YB&YBRダイアリー

中国ヤマハのYB125SPとYBR125でバイクライフを満喫するブログ
(自己責任を伴う整備・改造を多く含んでいます)

走行充電不足

2023年07月29日 | YB125SP電装系

 先日久しぶりにYB号を動かそうとしたらバッテリーが
過放電してて始動できなかった。
スターターボタンを押しても初爆が起きず、「ビー」と
鳴るブザー音現象がスターターリレーから聞こえる。
電圧が足りない初期症状だ。
仕方ないので押しがけで始動させて買い物に出かける。
最後に乗ったのが約一か月前だけど、自然放電にしては
早い気がする。
 
 帰宅してからバッテリーを外して充電する。

過放電だったのと7年目の御老体バッテリーなのでパルス
リペアモードで充電した。

 一晩約12時間充電後、水素の泡が落ち着くまで4時間
放置してから各室の蓋を閉じた。

電圧を測ると12.9V。
車体に戻して始動させると普通に始動できたがスターター
モーターの勢いは少し弱い感じ。
さすがに7年目だと劣化しててスタミナが無い感じだ。
いよいよ替え時だと思う。
しかし災害級の猛暑が続いているので乗る機会はまだ少ない。
秋ごろ入手して交換しようと思う。

今回の過放電の原因は長期間の放置による自然放電よりも
最後に乗ってた時間が短かったのが要因だろうな。
走行充電時間が短いと起きる。
猛暑が始まり週に1度、約2㎞程度の買い物にしか使ってなか
ったので、短距離シビアコンディションになったのだ。

ガソリン価格も上がってるし猛暑はまだまだ続きそうなので、
しばらく充電器が命綱になると思う。
乗ってあげるのが一番の維持管理だね。w
以上、走行充電不足の一例でした。


バイクの日とバッテリー整備

2022年08月19日 | YB125SP電装系

 今日は8月19日・バイクの日。
特にツーリングとか特別なイベントはやらなかったけれ
ど、久しぶりにYB号のバッテリー整備をした。

車体から外して家に持ち込む。
このバッテリーは納車された当時から使い続けていて、
なんと今年で6年目の長寿なのだ

 蓋にシミがある。

暑さのせいで蒸発した水分が染み出ているんだろうか?

 電解液の液面確認と補水を行う。

本体を前後に揺らすと液面を目視しやすい。
両端2か所の液面が若干低くなってたので補水したよ。

 多機能充電器を接続して電圧を測る。

すこ~しだけ低いけれど実用範囲内の解放電圧だ。

 充電を開始する。

猛暑であまり乗れていなかったから補充電なのだ。

 リペアモードのパルス充電にした。

デサルフェーション機能を使って電極の硫黄膜を除去す
る塩梅。

 2時間ほど補充電した。

これなら満充電だろう。

 電極の様子。

水素の泡が出てて電極板表面の掃除をしている感じだ。

 充電完了後、ちょっとした工夫を端子に施す。

適当なビニールパイプを固定ナットの裏に差し込む。
実はこの工夫が今後バッテリー整備時の付け外しに大きく
役立つ。

 電極の配線作業時にナットの脱落を防止する役目をする。

どこの誰が思いついたか不明だけど、実際に作業してみ
たらナットの落下から解放されてイライラ感が無くなっ
たよ。
「思いついた人は天才かよ!」と思うほどの工夫である。

 こんな感じでバイクの日にYB号のバッテリーを整備し、
特に乗る事もしないで一日を終えた。
毎年初冬と春か夏にバッテリー整備をしているおかげで、
6年目にしては元気な中国製バッテリーだ。
つまり過放電や液面不足を起こさずに適度な補充電をすれ
ば中華品質でも長もちするみたい。
以上、久しぶりのバッテリー整備のお話しでした。


CDI変更で燃費実験

2022年06月21日 | YB125SP電装系

 今日は夏至なのだ。
ツーリングで昼間走行を長く楽しめるのは素敵だ。w
さて、ガソリン価格がまた値上がり傾向になり、燃費の
良いバイクであっても辛くなってきたよ。
YB号の燃費を最後に計算した時は38㎞/Lだった。
これをもう少し伸ばしたい。
そこで手元にある部品で出来ないかあれこれ考えた
結果、CDIを純正の1JP型に戻してみる事にしたよ。
先日のお弁当ツーリング前に5VL型から載せ替えた。
1JP型と5VL型の違いはリンクを参照してくだされ。
CDIの進角を見てみた

 CDIはガソリンタンクの下にある。

ここまでたどり着くにはいろいろな部品を外すので、め
ったに行わないけれどゼロ円で済むから頑張った。
せっかくだからフレーム周辺の埃を掃ってあげる。

 純正CDIの1JP型。

中の電気的特性が違うのだ。

 進角特性はこんな感じ。

エンジンの回転数に対して点火時期を変える事でトルク優
先だったり拭け上がり優先だったり、高回転時に回転を
抑えるリミッター特性を持たせている。
1JP型はトルク優先型のようだ。
代わりに8000回転付近から回転上昇を抑えて高回転時の
故障を防いでいる。

 取り替えた。

コネクタは真っ直ぐ抜き差しするのが壊さないコツである。
YBR125時代にひどい目にあったのだ。w
リンク→点火系チェック(3)完結

CDI換装で確かに5VL型と比べて5000回転付近までのトルクが
増してドカドカと力強く加速する。
荷物を載せてたり登坂時のギア選定のシフトダウン率が
減った。
これを上手く利用して加速時は大きくアクセルを開けずに
小さく開けながら早めのシフトアップをすれば燃費改善に
なるかもしれない。

