YB&YBRダイアリー

中国ヤマハのYB125SPとYBR125でバイクライフを満喫するブログ
(自己責任を伴う整備・改造を多く含んでいます)

YBRの暗電流測定方法

2014年02月23日 | YBR電装系

YBR125は今や老若男女問わず通勤通学の足、ファーストバイクとして、ベテランライダーの
サブバイクとしてやっと普及した感じがあるよね。
ただ、冬季になるとあまり乗る機会が無いのか数週間不動状態になってしまって、いざエンジンを
かけようと思ってもバッテリが弱くなり、かかりにくい状況もあちこちのブログや呟きで見かける。
YBRに限らずどんなバイクでも起きるものだ。

我がYBR125は一応電装系の健康管理を遂行してる。
簡単なのはバッテリ電圧を計る程度だけど、時々気が向いたら「暗電流」の有無を確認してる。
暗電流とはメインスイッチがオフの状態でも電気が流れてるかもしれない状態で、待機電力
とも呼ばれて、不動でも勝手にバッテリーを消費する厄介な存在だ。

YBR125系は実に単純明快な電装回路なので、回路上では暗電流は発生しないはずなんだけど、
不幸にして漏電や追加配線、改造やレギュレーターの不良などで起きる場合がある。
魔の11年式とはなんだ? の項でも説明したような事も個体によっては起こってる場合もある。

11年式の見分け方はこのタンクデザインで判断するか実際の配線を確認されてください。

銘板の製造年だとモデル年式と一致しないので判断が難しい。
YBRに限らず冬季になってバッテリー上がりや始動困難の話題が多いバイク界だけど、
意外と御自分のバイクの暗電流の有無や程度を把握してるオーナーは少ない。

そこで、ちょっと暗電流の測定方法を紹介してみるよ。
どんなバイクでも応用できる方法だよ。

まず直流電流測定機能がある回路テスター(デジタルマルチメーター)を用意する。
プロでもなければ特価680円~3,000円程度の物で十分だ。
俺も随分昔に買った激安テスターがあるので、久しぶりに内蔵電池を入れ替えて使ってみた。

小難しい話をすっ飛ばして
、YBRで実際の測定方法を紹介しよう。
テスターの測定値が「電流が流れていない状態」であれば「暗電流は発生していない」
「数ミリA以上、具体的な数値を示していれば影響する暗電流は発生している」と思っていい。
まず、車体のメインスイッチは必ずオフ状態にする。
キーを抜いておけばいいよ。

左サイドカバーを外してバッテリーのマイナス端子(左側)のボルトを抜き、配線端子を分離させる。

ボルトは紛失しないように仮止めしておけば良い。

テスターリード棒の「赤」を外した配線端子へ、「黒」をバッテリーのマイナス端子に接続する。

ワニ口クリップ型のリード線を別に用意すると捗るけれど、手で当てても構わない。
ここは感電する事が無いのだ。w

安価なテスターでも電流レンジが切り替えられる。
まずは測定可能最大値200mA(0.2A)レンジで測定。

表示はゼロを示し、暗電流は発生してない。

レンジを20mA(0.02A)に変えてみる。

微小な電流はレンジを徐々に低く切り替えて測定するのだ。
まだゼロにまま。

さらに2000μA(0.002A)で測定。

単位は学校で習ったとおりだから2000μAは2mAでもある。
またまたゼロだ。

最後にレンジ200μA(0.0002A)で測定。

まったく流れていない。
つまり俺のYBRは暗電流が存在しないのだ。

これで放置期間が長くてもバッテリーの自己放電のみで徐々に弱くなる事が分かったから、維持管理の
参考にできる。
また、漏電やレギュレーターの故障などもなさそうだ。
極たまに測定値の単位を読み間違え、例えば30mAの暗電流があるにもかかわらず30μAだと
勘違い
して安心してしまう人が居るらしいけど、30mAは長期間では必ず影響するくらいの暗電
流である。

