YB&YBRダイアリー

中国ヤマハのYB125SPとYBR125でバイクライフを満喫するブログ
(自己責任を伴う整備・改造を多く含んでいます)

アイシングとキャブヒーター考(追記含む)

2012年11月30日 | YBR電装系

寒さが増してあちらこちらでYBR125のアイシングの話題がちらほらと見かけるようになったね。
だけど俺のYBRはまったくその兆候が現れない。
理由は後で説明します。
中華VM26キャブの加工をするまでの間の暇つぶしにYBR125のアイシング対策例について考えを
まとめてみた。
色々判明したのはYBR125K(KG)に限ってアイシング対策のキャブレターヒーターとサーモ
スイッチが実装されてる
事実がある。
パーツカタログ群で確認しても無印系には残念ながら実装されていない。

いつの間にか大人気になったこのページなので、
いくつか追記。


・最新記事はYB125SPや2013年式YBR125Kに施工した
 
ポン付けキャブヒーター(←リンク)  
の話なので、
 
合わせてお読みください。

・2013年モデルからのYBR125K、YBR125KGに関しては、なんと
キャブヒーターが廃止になった
との事で、パーツカタログを確認しても
確かに該当箇所にヒーターは記載されて居ない。

代わりに人力で始動時と安定期までのスロー系は、左スイッチ横の
リモートケーブル式チョークレバーでなんとかしてくれって
事なんだろうか?
まあキャブ穴にネジも切ってあるので後付ヒーターも無加工でいけるため、
ネジ山無しで穴だけのBS25キャブ・2011年式無印よりは親切と言える。
もしかしたら将来モデルチェンジ時に再度付くかもしれないが、輸入YBR
は元々中国国内向けのため、現地の消費者が強く嘆願しないとコスト面
で付けないだろうな。

・2015年モデルの無印YBR125 至尊 天剣はキャブヒーター搭載と非搭載の
二種類がパーツカタログ内で存在する
が、日本国内への輸入商社がどちらを扱う
のか不明なので、
購入の際に確認するとよいだろう。


この記事を書いてから冬季2シーズン経ったが、ぼちぼちキャブヒーター追加と結果
の話題がネット上
で見られるようになった。

主にYB125SPオーナー談が多く、エンジン・キャブがほぼ同じ部品構成なのでYBR125でも効果は
ある。
初心者にとってはちょっと敷居が高いかもしれないので、不安な人は電気配線に詳しい友人知人に
相談することもお勧めします。
また、GNやEN125なども実装例が見られるようになった。
冬季始動性がYBRよりもいいとの評判であったはずだけど、運用地域によってはそうでもなさそう。
CBF125に関しては最初からキャブヒーター実装ということで、売り文句にしてもよさそうな仕様だ。
こんな具合だから車種は別だけど互いに仲良く情報共有しようではないか。

なお、キャブヒーターを装着しててもエンジン始動直後はさすがに温まっていなので、
速攻で効果が
出るわけじゃない。

カップ麺でも食べようとヤカンに水を入れて火にかけても、直後に沸騰するわけじゃないのと同じだねw
エンジン始動から即走りだして走行中に暖気させるやり方でも、走行風で熱を奪われる関係で、
これもなかなか温まりにくい。

風が吹く屋外で煮炊きした時になかなか鍋が温まらないのと同じ感じ。
始動後、停車暖気を1~2分加える事によって蓄熱されて効果が出やすい。


旧型Kの実態はこんな感じ。(某氏のブログから画像を借りて加筆してます)

見ての通りBS25負圧式キャブ搭載の無印やKでは、エンジンとキャブの間のインレットマニホールドが
ゴム製で熱伝導率が低く
真夏の高温時に燃料の温度上昇に伴うパーコレーションが起きにくい反面、
冬季にはキャブが冷える傾向になると容易に想像できるだろう。
一方、2010年までの無印(VM22強制開閉型キャブ搭載)はこのマニホールドが金属のアルミで出来ていて
熱伝導率が高いおかげでアイシングが起きにくい。
逆に真夏はパーコレーションが起きる可能性もあるが、パーコレーションの経験は一度も無くてマニホールドと
キャブ間の薄いガスケットが断熱の役目をはたしてるからパーコレーションに関しては気にしなく
ていいと思う。


調べてて気づいたオマケはKにはスロットルポジションセンサーが実装されていてCDIも含めて無印と違う点だ。
修理でCDIとかハーネスを交換する時によく確認しないと互換性のない部品を入手してしまう。

追記:なお、2013年モデルのKやKGはスロットルポジションセンサーが排除されたので、CDI
やメインハーネス類が
YBR125Eと共通化されて、かえって整備・修理時に互いの情報が共有
できるメリットが生まれた。



さて、キャブヒーターの部品構成はKでこんな感じ。



この他に配線やら温度センサーが付く。
5FU-83790-00 ヒーターアセンブリ 1,418円 (←15W)
5CY-14951-00 ワツシヤ 116円
5FU-82560-30 サ-モスイツチアセンブリ 1,754円

ヤマハの部品検索で出た値段だけど発注して出してもらえるかどうかは定かでない。
VMキャブの無印には絵の反対側にヒーター取り付け用の穴がありネジ山が立ってるので、部品さえ入手すれば
ポン付け可能だと前から分ってたけど、なにせ必要性を感じないからなぁ・・・・

2011年モデルのBSキャブ無印はちょっとやっかいだ。
オーナー達の情報及び実際に観察する機会があった結果、該当箇所に穴は開いてるけれどネジ山が立っていない。w
つまりM8×1.25(下穴6.8mm)でネジ山を切らないと付けられないって点が弱点だと思う。
YBR125E(2013年モデル)及びYB125SPに関してはお店で実車目視確認したらネジ山が切ってあるので
無加工で付く。

M8×1.25のタップで立てるためには腕のあるバイク屋や個人に頼むか、あるいは自分でタップとハンドルを購入して
加工するほかない。
一発勝負で失敗したらおしまいだからタップ立て未経験者は素直にプロまかせか、あるいはヤフオクで中古K用キャブ
(ヒーター付き)を買って載せ換えたほうがいいかもなあ・・・(へたするとその方が楽で安いかもw)

穴がドン突きなのでスパイラルタップが適正だろう。
欲を言うなら仕上げタップでヒーターが奥まで届くようにするのがベストかな。

ヒーターが物理的に付いたのなら後は配線だ。
ざっと描いてみたけれど、オマケで動作確認と気温に関係なく強制的にヒーターをオンしたりヒーターの電源が正常に
稼動してるか確認用のインジケーター回路も追加してみた。Kでもインジケータくらいは付ければ確認に便利かも?