 給油して燃費計算をした結果、240㎞走って5.78Lの消
費だったから燃費は41.5㎞/Lになった。
街中短距離シビアコンディション50%、中距離ツーリング
50%の割合での結果で、前回よりも良くなっている。
このまま1JP型CDIでしばらく過ごして、ガソリン価格が
十分に下がったら再度拭け上がり重視の5VL型CDIに載せ替
えることにしよう。
何年先になるか不明だけど・・・

以上、CDIの進角特性の違いで実燃費が変わるのが分かった
実験結果でした。


LEDウインカー球が暗くなった

2021年12月04日 | YB125SP電装系

 先日右折しようと停車している時に、前の車に映ったYB号
の右前ウインカーがやけに暗い事に気づいた。

 そのままじゃ危ないので確認してみる。

なんだか全体的に暗い。

 レンズを外して発光させてみた。

やっぱり光り方が弱っている。

LEDは長寿命と言われているが、実際は暗くなったり切れ
たりで期待した通りにはならない。

 部屋中を掃除しながら予備のウインカー球を集めてみ
た。

一番左の平面LED球が一番YB号のウインカーに合ってて
良い光り方としてくれる。
右の純正12V/10Wフィラメント球は当然ながら良い仕事
をするのだ。
△や×は期待外れな輝度で出来れば使いたくない。
今回弱くなった球は△の物で、◎型が切れた時に臨時に
交換して使っていた物である。

 動作試験をして選び出す。

掃除ついでに押入れの奥から発掘した安定化電源で動作
試験をした結果、こんな選定になった。
優秀なはずの左端は前回切れた物でまともに光らない。w
結局この中では純正のフィラメント球が一番明るい。

 試験の結果、右前ウインカーに純正球を使う事にしたよ。

LED球は今度注文しておこう。

 交換後点灯試験。



これなら対向車からも良く見えるはず。

 あのまま暗いLED球を使い続けたら、もしも対向に白バ
イや警らのバイクやパトカーが居たら整備不良で捕まって
しまうだろうし、何より対向車にとっては迷惑である。

何気なく前の車の後ろに映った姿を見惚れて良かった。w


ひと月放置のバッテリー電圧

2021年07月17日 | YB125SP電装系

 梅雨入りも含めて諸事情でYB号を乗らずに放置してから
約一月経った。
今日は梅雨明けでも降らなかったがバッテリー電圧を測って
みたよ。
 最初に完全放置状態のバッテリー電圧を点検。

電解液の液面がUPPER位置にあることを目視後にテスター
で電圧を測ってみた。
ひと月放置で12.6Vは予想外に優秀だ。
暖かい季節で自然放電しにくくなっているんだろう。


 メインスイッチをONにして最小負荷で測定。

12.6V→12.23Vへ下がった。
一般的には弱りかけの電圧である。

 セルモーターを回して最大負荷をかけた。

12.23V→11.42Vまで一気に下がってからエンジンが回った。
セルモーターの回り方は少し弱かったけどキャブレター内の
ガソリンを新鮮なものに入れ替えてあるので1発始動である。
長期放置前にキャブレター内のガソリンを抜いておいた効果が
ここで現れたのだ。
セルモーター負荷時の電圧降下はちょっと多い感じでバッテリ
ーが少し性能低下している感じがする。

  始動直後に電圧が回復しだした。

これでも最初の完全無負荷時より0.2V低下している。

 暖気1分後。

アイドリング時の充電効果で電圧が徐々に上がってきて回復。

 約5年目突入の純正中華バッテリーでも耐久性はある
もんだな。
ただし、これは普段から乗ってたり始動性のためにキャブ
レター調整をしっかりやり、メンテナンス充電を時々したり
過放電や電解液を枯れさせない管理などで維持してきたわけで、
何もしなければ持って2年程度だろう。

さて、まだ目の具合が完全に良好では無いのでもうしばらく放置す
る予定だ。
再度キャブレター内のガソリンを抜く作業のために車載の追加ドライ
バーセットを使ったところ、ひどい錆びが発生していた。

梅雨の高温多湿で錆びたのだ。

 水と金属ブラシで錆び落とし。

手軽な方法である。

 綺麗に錆びを落とせた。

でもこのままじゃまた錆びる。

 錆び転換剤で防錆処理する。

赤錆びを黒錆びに転換し、エポキシ樹脂でコーティング
するケミカル用品である。

 こんな感じで晴れの梅雨明けはYB号の軽整備にあてて、
後は買い出しなどで過ごした。
蒸し暑い日々が始まったので、乗るには辛い季節になったね。


60/55W H4ハロゲン球を試す

2021年02月14日 | YB125SP電装系

 暇つぶしに部品箱の中を眺めていたら、YBR125時代に
使っていた60/55WのH4ハロゲン球を見つけたので、我が
YB125SPに使ってみる事にしたよ。

幸いYB号にはこうした消費電力増加を見越して配線強化
改造をしてあるから大丈夫だが、少し準備をしておく。

 電流の確認測定用のテスターのリード線を強化する。

太さ1.25スケアの配線で大電流10Aモードでも燃えたり
電圧降下が起きない様に専用リード線を作ってみたよ。

 車体への接続はメインスイッチのギボシ端子配線に割
り込む方法で、車体全体の消費電流を測定する。

回路に直列接続するのが電流測定方法の一つだ。

 まず35/35Wの純正電球の状態で電流を測定してみる。

エンジンをかけて暖気し、アイドリングが安定するまで
待つ。

 ヘッドライトをONにする。


 測定結果は3.6A。

基幹電圧は14.2Vなので車体全体の消費電力は約51Wが純
正状態。

それでは電球を60/55Wに載せ替えてから同じ様に測定。

 アイドリング時の電圧は11.6Vに下がってしまった。

ジェネレータコイルの低回転域の発電能力が消費電力に
対して弱いって事だ。

 車体の総消費電流は4.48Aに増えた。

つまり約52Wの総消費電力に相当するので純正状態に近
いけれど、基幹電圧はバッテリー電圧以下って事はバッ
テリーからの持ち出し電力が過剰になっている証拠。
このまま長時間アイドリング状態を持続させれば、いずれ
バッテリーが空になってしまうだろう。