テスターの使い方と共に単位の概念も再勉強すると良いだろう。

不幸にして暗電流が存在してるのなら、メインスイッチまでのどこかで何かが待機電力として
消費してる
わけだ。
例えば後付のUSBシガソケ、イモビライザー等の盗難防止装置やHID制御ユニット、コンデンサー
チューン
を配線してる場合はそれらが原因になる時がある。
イモビライザーはその機能上仕方ないけれど、他は配線ルートを検討しなおす必要がある。
コンデンサーチューンは低品質なコンデンサーの漏れ電流はバカに出来ない。
極稀にレクチファイヤレギュレータの故障で暗電流が発生する場合もあるが、レクチファイヤレギュレー
タのコネクタを抜いてみて電流が流れなくなれば故障または魔の11年式不具合配線と判断できる。
なお、年式によっては俺も把握しきれてないから、YBR125KやKG、FIやYB125SP等も
油断せず
に一度は測定してみるといいだろう。
特にこの寒い季節に数日乗らなかっただけでセルスタートが弱くなったりしてたら、充電も大切だけど
暗電流の有無にも注意するといいと思うよ。

測定が終わったらバッテリー端子を元に戻せば検査終了。
回路テスターはどんなバイクにも使える便利な道具なので、安物でも構わないから一個買い置きして
おくといいよ。
なお、電流測定のためにテスターリードの位置を電流測定位置に差し替えるモデルは、必ず通常の電圧
測定位置に戻す事。

ついでにバッテリー電圧でも測定するかと電流測定位置のままリード棒をバッテリーに当てるとテスター
内部でショートしてテスターが故障するか運が良ければテスター内部の保護ヒューズが切れる。
測定モードを電流から電圧に切替えなければ同様な故障が起きる場合もある。
電流と電圧の違いと測定方法をちゃんと理解しておかないと余計なトラブルが起きるので、詳しくは
テスターの説明書で。

さて、暗電流問題がない事が分かったので今日もちょっと散歩ツーリングしてきた。

わき道に入ると雪国だった。

「YBRは雪上車!」      嘘です。


3週間ぶり

2014年02月22日 | YBR125ツーリング

降雪により冬眠させてたYBR125を走らせてみたよ。
元気よく一発始動♪
始動したならプチツーでもしようと宮ヶ瀬湖方面へ向かってみた。
生活道路をつなげば問題なく行くことが可能だったよ。
甲州や秩父、奥多摩などではまだ除雪で大変らしいけれど神奈川は山奥を除き、一応は除雪が行き
届いた感じ。

ちょっとわき道にそれてみると、ごらんのように雪原。

一部地域はまだまだ道路に雪が残ってる。

裏ヤビツ入り口まですんなり到着。

例年にない積雪がひしひしと伝わる。

怖いもの見たさで裏ヤビツ方面へ曲がって見ると・・・

やっぱりねw

「この先・・・」って事でちょっと奥まで進んでみた。

霊園前までしっかり除雪されていたけれど、車やバイクの往来はなし。

そのまま先へ進むが、途中で引き返す事にした。

あまり深追いしすぎると転倒時した時に遭難するかもしれないからねw

ふれあいの館に到着。

土曜日だけど人影はほとんどない。
通称・北岸と呼ばれるルートは完全に通行止めで、その他はすべて通行可能まで除雪が行き届いて
いた。
集落間を結ぶ主要道路は大丈夫。

駐車場の除雪はある程度進んでる。

ただし、駐車スペースは限られてる。

バイクの駐輪場も除雪されていた。

他に数台バイクが居るが、いつもの週末のように混雑してるわけでもなく、静かな駐輪場であった。

帰りに半原越の法論堂林道の様子も見てみた。

さっそくごらんの有様で、ひと目で分かる通行無理!!w
クロカンスキーやスノーシューで遊ぶにはいいかも?

