#長文で且つ、難しく抽象的な内容ですみません。
診断士試験では、「読む」、「考える」、「書く」3つのフェイズ、または、「考える」、「書く」の2つの工程で表現される場合が多いかと思います。
自分は、「考える」ことを優先すべきか、「書く」ことを優先についてずっとジレンマを持っていました。今回、ふと思いたってこの辺を深く考えてみることにしました。
<1.どちらが優先されるべきか>
これは、過去に自分が分析した結果ものです。
(1-1)「考える」ことが優先される根拠
「書く」ことは、「考え」た結果をアウトプットするためのものです。
診断士試験は、80分という時間的制約があり、「考える」トレーニングをすることによって、考えられる量は変化します。考えられることが少ない段階で書くトレーニングしても、上手く書けるはずがありません。
(1-2)「書く」ことが優先される根拠
「何を考える」かは、「書く」ことを意識して考える必要があります。
「読む」のは「考える」ため、「考える」のは「書く」ため、「書く」ことは「点数を取る」ためだと考えていました。「書く」ために考えなければ、絨毯爆撃になってしまい、解答につながらない余計なことを考えてしまうことになります。
例えば、考えるフェイズとは、あくまで例ですが、
①目的・テーマを把握する
設問から、何をするのかの把握をする
②相手に期待する反応を求める(論点を把握する)
この問題は、分析する問題なのか(相手に理解してもらう)、提案する問題なのか(相手に動いてもらうため)の問題なのか
③結論の仮説を立てる
④ボトムアップ型かトップダウン型かを判断する
⑤ツリー構造を考える
結論+方法なのか、結論+根拠なのか
⑥根拠・方法の仮説を考える
など、ロジックの組み立て方(ロジカルライティング)に必要な用語が多数出てきます。
どう書くのかを意識して、考える必要があります。主軸は、あくまで結論の仮説→検証のサイクルだとは思いますが、抽象化した結論は何か?「根拠」、「方法」を探すのかという意識のないまま考え続けても、答えのない解答を探しているようなものです。
<2.読む、考える、書くとは何か>
どちらも正論で結局スパイラルにやり、バランス感覚を保ちながら勉強していくしか、ないのかなと思っていましたが、問題の認識の仕方を少し変えてみました。
まず、それぞれの用語を明確にしようと思いました。
これらの定義は、色んな人と話をすると異なることが多いというのが印象です。「書くフェイズ」に問題があるといった場合、何所を指しているのかが人によって違う場合が多いです。例えば、文章をピラミット構成/ロジックツリーで組み立てる工程は、書き方なのか、考え方なのか、どちらを指しているか分からない場合があったりします。自分も、長年勉強してますが、定義がかなりあいまいです。
振り返ると、大きく2つの軸で捉えられているなというのが実感です。
(2-1)時間軸できった場合
た実際の80分で作業プロセスで「読む」「考える」「書く」表現している場合があります。例えば、15分で与件を読み、15分で考え、50分で書くといったような場合です。
(2-2)機能軸で切った場合
・インプット(読む)、プロセス(考える)、アウトプット(書く)
3段論法的に考えると、インプットとプロセスが正しければアウトプットは正しいものが生まれます。逆に言えば、アウトプットに問題がある場合は、インプットとプロセスのどちらか(あるいは、両方)に問題があるということです。
具体的には、インプットとアウトプットは以下のように分けられます。
インプット(読む)
・与件、設問情報(企業の状況を踏まえているか)
・前提条件(診断士の必要な知識・方向性)
プロセス(考える)
・戦略策定(仮説策定→仮説検証)
・論理の組み立て(so-what,why-so,MECE)
2つの軸で考えると、必ずしも、時間軸と機能軸は一致しません。。
時間軸で、読む段階(最初の15分)で考えますし(仮説構築など)、考える段階で与件を読みますし、書く段階で読んだり考えたりします。
考えた結果をそのまま書くことはまれで、コンティンジェンシープランや細かな変更は必ず生じます。
<3.私感>
まず、自分は、論理の組み立てを「考える」フェイズでなく、「書く」フェイズという事に含めて考えておりました。
単純に分け方の問題ですが、どちらも考えるフェイズで内容面と構成面で分けるべきだと思います。また、時間軸のフェイズと機能軸のフェイズをごっちゃにしていました。
2つの軸がどのように使われるかを考えたところ、主に時間軸の場合は、PDCAサイクルでいうと「DO」で使われ、機能軸の場合は、「PLAN」や「CHECK」で利用されることが多いと思われます。
①「考える」ことが優先される根拠の場合は、時間軸を根拠にしてました。
②「書く」ことが優先される根拠の場合は、機能軸を根拠にしてました。
(この場合の「書く」は、論理の組み立て=解答設計のこと)
どのようなフェイズのときには、どれを重視してトレーにングするかを明確にすべきと感じました。
①自分の手順をルール化される段階では、「論理の組み立て」を徹底的に意識する。
(考える手順の確立のため)
②手順を確立したら、「考える」訓練をする。
(内容面のアウトプット向上のため
③最後の仕上げは、「書く」トレーニングをする。
(コンティンジェンシープランや現場対応力向上のため)
とりあえず、今の自分で出せる限界の答えがこれです。
難解な文章を最後まで読んで頂きありがとうございました。