恐竜絶滅に残された謎
恐竜絶滅の原因で、現在確定的とされているのは巨大隕石の衝突である。
1980年、地質学者のウォルター・アルバレスとその父で物理学者のルイス・アルバレスは、世界的に分布が見られる中生界白亜系と新生界古第三系を境する粘土層(通称K-T境界層)に含まれるイリジウムの濃度が他の地層の数十倍であり、かつ、イリジウムは地殻にはほとんど存在しないことから、これが隕石の衝突によってもたらされたものであると考え、大量絶滅の原因を隕石の衝突に求めた。
その後、1991年メキシコ・ユカタン半島に、直径180キロの巨大クレーター(チチュルブ・クレーター)が再発見され、このクレーターを形成した隕石の衝突が恐竜絶滅の原因だとする説が提唱された。この説では、地球規模の大火災で生態系が破壊され、衝突後に生じた塵埃が大気中に舞い、日光を遮断することで起きた急速な寒冷化が絶滅の原因であると示説された。
ところが、隕石衝突だけで、説明しきれない謎がいくつか残っている。衝突による「衝突の冬」(寒冷化)が原因なら、なぜ同時期に存在した両生類や爬虫類などが絶滅を免れたかという疑問が残る。
2009年5月には、約6550万年前、恐竜の大部分は絶滅した。しかし、なんらかの形で生き残ったグループがあると示唆する新たな研究結果が発表されている。ニューメキシコ州サンフアン盆地の地層は暁新世のもので、白亜紀/第三紀境界(K-T境界)の大量絶滅後50万年後の時代にあたる。
参考 WIkipedia:恐竜
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