12月9日(日)に第三回「ICT活用による女性の働き方研究会」を開催しました。
今回のテーマは
「ワーキングマザーに聞く! モバイルワークへの期待と課題」。
異なる業界・業種で働く4名のワーキングマザーにお集り頂き、公開インタビューと
フリーディスカッションを行いました。
★第三回研究会の詳細は
こちらに掲載しております。
-----------☆--☆--☆------------------------------☆--☆--☆-------------
研究会の開催レポートは、
研究会FBページに掲載していますが、アクセスできない
方もいらっしゃると思いますので、サマリー部分のみ抜粋して掲載します。
研究会全体写真。前列が協力して下さったワーキングマザーの皆さまです。
【①在宅型モバイルワークを利用しても仕事とプライベートの両立は可能!】
在宅型のモバイルワークを利用中のワーキングマザーからは、
「現在利用しているモバイルワークなくして仕事と子育てを両立することは難しく、
モバイルワークには大変満足している」という意見がありました。
一方で、在宅型のモバイルワークを利用したことのない方々からは、
「自宅で作業することで仕事とプライベートとの区別ができにくく
なってしまうのではないか」という懸念も寄せられました。
それに対して、利用中の方々からは、
「早朝や夜間など、自宅で作業する場合は
子どもが寝ている間に作業をこなし、子どもが起きている間は子どもの相手を
するのでバランスが取れており、これについては特にストレスを感じていない」
という心強いコメントがありました。
【②早朝時間はワーキングマザーのミカタ!】
ワーキングマザーは保育園へのお迎えや子どものお世話で夕方以降は
仕事をしづらいけれど、朝は早起きをすることで時間が自由になりやすい
という共通点が見えてきました。
2名の方が、早朝を業務時間として最大限に活用されていることから、
【早朝の在宅勤務の整備や出社後の早朝残業を実務時間としてカウントすること】
の意義を感じました。
ワーキングマザーにとっては、夕方以降に業務ができない(または業務をしても
残業代がつかない)ことのストレスを軽減できるだけでなく、早朝を使えることで
働き方の自由度が上がり、仕事へのモチベーションがアップするはずです。
もちろん、企業にとってもワーキングマザーが前倒しで業務をこなし、
任せる業務量を増やすことができるのは間違いなくプラスになるでしょう。
【③パートナーの育児への関わりは女性のキャリアを大きく左右する】
共働き夫婦の中には、子どもが出勤日に病気になったときの預け先として
両親の力を借りるケースが少なくありません。
しかし、夫婦双方の両親が遠方にいる場合、パートナーの協力度合いが女性の
キャリアを大きく左右します。
今回協力して下さったワーキングマザーの中でも、パートナーが保育園の
お迎えを週の半分は担当しているという方と全く分担してもらえないという方に
分かれました。
保育園の送迎も子どもが病気の際に会社を欠勤するのも100%妻、という方の場合、
自分で自由にコントロールできる時間が少なくなり、キャリアの選択肢も狭まれます。
働き方に柔軟性が求められているのは、男性も同じなのです。
【④モバイルワークはこれからの働き方にはマスト!】
従来の日本企業で美徳とされる「会社に長時間いる人ほど評価が高くなる」という
考え方があるかぎり、子育てで自宅での滞在時間が多くなるワーキングマザーには
不利な状況が続き、実力を発揮してもらうことが困難になります。
また、無意味・無目的に会社に拘束されることを嫌う若い世代にとっても、
個人の生活を尊重しない、非合理的で固定的な働き方は憧れとは程遠いものです。
これからの日本では、災害時の危機管理対策と合わせて、
男女問わず、モバイルワークに
象徴される柔軟な働き方の実現が必須となるでしょう。
-----------☆--☆--☆------------------------------☆--☆--☆-------------
公開インタビューに協力して下さったワーキングマザーの皆さまのプロ意識の高さや
無駄のない効率的な働き方に、研究会メンバーは一同感嘆。
モバイルワークを中心とするICTを活用した女性の働き方を考える上で、
大変有意義な研究会となりました。
協力して下さったワーキングマザーの皆さま、本当にありがとうございました!
ママさん達が研究会に参加している間、子守りを担当して下さったパパさん達にも
感謝の気持ちをお伝えしたいと思います。ありがとうございました!
★情報システム学会内 研究会詳細ページ
http://www.issj.net/kenkyuu/2012_josei/2012_josei.html
当研究会では、引き続きモバイルワークを中心としたICT活用による女性の働き方に
ついて研究、提言を続けて参ります。