせる自体も時には生じているが、幸いにも欠品により注文がキャンセルされる確立は低い。(だめだめー。一番大事な顧客を待たせても、キャンセルされないから大丈夫という発想は絶対ダメ。改善せねば。)

第9段落
・このような生産工程の状況下で、製造部門は、経営上問題となっている過大な製品在庫の削減、および製品の欠品問題の改善を経営者より指示され、対策に苦慮している。(問題点を明確化してくれてありがとうw。)

・また、現在進めようとしている大手インテリア用品小売チェーンのOEM製品では、従来の見込み生産とは違い、受注生産で一括納品する方向であり、受注後の納期の解答が求められる。(納期解答が求められるなら、計画に対する統制をしっかりやらんと回答できないぞ。万が一、納期遅れしたら、OEM依頼主は二度と注文くれなくなるぞ。)

全体を読み終えてみて、第7段落の情報整理が難しいと感じました。自分には、過剰在庫の原因と欠品の原因が同根であるように感じてしまっていたのです。つまり、製品ごとの月販売予測数に合わせるようにロットサイズを小さくすれば、過剰在庫も解消するし、その分でつくれなかった製品をつくれるようになるから、欠品も発生しないと考えたのです。

製版会議が月1回開催である点についても、問題であるとは思っていたのですが、この段階では、脳内から吹き飛ばされる寸前の状況になっていました。

読み終えて、情報整理を終了した段階での経過時間は27分でした。

直感的には、与件文を読む前の楽な気持ちから、「この事例は苦労するぞ」というものに変わっていました。

第10回に続く。。。。。