マッドガード2号はまあまあの防御になってたけれど、泥水ばかりだとさすがに汚れが目立つね。

洗車する楽しみが残された。

3週間ぶりに乗ったYBR号の調子はよく、地獄の点火系故障が嘘のように安定している。
バッテリーもついでに新品に載せ替えたし、しばらくメンテらしい事もしなくて済みそうだ。
明日も天気が良ければまた出かけよう。


焼きCDIユニット

2014年02月16日 | YBR電装系

雪ネタも飽きたので世界検索して見つけた故障例をひとつ。

気軽な分解が不可能なYBR125のCDIユニットの中身が分かる画像を見つけた。

よく見ると焼けただれてるw

この故障の原因は・・・
・レクチファイヤーレギュレーターが故障
・おかげで電圧制御不能になった
・それなのに直さなかった結果、高回転で過電圧が発生してCDIが焼き切れた

さて、レクチファイヤーレギュレーターが故障する主な原因は、寿命が尽きたバッテリーを使い続けたり
バッテリーレスに改造することによって、本来バッテリーが受け持つ“ダム湖”のような機能が失われて、
レクチファイヤーレギュレーターが電源供給の役目を一手に引き受けた結果、オーバーロードを起こして
故障するパターン。
バッテリーがヘタって瀕死状態にもかかわらず押しがけやキックスターターでごまかし続けたり、
どうせならバッテリーレスに改造しちゃえとバッテリー代わりにコンデンサーで済ませると起きやすい。

過電圧モードの故障症状の代表例は

・ヘッドライトやメーター照明、テールランプが短期間で何度も切れる。
・エンジン回転を上げないと安定しない。
・エンジン回転の上下に比例して照明類の明るさが変化する
・テスターでバッテリー電圧を計ると高回転で16V以上の電圧になる

こんな感じ。
そのまま使い続けると今度はCDIが画像のように焼けてしまうのだ。
レクチファイヤーレギュレーターとCDIが壊れると俺の故障例よりも致命的で、出先で起きたらレッカーするか
押して帰らなくてはならず、しかもお店に修理を依頼すると部品代だけでも高額になるだろう。

弱ったバッテリーはさっさと充電してみて、それでもまた弱くなったら寿命なので
新品交換した方が得策だね。


バッテリーとオイル交換

2014年02月11日 | YBR125整備

裏道はまだ溶けきらない雪がありバイクで出かける雰囲気ではないから、暇つぶしにYBRの整備を
ちょっとだけやっておいた。

ご老体バッテリーは先日の検査でどうにか延命できそうだけれど、せっかく液を注入した新品のMFバッ
テリーがあるので交換しておいた。

さすがに新品とあって一発始動。

ついでに10分ほど暖気してクランクケースが生暖かくなった頃を見計らってオイル交換をする。

久しぶりに時間をかけてできるだけ古オイルを排出させて、買い置きしておいたホンダの部分合成オイル
G2を投入。
厳冬期なので粘土は10W-30で十分だよ。
以前は冬季に普通の鉱物油10W-30で間に合わせていたけれど、昨年夏の運用から部分合成を使い出
して、感触の良さに今季は部分合成を試す事にしたよ。
まあ、セールで安かったのものあるけれどw

一応5分ほど暖気させてからエンジン切って1分くらい放置した後に油面を確認すると、当たり前だが
規定範囲内に収まっていた。
YBRは1Lが規定量なのでなにも考えなくてもいいけれど、実は過去に別のバイクでとんでもない失敗を
やらかした事がある。
なんと、ドレンボルトを入れ忘れたまま新品オイルを投入したはずかしい過去があるんだw
どうなったか?って?
幸いドレンホール下にまだオイル受けがあったおかげで路面に撒き散ら惨事にはならなかったものの、
泣きたくなるわ自転車を飛ばしてまた買いに行ったりで、フラッシングにもならない捨てオイルになった
失敗から学んだ事は「必ず再確認する」事だった。
思い込み作業の怖いところは、早く仕上げようとして途中の行程をすっ飛ばして大失敗につなげる事。