こんな感じの回路だけど15Wで電流が約1.9A、25Wでは約2.7A流れる可能性があるので配線の太さは少し気
にしておいたほうがいい。
ヒーター製造メーカーの技術資料を追記しますので電気的特性などを考慮の上、環境や必要配線容量を吟味し
てください。

キャブヒーターはPTCタイプで温度上昇と共に抵抗が上がって電流が下がって平衡状態になる。
15Wタイプで平衡温度約35度、25Wは約42度という温度データを見た事があったけれど、これは室内25度・無風
・試験用放熱器によるものなので、真冬の外気温で風が当たるキャブでは平衡温度はもっと低いだろう。
純正は15Wだけど、国内で入手可能な他車種流用品なら25W物が存在するのでKでちょっと熱量に足りなさを感じ
る極寒通勤者は25Wに交換してみる手もある。(配線と灯火類の消費電力のバランスも忘れずに)


追記:温度センサーに繋げる電源ラインは車体側の「茶」の線を探して接続の事。
「青」は何らかのスイッチを介在した線なので、例えばテールランプの線などに接続した場合は、
右ライト
スイッチの位置をポジションまたはヘッドライトにしないとキャブヒーターが動作しない。
日本の現行法では走行時にヘッドライト点灯を義務づけてるので問題無いだろうけど、例えば
エンジン始動
や暖気中に右ライトスイッチを入れてないとせっかくのヒーターが動作せず、蓄熱の
観点で時間がもったいない。

YBR125Kでもメインスイッチ直後の「茶」の線で回路構成されてるので従うのが最適を思うよ。
もちろん分かっててテールランプ線「青」に繋ぐならスイッチ操作で問題は出ない。
つまり暖気中にポジションランプを点灯してあげれば済むってわけだ。

さらに簡略した配線図。

実機に近い配置で表現しました。
これでも分からないなら絶対に自分で改造しないでください。
バイク屋さんか電気関係へ進学・就職した友人や知人に頼み込んで改造してください。

互換品

・ヤマハ YB-1(最終型2006)

      4EB-83790-00 ヒーターアセンブリ  2,237円
      5FU-82103-00 ターミナル 1  95円  
      90201-08016 ワツシヤ,プレート  89円 
      5FU-82560-20 サーモスイツチアセンブリ  1,985 円

・スズキ スカイウェイブ250やストリートマジック用

   ヒーターアッシー 13650-25E01 ←15Wタイプ(スカブ、ストマジ前期型)

                  13650-20E00 ←25wタイプ(ストマジ後期型) 約1800円

   サーモスイッチ、キャブヒーター 13655-16F00 約2350円

カワサキもエストレアで実装された年式もあるらしく、どこかのブログでカワサキの部品番号を見かけた
けれど、値段も番号もメモし忘れてわからん。この手の情報って気になったらとりあえずメモだね。orz

サーモスイッチは気温10度以下でONになる仕様なので、エンジン近くに設置すると廃熱が影響して
希望の動作状態にならない可能があるから、Kと同じ様にシート下のテールカウル付近に設置した方
が無難だろうが、面倒ならタンク下付近にタイラップで固定するかウィンカーリレーの上にある空間
に固定すれば特に問題は出ないと思う


てことで旧K(KG)以外でキャブヒーター実装は可能。(某店でも無印を改造した例を画像付きで公開してる
けど詳細不明)
このような電気的ヒーティングの他に物理的に熱伝導させる改造など、世の中極寒と戦う通勤ライダーが実
に多い。
アイシングとかキャブヒーターで検索しまくればきっといいヒントが見つかるだろうね。
最後にYBRでアイシングって本当に起きてるのかな?
キャブヒーターの入り切り比較で検証してる人とか居ないようなので実は半信半疑なんだよね。

YBR125Kにてアイシングらしき現象が起きる条件でのキャブヒーターの効果を
実証した方が居ます。
やはり論より証拠、実行に勝るものなしの結果ですね。
さすが10万キロ越へYBRのオーナーさん、行動力が違います!m(__)m

YBR125Kでキャブヒーターの効用を探ってみた ←リンク

キャブヒーターを切ってみた ←リンク


晩秋の山里へ

2012年11月25日 | YBR125ツーリング

昨日インシュレータの交換も終えたので今日はちょっと足を伸ばしてみた。



八王子市の見知らぬ山里に迷いこんでみたら神社の境内にイチョウの葉がじゅうたんのごとく広がっていて、いよいよ秋も終わりになりつつ
あると実感。
昼間なのに刺すような気温で厚着したウエアでも辛くなってきてるから、もう山奥へは気軽に行く機会も少なくなるであろう・・・

もみじも深く色づいてあとは落葉を待つばかりか。


連休も今日でおしまい。
あとは師走へ向かって忙しい毎日が控えてるので、あまりYBRをいじる暇はなさそうだ。
やれたとしても年末までにキャブ変更とタイヤ交換で精一杯。


中華VM26を観察し採寸してみた

2012年11月24日 | YBR125改造

先日書いたキャブレター・中国産ミクニVM26だけど色々な人が使ってるのに驚いた。
主にモンゴリ系などミニモトバイクのファンが多いし125ccにおけるセッティングデータも色々紹介されてるから便利だ。

ただし、キャブ本体の物理的特長や寸法を紹介した記事がほとんど見当たらず、いざ使ってみたくても詳細がわからなくて
踏ん切りがつかない人が多いんじゃないかな?
せっかくYBR125に取り付ける前で、目の前に現物があるから採寸しましたよ中華VM26

