YB&YBRダイアリー

中国ヤマハのYB125SPとYBR125でバイクライフを満喫するブログ
(自己責任を伴う整備・改造を多く含んでいます)

ブレーキキャリパー分解整備と採寸

2013年08月03日 | YBR125整備

我がYBR125のフロントブレーキパッドを交換した時に気づいた事がある。
偏った減り方、いわゆる片減りが目立っていた。

各色は互いに向かい合わせになる位置で、前後方向と上下方向にいずれにも偏りがあり、片押し式の
シングルピストンキャリパーの傾向で避けて通れないものの、ちょっと目立つ印象だ。

他の方々のYBRではどんな減り方の傾向なのか分からないが、久しぶりにブレーキフルードの交換でも
やろうと思いたったので、ついでにキャリパーの整備もしてみた。

今回は思い切ってキャリパーピストンまで外してキャリパーシールの状態までチェックする。
1.5年ごとにフルード交換をしてたので予想よりも内部は綺麗だった。

キャリパーピストン表面の汚れが少しガンコだったからナイロンたわしで磨いた。

金属表面をキズつけずにガンコな汚れや浅いサビなどを除去するにはサンドペーパーは絶対に使わず
ナイロンたわしに少し油を染み込ませて擦るのが良い。
特に気密を必要とするキャリパーピストンやインナーフォークの汚れや点サビにはこの方法が良い。
矢印のように摺動方向に対して直角になるように磨くのが鉄則らしい。

せっかく分解したからキャリパーシールの状態も確認。

シールAは奥側、シールBは手前側に位置してて、シールAは単純な方形断面、シールBはリップ付断面
構造であった。

ついでなので採寸してみたよ。

ピストン径は33mmと判断した方がいいのか分からないけれど、国産ヤマハの他車種で流用可能な
シールがあるかもしれない。
シールはキャリパー本体に収めると若干絞られて内径が細くなり、ピストンとの隙間が完全に無くなる
構造だった。
特にキズも無くて弾力も保っていたから再使用する事にしたので、シリコーングリスを極薄く塗ってキャリ
パー本体に戻した。(シリコーングリス以外にブレーキフルードを塗る方法もあるとか・・・)
キャリパーサポーターのシャフトにリチュームグリスを塗布してからキャリパー本体に差し込んで合体。

組立を完了して車体に取り付けて新しいブレーキフルードで満たす。
今回始めて試してみたのがワンウエイバルブ。

最初に100円シリンジで負圧を発生させてエアーとフルードを吸引させ、今までに無いペースでエアー抜き
が完了した。
使用したフルードはヤマハのDOT4の小瓶だけどYBRでは全交換しても余るくらいしか使わない。
廃液の色は紅茶色になっていて、いかにも劣化してる感じ。

ここでちょっと実験してみた。
廃液に水道水を少し加えてみると・・・

ごらんにように加水状態で白く濁り、フルード自体に吸湿性があるのがひと目で分かる。

DOT4ブレーキフルードはグリコール系が多く、水が溶けこむ(加水分解?)ので年月が経つうちに自然
と劣化するのだ。
ブレーキマスター・リザーバータンクの構造上、完全な密閉状態ではないから空気中の水分が極わずか
に混入するらしいので、約2年~3年毎に交換推奨してるのもうなずける。

結果的にブレーキキャリパーの分解整備まで行ったけど効き具合は・・・特に変わらなかったw
次回のブレーキパッド交換時にどんな偏減りをしてるのか見ものだけど、当分先なのでこのネタはしば
らく無いだろう。