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チョット一言

 父と私の百年戦争 (耳鼻科受診)

2007-10-12 | weblog



予約の時間は、10時30分でした。
10時に、総合受付を済ませ、受信票を持って、2階の耳鼻科の受付に提出です。
待合所の長椅子に座って待っていましたが、自販機でお茶を・・・・と、思って、父に、
 「お茶を買ってくるから、ここで待っててネ。 ウロウロしないでネ。」
と念を押して、急いで買いに行きました。
戻ると、1枚の用紙に何かを書いていました。
初診なので、簡単な問診表のようなものの記入を促されたようです。
見てみると、住所、名前、生年月日、は正確に書いてありましたが、電話番号の所が空白でした。
解らないようです。
年齢の所も、81歳と、記入されていました。
 「85歳でしょ・・・」 と、言うと、怪訝な顔をして、書き直していました。

10時30分が予約の時間です、
大体、総合病院では予約時間は有って無いようなものと言われています。
ところが、10時40分には、名前を呼ばれました。
 「割と、時間通りだワ・・・・」 なんて感心しながら、
父を先に促して、診察室に入ります。
女医さんでした。

医師の前の椅子に座った父に色々、問いかけていますが、父は何の事やら、といった感じで、
ボォ~~~と、医師の顔を見つめています。
改めて、パソコン上のカルテに目をやった医師は、
 「アァ・・・・認知症ですか?」 と言われ、父のすぐ後ろに立っている私に視線を移しました。

その女医さんのお話は大まかなところで・・・・・・。

とにかく、腫瘍が大きい事、ここまで大きくなっていると、悪性の場合、痛みが伴い、
喉の腫れている部分も、もっと硬くなっているはず、

それに、甲状腺はもともと、声を司っているところなので、
これ程腫瘍が大きくなっていれば、声が出ないはず、それに痛いはず・・・・。
ところが、お父様の場合、そのへんが・・・・・???
悪性でないのかもしれませんけれど・・・・・。
仮に、悪性で有っても、これほど大きくなっていますし、年齢など考慮しても、手術はちょっと・・・・。
術後の感染症など・・・・・考えると・・・・。

言葉を選びながら・・・・でも、一気にそこまで言われたあと、
医師の、後方の窓際に映し出されたCTのフィルムを見ながら・・・・主治医の時と同じように、
こちらが・・・・・と、説明され、何度もしつこい位に、
 「ここが、腫瘍の部分ですよね・・・ここまでになるには、相当の日にちが掛っているはずなんですヨ」

そうです、なんで気がつかなかったの~~~~と、間接的におしかりを受けてる感じです。
何の異変も、異常も無かった事ですし・・・・本人はともかく私達も気がつきませんでした。
で、その医師の提案で、甲状腺の専門医に診ていただきましょう・・・・と、言う事になりました。
その前に、CTを撮って、もっと詳しく解る、血管造影剤を入れてCTを撮っていただきたいのですが、
と言われました、まるでテレビドラマの中でしか通用しないと思われていた言葉でした。
ハァ・・・・・返事とも、疑問とも取れない、私のことばに、医師は、
多分、甲状腺の専門医も同じように言われると思いますので・・・・。

結局、次の日の午前10時30分に、CTの予約、
その週の土曜日、14時30分に、甲状腺の専門医の予約が入りました。
血管造影剤を入れての、CT撮影は、幾分の危険も伴うらしく、同意書の提出を言われました。
そして、帰りに血液検査のための採血をして帰って下さいと言われました。
先日採血したのですが、それは・・・・と、言うと、
 「それは、血液内科の方の検査ですので・・・・・今回は、甲状腺の専門医の方の検査ですから・・・・」
 「ハァ・・・・。」
これまた、返事にならない、私の、ため息かもしれません。
採血を済ませ、主治医から預かった、CTのフィルムを持って、帰りました。
実家近くの、主治医の元へこのフィルムを返しに行かなくては・・・・頭の中を色んな事が駆け巡ります。

病院を出たのが、11時半でした。
早く終わった・・・・・と、ほっとはしましたが、次のCT撮影が気にかかります。
アァ~~~~~~サークル休まなくては・・・・漠然とそう思いました。
父の、颯爽と前を歩く姿が・・・・羨ましく目に映りました。