オイル交換で一番怖い失敗はたぶん、ドレンボルトを締めてオイル受けを片付けているうちに新品オイル
の投入をすっかり忘れてそのままエンジンを始動してしまう事だろう。
そんな致命的な失敗をしないためには、新品オイルを片付け作業の邪魔になる場所に仮置きして、イヤ
でも手にとらないといけないようにしておく方法がある。

バッテリーとオイル交換を済ませたけれど路面はまだ残雪もあるから今日はこれでおしまい。
ついでにチェーンのメンテでもすればいいんだけど、寒いしメンテ用品を作業場に持参するのを忘れたから、
次回乗り出すと時にやろうか思う。
今週も微妙な天気予報で、もしかしたらまた降雪でしばらく乗れないかもしれない。
せっかく治ったYBR号だけど、もうしばらくの間は寝ててかまわないよ。


Fフォークの見分け方

2014年02月11日 | YB&YBR関係雑記

南米で発売されて、さらに世界中で製造・販売されてるYBR125は販売国それぞれで仕様が異なり
すべての部位が共通というわけでない。
日本国内で流通してるのは主に中国製造の車体だけど、これも年式によって若干仕様が異なる。

某掲示板でフロントフォークの購入相談があがって、参考に画像を提示してみたけれど、せっかくこしらえ
た比較画像なので、情報共有の観点でこちらへ移動してみた。

まず、なにも記述してない生の画像比較。

これを見て御自分のYBRがどちらか分かる方はかなり観察力に優れてると思う。

比較・判断するに便利な位置情報を記述したのがこれ。

2005年~2006年式YBRと2007年式以降ではブレーキキャリパの違いから、固定部分の寸法に違いがあるんだな。
一番わかりやすいのは固定部分が反射板から離れているか近いかの違いだ。左フォークは年式問わず共通仕様。

ヤフオクでは出品者本人が撮影した画像ならそれで判断して構わないだろうが、残念ながら曲がりの無いFフォークが出品
される確率は低い。
転売屋さんが新品のインナーチューブだけ出品されてる例もあるけど。
タオバオの場合は画像が旧型だけで注文時にはどちらか指定とかも有るのでかなり注意が必要だ。
さらに指定注文したにもかかわらず、違う物が来るリスクもあるので必死に中国語を解読して怪しそうな業者は避けるべき
だと思う。
画像と説明書きが一致しない出品は要注意だろうな。

フォークの分解組立が可能な人は、どうせ中のフォークオイルの品質や液面が不安だろうから、インナーだけ注文する
方法もある。
最初から自分で管理したほうが後々良い場合もあるけれど、面倒だったり交換知識が無い場合は総額が高くなっても組立済
みのアッシーごと購入するのが楽だと思う。
また、越野版のG系統のインナーフォークは普通のYBRよりも40mm長いので、少し直進安定性を増したいとかオフタイヤを
履かせて林道へ出向く機会の多い人などは、交換ついでにG系用に替えてみるのもいいだろう。
気に入らなければフォークトップに突き出しを設ければ15mmくらいまで調整できるので、キャスター角の調整で許せる範囲
までつじつまをあわせる事も可能。

致命的な大きなサビによるオイル漏れや事故・転倒衝突によるフォーク曲がりの修理の時に、この資料を参考にすると良いと思う。

掲示板での数行程度のやりとりで確実な情報と保証は期待できないので、YBRを買ったリスクとしてこんな苦労も受け入れなけ
ればならない。
まあ、行動力または資金力さえあれば初バイク・初心者YBRオーナーでも実際にどんどん整備や修理をしながら乗り続けてる人
も居る。
単に安いからとか気に入ったからで済まないのが非正規輸入バイクの弱点なので、これからYBRを購入するかもしれない
方々は、極めて現実的な転倒による故障の際に部品購入の苦労も考慮して判断されてください。
一番いいのは転倒させない、壊さない、事故を起こさない・巻き込まれない・・・のはどんな乗り物でも同じだろうが、なかなか
うまく行かないのがね・・・w