ここで現実的な運用状態を考慮してさらに測定を続ける。

 エンジンの回転を上げてみた。

走行中は3000回転を越えて走るので、ジェネレータコイル
の発電も増加する。

 結果、基幹電圧は上がって14Vに上昇した。

これならバッテリーの持ち出しは減るし、走行充電状態
になってバッテリーも空にならない。

 車体の総電流は5Aになった。

車体の消費電力は電圧×電流の70wに上がってしまった。
純正状態よりも約20Wも増した事になる。

 ヘッドライトは明るい♪

これなら夜道も安心だけど、バッテリーは不安である。

 アイドリング時のバッテリー消費を考えると、信号待
ちではポジションモードにスイッチを切り替えておくか、
ヘッドライト球で増えた分をメーター内照明球とポジシ
ョンランプ、テールランプをLED化して減らす改造でやり
過ごすのが賢明だね。

 車体無改造のままならマツシマ製のハイパーハロゲン
球がお勧め。

35/35Wで60/60W相当の明るさになるので電力不足や
配線不安が起きない。
冬にキャブヒーターやグリップヒーターを使う場合は、
このハロゲン球の方が安心だと思うよ。

 電流確認も完了して、とりあえずそのまま60/55W状態
でしばらく運用する事にしたよ。
小まめにライトスイッチを切り替えておけば、YBR時代
と同様にバッテリーの負担も減ると思う。


タコメーター回路解析と改造

2020年12月16日 | YB125SP電装系

 先月タコメーターを修理した時に宿題にしていた事を
実行してみたよ。
YB125SPの実装部品の回路解析と針の動きを改善する改
造なのだ。
分解から改造まで概要を書いてみるけれど電気・電子・
機械の作業に詳しいか経験が豊富な人以外には再現性が
難しい内容だと思う。

 メーターアッシーはここまで分解する。

埃が入らないように室内で行い、指紋など油脂がつかな
いように手を洗って新品の作業手袋をはめると良いだろう。

 針を外す手順。

可動コイルを指で動かし針が1000回転を指す位置にペン
で印を書いておく事。
これをやっておかないと、針を戻す時に位置が不明にな
って表示が大きくずれてしまうのだ。

 針を抜く。

表示板を厚紙で養生してからフォークでテコの原理を使い
真っ直ぐ抜く。
運が良ければフォークを使わなくても指で抜ける。
針を外したらねじ止めされた表示板を外す。

 これがタコメーターの部品構成だ。

広角可動コイル型メーターという構想だとの事で、針の
移動速度は磁気的・物理的な制限を受けて大きく変える
事ができないのだ。
とりあえず各部品の定数を読み取る作業を進めたよ。

 陰で見えない部品は外して読み取る。

コンデンサーを外したらダイオードが見えたけれど、表
示が読めなかったのでダイオードまで外して読んだ。
7.5V 1Wのツェナーダイオードだった。

 謎の部品。

セラミックコンデンサーで無いしサーミスターでも無い。
表示の記号をWEB検索したらPTCタイプのポリスイッチ
だった。

 やっとの事でYB125SPのタコメーターの回路図が描けた。

これが分かれば電気的な故障を判断し修理するのに参考に
なるだろう。
制御ICはUTC225の他に互換ICのCP1005やBAK225が存在する。
まあ普通はメーターアッシーごと輸入して交換だろうけれ
どな~。w

 さて、せっかくここまで分解したんだから、ちょっと改
造を試みたよ。
エンジン回転の上昇に対して針の動きが遅れて追い付いて
いない現象を改善したいのだ。

 たぶんこのコンデンサーが原因だろう。

低回転時の針の振動を消すためのダンパー効果をC4の電
解コンデンサーでやってると想像した。
搭載コンデンサーの中で一番静電容量が高い。
これを470μFか330μFに交換すれば充放電特性が変わって
針の応答速度が速くなるはず。

 この1000μF10Vの電解コンデンサーを交換。

用意したのは470μFと330μFの二種類で耐圧は10Vのもの
が入手できなかったから上の16V用を買った。
物理的寸法を心配したけれど幸い純正品と変わらないの
でポン付け交換可能だ。
ハンダ作業に長けている人なら簡単に実行できるだろう。

動作の違いを確認するための実験として、最初に大きく
静電容量を下げて330μF16Vに換装してみた。
表示板をネジ止めし、最初に付けた印に合わせて可動コ
イルを動かし1000回転の位置で針を差し込み、メーター
アッシーを元通りに組み立てて車載する。

 始動直後の低いアイドリング時の針の動き。

動画でお見せできないのが残念。
予測通りに低回転時のパルス信号に合わせて針がプルプ
ルと震えていた。
イギリスのクラシックカーのタコメーターみたいに躍動
的な感じでカッコイイ。w

 十分暖気してから走り出しててみる。

予想通りに応答速度が速くなって1速2速での加速時に
チラ見するとエンジン回転音に対して追い付いてくる。
ただし下降特性は磁気回路と機械的要素で大きな改善は
起きなくて、若干早く針が落ちる程度で終わった。
これで気持ち良いタコメーターに改善できた。
改造後に仏舎利塔へツーリングに行き、針の動きとエン
ジン回転の同期を心地よく楽しめたよ。

アイドリング時の針の振動をもう少し抑えたいなら470
μFが
適当だろう。
WEB検索で見かけた色々なタコメーター回路図の中で
470μFを採用している例もあったから適正範囲内だと思
う。