出力ポート寸法とポート間距離


入力ポート寸法とバタフライチョークの状態


スロットルバルブピストン。
JN(ジェットニードル)ストッパはバネ構造のハメコミなので、工具無しでJNの抜き差しができるからセッティング時にありがたい。


スロットルワイヤー移動距離は28mm必要だね。YBRのノーマル状態はどうなんだろう?
ジェット類はYBR125のVM22と同じ規格なので共通化・転用できるのがありがたい。


ま、これ見てなんかよくわかんないって人にはまったく役立たずの面白みの無い画像群だろうが、疑問に思ってた人には〇〇の〇〇〇より
も見たいし知りたかっただろう・・・
俺もその1人だったけどシビレ切らして買っちまったよ。w


 

 

 


インシュレータ修理とガスケット製作

2012年11月23日 | YBR125整備

今日は連休初日だけどあいにくの雨で出かけられない。
どうせYBR125に乗れないなら、ひび割れインシュレータでも交換しながら中華VM
26のガスケットを製作しようと思った。

インシュレータは気密向上の接着材が塗られていたけれど、幸い外から一周してる
だけなのでインシュレータをこじったら簡単に外れた。
新品のインシュレータをはめて外周に有名なコニシ・ボンドG17を塗ってあげる。
元の接着剤も柔軟性のあるゴム系だし、おそらくビニール系の接着剤やスーパーX
でもOKだろう。、ここは熱がかかる場所じゃないので問題ない。


接着剤を乾かす間、暇なので中華VM26キャブとエンジン側のインレットマニホールド
間に入れるガスケットでも作ることにした。

用意にしたのはデイトナガレージシリーズのベースガスケットシート0.5mm
そしてもうひとつはKITACOのEXガスケット(XS-02)で、スズキの50ccセピア系や
50ccアドレス系の排気用ガスケットである。
これがなんと!固定穴の幅・穴径がそのままピッタリに収まり、混合気が通るデカ穴
だけ加工すれば付きそうだったのでついでに入手しておいた。


そしてカッターやデザインナイフ、彫刻刀を駆使して切り出したのがこんな感じのガスケット。


製作してて判明したのが、大穴の中心は固定穴間の水平線から下方へ1mmオフセットされてる点で、とある技を使ってうまく仕上げた。
ガスケットをハガキサイズでスキャンしたので、なにかの参考にするかCAD化する時、または実寸印刷してケガキ用のテンプレートでも作る
に役立たせればいいだろう。
←これね

たぶんKITACOのを入手して製作した方が楽なんじゃないかな?

ついでにキャブのアクセルワイヤー対応加工もしようかと思ったけれど、シートから切り出し作業をしたら疲れ果てたので今日はこれでおしまい。
明日晴れたらエアクリボックスを戻してどこかへ出かけよう。
改造だけで過ごしたら連休がもったいない。

 


インシュレータのひび割れ発覚!

2012年11月22日 | YBR125整備

中華VM26キャブレターの装着のために色々準備してて、キャブ交換以前の問題が発覚した。
エアクリーナーボックスからキャブにつながるゴム製のインシュレータ(マニホールド)にかなり
ひび割れが発生してる事が分った。
幸か不幸かまだ2次エアーの吸い込み現象は発生していないけれど・・・

製造年から換算して4年経ってる事情を考えても中国製ゴム部品の限界がこんなところに現れたのだろうか?
日本製でここまでひび割れしてるのは10年以上雨ざらし放置された車体くらいでしか見た事がない
まあ、現実を受け入れよう。w

こんな事もあろうかと、まだ日本ヤマハがYBR125の一部部品供給を行ってた時期にこのインシュレータ単体の
部品を注文・購入しておいたので部品箱をあさって発掘した。
日本製旧車のレストアでも同様のひび割れで部品入手に苦労する事があるとよく耳にするし、輸入車ならなおさら
この手の部品には注意が必要だと実感したよ。

5VL-E4453-10 ジョイント・エアークリーナ・1 (注意:VM22キャブ車YBR用で昨今のBSキャブ用じゃない)
☆昨今のBS25搭載YBR用は最新パーツカタログを見ておくれ。中国ヤマハのサイトからDLできる。

さらに予備を入手しようとタオバオで注文したけれど、出品業者全て(2店)で欠品とのことだった。
欲しい人は気長に待つか、あるいはエアクリーナーボックスをアッシーごと入手するしかない。
交換用エアークリーナーエレメントのついでにインシュレータと箱本体が新品で手に入ると思えば割高感は薄れ
るだろうし、重さもあまりないので送料の負担も軽いだろう。

ついでに中華VM26が取り付けられるか確認しておいた。
キャブの吸気側の外径が42mm、インシュレータの内径が40mmと2mm差あるが、ゴムなので伸びると予想
して、引っかかり無く滑るようにシリコーンスプレーオイルを薄く塗って丁寧に押し込んだら問題なく収まった。


これで問題が二つ解決した。
後は輸入待ちの部品が来るまでインシュレータを交換したりキャブとインレットマニホールド間のガスケット製作
やらアクセルワイヤー取り付け用穴の加工やらと待ち時間潰しができる。

ただしインレットマニホールドの段差修正加工が一番めんどくさそうだなあ・・・
ゴリゴリとヤスリで削るしかないねぇ・・・
注文した新品のインレットマニホールドが届いたら頑張るかな。


 

 


フォークオイルを交換した

2012年11月18日 | YBR125整備

先日、古い画像資料を発見してフォークオイルの交換の記事を書いたけれど、大事なことを思い出した。
最後に換えてからすでに2年くらい経過してる・・・ってことで、朝からフォークオイルの交換をしたよ。
前回は1 ヤマハG-10 : 2 カワサキG15 の混合比でブレンドしてて、硬めなセッティングで過ごしてたけど
今回は2 ヤマハG-10 : 1 カワサキG15 と混合比を反転させてみた。
狙いは乗り心地をちょっと良くするためで、好みの走りやすさと乗り心地の良さのバランスを探ってみたい。
今までは減速帯でガツガツ振動してたからね。
油面は最新データ142mmと旧データー156mmの間の切りのいい数字、150mmにした。
排出した2年物の古オイルはやはり灰色になってて放置した事を後悔したほど汚かったよ。w
工具やら準備してよーいドン、1.5時間で交換完了。