雪かきアイテム

2014年02月09日 | 雑記

関東地方では例年にない降雪を記録し、大騒ぎになったけれど幸い休日を挟むかたちに
なったから近所総出で雪かき大会になったw

我が家の軽四の屋根アメダスによると積雪32cmだったようだ。

雪が軽いうちに車上除雪完了。

うちの雪かきアイテムはこれ。

アルミスコップとスパイクブーツ。

スコップは軽い新雪ならプラスチックで構わないけれど、少し重かったり凍結後では
歯がたたないどころか割れやすいのでアルミを採用。
鉄は凍結後に威力を発揮するけれど、豪雪地帯でもないので南関東では必要性を
感じない。
昨年、買えるうちに買ったこのアルミスコップが今回大活躍した。

スパイクブーツは磯釣り用の物で、すいぶん昔に“正月宗谷岬アタックツーリング”で
活躍した死蔵品だw
でも、さすがに厳冬期の北海道の気温ではきつかった。
サイズを2サイズ大きくして中敷きと防寒靴下を組み合わせた方が良かったと言う、
失敗から学んだツーリング体験ではあったが、その後一度もその手のツーリングに
行ってない。

YBR号の駐輪場はすでに捨て雪の山で囲われていて、一応少しだけ除雪したけれど、
きりがないのでしばらく放置する事にした。
どうせ街道も裏道も数日はバイクで走れる状態では無いから、無理してYBRを出す
事もなかろう。

ちょっとの間だけ冬眠って事だなw


CDIコネクタの補修用端子

2014年02月08日 | YBR電装系

で引きこもりだから、宿題にしてたYBR125のCDIユニット用コネクタの調査結果を報告するよ。
ただし、キャブレターにTPSが付いてる年式の旧型YBR125K・KGはこれから書くコネクタの種類
では
なさそうなのであしからず。(該当車は各自、御自分で調査対応しておくれ)

エンスト騒動でわかるようにCDIコネクタは乱暴に扱うと内部の部品折れを起こす可能性があるので
外す時は以下の手順で慎重に。

ロック機構の解除は親指で絵のように押さえつつ真っ直ぐに引き抜く。

CDI側のコネクタはこんな姿。

さて、この形を参考にしてネットで画像検索しまくってみたけどなかなか見つからない。

やっと見つけたのが古河電工の資料だ。

これが手がかりになるだろうと…

CDI側は分解修理不可能なので無視して、ハーネス側のコネクタに注目しよう。
まずはリテーナーを外す。

特にロック機構もないハメ込み構造なので、精密ドライバーか先曲がりピックで手前へ抜けばいい。


防水コネクタはけっこう複雑な構造をしてるよね。

端子はロック機構を解除しながら引き抜く。

ベロを折れない程度に少し押し上げて線を引っ張れば抜けるはずだ。

ロック機構側はこんな構造。

窓みたいな部分がロックのベロが引っかかる溝だよ。

圧着側はこんな構造。

被覆にかぶさったシリコンラバーの栓が防水効果を生むみたいだ。

さて、確認のために前出の古河電工の資料を見てみると…
あれーーーーー? 形がちがうぞーーーー??