 以上、かなりマニアックなタコメーター改造の例で
した。


タコメーターを修理した

2020年11月29日 | YB125SP電装系

 先週のリアブレーキシュー慣らしツーリングの時、帰り
際にタコメーターの動きが変になっていることに気づいた。
メインスイッチを入れた瞬間、一瞬針が動いて戻ることが
起きて、まるでFI車のメーターイベントみたい。w
それだけなら良いけれど、なんだか6000回転以上の表示が
できなくなっている。
エンジン回転数が6000回転以上になっても針が止まってし
まうのだ。
これは実用上、気にしなきゃ問題無いけれど、せっかくな
ので直してみる事にしたよ。

 まず、YB号のメーターを分解して構造を理解する。
表示盤が燃料計と一体なので2本のネジを外して分離した。

色々観察した結果、電気式タコメーターの故障部品を特定
して交換するにはメーターパネルを外さないとならないの
が判明した。
これは難易度が高い・・・

タイミング悪く今は世界的Xマス商戦が始まったから、中
国からYB125SP用のメーターアッシーを輸入しようとしても、
時間がかかってしまう。
そこで昔買い置きして死蔵させてたYBR125のメーターアッ
シーを使って、パネルの分離などの練習とタコメーター機
構の流用をする事にした。

YBR125のタコメーターをなんとか分解してみた。
実際は接着部分の破壊なのだ。w

 最大の難関は針を分離する方法。

レストアの達人さん達の知恵を拝借して、厚紙を切り出
してパネルの養生をしつつ、フォークを2本使って針を
軸から抜く方法を試してみたら成功した。
針を折らずに真っ直ぐ引き抜く作業は緊張したよ。w
YBR用で成功したからYB用のも同じ方法で針を抜いた。

 メーターパネルを外して両方を比較。

各部は微妙な違いがあるけれど、右回転仕様で固定部の
寸法位置が両方同じなので流用は可能だと判断した。

 制御ICはYB125SP用がUTC225だった。

このIC UTC225ってかなり汎用性のあるタコメーターIC
らしく、中華タコメーターのほとんどが同じ標準回路で
作られている。
YBR125用のICはCP1005でUTC225の互換品みたいで、こ
れも汎用性は高い。
まったく同じ回路構成で作られているので、WEB検索で
色々参考になる記事を発見できた。

 YBR用タコメーターユニットで組み立てる。

すんなり収まったよ。
配線色は違っていたけれど、たった3本の線なので基板の
回路を読み取って動作する組み合わせで接続した。

 車体に付けて動作確認。

無事に動いて針の表示も異常なし!

 さて、故障したと思われるタコメーターユニットを
どうするか・・・

ハンダ劣化の可能性もあるし、コンデンサーや半導体の
故障の可能性もある。
または指針機構の磁気回路の劣化も考えられる。

 回路図を入手した。

ロシアの同志たちはこの手の解析が得意なようで、
標準回路的な図面を起こして公開していたよ。
この回路図はPULSE INにIGコイルの1次側(CDIなど
のIG出力)を接続する時の回路らしく、VD2の極性
とR7の有無でヤマハ系回路と違った動作になってい
るんだと思う。

メーターユニットと並列の電解コンデンサー・C3
の1000μF/10Vは動作原理から判断して、針の細かい
振れを抑えるダンパー的な役割をしているはず。
この値を例えば470μFや330μFに変更すれば針の反
応速度が速くなって、エンジンの実回転数変化に
合うだろうと想像する。
成功すればダラダラしてかったるい針の動きが機敏
になって、エンジンの調子を判断する時に便利だろ
うな。
この点も含めて修理と実験検証をする宿題ができた。

正月休みにでも遊ぼう。


イグニッションスパークテスター

2020年09月13日 | YB125SP電装系

 入手したイグニッションスパークテスターを早速
試してみたよ。
YB号の調子が良いので、今現在の様子を記録するため。

 これがイグニッションスパークテスター。

点火プラグと置き換えてCDIやイグニッションコイル、
高圧コードやプラグキャップの状態を火花で判断するのだ。
車のダイレクトイグニッションの故障診断にも使える。

使い方は簡単。
スパークギャップ距離を変える事により、点火系の要求
電圧を簡易的に測定できる。
距離が長いほど点火能力が強力だと判断できる。

 先端形状。

一般的な車用点火プラグの先端と同じ形だ。

 キャップも外せる。

オートバイ用の点火プラグの先端のような形にも対応。
この情報はWEB検索しても紹介例が見つからなかったの
で載せた。

さて、YB125SPで使ってみるけれどセルモーターを通常
使用時以上に回すから、バッテリーの負担を軽くするた
めにいったん点火プラグを外した。

これで圧縮抵抗が無くなって負担軽減。

 アース線のクリップを接続する。

丁度エンジンにボルトがあるので挟む。

 イグニッションスパークテスターをプラグキャップに
差し込む。

とりえあずギャップはSE(Small Engine)の範囲内にセット。

 メインスイッチをONにしてスターターボタンを押す。

細い火花が見えた。

オートバイのエンジンがどの位置で適正なのか不明なので、
ギャップを広げてみるよ。

 徐々に広げた結果、20kv(2万ボルト)の位置が最大
だった。

つまり俺のYB号の今現在の点火要求電圧は2万ボルトまで
の能力があるって事だ。
普段使っている点火プラグの先端ギャップ距離は0.7mm
程度だから、十分に花火が飛ぶわけだね。
もしもCDIやイグニッションコイル、高圧コードやプラグ
キャップに異常があれば、花火が安定しなかったりギャッ
プを短くしないと花火が飛ばなくなる。
また、この試験で正常な飛び方なのに実際のプラグ運用で
不安定なら点火プラグの劣化や圧縮低下、吸排気系の不調
や燃料劣化も考えられる。
こうして段階的に判断して不調の原因を調べて直すのだ。