さて、交換後にいつもの山坂道へ行ってみたけど、なるほど柔らかくはなった。
油面を上げたおかげか踏ん張りは感じられるし、かと言って減速帯での振動はガツガツからトントンって具合に軽減された。
コーナリング中に少しチャタリングを感じるけど100%G-10のような不安感はない。

木枯らし1号が関東で吹いていよいよ冬到来。
寒さ、凍結、濡れ落ち葉に勝てないので山坂道で調子に乗るのは終わりにしよう。


ノーマルキャブいじり

2012年11月16日 | YBR125改造

俺のYBR125は強制開閉型のVM22が純正で、アクセルワークと直接連動する動きなので自分の好みに合っている。
ノーマルで1年間走り込んでおおまかな癖や弱点が見えてきた頃、ちょっと欲(スケベ心)が出てきてキャブ内のジェット類を色々な組み
合わせで交換して遊んだ時期があったので紹介しよう。

ノーマルのキャブ内はこんな感じのジェット構成

純正はMJ:#97.5、PJ:#15、PS戻し回転1・1/2基準値である。
MJはキタコとか武川から三国・丸型・大として発売されてるし、PJもVM26/28用が使えるので補修や変更などに便利だし、近所のN〇PS
とかラ〇コランドで該当部品が売られているで、なんとなく試してみたい事を実行してみた。

PJ:#15→#17.5 一段濃くする。もちろんPS(パイロットスクリューも合わせて調整 1・3/8で落ちつく)
利点:寒い朝、始動直後の安定性向上。低速トルク向上。
    全体的にトルクが増した感じで坂道をドコドコ登るようになる。
欠点:アクセル開け始め~1/2開までの加速が鈍くなる。ダルい・・・湿度が高くなる梅雨~夏はさらにダメ。w

やはりセオリー通りで、純正セッティングの狙いがよく分かったよ。
しかし、せっかく始動直後の安定性が向上したんだからもったいないので、今度はMJも変えてみた。(PJは変更のまま)

MJ:#97.5→#95 一段薄くする。

利点:欠点になったアクセル開け始め~1/2開までの加速不良改善。
欠点:アクセル1/2~全開までのトルクが減り、ちょっと薄い。緩やかな上り坂で走りにくい。

意外だったのが低速域でもMJの影響がハッキリ出る点だ。
一般論でよく語られるPJやMJの動作(影響)領域みたいなハッキリした敷居がなく、お互いに影響しあいながら総合的な特性が決定され
るわけだ。
素人がちょっといじった程度で恐ろしく良くなるほど甘くはなく、やはりメーカーの開発力の結果がノーマルの良さだろう。
特に四季や気温・湿度・海抜の高低差のどの条件でも一応に安定してる純正の優秀さを思い知ったので全てを純正に戻して半年ほど
走りこむ。


ある時、またよからぬスケベ心が発生する。
店でなんとなく眺めた他社のJN(ジェットニードル)が事の始まりだった。
YBRのキャブはミクニ製だがジェットニードルのテーパー(円すい角度)を選ぶ手段として社外品が見当たらない。
しかし、見かけたケイヒンPWK28用のJNは色々なテーパーが設定されており、しかもお手ごろ価格だったので、純正の寸法と若干
違うけど、まあ出たとこ勝負で1本買ってみた。

入手したのはケイヒンPWK28用ジェットニードル(N68J)
相違を調べてみる微調整用のEリングクリップの厚さが純正よりも薄いので、クリップもPWK用を用意しなければならない。
また太い直線部分が0.1mmほど太く、全長は約5mm長い。
長さ合わせはニッパーでバサっと切ってヤスリで仕上げてみた。

そのままではバルブピストンに収まらないので加工する。
太さ合わせは0.1mmほど削ればいいのだが旋盤なんか持ってないので、とにかく手持ちの工具で加工してみることにした。
太い直線部分のおかげでバルブ穴と純正樹脂シムが通らないがたった0.1mmの違いである。
配線用の太い電線の被覆を使い、ドリルチャックに固定してもキズつけずに済ます。
そして、ジェットニードルを回転させながら直線部を布ヤスリで少しずつ削り、樹脂シムとバルブが通るギリギリの太さまで
削って(磨いて)、最後にピカール+ウエスで表面を均して加工完了。


さて、これからが一番大変だった。
どのクリップ位置が適正なのか探るのに色々な条件であれこれと段数を変えてみた。
通い慣れた道、雨天や高地、いつでもどこでもクリップ位置を変えながら少しずつ良い方向を探ってやっと出た結論。
上から2段目+樹脂シム間に0.5mm厚のシム(3mm穴・小丸平ワッシャ。ラジコンカー用0.5mmシムでも可)の組み合わせだ。
PS戻し回転数は1・1/2で落ち着く。
以下の順番が組み込み順番です。

このセッティングで四季を通しても安定し、2000mの高地では力不足になりつつも息継ぎせずに走らせられるようになった。
さて、この改造の効果は?

利点:とにかくアクセル開け始め~1/4開までの加速が良くなり、トルクアップしたおかげで左折小回り後の
    立ち上がりが楽になる。
    峠道、上り坂での3~5速間のギアチェンジ頻度が減り舗装林道では4速オートマ的になったw
    8の字を描いてみると立ち上がり速く、失速しにくいので円滑な小回りがしやすくなった。つまりUターンが
    楽になる
    楽しくてついつい引っ張ってしまう。
    アクセル開度の傾向が純正の半分程度で十分加速する感じ。
    トップスピードは変わらず(興味ないので深追いしてない)
   ☆なぜか冬季の始動直後の安定性が向上した。(やはりJNテーパーも極低速域にわずかながら影響するんだな)


欠点:部品入手と加工が面倒。
    ギアチェンジを早めにしてゆっくり走らせれば燃費は純正とあまり変わらないけど、面白がってガンガン回すと
    約3~5km/Lほど純正よりも燃費が悪化する傾向になった。それでも40km越えなので致命的とは思わない。