まあ、YBRのコネクタが必ずしも古河電工製とは限らないのでこんな事もあるだろうが、どうしよう?w
幸い、検索で引っかかった配線コムに色々な種類が分かりやすく掲載されてたので、
探しまくってみた。

どうやら住友電装の端子に酷似してる。

現物を採寸ると、この端子のようだ。

古河電工と住友電装を比較してみると・・・

たぶんロック機構に当たる部分の位置や寸法、その他の外寸のおかげで絶妙な互換性があるみたい。

YBR純正では住友電装と同形の形状を採用してるけれど、ハウジング(カプラー)は古河電工の形という
実に不思議な仕様だと言う事が分かったよ。

肝心の端子が分かったのはいいけど、補修用に購入するとなったらどちらを選ぶべきか?

・カプラに合わせて古河電工。

・YBRの仕様に合わせて住友電装。
・どうせなら失敗も含めて予備用に両方。

俺なら両方を10本ずつ買うだろうな。(それぞれ4回まで失敗できるしw)

色々調査して判明したのは、この手の端子は一般小売する店がほとんど無くて、業者向けの自動機用
リール巻き(1000本とか)があるくらいだが、配線コムは小売通販してくれるありがたい業者だ。

[リンク集]

・配線コムカプラー・コネクタ・ハウジング内参照・090防水を探す)

・古河090型RFW【防水】シリーズメス端子/F090WP-RFW (カップラに準拠)

・090型住友HM/MT/HWシリーズ防水カプラ用メス端子 (YBR仕様)

・6P【防水】黒色メス端子側カプラーキットRFWシリーズF090WP-RFW/6P090WPK-FERFW-BK-F
                                               (カプラも破損した時に)

これらの他にもヘッドライトのH4化改造やYBRの他のコネクタの端子やカプラの補修や改造用に色々
探す事ができるので、俺もこれから配線コムを大いに利用しようと思う。


点火系チェック(3)完結

2014年02月01日 | YBR電装系

 [実車試験]

やっと動作確認がとれたCDI・IGコイル・点火プラグの3点セット。
車体に戻して自転車ダイナモをピックアップコイルの中継コネクタにつなげて試験してみた。

プラグに火花が飛ぶ事を期待してローラーを回したら…

「火花はどこ?私はだれ?」  まだダメだぁ~~~/(^o^)\

仕方ないから各部の配線をテスタでもう一度導通試験する…つながってる…なんで?

CDIのコネクタをじっくり観察しながら色々考えてみた。

まさか、中の端子が異常なのでは?
いや、導通試験してるのでそんな事は無いはず…だけど、一応まだ見ぬ端子自体も外して観察してみよう。

初めて分解する防水型コネクタ。

やっと端子ロック機構の場所がわかって解除しながら端子を抜いてみたところ…

なにかポロリと落ちたよ?

あ、これは接触をうながす接片ではないか?・・・分かった、きっとこれだ!!

この手の端子は構造的にこんな感じで端子の赤い部分が互いに接触してるけれど、接片が折れてしま
うとオス端子が宙ぶらりんになりがちで、振動等の条件で未接触状態になる場合がある。

コネクタを接合した状態での導通試験はCDI側の代わりのコネクタ治具でも作らないと分からない。

[端子の修正]

どうしよう?特殊コネクタなので端子の入手も大変だ…
仕方ないから応急処置でラジオペンチで少しだけ幅を狭めてCDI側へ差し込み確認し、機械的に
抵抗を
感じる程度の接触が起きるようにしてみた。
1箇所ずつ丁寧に作業し、全6箇所に処置をする。

CDIに“できるだけ真っ直ぐ”コネクタを差し込み、再び自転車ダイナモで火花チェックをしてみる。

 ヽ(´ー`)ノ .:*:・'゜☆。.:*:・'゜★。.:* 火花でた~~~

これでメインワイヤーハーネスも含めてピックアップコイル以後の点火回路はすべて大丈夫。
半信半疑でピックアップコイルを接続してセルモーターを回してみた。

「火花!出た!火花出た!得意技!火花出た!火花!これ!火花出たよ~!(`・ω・´)ゝ敬礼! 」
 俺は限界だと思ってた。w

さっそくプラグをエンジンに付けて再びセルモーターを回してみると…

*゜゜・*:.。..。.:*・゜(゜∀゜)゜・*:.。. .。.:*・゜゜・1発でエンジンかかったぞ~~~~

長かった・・・本当にここまでの道のりは長かったw

[ピックアップコイルの動作観察]