つぎに点火プラグと併用してみる。
これは説明書に書いていない方法。

 点火プラグを装着し、アース線のクリップをプラグの
先端に挟む。

これでイグニッションスパークテスターのギャップと
プラグギャップが合わさった距離で試験できる。
プラグ付きなのでエンジン始動できるのだ。

 結果、理論通りにプラグギャップ分の0.7mmを引いた
距離で要求電圧の最大値が確認できた。

20kvの線より少しだけ短い距離まで火花が飛んだよ。
この状態をメモしておくと、点火不調になった時の判断
材料にできる。
距離がさらに短くなる場合はどこかで異常が起きている
から、切り分けて判断と修理を遂行する。

 目盛りの距離を採寸してみた。

小型エンジンで約8mm、20kvで約12.5mm、30kvで約23mm、
40kvで約28mmだった。
自作してみたい人には参考になるだろう。w

このイグニッションスパークテスターの他の使い方を
考えてみると、アーシングや点火花火増強器、ハイテン
ションプラグコード、強化イグニッションコイルなどの
能力試験に使えるだろうな。
純正と比べてギャップ距離が長くなるなら変化は起きて
いると判断できる。
変わってなければ気分的なドレスアップかな?w

とりあえず簡単で目に見える試験方法とし、このイグニッシ
ョンスパークテスターは便利だと分かった。
約890円也。


ヘッドライト球の色温度

2019年12月07日 | YB125SP電装系

 今朝は横浜で初雪らしいね。
寒いので引きこもりながら小ネタを書いてみるよ。

先日、ヘッドライト球を中古のPIAA製HS1型の物に変えてみて、
夜間走行時の見え方が少し改善されたから、予備球として違う物
も入手してみたのだ。

 DZG HS1 ハロゲンランプ バイク用ヘッドライト 35/35W

Amazonを利用したついでに注文してみたのだ。

 1450円という値段の割に立派な梱包。

作業用の布手袋まで付属している。
うっかりガラス表面に指の油汚れを付けると油焼けして汚くなる
ので親切な付属品だと思うよ。

 球自体は普通のHS1ハロゲン球。

この球の色温度は5000k(ケルビン)らしく、4700kのPIAA
製よりも理論的には白っぽく見えるはず。
夜のうちにYB号純正の35/35WやPIAAの中古玉と比較してみた。
カメラの比較撮影条件はマニュアル撮影で同一のシャッタースピ
ード・露出にしたよ。
比較しやすいように少し暗めな撮影設定にしてみた。

 YB125SP納車時の純正ハロゲン球 35/35W。(色温度不明)


 PIAA HS1 35/35W ハロゲン球(中古・色温度4700K)

少しピンボケしちゃったけど純正と比較して白(青)っぽく見え
て肉眼では見やすい。

 DZG HS1 35/35W ハロゲン球(新品・色温度5000K)

PIAAの中古球よりも明るく見える。

 純正球とDZG球を並べて比較。

ここまでハッキリ差が分かると同じ消費電力のハロゲン球でも、
色温度によって見え方が違うのが理解しやすい。
人間の目は昼白色が見えやすく感じるので約5000~6000Kの色
温度のヘッドライト球を使うと良い感じになるんだな。
以上が色温度の差による見え方の違いを比較した結果でした。
それにしても純正球は暗い。w

なおYB125SPの純正ヘッドライトケースはHS1型口金の球をその
まま装着できないので以下の記事を参照すると良い。
リンク→HS1型ヘッドライト球にしてみた
後半にHS1球自体を小細工する方法も追記しておいたよ。

 予備球として試し買いした色温度5000Kのハロゲン球の方が
良く見えたので、PIAAの中古球を予備品に回してDZG球を常用
する事にしたよ。


HS1型ヘッドライト球にしてみた

2019年11月10日 | YB125SP電装系

 久しぶりの改造ネタ。

ヘッドライトの照度を上げるために中華高級LED球を導入し、1年
と22日で寿命が尽きてH4 45/45Wハロゲン球に戻していたのだ
が、まだ暗い印象なのだ。
 昨日、大手中古部品屋さんへ寄った時に四輪部品売り場でこん
な物を見つけて格安購入。

 HS1型ハロゲン球35/35W。

純正の35/35Wと同じなのは良いが、上のベロの幅が広いので
そのままじゃ装着できないのだ。
このハイパーハロゲン球をどうしても使ってみたいので購入。

 純正H4型と比較すると違いが分かる。


 H4型のベロの幅は8mm。


 HS1型のベロの幅は10mm。

HS1はH4と比べて2mm広いだけで、他の各部寸法は同じ。

 早速、ヘッドライトレンズの口金の幅を広げる改造をする。

棒ヤスリやリューターを使って両端を1mmずつ、計2mmほど
削った。
削りカスがライト内に入り込むと掃除が厄介なので、事前に養生
テープで穴を塞いでから作業したよ

 HS1型を装着。

ちゃんとハメ込む事ができた。

 H4型も装着試験。

当たり前だけど装着可能。
位置決めは下部2か所のベロで決まるため、問題は起きない。

 点灯試験。

明るい感じになって夜に試走しみた結果でも見やすい感じになっ
た。
入手できたHS1球は色温度4700Kで特別明るい部類では無いけど、
純正や怪しい45/45Wよりも見やすい。
アマゾンで調べてみると、この球に似た物(昼白色・5000K)が
1450円で見つかったので、今後の修理用も楽に確保できそうだ。

 以上の改造でH4とHS1の両方に対応でき、しかも35/35Wの
規格に合う選択肢が多くなったのでHS1対応改造はお得だと思う。
YB125SPだけでなく、他のH4型ヘッドライト車種でも簡単な改
造を加える事で球の選択肢を広げられて便利だろう。