昔の125cc4ストMT車ってこんな感じの加速感だったかなと思い出したほど、俺にとってはノーマルキャブでのベストセッティング
になった。
この状態で約1年間走らせてるけれど問題は発生せず、プラグの焼け具合も正常で元気に走ってくれている。

そんなこんなでみなさんお分かりの通り、純正キャブレターは実によく調整されたものなので安易にジェット類を変えない方よいだろう。
どう逆立ちしたって素人はメーカーのこの手の開発力に勝てない。
ジェットニードルのテーパー変更は俺好みのセッティング例であって、決して理想的な状態とは言えない。

なおキャブの分解組み立ての詳細を書かなかった理由は、初心者が安易に触って元に戻らなくなると困るだろうからわざと書かなかった。
ノーマルVMキャブレターは繊細だから、調子いいなら触らないのが一番の維持管理方法だと思うよ。

じゃあ、前出のVM26をどうして入手したか?
あはは、興味本位だよ、遊びだよ、あ・そ・び。(ちょっと思うところがあってねw)


    



 


VM26風キャブレター入手

2012年11月15日 | YBR125改造

YBR125に搭載されてるミクニのキャブレターVM22はどうも中国仕様(YBR仕様?)のようで
コネクト部分がフランジ構造になってて他のように筒型ではない。
近年のBS25キャブ(負圧)については詳細不明。
BS25キャブ車YBRを改造したとかVM化したとかって記事は現在見当たらず、オーナー達は満足
しているのだろう。

さて、VM22と同じ構造の謎の中国製ミクニ(と書かれてる)VM26キャブレターを国内で入手した。
日本国内の一般的VM26とはちょっと違う構造だがYBRには取り付けやすい。


到着後、色々検査したけど致命的な不具合は見つからないのでほっとする。
丁度、タオバオで色々注文する時に一緒に発注しようかと思ったけれど、キャブは実際どんな
物を“つかまされるか”分らないし、金属製なので重量物として送料の負担になるから、計算上
ヤフオクで格安出品されてた値段とのバランスでは国内で買ったほうが得だと判断した。

付けるのはまだ先の話。
色々準備や加工をしておかないとならないのだ。

オマケ:キャブレター最適口径計算式          
D=0.82√(C・N)、d=0.65√(C・N)
D:キャブ口径(mm)、d:ベンチユリー径、C:気筒容量(1気筒あたりcm3)
N:最高出力回転数(1000rpm)→希望または実最高出力回転数÷1000rpm


2013年型YBR125の部品リスト

2012年11月14日 | YBR電装系

中国ヤマハのサイトに登場した2013年モデルのYBR125
ちょっと覗いてみたらパーツカタログがダウンロードできるようになってたので手元に保存して眺めてみた。
主な変更点は既に発表されてるので確認するといいだろう。
発売10周年記念モデルは機構的には普通の2013年モデルと相違は無いようで、色構成が違う程度。

パーツカタログのいいところは分解図なので部品番号や構成、部品絵を過去のモデルと較してみると
マイナーチェンジ部分が良く分るところだ。
2013年モデルで特に気づいたのは

・キックスターター取り付け穴廃止
・バッテリーがメンテナンスフリーに変更か?
発電用ジェネレーターが3相交流発電
・レギュレートレクチファイヤ(整流安定器)も3相対応 *部品番号変更(なにが変わったのか謎)
・シフトインジケーター用にシフトドラムが変更
・シフトインジケータ対応のクランクケースに変更
・上記関係で電装用ハーネスも変更

これらの変更点は先に発売されたYB125SPと同様で、YB125SPの製造にしたがって共通化した
いきさつが想像できる。

特筆できるのは、発電充電系統
キック穴廃止にともない、より安定した方式に変更された可能性があるが資料不足につき詳細不明。
ところが、この事に気づいて過去モデルのパーツカタログを探ってみたところ、どうも2010年モデル以降、
発電充電系統がいつの間にか3相になってるみたいだ部品番号変更になっている。
残念ながら日本語記述のオーナーさんのブログではこの事に触れてる記事は見当たらず、実際の確認
のしようもない。

*読者様から11’式の実車確認の報告がありました。

 発電は単相のままのようです。
 おかげで回路が従来どおりになり、不具合解析時に回路図がそのまま流用できるため都合が良いという
 解釈もできるので、肩を落とす必要はないだろう。w

タンク下のレギュレートレクチファイヤのコネクタ部・白色配線の本数が2本なら単相、
3本なら3相
になるので、なにかのついでに見られるのなら確認してみるといいだろう
だれか3相用の写真を撮って公開してくれないかな?
レギュレートレクチファイヤ部品番号が2D0–H1960–00なら3相かと思う。
余談だが、MFバッテリー仕様の2012年モデルは2D0–H1960–10。末尾の10はなにかの変更のため?
当然、部品交換のみでは旧型の単相からのレギュレートレクチファイヤ3相への改造はできない
ハーネスの一部も対応できるように改造しないとダメだしジェネレータも交換しなきゃならない
正直めんどくさいけど、タオバオに該当部品や強化部品があるのも気になるところだ・・・

残念なことに俺のYBRは旧型なので手間をかけないと3相にはできないけれど、そのままバッテリーのMF化は
可能だと思ってる。
なぜなら、YBR搭載の単相用レギュレートレクチファイヤの仕様書から読み取った電気的特性が、GSユアサ
のMFバッテリーの公式推奨充電電圧の範囲内だという事を前からつかんでたからだ。
バッテリーが元気なので交換はまだ先の話だけど。w

*これも読者様からMF型搭載実例の報告がありました。

しかしYBR125はパーツカタログだけ眺めると生産国や輸出先によって細かい相違があり、しかも日本国内に
入り込んでるモデルも実は色々あり、全て同一で判断できないのが難しいところだ。
中古市場情報の写真を見ると時々欧州向けやトルコ向け設定のモデルがあるくらいだ。

サービスマニュアルに関しては2005年欧州向け版に頼ってるのが現状である

よって今も“ウクライナの同志たち”の最新サービスマニュアルのリーク情報を待ち望んでる・・・

訂正と追記:2013年モデルだったねw
あ、そうそう、YB125Zも2013年モデル発表だね。
とりあえずYB125SPでエンジンとか仕様を一新したからそのせいだろう。
だからと言って旧型がダメってわけじゃない。
販売台数と情報の多さが強みだ。



