働き方コンサルタント 椎葉怜子のごほうびブログ

株式会社ルシーダ代表。理性と感性のキャリアカウンセラー。
テレワーク、女性の働き方、起業が専門。

「ワークライフ・インテグレーション」

2009年08月21日 | 日記
こんにちは。椎葉です。
8月もあっという間に後半にさしかかり、ミンミン蝉が最後の力を
振り絞るがごとく鳴いています。

先日の夏休みの間に、『文藝春秋』で先月芥川賞を受賞した磯崎憲一郎氏の
『終の住処』という小説を読みました。

小説掲載ページの前に、磯崎氏へのインタビュー記事が数ページ掲載されて
いました。ご存じの方も多いかと思いますが、磯崎氏は現役の三井物産
人事総務部の次長さんです。

そのためか、インタビュー記事の中には「働き方」について言及されて
いる箇所がありました。
磯崎氏は「ワークライフ・バランス」という、”仕事とプライベートを別のモノとして
切り分けてバランスを取っていく”、という働き方ではなく、
「ワークライフ・インテグレーション」という”仕事とプライベートの相乗効果で
人生を統合していく”という働き方を支持されているようでした。

「ワークライフ・インテグレーション」という言葉自体は、日本でも5年ぐらい前には
「ワークライフ・バランス」と同等にすでに取り上げられている言葉でした。

ところが、どういうわけか日本では「ワークライフ・バランス」という言葉ばかり
が浸透し、国の戦略としても、「ワークライフ・バランス」を推し進めていこうという
向きがあります。

たしかに、「長時間労働」「残業」「過労死」という言葉に象徴される日本の
仕事一辺倒な働き方を改善するには、”プライベートも大切にしましょう”、
という「ワークライフ・バランス」の考え方は今の日本に無くてはならない
ものだと思います。

ただ、「ワークライフ・バランス」は、仕事とプライベートを完全に切り分けた
考え方で、仕事はどちらかというと受け身に最低限こなす、というニュアンスが
あることは否めません。

個人的には、「ワークライフ・インテグレーション」という仕事とプライベート
を統合していくニュアンスの働き方を目指したいところですが、いまの日本の
現状では、まずは”プライベート”も大切にしよう、という「ワークライフ・
バランス」の考え方がより受け入れられるのも理解できます。

「働き方」に横たわる問題はたくさんありますが、どういった状態が
「理想の働き方」といえるのか、いろいろな角度から考えていきたいと思います。

日曜日は、8月の『ごほうび★ブレックファースト』があります。
女性限定の集まりとなるので、自分たちが抱える悩み、思いなどに
ついてもざっくばらんに話をしていければ、と考えています。
会の模様は、来週ご報告します!