なお、ヘッドライトケースを削るのが面倒ならばHS1球の方を
加工する方法もあるよ。

ベロの両端にニッパーやリューターで適当に2mmくらい切れ込み
を入れてからペンチで90度曲げれば良い。
仕上がり幅が8mm以下になればH4用ライトケースに使えるので、
サンダーで削り込んでも構わない。
ライトケース側を加工するかHS1球を加工するかは各自の判断で。

LED型電球が流行っているけれど価格の割に寿命に疑問が残るので、
余程良い製品が登場しないかぎり、配光が綺麗で霧や雨でも見やすい
ハロゲン電球を継続して使う事にしたよ。


キルスイッチ付きに改造する

2019年02月17日 | YB125SP電装系

 隠し持ってたネタを放出する事にしたよ。
YB125SPや無印YBR125系、YX125等には緊急時にエンジンを停止
させる「キルスイッチ」が無い。
ところがYBR125KやYBR125KGには有るのだ。
無くて困る事は無いキルスイッチだけれど、俺自身は個人的に
使いたい状況が多々あるので、秘かにキルスイッチ機能をYB号に
追加していたのだ。

【隠れキルスイッチ改造】と【本格的キルスイッチ改造】の

2種類を紹介するよ

【隠れキルスイッチ改造】

 これがキルスイッチが無いモデルの右スイッチボックスの配線図。

じっくり眺めてみるとライトスイッチを上手く使えばCDIの電源端子をオン/オフ
してエンジン停止機能を追加する事が可能だと判断し、2年前から実行していたのだ。

 右スイッチボックスのライトスイッチ。

ポジション系統の電源はテールランプと連動していてヘッドライ
ト点灯時も通電するから、テールランプの配線から分岐させて
CDIの電源端子へつなげれば、こんな操作でキルスイッチ化が
可能。
キルスイッチでのエンジン停止時はライト関係が全消灯するので、
バッテリー上がりなども防げる。
隠れキルスイッチなので本人以外は知らないから防犯対策に少し
は役立つかも知れない。
これが結構便利なのだ。w

 用意するのはこんな配線。

太さ0.75mmスケア程度のAVS電線にCDI端子に適合する防水
コネクター用090型メス端子とギボシ端子のオス・メス。

 実物はこんな感じ。

電源線なので配線保護のためにコルゲートチューブも被せている。

 部品入手で一番の問題はCDIの端子規格。

一見、入手が楽な110型端子に見えるが、大きさが違ってひと回
り小さい。
昔、YBR号の端子不良による故障で苦労した例の型式なのだ。

 使える規格はこの2種類。

090型の方が一般に流通しているらしく、「配線コム」やアマゾ
ンでも売られていて、デイトナも防水コネクターとしてセット売
りしているが・・・1個しか使わないのに購入するのは馬鹿馬鹿しい。

キタコのコンビニパーツシリーズからも発売されている。

キタコ(KITACO)HM端子セット (0900-755-01070)
約300円なので、自分で圧着する人には好都合。

俺個人はジャンクのワイヤーハーネスから配線ごと取って使った
けれど、この端子は一般的な圧着ペンチでは圧着しにくいので、
圧着に不慣れな人が端子のみを入手するのはあまりお勧めできない。

 タオバオ輸入すれば、こんな配線圧着済みな物もある。
参考ID番号
・563036954145 点火器插头 6线
・548745789327 1个 包邮(1セット売り)
・38553586240 六针母插头

この組立済み品から端子付き配線を抜いて使うと安価で確実だと
思う。

 圧着作業に自信がある人はバラバラ部品でも構わない。

「六针母插头DIY」(約200円)
安いので「ついで購入」するのも良いだろうが、キタコの物で
も間に合う。

国産バイクにも採用されているRFW型や090型端子なので、ワイ
ヤーハーネスのジャンク品でも入手して使う方法もあるね。

 追加配線用に作ったCDI側の配線。

中継用の配線スプライス端子かギボシ端子の頭を切断流用して
圧着接続し、熱収縮チューブで保護絶縁処理をする。
芯線巻き付け+ハンダ付けでも構わない。

 分岐配線側。

ギボシ端子で中継と分岐をする構造。
この構造の追加配線を作るだけで簡易型のキルスイッチ機能が
可能なのだ。

 追加配線を作ったら車体へ実装する。

ガソリンタンクまで外して丸裸。

 まず、CDIの電源端子を抜く作業。

フレームにCDIが設置されて居るので、コネクターを抜く。
乱暴に扱わず、真っ直ぐ抜くこと。

 コネクターのリテーナーを外す。

精密ドライバーやピックで溝を引っかけて手前に引けば簡単に
外せる。

 CDI電源線の茶色の端子を抜く。

左下のベロを少し持ち上げながら茶線を引っ張れば抜けるはず。

 こんな感じで抜ける。

表裏があるから、抜きながら良く観察して覚えておく。

 抜いた場所へ追加配線を挿入し、最初に外したリテーナーを
戻してからCDIへ装着。

元々有った端子付き茶線は必ず絶縁処理しておかないと、もしも
フレームに接触したらヒューズが切れたり最悪時は配線が燃える
ので一番重要な作業なのだ。

 反対側の分岐配線。

シート下にテールランプやリアウインカーの配線端子群があるので、
そこの青色ギボシ端子配線を分離させて分岐配線を間に接続する。
ここがテールランプの配線なのだ。
以上で隠れキルスイッチ機能は追加される。

操作方法

・エンジン始動時はライトスイッチをポジションかライト位置
 にする。
・エンジン始動後、緊急停止やアイドリングストップなどの時は
 ライトスイッチを完全にオフにするとメインスイッチがオンの
 状態でもエンジンは停止する。
・慣れると駐輪時のエンジン停止が簡単になるが、鍵を抜き忘れ
 無い事。w