フォークオイルの交換時の注意

2012年11月11日 | YBR125整備

YBR125に限らず一部のバイクを除いてサスペンションがあり、前側のフォークにはフォークオイルが入ってるだろう。
このフォークは走れば必ず動いてエンジンと同様に潤滑用のオイルが汚れて劣化する。
ところがフォークオイルを納車以来何年も交換していないオーナーは潜在的にかなり多いと、バイク屋のメカさんが語っていた。

俺のYBRも二年くらい経った頃、ふとフォークオイルの事を思い出して交換することにした。
手順は他のサイトとか色々参考にしてくれ。
単にオイル交換のみなので分解までしないから、オイルロックピースの回り止めは必要ないし対辺14mmの高ナットを用意すれば特種工具
はいらない。

YBRのサービスマニュアルから抜粋・加筆したフォークオイルの項がこれ。

YBRのスペック表によると年式問わず、オイルの粘度の指定は10W
いそいそと買ってきちゃたのがYAMAHA G-10


とりあえずフォークを外して逆さまにしてインナーチューブを伸縮させながら古いフォークオイルを排出する。
フラシング代わりに100cc程度の新品オイルを入れてシコシコ伸縮させてまた排出。
これを2回繰り返したらかなりきれいになった。

YBR純正のフォークオイルの元色はのようだけど、汚れて灰色になってる。
フィーク内部の摺動カスでいっぱいのようで、交換に踏み切って正解だった。
新しいオイルを160cc程度入れてからゆっくり伸縮し、もっとも縮めた状態で1時間くらい立てて気泡が抜けるまで他の作業や掃除
なんかして過ごした。
仕上げは指定油面量156mm(モデルのよっては166mmとの表記されるマニュアルもある)に調整して元どおりに組んでおしまい。
まあ、おおむね150mm~170mmを目安にすればいいかw

試走したら驚くほどフォークの動きが良くなった。
すげーな、フォークオイルの交換って! と、しばらく喜んでたけれど、走りこむうちに違和感を感じるようになった。
なにかおかしい・・・あまりにも動きすぎて踏ん張りが効かないし、前後の姿勢変化が激しすぎて疲れるようになった。

手順は慣れちゃえば簡単なので、今度はオイルの粘度でも少し硬くしてみるかとネットであれこれ調べてゆくうちに驚愕の事実に気づく。
ヤマハのサスペンションオイル G-10 って5W相当ってデータ表示。w
ホンダの商品名と同じ明記方法だと思い込んでいた。
以下は手に入りやすい代表的なメーカーのそれぞれの粘度らしく下調べをしなかったのが原因だ。

【SAE‐10W 相当】

HONDA ウルトラクッションオイルCO 10号
ヤマハ サスペンション&フォークオイル G15 ←
スズキ フロントフォークオイル 10G
カワサキ フォークオイル G10

KAYABA G10S
SHOWA フォークオイル SS-8 ←
WAKO'S フォークオイル FK-10

ヤマハとSHOWAだけ表記とSAE粘度のデータが一致しない。
もっと詳しく粘度の比較を知りたければ 「フォークオイル・カクテル」で検索すれば個人のサイトとは言え、たいへん見やすくした比較表が
掲載されてるので一見するといいだろう。

てことで、YBR125用にフォークオイルを買う時は「サスペンション&フォークオイル G15」を買ったほうがいいかも?

この数値を見つけた後、カワサキ G15(SAE-15W)を買い足して先のヤマハ G-10(SAE-5W)とブレンド、オイルカクテルを作って気に
入った動きの粘度を見つける作業をしばらく楽しんだよ。(苦しんだよ)
今はG-10:G15=1:2の比率で落ち着いてるけど、次回はもう少し柔らかくしてみたいからまた比率を変えてみようかと思う。

追記
読者さんから最近お店のメカニックさんから得たフォークオイルの数値をいただいたので明記しておくことにした。
ヤマハ10番(G-10?)
オイル量 163cc
オイルレベル 142mm
もしかしたら業者向けの最近のデータかもしれないので参考にどうぞ。

また、記事内で品番とSAE番号の関係が一致しないネット上の情報からの引用もあるので、動粘度での比較を柔らかい順に表にしてみた。

100%ヤマハG-10に交換した時の印象がやわらかかったのは、自分の好みが硬めだという点が一番影響してる。
よって、動粘度による選定だとG-10が本来正しい選択なんだろう。
動きの好みが硬めならカヤバ、またはブレンドや油面量調整をしてみるといいだろうが、レーサーでもない
のにそこまで追い込む必要はないと思う。
前後サスペンションとのバランスもあるので、あまり深い追いせずに問題ないと思ったらそれがあなたの
YBR125のベストセッティングだ


ちょっとのつもりが200km

2012年11月10日 | YBR125ツーリング

秋晴れの休日、ちょっとYBR125で近所をツーリングするつもりがどんどん先に行ってしまって、気づけば家からかなり遠くまで行って
しまう。

里山の細い道を得意とするYBRだからこそ、普段入り込まないルートに冒険して入ってしまうんだな。


夕暮れ前に帰路についたけれど、さすがに長距離で身体が冷え切ってしまった。
エンジンはこの季節が一番調子がいい。
小気味よくアクセルと連動するのでついつい飛ばしぎみなってしまうのを今日は意識して抑えて、のんびり紅葉した山を眺めつつ走った。
燃料計の残量が半分を切る頃トリップメーターは350kmで、ほとんど山坂道ばかりだったのに今回は燃費がいつもより良い感じ。
やはり燃費はアクセルワークと直結してるのだと再認識できた秋の1日だった。