アイドリングは安定してるし吹け上がりも良好。
だがピックアップコイルの抵抗値が規定外で10Ω低かったのが気になるから、ちょっと動作時の信号でも
テスターで見てみる事にした。

急いでピックアップコイルのコネクタに割り込む中継分岐配線を作ってエンジンを回しながら測定。

アイドリング時1200回転は約0.4Vだがテスターでパルス性脈流の電圧を正確に計る事は出来ない。

点火してるので実際の波形はCDIが感知するくらいの電圧は発生してるから、単にテスターの表示速度が
追いついていないだけだ。

3000回転では0.9Vの表示でしきい値は超えてるように見える。

これも正弦波ではないパルス波形だから当てに出来ないけど、回転が上がるとピックアップコイルの発電
電圧も比例して上がるので、もしもオシロスコープで波形を見たらもっと高い電圧であろう。

やはりピックアップコイルはテスターで測定検査できるのが静特性の抵抗値くらいで、動特性である電圧
周期オシロスコープでないとダメなんだ。
この手の測定は理論で分かってるけれど実際に体験してみると理解が深まる。

ただし正確な測定ができなくても無駄な行為とは言えず、見かけ上の測定結果は今後本当にピックアップ
コイルに異常が起きた時には、良否の参考に使えるので点火系配線図に記入して保存しておこう。

ご老体バッテリーも満充電してたので車体に戻してみると元気に始動し、バッテリーも完全無罪であった。

[試走]

やっとエンジンがかかったので一応修理道具を積んで試走に出かけてみる。
とりあえず、エンジンが止まった思い出の場所で休憩。

ここは戦国時代の合戦場跡で、怨念でまたトラブルが起きるかも?とビクビクしながら再スタートしてみたけど、
ちゃんとエンジンはかかった。

振動による再発の検査のために、このまま近くの短い未舗装林道を走ってみた。


特に問題も起きずに峠に到着。

[考察]
結局、ピックアップコイル、CDI、IGコイル、点火プラグ、配線は無罪“コネクタ端子の接片折れ”
による
接触不良がエンストの原因だったYBR号。

なんでCDIのコネクタ端子の接片が折れたのか考えてみたが、思い当たる節を羅列すると、

・予備用に入手した中古CDIの動作確認で抜き差しした事があり、固かったのでグリグリと
 こじりながら
抜いた記憶がある。

・キルスイッチ改造でも抜き差ししてる。

・強化配線改造でも1回抜き差ししてる。

・端子の材質は意外と硬く、繰り返しストレスで接片に亀裂が生じて破断しやすい可能性があり、
 長年の振動
で致命傷に至ったか?

・日頃の行いが悪い。

たぶん原因は最初と最後だろうw

今回のエンコに関しては完全に俺の作業ミスが原因で、油断して乱暴に
コネクタの抜き差しを行ってたのが
悪かった。


みなさんは御自分のYBRでも起きないかと心配されるだろうが、CDIコネクタを触らなければ起きないと思う。
10万キロ越えYBR,XTZの整備や改造例でもCDIの話は出てこなかったので、触らぬCDIに祟りなし。
もしも配線改造などで抜き差しする時は“固くてもできるだけ真っ直ぐに抜き差しして、不必要に何回も
行わない事”でトラブルを防ぐ事ができるだろう。

もしもピックアップコイルが故障であったら中国の春節(旧正月)休暇によって部品の発注ができずに3月まで寝て
待つはめになるところだった。
幸い、CDIコネクタに関しては規格品の端子が使われてるから、これから調査して型番を探し出して国内通販で
補修用を購入しておこうと思う。