以上が隠れキルスイッチ機能の改造方法でした。

【本格的キルスイッチ改造】

 前出の隠れ型で特に不自由はしなかったけれど、先日バイク
仲間からこのスイッチボックスをブログネタ用にいただいた。
タダでもらったから仕方がない。w
ネタ用に本格的キルスイッチに変更する。

参考ID・549451738903

YB125SPや無印YBRなど、キルスイッチが無いモデルに使う
改造用右スイッチボックス。
4Pのコネクター配線と別に2本のキルスイッチ用配線が出ている。

YBRのKシリーズのスイッチボックスと比較すると分かる。

コネクター部の配線位置は同じでキルスイッチ配線だけ別になっ
てるから、中古のK用右スイッチボックを流用改造して使う方法も
あるよ。

 無印YBRの場合はキャブレター形式が年式で違うのでスロット
ルケーブル数に合わせた組み合わせも必要。

参考ID・549451738903
带熄火开关(右边国二)がシングルワイヤー式。
带熄火开关(右边国三)がダブルワイヤー式。

キャブがVM22搭載の年式はシングルワイヤーで「国一」や「国
二」の表記が多く、ビッグキャブ化時も使える。
11年式YBR以降はキャブがBS25型のダブルワイヤーで「国三」。
なおYX125はBS25キャブとシングルワイヤーの組み合わせらしく、
「国一」か「国二」が流用可能。

輸入が面倒なら中古のK型スイッチボックスと既存のスイッチボッ
クスを組み合わせるニコイチ改造でもすれば良いだろう。

 さて、いただいたのはシングルワイヤー用でVM22型キャブレタ
ーに搭載改造した我がYB号に都合が良いのでポン付けできると
期待したのだが・・・製品自体の出来具合が少し悪くて修正を加え
る事になった。

 フタの勘合が少し悪い。w


 ケーブル固定ビスが無い。

手持ちのM5ビスで間に合ったが、既存の純正ボックスのビスを
転用しても構わない。

 穴径は旧型YBRと同じ。

後からM10×P1.25のタップを立ててホンダ系ケーブルを流用
可能だ。

 キルスイッチの配線が変。

上下の渡り長が短いのでハンドルに付けると邪魔をする。
これは要修正なので実行した。

 スイッチ機構のビスを2箇所少し緩める。

配線が動く程度まで緩めた。

 結束バンドを切る。

これで配線が自由になる。

 キルスイッチの配線2本を少し引っ張ってずらす。

これで渡り部分に余裕が生まれるのだ。

 修正後、配線は隠れて見えなくなった。

個体差なのかロット単位の不具合なのか謎だけど、ネタになった
からヨシとしよう。w

 ビスを締めてから束線バンドで縛る。

 
 フタの勘合も修正。

カッターとヤスリで削り落とした。


隙間が無くなったよ。w

修正が終わって、ここからが本題。

 キルスイッチ付き右スイッチボックスの配線図。

追加配線を作ったり接続するのだ。
都合よくスイッチボックスに電源の大元になるアクセサリー電源(ACC12V)線(茶)があるから、
配線の途中から追加分岐させれば良い。
すでに配線改造でライトケース内にACCの予備配線でも施工しているなら、そこからもらえば
良いだろう。

 また、こんな配線にすると前出の隠しキル機能と兼用が可能。

ライトスイッチとキルスイッチのどちらでもエンジン停止が可能になる。
直列スイッチ構成だから、始動時はライトスイッチをポジションやヘッドライトにしないと
ならないが、走行時の常時点灯法?が守れるから取り締まりが厳しい期間でも安心だね。w

 CDIへの配線は簡単。

0.75スケア程度のAVS電線と090型メス端子、ギボシ端子オスの
組み合わせで仕上がり長を約1mで作る。

 スイッチボックスの配線改造。

クリップを押し込んでロック解除し、茶線を引き抜く。
熱収縮チューブを通すための前作業なのだ。

 配線のむき出し長を一時的に長くする。

これで作業が楽になるのだ。

 熱収縮チューブを通し、ACCラインの茶線の途中に一部だけ
導線を露出させる。

導線が切れないように慎重に作業。

 分岐用のAVS電線を巻き付ける。

ギボシ端子の頭を切った「自作スプライン」に差し込む。

 圧着すればしっかり接続される。

ハンダ付けに自信がある人は、この作業を半田付けで代用しても
構わない。

 絶縁処理。

先に通しておいた熱収縮チューブを被せてライターなどで加熱し、
しっかり保護する。
電源線だからショートや接触不良は絶対起こしてはならない。

この手の接続用部品は使わないでください。

経年劣化を起こしやすく、重要な電源系配線には不向きなのだ。

 一時的に抜いた茶線の110型端子のロックベロを少し起こす。

急角度まで起こす必要は無い。

 元の穴に挿入。

カチっとした感触が起きたらロックされてるので、少し引っ張って
確認する。

 分岐配線の先にギボシ端子メスを圧着して、キルスイッチ配線
白・赤赤に接続。


これでスイッチボックスの改造は完了。

以上の配線追加作業が面倒なら、ライトケース内に別のACC配線
を用意すれば、それにキルスイッチ線を接続しても構わない。

メインスイッチの電源線から分岐する方法例。

 車体側の配線。

先に作ったCDI配線をCDI電源端子へ接続。
作業方法は前出の「隠れキルスイッチ」の方法と同じ。

 配線を這いまわしてライトケース内へ。

保護用にコルゲートチューブを使った。
電源線は絶縁処理と共に物理的な保護を十分にする必要があり、
紫外線からの保護やハンドル曲げの繰り返しにも耐えられる工夫
をしないと危ないのだ。