フロントフォークのインナーチューブガード

2012年11月07日 | YBR125改造
よし、勢いがあるうちに今日はもうひとつネタを紹介。

YBR125に限らず、フロントフォークのオイルシールがなんらかの原因やきっかけで気密性が失われて
フォークオイルが漏れるような故障を起こすとやっかいだ。
自分でオイルシールを交換するのも面倒だし店に頼むと意外と工賃が高い
理由はオイルシールにたどり着くまでに多数の部品を分解しなきゃならないので、手間隙がかかるって
工賃が跳ね上がるわけだ。
分ってる人は自分で分解してフォークのみを持ち込んで修理してもらうらしいだけれど、それでもかなりの
苦労を共にする。
分解修理する前に裏技で紙ヤスリ差し込み修正法なんか試すのも手だけど、これは交換修理する前の
最後の悪あがきだ。

さて、タイヤを注文したついでに一緒にちょっとしたアイテムを頼んでおいた。
どうせ送料無料の範囲だからまとめて買ったほうがいいしね。

頼んだのがこれ。

キタコのミニフォークガード(ブラック) 500-9000100
別名フロントフォークインナーチューブガード
なにをするかと言うと、フロントフォークのインナーチューブ(細い方)の摺動面に走行時に砂やホコリが付着して、ダストシールや
オイル
シールをキズつけないように保護するバリヤーみたいな役目をする。
なんのためのダストシールかと言うのは無しね。w
XJRとかCBとか今や普通に付いてるアイテムだ。
最初に見た時は「この手があったか!」と思うと共に「単なる付加価値デザインで大して効果ないんじゃ?」って思ったけれど、
この機能を継続して付けられてるところを見るとメーカーも一応なんらかの検証はしてるんだろう

購入したガードはユニバーサルでアウターチューブ上部の外径が40~70mmであれば付くらしい。
ガードの他、滑り止め用のゴム板と固定用タイラップが付属してる。

早速ゴム板を巻いて必要長に切り、仮止めしてからフォークをフルボトムさせてYAMAHAのエンブレムとの干渉や衝突の有無を
確認
してみた。
結果、なんら問題なしのポン付けでいける!
 けっこういい感じで、まるで純正のように収まってくれている。


GやKGやYB125SPのフォークブーツを流用してガードする方法も考えていたが、付けるためにはフォークをいったん車体から外す
必要があって面倒なのと、フォークブーツの弱点が気になった。
この弱点とは、しばらく乗らなかったり年月が経つとブーツに隠れて見えない部分でサビが発生しても気づきにくいって事や、
それによりフルボトム1回でオイルシールを攻撃・漏れ発生になる可能性がある
オフロードバイクの中古車なんか買って、自分でフロント周りを整備しててフォークブーツをめくったらサビだらけだったって経験をした
人も居るだろう。
俺の知人もその1人だった。
てことで、今回買ったガードはとりあえずインナーチューブを摺動初期位置を保護すると共に、面倒な分解作業も無くポン付けできて
安いし、なによりフォークのサビ発生の防止のために気が向いたら気軽にウエスでささっと拭く事ができる
しかもBMWやドカなんかでも採用されてる機能部品でなんかかっけーw

つまり、盆栽だな・・・

YBR125の書類収納方法

2012年11月07日 | YBR125改造

YBR125には国産車と違って登録証や自賠責の書類を収納する場所は用意されていない。
海外生産やお国柄の関係でわざと用意してないんだと思う。
重要書類(個人情報)を車体に取り付ける習慣なんか日本でも怖いんだけどね・・・

都合よく左側サイドパネルに鍵で開閉できる機構があるのでここを使ってみよう。
まずはサイドパネルを外すわけだけど、ここで注意が必要だ
既にやった事がある人は分かるだろうけど、鍵穴には防塵用のフタがあるので横にスライド
させて鍵を差し込めるようにする。
これを知らずに手前に無理やり引っ張ってフタの固定部分を破壊しちゃったオーナーやお店
が実は多いんじゃないかな?
最初に取扱説明書(オーナーズマニュアル)を見ないのが失敗の始まりなんだろう。

また、裏にある引っ掛け部分の構造やサイドパネの外し付けの手順も説明書に詳しく書いて
あるので見るとよい。

YBR125とYBR125Gはこんな感じ。

英語だからと尻込みせずに落ち着いて読めば分る程度の簡単な説明文だ。
重要なのは外す直前に車体前方方向にずらさないと後ろ側のヒンジを折ってしまう事で、これをやってしまうと
プラリペアで修理するか交換しかない。
外したら良く構造を観察して次回は迷わずに行おう。

YBR125KやKG、YSPモデルのFiは以下の手順でほぼ他と同じだね。

さて、肝心の書類入れは文具コーナーで見かけるファスナー付きビニールケースでA6サイズ(105×148mm)が入る物でOKだろう。
マジックテープを書類入れとサイドパネル裏側の適当な位置に貼って収める。

一応、雨風にさらされない場所ではあるが、念のために書類は別途ビニール袋にでも入れておくといいかもしれない。
久しぶりに取り出したら水分でヨレヨレになってたり張り付いて破れたりするのも困るからね。

たぶんこの工夫(改造)は初YBRオーナーにとってヘルメットホルダーと共に一番実用的で即実行できる事だと思う。


チューブレスタイヤの交換

2012年11月05日 | バイク一般

チューブタイヤ、チューブレスタイヤ共に、自分で交換するのはけっこう大変だ。
一度やってみるとお店の交換工賃はまさに時間と技を買うのに適正だと感じるだろう。
特に真夏!w

オフロードバイクを所有してた頃、林道などお店と無縁な環境でパンクした時に自分で修理できるようにと
毎度のタイヤ交換は自分で行うように訓練した結果、色々なシチュエーションでも平気でやれるように
なった。
北海道の長距離林道で有名な道東スーパー林道中間地点でクギを拾ってパンクしても、その場で修理して
熊の夕飯にならずに済んだしw

YBR125では初体験だったチューブレスタイヤの交換作業。
お店みたいにタイヤチェンジャーなんて持ってないので工夫でなんとかする。

Cレンチ(シャコ万力)と板を組み合わせて車体から外す前にビードを落としてみた。
まず、これができるかどうかが分かれ道なんで、車体に付けた状態でダメだったらあきらめて店に行こう
と思ってた。


タイヤ台を用意。
これは2×4の建材が安く売ってたので切ってL字金具で適当に組んだもの。
これがあるとタイヤの固定が楽で、しかもディスクローターやリアスプロケットをキズ付けること
が無いので、一度作ればほぼ一生物だ。
古タイヤを下に敷く方法で散々やったけれど、この台で一気に時間短縮できるようになった。


あとは、まあホイールにキズが付かないようにリムプロテクタを使う。
ただ、どうも市販のリムプロテクタが使いにくくて、初日以降はダンボール片を挟んでタイヤレバーを
使う方法へと切り替えた。
古チューブや自転車の古タイヤを切って自作してもいいだろう。


ビード上げは状況しだいで、そのまま上がる場合もあればタイダウンで絞ってやる方法が良かったり
爆発式でないとダメだったり、色々ある。
たぶん、ここでお店のコンプレッサーの偉大さがよく分かるんだろう。

自分で交換できるとチューブ式ならパンク修理もできるようになるし、前出の変態チューブレス化とか
お店で断られるサイズ変更や通信販売購入品なんかも気軽に扱うことができるようになる。

交換自体の作業手順はネットのブログやYouTubeでも腐るほどあるので、そちらを色々参照してください。
でも、このタイヤ台は用意したほうがいいよ。
俺には便利すぎてもう手放せない道具のひとつになってる。

さて、そろそろ次のタイヤ交換の時期に近づいてきてるんだけど、どうも希望のタイヤの国内在庫が全滅
に近い。
ミシュランのM45 3.00-18 は輸入待ちでキャンセル、M62 3.00-18は在庫1本で2本希望が叶えず
1本のみ注文。
こまった。orz


ライト配線を強化してみた

2012年11月01日 | YBR電装系

 流用レンズでYBR125の配光が改善してすっかり気を良くしてた俺だったけれど、後日最後の確認をしようと各部の電圧をテスターで
計ってみた
「電圧降下」ってやつで、配線の電流容量や長さ・環境などによっては電線の抵抗が影響して、オームの法則通りに電圧が落ちたり発熱
したりする。
バイクで一番多く電流が流れるのはセルモーターだけど、これは元から想定された設計なので除外して、次に多いのがヘッドライト
H4 55/60wに改造してるので純正やH4BSのような35/35wよりも消費電力(電圧×電流)が高い
バッテリー端子の+-間の電圧とH4バルブコネクタ直近の電圧を比較してみたら、約1.3V電圧降下が見られた。

たかが1.3Vされど1.3V・・・ざっと計算して約5Wの電力が電線の抵抗で熱になって無駄に放出してるわけで照度にも影響する。

早速回路を検討して、できる限り元のワイヤーハーネスをキズ付けずに改造し、なにかあった時には簡単に元の回路に戻せたり原因究明
がしやすいように考えてみた。

これがその方法。

←フルサイズ図面はクリック

 単純に電磁石による電磁開閉器(リレー)と電気抵抗の低い太い線を組み合わせたヘッドライト専用の配線なんですよ。
メインの電源ラインとは別にヘッドライト専用線を新たに追加し、しっかり電流を送ると共に既設の電源ラインはヘッドライト分の電流を無くして
余裕を持たせる考えだ。
 色々な車が通る細い渋滞路とは別に、ヘッドライト様専用の道路を新たに敷いて通して渋滞を緩和する感じだ。

図面を見て「なるほどわからん」って思う人は、そのまま35/35Wバルブで我慢したほうがいいだろう。
テスターの使い方を心得ていて圧着端子の圧着経験があり、図面の情報から実体をイメージできる人には参考になるかと思う。
図中、参考として一般入手がしやすい部品のメーカーや型式・配線の規格などを記しておいた。
VSF電線はホムセンなどで切り売りされてる色付きビニール電線。
みなホムセンや〇〇〇バックスなどの大型カー用品店で入手できるものばかりだ。







さて、既設配線を探ってゆくうちに気づいたのが、左右のスイッチからの配線が予想に反して太いという事だった。
たぶん55/60W仕様の他車種と兼用できる部品で、スイッチボックスからの配線はそのまま使っても問題ないバッテリから
メインスイッチ直近3P
コネクタまでの赤色配線は意外に細くて、ヘッドライト以外の消費電力を加える55/60Wライト改造だけしたら
限界値ギリギリか少し越える感じだった。
それなのにメインスイッチからの配線が一番太いのがなんとも皮肉だ。

各端子類は圧着ペンチを駆使して丁寧な作業を行う。
配線経路もライトケース周りを外してコルゲートチューブ(蛇腹のチューブ)を直線状にして針金を通し、先端に電線を仮止めして
引っ張って1本1本丁寧に通す。
チューブの両端は純正と同じハーネステープで防塵・防水処理をして、タイラップを使い各配線がブラブラしないように整線する。


テスターで誤配線が無いか確認した後、H4コネクタをライトバルブに刺してスイッチオン!
ライトスイッチを切りかえるとリレーがカチっと音をたてて無事にヘッドライトが点灯し、まぶしい明かりを灯してくれた。
H4コネクタ直近の電圧を測るとバッテリ端子間との差が0.3Vで約1Vの改善を達成したけれど、残念ながら作業に没頭してたので当時の
測定画像は無い・・・

これで既設の電線に余裕が出来たしライトは若干だが目で見て分るくらい明るさが増したので成功だと思う。
心配されるバッテリーあがりだけど、4年間使い続けてるバッテリーで一度も起きた事がない。
もちろんバッテり液の補水管理は十分してるし、充電回路のレギュレートレクチファイヤの最大出力電流が10Aもあるのが助けになってるんだろう。

以下がYBR125搭載のレギュレートレクチファイヤの仕様書からの抜粋

これで俺のYBRヘッドライト改造の話はいったん終了とする。
くれぐれも理解せずに実行しないでほしい。
一応回路上メインヒューズを通すようにしてあるけれど、誤配線による炎上の可能性はゼロとは言えない。
改造に成功したとしても、元図と改造図を印刷して車体のどこかに書類と一緒に保管し、出先で電装系の緊急修理を依頼する時の参考資料にする
といいかと思う。
いくらバイク屋がプロでも図面がまったくない電装系の修理は即応できないし、受け付けてもらえない可能性がある。
自己責任での改造にはこんなリスクもあると認識しよう。