 スイッチボックスをハンドルに取り付け。

カッコイイ(*´▽`*)

 ライトケース内の接続。

間違い様が無いけど良く確認し、最後にドーナツ状に整線して
ヘッドライトレンズが収まりやすいようにする。

ここまで作業したら動作確認。
エンジン始動後、キルスイッチを操作してエンジンが停止する
事を確認する。
成功したらヘッドライトやガソリンタンク等を戻して完了。

 試しにCDIの消費電流を測ってみたよ。

約0.3A流れるんだな。
この程度なら0.75スケア程度の電線でも十分余裕があるね。

最後に車種別に必要部品をまとめてみる。

[共通部品]
・ギボシ端子オス・メス
・0.75スケア程度のAVS電線
・絶縁保護用の熱収縮チューブかハーネステープ

・防水型コネクター用090型かRFW型メス端子

[VMキャブ搭載年式の旧型YBR、YX125、ビッグキャブ化改造車]
・シングルワイヤー式キルスイッチ付き右スイッチボックス
 「带熄火开关(右边国二)」

ダブルワイヤー式車体をシングルワイヤー式に変更して
「戻し側」のケーブルを除去し、スロットルの重さを軽く
したいのならこのタイプを選ぶと良いし、将来的にビッグキャブ化
する時もそのまま使う事が可能。

[純正BS25キャブのYB125SP、11年式以降のYBR系]
・ダブルワイヤー式キルスイッチ付き右スイッチボックス
 「带熄火开关(右边国三)」

共にチャイナマートのID番号検索・549451738903 を参照。

以上でリクエストが多かった本格的キルスイッチ改造の説明は
おしまい。

なおEFIモデルYBRやYS125に関してはECUの仕様が不明のため、
この改造が適応できるかまったく分かりませんので、オーナー達
の追試を待つのみ。
電源ラインやインターロック回路で実現できるか不明なのだ。

★本ページ内の写真や図面を通販や転売の商品に添付する事を固く
お断りします。ご自分で撮影や図面描きをしてください。★


B型左スイッチボックス取り付け

2018年12月29日 | YB125SP電装系

 今日は念願のハザード機能付きのB型スイッチボックス
我がYB号に付けたよ。

きっかけは知人のYBR号に付けるのを手伝ったのが始まり。
チョークレバーは無いけれどライトのハイ/ロー切り替えがYB純
正と同じ操作性なのでB型を使ったのだ。

必要に迫られたわけでは無いが、なんとなく俺もやってみたく
なってしまったのだ。w

 いくつか難所もあったけれど結果的に取り付けに成功し、緊急
時などにハザード点滅が活躍してくれる事を期待している。

 詳しい工程は「ハザードスイッチ機能付きに改造する」リンクの
ページ内後半に追記しておいた。

これで今年の改造は完全に終了。


実用的LEDウインカー球

2018年07月08日 | YB125SP電装系

 昨日ウインカーに使うLED球の新型を手に入れたよ。

右が今まで使っていた立体多角型の暖色LED。
左が今回入手した平面型白色LED球。

通販のアマゾン
「ノーブランド品 10個入り 12V 車 クールホワイト 高輝度
 省エネ 1156 BA15S P21W 1 COB LED リバースランプ 
バックアップライト」¥341

お試しに丁度良いお値段。w

 旧型の装着状態。


 旧型の見え方。


 新型の装着状態。


 新型の見え方。


 両方を比較。


 晴天時の見え方が向上し、周囲からも見えやすい。
YB125SPの砲弾型ウインカーとの相性が良いみたいで、発光面
が奥になったおかげか全体的に拡散・照射するようになったよ。

 白色だから橙色のレンズとの組み合わせで少し黄色がかって
見えるけれど、視認性は抜群。
橙色LEDの方が色が良いかもしれないが、レンズ色に吸収されて
暗くなるかもしれない。
実際試してみないと分からないので、この手のLED化は意外と
難しいね~。

 今日のお昼ご飯も台湾食堂で。

油淋鶏(ユーリンチー)ランチ 600円也
美味しかった。w


燃料計故障判定方法

2018年02月06日 | YB125SP電装系

 ネット上でYB125SPの燃料計の不調を目にした。
YBR125時代に一回経験していたので、自分用のメモとして検査
方法をYBRのサービスマニュアル記述から噛み砕いて書いてみた
い。
回路テスターを用意して、以下の部分を検査してみてね。

サイドカバー、シート、燃料タンク固定のボルトを外して、
タンクを少し持ち上げると、隙間からこんな2Pのコネクタ配線
が見つかるはず。
異常が無ければついでに端子が錆びていないかチェック。
大丈夫だったらコネクタを元通りに刺しておく。

ライトケース内の配線チェック。
燃料メーターの電源配線が正常か、メインスイッチを入り切りし
て確認。
電圧が来ていなければ配線やコネクタ端子の異常。
これで異常が無ければ、ついでに燃料センサーからの配線コネクタ
の黒・緑間の抵抗値を測って4~100Ωの数値を示すか確認。
ここで解放(無限大)ならば、前出のタンク側からの配線やコネクタ
に異常が起きている。

これでも異常が無ければ、今度はメーターケースを分解して裏側の
燃料メーター固定ビス3個所を見つけて、黒・茶間で約12V、黒・緑
間の抵抗値を測ってみる。
異常があれば上記配線コネクタからメーター内までのコネクタや配線
端子の異常。

一通り検査して異常が見つからない時は、いったん全てのコネクタを
接続して動作状態を見て見る。
もしも動いたら単なるどこかの接触不良だったので、コネクタの抜き
差しで回復したって事になる。
これでもメーターが動かない場合は、燃料メーター自体の故障の可能
性が濃厚って感じ。

丁寧な確認作業をして原因究明と故障個所の特定をされてください。